精霊たちの献身

梅乃屋

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本編

16:甘い昼

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 ぎしりとベッドが軋む。
 レオは私を抱っこでソファからベッドへ移り、彼も膝を立て上質な上着を雑に脱ぎ捨てた。

 日頃の鍛錬を怠らない引き締まった筋肉が露わになり、見つめる私に少し照れた顔で笑うレオ。

「レオの体、キレイ…」
 つ、とその割れた腹筋に指を這わせ、体を起こしてキスをした。

「ンンっ。ふふ。エヴァの方が何倍もキレイだ。傷もない真っ白な肌。あぁほらこの尖ったココも」
 胸の先端をペロリと舐め付け、ピクリと反応する私に喜ぶレオ。
 そのままシーツに縫い付けられ覆い被さるように私を抱き締め体を撫で回した。

 全身を指と舌で愛撫され、息が上がり下腹が切なくなる。
 膝を擦り合わせると、ゆっくりと手のひらが太腿を割って入ってきた。

 下着をするりと剥ぎ取り、滑りを帯びた秘所へ指を這わすと恥ずかしい水音が耳に届く。

「エヴァのココ、濡れてて可愛い。沢山俺に感じてくれた?」

「ん、やだ。恥ずかしいから言わないでよ…」

「エヴァ可愛い、好き」

 啄むようにキスを落とし、指は艶かしく秘所を弄り熱い息が漏れた。
 しとどに溢れる蜜を掬い、再び花弁を指で擦り付けるように撫で回す。

 全身が蕩ける快感に嬌声が上がり、背中もその度に跳ねる。

 …あ、も。気持ちい。

「レオ、……ん、レオ」

「んん?エヴァ気持ちいい?」

 レオの優しく低い声で、興奮が高まり羞恥心が飛んでいく。

「ん、気持ちい……あ、」
 優しく這いずる指が花弁を剥いてクリトリスを弾き、ビリリと電気が疾るような刺激が全身を襲った。

 私は大きく喘ぎ、弓形に背中を逸らした。

「はぁぁエヴァ最高だ。もっと声を聞かせて。車輪の音で外には漏れないよ」
 そう言ってレオは蜜壺へ指を入れ、親指で花芽をねっとりと撫で付けた。

 グチュグチュと音を立ててナカを掻き回し、狭いそこへ指が一点を刺激する。
 唐突に奥から快感が降ってきて、体をくねらせ声を上げた。

 それでもレオの指は執拗にナカを刺激し、花芽を擦り息が上がるほどの快感を齎せる。
 蜜壺から溢れる蜜を纏わせた指が、外もナカもぬるぬると卑猥な音を立てて蹂躙していき、一瞬脳が揺らいでイったのを感じた。

「は、ん……レオ?私ばっかりこんなになってる…。ね、レオも、一緒に気持ち良くなって」
 指でイかされ、蕩け切った体は持ちそうにない。

 息を整え見上げると、彼は紅潮した顔で私を見下ろしていた。

「エヴァの乱れた顔で俺もこのままイキそうだった………」
 ボソリと吐き出すように呟いたレオ。

 我慢の限界だと言わんばかりにベルトに手をかけ煩わしそうに全てを脱ぎ捨てる。
 何度目かのお目見えだった彼の暴君が既に先走りで滑っており、凶悪な血管が浮き出てはち切れんばかりに昂っていた。

 ゆっくりと竿を支えて蜜壺へあてがい、蜜を纏わせキスをするように慎重に挿れていく。
 ぐぐと押し込まれ、まだ狭い膣壁に締め付けられながらも前後しながら侵入して来る熱杭。

 レオの息が荒くなり、余裕のない真剣な顔で私に尋ねる。
「まだ狭いな、いたい?」

 確かに引き攣る感覚は否めないが、我慢はできる。
「ん。大丈夫。レオ、挿れて?」

 一瞬私の顔が歪んだのを見逃さなかったレオは、一旦暴君を抜きベッドサイドに置いてある潤滑油を取り出し塗布した。
「エヴァが痛がるのは嫌だ。一緒に気持ち良くなるんだろ?」

 そう言って再び膝裏を支えて挿れてきた。
 ぬるりとすんなり入ってきた暴君は、勢いのまま奥へとトンと届いた。
「っぁあっ!」

 ドクンと感じた奥の刺激に、大きな声で喘いでしまった私。

「は、奥、スゴイね。エヴァ、俺もイキそうだった。動いても良い?」

「うん……レオのレオがしゅごい…」

 訳のわからない言葉を発してしまったが、初めての時は感じられなかった快感が奔り、恍惚状態になる。

「俺のオレがって、可愛いすぎるだろ♡あぁでも俺も余裕ない。またすぐにイキそう!」

 腰を持つ手に力が入り、私のナカへ打ち付けるレオ。
 膣壁を擦り、良いところに当たると脳が揺れる。

 レオの腰が私を貫く度に声が漏れ、揺さぶられる心地よさに溺れていく。
 彼も息を吐き出しながら腰を揺らし、どこが良いか何度も尋ねる。

 揺れる美しい彼の髪の毛と、ほんのり汗ばんだ胸板。首のネックレスが揺れてキラキラと光る。

 最初に打ち込まれた奥に届くと、自制出来ない声が出る。

「あぁ奥のここも好きか?……はぁぁダメだ、俺も気持ち良すぎて耐えられないっ。エヴァ、一回イってもいい?」
「うん、、そこ…しゅごいの、ああ、ん、んんっ!」
「舌足らずなエヴァ、堪らないっ!エヴァ、もっと言って。スゴイって、俺の名前も呼んで?」

 はぁはぁと息を荒げて腰を激しく打ち付けるレオ。
 水音と肉の打つ音が激しく鳴り、ベッドの軋みがリズムを刻む。

「ん、んんっ!れお、しゅごいっ!あ、ああっ!ダメ、おく、らめっ」

 彼の剛直に突かれる度に脳が揺らぎ、私を支える手の平の熱。たまに漏れるレオの色香溢れる息に魅了されて彼に堕ちていく。

 あぁ気持ちいい。
 レオ、好き。好き。愛してる。

 口から溢れる言葉にレオの興奮度も増して律動も激しくなる。
 何度も穿たれる快感で意識を飛ばしかけるも、レオの声と香りとナカの衝撃に心も体も夢中になる。

「エヴァ……んん、愛してる……あぁイ、イク…。はぁぁ、エヴァ…」



 一際悩ましい声をあげ、レオの飛沫が体の奥へ霧散された。









「エヴァ………」

「…ん?」

 事後の気怠さもそのままに、未だに入りっぱなしの彼の暴君がピクリと蠢いた。

 レオは蠱惑的な笑みを浮かべ、私を抱きしめ耳元で囁く。

「可愛い俺のエヴァ。もう一回♡」

 え、ちょ、今したばっかり。

 一瞬戸惑う私にキスを落とし、彼はギラギラと欲を灯した瞳で私を見下ろした。

 無理だと言わんばかりに私は体を捩って逃げようとしたが、ガッツリ腰を掴まれ引き寄せられる。

「ね、もう少し休んでから…」
 そう言いかけたが、まだ私のナカに貫いていた暴君がむくりと硬度を増した。

「無理。興奮してきた。嫌がっても逃さないよ」

 …嘘でしょ?もう復活したの?

 その顔は私を労っていた穏やかな彼ではなく、獣のように獰猛でエロく。
 清廉な王太子の顔はどこにもない。



 私は、暴君が魔王化したのを感じた。


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