191 / 211
連載
325白い透明ボールに入っていた人物は?
しおりを挟む
じっと、白い透明ボールが消えるのを待ちます。スノーラとローレンスさん達の話しはすぐに終わったみたいで、みんなが白い半透明ボールの前に1列に並んだよ。そして…。
すぅっと白い半透明ボールが消え始めました。そうなると、ボールが消えるのはすぐで、消えている間にも、中に入っている人達がよく見えてきたよ。
そして、しっかり綺麗に白い透明ボールが消える前に、僕の考えていたことが、間違っていなかったことが分かりました。
「りゅり、やっぱり、まちがいにゃい」
『うん、間違ってないなの。やっぱりあの人間だったなの』
『レンもルリも知ってる人間なの? あいつ、ボクを捕まえた、嫌な人間なの』
『う~ん、僕は見たことないかな。レン達は何処であの人間に会ったの?』
僕とルリの反応に、みんなが質問してきました。僕はチラッとレオナルドお兄ちゃんの方を見ます。お兄ちゃんがボソッと、やっぱりあいつだったかって言って、ジロリとジャガルドを睨んでいたよ。
やっぱりそうだよね。僕達の見間違いじゃないよね。というかこれで見間違えだったら、どれだけ似てるんだって話しだけど。僕はアイス達に僕達とジャガルドの話しを簡単にしました。
白い半透明ボールから出てきた人物は、僕達が1度あったことのある人で、しかも僕達を助けてくれた人だったんだよ。そう、僕達が憧れたあの人。
初めて僕達が冒険者ギルドの依頼を向けた時のこと。そう、あのペガサスの子の声が、初めて聞こえた時の依頼ね。
あの日、プレゼント用の花を探している時、他に子供用の依頼をしにきていた親子がいて。その親子が酔っ払いに絡まれちゃって。僕とルリは家族を助けるために、初めて酔っ払いに連携攻撃をしました。それでその酔っ払いは怒って、僕達を攻撃しようとして。
その時お兄ちゃんもセバスチャンも、それぞれ自分の用事をしていて気づいていなくて。それで酔っ払いやられそうになったその時、ある人が僕とルリを助けてくれたでしょう? その後は、当たり前のことだからって、何も言わずに街へ入って行った人。
僕もルリもその人のこと、とってもカッコいい、優しい人だって感動したんだよね。
その優しい人が今、白い半透明ボールが消えた場所に座っていて、僕を睨んでいたんだ。片足の先の方がない状態でね。
「アイス、みにゃ、あれがじゃがりゅど? まちがにゃい?」
『うん、間違いないなの。みんなにジャガルドって言われてたなの』
『ボクのときもそ』
そうなんだ、そうなんだね……。あの睨んでいる人がジャガルドで、ジャガルドは僕とルリを助けてくれた、優しい人だったんだよ。
「ほんちょに、じゃがりゅど?」
『間違いじゃない?』
僕もルリもだと思うんだけど、あの僕達を助けてくれた優しい人が、ジャガルドだって信じられなくて、思わず確認しちゃいます。でもそんな僕達にレオナルドお兄ちゃんが、僕達に目線を合わせるようにしてしゃがんで、話してきました。
「いいかレン、ルリ。あれはジャガルドだ。レン達を助けてくれたな。でも、ジャガルドなんだ。…この街にいる住民は、優しい人間ばかりだ。まぁ、ちょっとと思う住民もいるけど。それは外から来た人間にも言える」
「………」
「ただ、外から来た人間だろうと、昔からこの街には済んでいる人間だろうと、悪事をして生きている人間達もいる。父さん達や俺達に気づかれないようにな。みんなを騙しているんだ」
『騙してる。悪い人間』
「そうだ。ジャガルドはその悪い、俺達を騙していた人間だったんだ」
「いいひちょ。でも、わりゅいひちょだった」
「ああ。…悲しいか?」
確かに僕達が大好きになった優しい人が、本当は悪い人だったなんて、悲しいし残念だしなんとも言えなくて、ショックではあるけど。
でもね。ジャガルドはみんなを捕まえて、苦しめたん人間なんだよ。ショックよりもみんなにしたことが問題で、僕はみんなを苦しめたジャガルドは許せないよ。
「ちょとかなちい。でも、しょれよりも、わりゅいことちた。だかりゃしっかり、しゅにょーに、おちおきしてもりゃう」
『うん! しっかりとお仕置き! アイス、フーリ、しっかりお仕置きしてもらう!!』
『お仕置きなの!!』
