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《R-18》55-1 アル《R-18》
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池の門を通って、私は神山に戻った。記憶が戻った私は神山の力を感じられるようになっていた。濃いエネルギーの渦は私に力を与え他人の力を奪う。
アルバートさんは本能的に選んだのか、それとも彼の視覚で見つけ出したのかエネルギーを削がれないスポットで休息していた。
「アルバートさん……」
「おかえり、大事ないか?」
少し辛さの見える彼に口付けて、エネルギーを送った。アルバートさんは一瞬驚いたけれど、すぐに理解したようで私の頭を優しく掴む。容量がクロノと比べて随分大きくて少し時間がかかった。
「サヤ?」
「記憶が……戻りました」
「おめでとさんって感じやないな。なんやあったんか?」
エネルギーの確認のため、軽く動きを確かめてからアルバートさんは穏やかに私に尋ねた。
「クロノさんは……私の、鞘の稚児でした。記憶を無くす前の私の命を救うために色々してくださってて……それで、さっきあちらでレックスから剣を奪って待っていてくれました。私のために」
「クロノ、そっちに行っとったんか。どーりで来おへんな思た。……そおか、あいつ、サヤの知り合いやったんか」
「はい、記憶も……クロノさんが鍵となるものを持ってて」
「えらい近いとこにあってんな。遠回りせなあかん事情あったんやろうけど、一言言えやと思うわ」
「……ほんとですね。これからは、そうしてくれるといいな」
アルバートさんは私を抱き寄せた。その顔が引き締まる。
「ほんで、何があった?俺はサヤがそんな顔になっとる理由が知りたい」
「……、私、神様の端くれだったみたいです。私と剣がこの世界にあるせいで、エネルギーが過剰になってて、それで、マンイーターが生まれてる。だから、天に帰らないといけない」
「それは、今すぐか?」
「はい。レックスの力はもう弱くなって、力で支配していた国は一気に崩れるでしょう。その時、マンイーターに強い食欲があれば世界はめちゃめちゃになってしまう」
エウディさんは、待つと言ってくれていた。言外にアルバートさんと一緒にいても良いって勧めてくれていた。でも、それは無理だ。アルバートさんだって、エネルギーの影響があれば、いくら契約でエネルギーを受け取っていても食欲は無くなったりはしない。
「サヤは俺がサヤともっと一緒に居りたい、言うても……」
「ごめんなさい。世界をほっとけません」
「って言うやろなぁ。しゃーないな。惚れた女はこういう子やねんし」
アルバートさんは、吹っ切れたように笑った。
「……実はな、俺の新しい契約相手が言うとった」
「え?」
「お前の惚れた女は神様の片割れやって。もう片っぽの片割れの暴走を止めるんが契約内容や。サヤを助けるんが仕事や言われて、二つ返事で受けたわ。せやし、こっちも契約満了。給餌のあて、もうあらへんねん。はじめっから、サヤの側にずっとは居られへんの覚悟しとった」
アルバートさんの言葉で、私は選択を間違えてなかったと安堵した。アルバートさんは私を傷つけない。契約満了後、給餌が絶える前に彼は消えるつもりだったんだ。それ程の彼の想いを知れた。彼の命は、救えた。万一の暴走で私を襲う可能性があるなら、きっと彼は死を選んでた。
「……なあ、サヤ。俺の嫁はんになってくれへん?」
「嫁はんって」
「番になって欲しい。番は魂が繋がる。多分、池の所だけやなくて、そこら辺中神さんや無いと歩かれへんようなってるやろ?このままやと、サヤを見送るんもでけへん」
アルバートさんは私を見つめた。
「俺はサヤの一番近くに行きたいねん」
「私も、です」
そっと彼の頰に触れて、口付ける。もう、彼が応えてくれない事は無い。アルバートさんは私の上唇と下唇を優しく食むように吸った。
暖かな苔のクッションの上に、ゆっくりと押し倒されながら、私の服は脱がされる。
「サヤ……」
耳の下の首にキスして、彼は私の胸に優しく触れた。大事な物を扱うように優しく、でも親指と人差し指でコリコリと先を刺激してくる。
