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250.お兄ちゃんを元気にしよう!!
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『にいちゃ?』
そっとエイデンお兄ちゃんに声をかけます。でもやっぱりお兄ちゃんは何も反応しめさないで。顔色とかは違うけど、ブローが消えちゃう前と同じ感じがしました。
大丈夫、今僕がヒールをやるからね。そうしたらすぐに元気になるんだから。みんながパワーアップするヒール、絶対に効くはずだよ。
僕は両手を前に出して、手のひらをお兄ちゃんにかざしました。そうしたらフィオーナさんが僕を止めてきたんだ。それからお兄ちゃんをそっと見つめていた瞳のまま僕で見てきて。
「レン、無理に魔法を使わなくて良いのよ。私が今魔力を流しているから大丈夫」
そう言ってきたんだ。そうかフィオーナさん、僕のヒール見た事がないもんね。と言うかそんなに何回もやってないから、見た事がある人は少ないけど。もしかして僕が魔法をやるって、心配しちゃったのかな?
ステータスボードではヒールのこと書いてあったから知ってるはずだけど。をでも普通は僕みたいに小さい子供が魔法を使う事って、とっても珍しいって言ってたもんね。
スノーラが大きな鉱石の方へ行こうとしていたんだけど、すぐに僕達の方へ来てくれました。そしてフィオーナさんに説明してくれます。
『フィオーナ、そんなに心配しなくとも、レンならば大丈夫だ』
「でも、いくらレンが特別な力を持っていたとしてもエイデンは…。それにエイデンを元気にするって、どれだけ魔力を使うか分からないのよ。そんな危ない事レンには」
『それも大丈夫だ。と言うか今の段階で、レンの魔力は半分も使っていないからな。我が引き出した魔力にしても、そこまでたくさん引き出してはいない。もしそれ以上引き出せば、力が強すぎて逆にエイデンの体に余計な負担がかかってしまうかもしれん』
え? たくさん引き出していない? 結構体の中はぽかぽかなんだけど。うん、どちらかと言えば今までで1番ぽかぽかのような? それにさ、ステータスボードの僕の魔力量、そんなの多くなかったよね?
と、いろいろ聞きたいことができちゃったけど、今はエイデンお兄ちゃんのことだよ。早くお兄ちゃんを治さなくちゃ! 僕はうんうん頷いた後に、また両手を上げました。
『危ないと思ったら我がすぐに止める。今はレンに任せてくれ。…時間がないぞ』
「…分かったわ。レン、よろしくね」
僕はもう1回頷いて、大きく息を吸い込みました。そして…。
「ひーりゅ!!」
僕が叫んだ瞬間、僕の手から光が溢れて、お兄ちゃんを包み込みました。うん、ちゃんとヒールは発動したよ。それから光の感じも、スノーラやブロー達が元気になって、強くなった時と同じ。あっ! ほら見て! もうお兄ちゃんの真っ白だった生気のなかったお顔が、ほんのり赤くなってる。
フィオーナさんの方をチラッと見てみたら、いつもほとんど驚かないでニコニコしてくれるフィオーナさんが、とっても驚いた顔をしていました。ね、僕のヒールならお兄ちゃん絶対に元気になるよ。だから待ってて。
と、その時。光ってる大きな鉱石の方から笑い声が聞こえて。あの笑い声は。
『あははははは!! 何あのヒール。あれヒール? ハハハハハッ!!』
振り向いたらやっぱりカースが大笑いしていました。ちょっとカース、笑ってないでしっかり魔力を魔法陣に流してよ。確かにカースはみんなに伝言を届けたり、僕達が危ない時に逃げてくれるって、色々やってくれてるけどさ。笑うのは別。
大笑いするカースの頭をスノーラがバシッ!!と叩きました。それから僕が思った通り、笑ってないでさっさとしろとか、笑いすぎだとか注意されてたよ。