『うん、お仕置き! お仕置きしてくれるの?』
「ははっ、そうだな、お仕置きだな」
レオナルドお兄ちゃんが笑いながら立ち上がりました。そんなお兄ちゃんにカースが近づいてきて、こそっと何かお話ししてたよ。僕達はみんなでお仕置きコールね。
『もっとショックを受けると思っていたけど、大丈夫そうだね』
「ああ。心配してたんだけど。でも、まぁ、お仕置きって掛け声をかけられるんだから大丈夫だろ」
「しゅにょー、おちおき!!」
『しっかりお仕置き!!』
『お仕置きなの!!』
『スノーラ、やっちゃえ!!』
どんどん声が大きくなり僕達。そうしたらエイデンお兄ちゃんが振り返って、仕草でシーってやってきました。途端口を抑える僕達。危ない危ない、静かにしてるんだった。
静かにした僕達は、まだこっちを睨んでいるジャガルドと、他の一緒に捕まった人達を観察します。
ジャガルドのあの足、あれどうしたのかな? 僕達が会った時は足あったよね? もしかして逃げようとしたか、スノーラ達に攻撃しようとして、スノーラ達を怒らせて、逆にやられたとか?
それにしても、まさかあの優しい人がジャガルドで、犯人だっがなんて。本当、人って分からないよね。もしかしてあの時、僕達を助けてくれたのは、僕達に声をかけるためだったりして。
僕達のことを監視していて、そんな時にあの事件が起こって、それでちょうど良いと思って、助けながら僕達に接触してきた? う~ん、もしそうだったら、これからは気をつけなくちゃ。こういう危ない人もいるってね。
*・゜゚・*:.。..。.:*・' .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・'.。.:*・゜゚・*
いつもご愛読ありがとうございます。
12月13日、『可愛いけど最強? 異世界でもふもふ友達と大冒険!』3巻が発売となりました!!
ついに3巻です。
これもいつも応援くださる皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
3巻でもレン、ルリ、アイス、スノーラをよろしくお願いします。
すぅっと白い半透明ボールが消え始めました。そうなると、ボールが消えるのはすぐで、消えている間にも、中に入っている人達がよく見えてきたよ。
そして、しっかり綺麗に白い透明ボールが消える前に、僕の考えていたことが、間違っていなかったことが分かりました。
「りゅり、やっぱり、まちがいにゃい」
『うん、間違ってないなの。やっぱりあの人間だったなの』
『レンもルリも知ってる人間なの? あいつ、ボクを捕まえた、嫌な人間なの』
『う~ん、僕は見たことないかな。レン達は何処であの人間に会ったの?』
僕とルリの反応に、みんなが質問してきました。僕はチラッとレオナルドお兄ちゃんの方を見ます。お兄ちゃんがボソッと、やっぱりあいつだったかって言って、ジロリとジャガルドを睨んでいたよ。
やっぱりそうだよね。僕達の見間違いじゃないよね。というかこれで見間違えだったら、どれだけ似てるんだって話しだけど。僕はアイス達に僕達とジャガルドの話しを簡単にしました。
白い半透明ボールから出てきた人物は、僕達が1度あったことのある人で、しかも僕達を助けてくれた人だったんだよ。そう、僕達が憧れたあの人。
初めて僕達が冒険者ギルドの依頼を向けた時のこと。そう、あのペガサスの子の声が、初めて聞こえた時の依頼ね。
あの日、プレゼント用の花を探している時、他に子供用の依頼をしにきていた親子がいて。その親子が酔っ払いに絡まれちゃって。僕とルリは家族を助けるために、初めて酔っ払いに連携攻撃をしました。それでその酔っ払いは怒って、僕達を攻撃しようとして。
その時お兄ちゃんもセバスチャンも、それぞれ自分の用事をしていて気づいていなくて。それで酔っ払いやられそうになったその時、ある人が僕とルリを助けてくれたでしょう? その後は、当たり前のことだからって、何も言わずに街へ入って行った人。
僕もルリもその人のこと、とってもカッコいい、優しい人だって感動したんだよね。
その優しい人が今、白い半透明ボールが消えた場所に座っていて、僕を睨んでいたんだ。片足の先の方がない状態でね。