『だっておかしいじゃないか。ああ、そう言う事。どうもスノーラ達の魔力がおかしいなと思っていたんだよ。そうかこの感じ、レンのヒールが原因か』
『だからそのレンの力を借りて、我がこれから魔力を流して魔法陣を完成させるのだ。お前は他にもやる事があるが、笑っていないで、さっさと流せ』
『はいはい、分かったよ。僕も向こうが終わったらやってもらおうかな? どのくらい感じが変わるんだろう? …これならあっちの人間は大丈夫そうだね。レンがやってあの人間が助からないと、レンがとっても傷つくんじゃないかと心配だったけど』
『ああ、それも我は心配だったが。あの様子なら問題はないだろう』
最後の方は声が小さくて、何てお話ししていたか分からなかったけど、でも僕の方を見ながらニヤニヤしているカース。もう1回スノーラに頭を叩けれて、やっと鉱石の方を見ました。
ふぅ、これで僕もこっちに集中できるよ。僕も前に向き直って、お兄ちゃんを再確認。うん、また顔色が良くなってる。そうだ、お兄ちゃんが目が覚めて、完全に体力と魔力が戻ったら、フィオーナさん達も元気にしよう。だってフィオーナさんもとっても疲れてる顔してるもん。ずっとお兄ちゃんに魔力を流していたからだよね。
「ふぃおにゃしゃん、おやしゅみ、ちゅぎひーりゅ」
「え?」
『お休みして』
『次にヒールするなの』
『フィオーナさん疲れてるから、今はお休みしててって』
『そうそう、レンのヒールで大丈夫だから、そっちは休憩してなよ。それで次にレンに元気にして貰えば良いよ。ささ、休んで休んで』
いつも間にか僕の横まで来ていたルリ達。フィオーナさんに下がって下がってって言って、フィオーナさんがとっても困った顔をしています。と、向こうからスノーラが、言う通りに今は休んでいろって言ってくれて。
フィオーナさんはそっとエイデンお兄ちゃんの頭を撫でた後、後ろに下がりました。
そっとエイデンお兄ちゃんに声をかけます。でもやっぱりお兄ちゃんは何も反応しめさないで。顔色とかは違うけど、ブローが消えちゃう前と同じ感じがしました。
大丈夫、今僕がヒールをやるからね。そうしたらすぐに元気になるんだから。みんながパワーアップするヒール、絶対に効くはずだよ。
僕は両手を前に出して、手のひらをお兄ちゃんにかざしました。そうしたらフィオーナさんが僕を止めてきたんだ。それからお兄ちゃんをそっと見つめていた瞳のまま僕で見てきて。
「レン、無理に魔法を使わなくて良いのよ。私が今魔力を流しているから大丈夫」
そう言ってきたんだ。そうかフィオーナさん、僕のヒール見た事がないもんね。と言うかそんなに何回もやってないから、見た事がある人は少ないけど。もしかして僕が魔法をやるって、心配しちゃったのかな?
ステータスボードではヒールのこと書いてあったから知ってるはずだけど。をでも普通は僕みたいに小さい子供が魔法を使う事って、とっても珍しいって言ってたもんね。
スノーラが大きな鉱石の方へ行こうとしていたんだけど、すぐに僕達の方へ来てくれました。そしてフィオーナさんに説明してくれます。
『フィオーナ、そんなに心配しなくとも、レンならば大丈夫だ』
「でも、いくらレンが特別な力を持っていたとしてもエイデンは…。それにエイデンを元気にするって、どれだけ魔力を使うか分からないのよ。そんな危ない事レンには」
『それも大丈夫だ。と言うか今の段階で、レンの魔力は半分も使っていないからな。我が引き出した魔力にしても、そこまでたくさん引き出してはいない。もしそれ以上引き出せば、力が強すぎて逆にエイデンの体に余計な負担がかかってしまうかもしれん』
え? たくさん引き出していない? 結構体の中はぽかぽかなんだけど。うん、どちらかと言えば今までで1番ぽかぽかのような? それにさ、ステータスボードの僕の魔力量、そんなの多くなかったよね?
と、いろいろ聞きたいことができちゃったけど、今はエイデンお兄ちゃんのことだよ。早くお兄ちゃんを治さなくちゃ! 僕はうんうん頷いた後に、また両手を上げました。
『危ないと思ったら我がすぐに止める。今はレンに任せてくれ。…時間がないぞ』
「…分かったわ。レン、よろしくね」
僕はもう1回頷いて、大きく息を吸い込みました。そして…。
「ひーりゅ!!」
僕が叫んだ瞬間、僕の手から光が溢れて、お兄ちゃんを包み込みました。うん、ちゃんとヒールは発動したよ。それから光の感じも、スノーラやブロー達が元気になって、強くなった時と同じ。あっ! ほら見て! もうお兄ちゃんの真っ白だった生気のなかったお顔が、ほんのり赤くなってる。
フィオーナさんの方をチラッと見てみたら、いつもほとんど驚かないでニコニコしてくれるフィオーナさんが、とっても驚いた顔をしていました。ね、僕のヒールならお兄ちゃん絶対に元気になるよ。だから待ってて。
と、その時。光ってる大きな鉱石の方から笑い声が聞こえて。あの笑い声は。
『あははははは!! 何あのヒール。あれヒール? ハハハハハッ!!』
振り向いたらやっぱりカースが大笑いしていました。ちょっとカース、笑ってないでしっかり魔力を魔法陣に流してよ。確かにカースはみんなに伝言を届けたり、僕達が危ない時に逃げてくれるって、色々やってくれてるけどさ。笑うのは別。
大笑いするカースの頭をスノーラがバシッ!!と叩きました。それから僕が思った通り、笑ってないでさっさとしろとか、笑いすぎだとか注意されてたよ。
『だっておかしいじゃないか。ああ、そう言う事。どうもスノーラ達の魔力がおかしいなと思っていたんだよ。そうかこの感じ、レンのヒールが原因か』
『だからそのレンの力を借りて、我がこれから魔力を流して魔法陣を完成させるのだ。お前は他にもやる事があるが、笑っていないで、さっさと流せ』
『はいはい、分かったよ。僕も向こうが終わったらやってもらおうかな? どのくらい感じが変わるんだろう? …これならあっちの人間は大丈夫そうだね。レンがやってあの人間が助からないと、レンがとっても傷つくんじゃないかと心配だったけど』
『ああ、それも我は心配だったが。あの様子なら問題はないだろう』
最後の方は声が小さくて、何てお話ししていたか分からなかったけど、でも僕の方を見ながらニヤニヤしているカース。もう1回スノーラに頭を叩けれて、やっと鉱石の方を見ました。
ふぅ、これで僕もこっちに集中できるよ。僕も前に向き直って、お兄ちゃんを再確認。うん、また顔色が良くなってる。そうだ、お兄ちゃんが目が覚めて、完全に体力と魔力が戻ったら、フィオーナさん達も元気にしよう。だってフィオーナさんもとっても疲れてる顔してるもん。ずっとお兄ちゃんに魔力を流していたからだよね。
「ふぃおにゃしゃん、おやしゅみ、ちゅぎひーりゅ」
「え?」
『お休みして』
『次にヒールするなの』
『フィオーナさん疲れてるから、今はお休みしててって』
『そうそう、レンのヒールで大丈夫だから、そっちは休憩してなよ。それで次にレンに元気にして貰えば良いよ。ささ、休んで休んで』
いつも間にか僕の横まで来ていたルリ達。フィオーナさんに下がって下がってって言って、フィオーナさんがとっても困った顔をしています。と、向こうからスノーラが、言う通りに今は休んでいろって言ってくれて。
フィオーナさんはそっとエイデンお兄ちゃんの頭を撫でた後、後ろに下がりました。
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