「アイス、みにゃ、あれがじゃがりゅど? まちがにゃい?」
『うん、間違いないなの。みんなにジャガルドって言われてたなの』
『ボクのときもそ』
そうなんだ、そうなんだね……。あの睨んでいる人がジャガルドで、ジャガルドは僕とルリを助けてくれた、優しい人だったんだよ。
「ほんちょに、じゃがりゅど?」
『間違いじゃない?』
僕もルリもだと思うんだけど、あの僕達を助けてくれた優しい人が、ジャガルドだって信じられなくて、思わず確認しちゃいます。でもそんな僕達にレオナルドお兄ちゃんが、僕達に目線を合わせるようにしてしゃがんで、話してきました。
「いいかレン、ルリ。あれはジャガルドだ。レン達を助けてくれたな。でも、ジャガルドなんだ。…この街にいる住民は、優しい人間ばかりだ。まぁ、ちょっとと思う住民もいるけど。それは外から来た人間にも言える」
「………」
「ただ、外から来た人間だろうと、昔からこの街には済んでいる人間だろうと、悪事をして生きている人間達もいる。父さん達や俺達に気づかれないようにな。みんなを騙しているんだ」
『騙してる。悪い人間』
「そうだ。ジャガルドはその悪い、俺達を騙していた人間だったんだ」
「いいひちょ。でも、わりゅいひちょだった」
「ああ。…悲しいか?」
確かに僕達が大好きになった優しい人が、本当は悪い人だったなんて、悲しいし残念だしなんとも言えなくて、ショックではあるけど。
でもね。ジャガルドはみんなを捕まえて、苦しめたん人間なんだよ。ショックよりもみんなにしたことが問題で、僕はみんなを苦しめたジャガルドは許せないよ。
「ちょとかなちい。でも、しょれよりも、わりゅいことちた。だかりゃしっかり、しゅにょーに、おちおきしてもりゃう」
『うん! しっかりとお仕置き! アイス、フーリ、しっかりお仕置きしてもらう!!』
『お仕置きなの!!』
『うん、お仕置き! お仕置きしてくれるの?』
「ははっ、そうだな、お仕置きだな」
レオナルドお兄ちゃんが笑いながら立ち上がりました。そんなお兄ちゃんにカースが近づいてきて、こそっと何かお話ししてたよ。僕達はみんなでお仕置きコールね。
『もっとショックを受けると思っていたけど、大丈夫そうだね』
「ああ。心配してたんだけど。でも、まぁ、お仕置きって掛け声をかけられるんだから大丈夫だろ」
「しゅにょー、おちおき!!」
『しっかりお仕置き!!』
『お仕置きなの!!』
『スノーラ、やっちゃえ!!』
どんどん声が大きくなり僕達。そうしたらエイデンお兄ちゃんが振り返って、仕草でシーってやってきました。途端口を抑える僕達。危ない危ない、静かにしてるんだった。
静かにした僕達は、まだこっちを睨んでいるジャガルドと、他の一緒に捕まった人達を観察します。
ジャガルドのあの足、あれどうしたのかな? 僕達が会った時は足あったよね? もしかして逃げようとしたか、スノーラ達に攻撃しようとして、スノーラ達を怒らせて、逆にやられたとか?
それにしても、まさかあの優しい人がジャガルドで、犯人だっがなんて。本当、人って分からないよね。もしかしてあの時、僕達を助けてくれたのは、僕達に声をかけるためだったりして。
僕達のことを監視していて、そんな時にあの事件が起こって、それでちょうど良いと思って、助けながら僕達に接触してきた? う~ん、もしそうだったら、これからは気をつけなくちゃ。こういう危ない人もいるってね。
*・゜゚・*:.。..。.:*・' .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・'.。.:*・゜゚・*
いつもご愛読ありがとうございます。
12月13日、『可愛いけど最強? 異世界でもふもふ友達と大冒険!』3巻が発売となりました!!
ついに3巻です。
これもいつも応援くださる皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
3巻でもレン、ルリ、アイス、スノーラをよろしくお願いします。
応援ありがとうございます!
2
お気に入りに追加
5,345
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。