「アルバート、さ、ん」
身体が熱い。それは香水を使っていた時と全然違って、気持ち良さと興奮と、それから強い愛しさからくるもので、自然と自分の脚が開いていくのが分かった。
彼の手が花弁に触れて、私は小さくイッてしまう。
「指、入れるで」
「ん」
息がかかるほど顔は近く、アルバートさんの表情は切なそうに昂ぶっていた。
「んっ」
ぷつり、と膜が破れた音がして、私の中はまた震えた。
「狭いな、入るやろか」
「今、私イッてるので……、中がアルバートさんに縋ってるん、です」
「すがっ……」
絶句した彼は耳まで赤い。
「アルバートさん、耳赤い。可愛い。……あんっ」
彼は私の胸に吸い付いた。先を舌の先でくすぐるようにされて、私の潤滑液は増す。
「堪忍、限界や」
「ん、来て」
大きく広げた脚の間に、彼の雄があてがわれる。大きく太くて、先から液の垂れているそれは、血管が浮いてビクビク脈打っていた。
しゅっしゅっと私の股でそれはしごかれて、あっという間にテラテラと光を帯びる。潤いすぎた私の入り口はくぱっと音を立てて液が流れて、私の口の代わりにそれが欲しいと誘っていた。
「くっ」
「あぅっ」
ぶちぶちっと音がして、彼が入って来た。痛みは鋭く、けれど、快感が勝つ。私の腰は勝手に浮いて、両手も彼をもっと奥に入れたいと抱き寄せる。
「ちょお、待ってや。そんな急いだら、壊れてまうって」
「あっ、んっ、いいのっ」
「あかんて」
代わりに深くキスをした。彼と私はゆっくりと一つになる……
「ああっ」
こつっと先が私の最奥に届いて、私は何度目かの絶頂に達した。脳の奥からとろけそうだ。
「サヤ」
「アルバート、さん」
「いくで?」
ん?と思うと同時に、そこから更に奥へ突かれた。
「っ!」
内臓がどんっと奥に押されて、息ができない。酸素を求めて開けた口はアルバートさんに塞がれた。
「よっしゃ、捕まえ、た」
「う、嘘吐き、壊れちゃう……」
「俺は壊れとるで?サヤに壊されて、狂っとる」
グッグッと押し付けられる度、気絶しそうだ。手を回した彼の背中もしっとりと汗で濡れてくる。
眉間に皺を寄せて目を瞑る彼の額から汗が落ちて、私を染める。はっはっと言う息遣いは、彼の発作の時と違って私を幸せな方向に胸を苦しくさせた。
「あ」
薄っすらと開いた目は少し潤んでいて、金色が溢れそう。
「アルバートさん……?」
「ん、なんや」
「すき」
ぐうっと中の重量が増して、イキ続けてる私の中で強く彼がイッたのが分かった。
アルバートさんは本能的に選んだのか、それとも彼の視覚で見つけ出したのかエネルギーを削がれないスポットで休息していた。
「アルバートさん……」
「おかえり、大事ないか?」
少し辛さの見える彼に口付けて、エネルギーを送った。アルバートさんは一瞬驚いたけれど、すぐに理解したようで私の頭を優しく掴む。容量がクロノと比べて随分大きくて少し時間がかかった。
「サヤ?」
「記憶が……戻りました」
「おめでとさんって感じやないな。なんやあったんか?」
エネルギーの確認のため、軽く動きを確かめてからアルバートさんは穏やかに私に尋ねた。
「クロノさんは……私の、鞘の稚児でした。記憶を無くす前の私の命を救うために色々してくださってて……それで、さっきあちらでレックスから剣を奪って待っていてくれました。私のために」
「クロノ、そっちに行っとったんか。どーりで来おへんな思た。……そおか、あいつ、サヤの知り合いやったんか」
「はい、記憶も……クロノさんが鍵となるものを持ってて」
「えらい近いとこにあってんな。遠回りせなあかん事情あったんやろうけど、一言言えやと思うわ」
「……ほんとですね。これからは、そうしてくれるといいな」
アルバートさんは私を抱き寄せた。その顔が引き締まる。
「ほんで、何があった?俺はサヤがそんな顔になっとる理由が知りたい」
「……、私、神様の端くれだったみたいです。私と剣がこの世界にあるせいで、エネルギーが過剰になってて、それで、マンイーターが生まれてる。だから、天に帰らないといけない」
「それは、今すぐか?」
「はい。レックスの力はもう弱くなって、力で支配していた国は一気に崩れるでしょう。その時、マンイーターに強い食欲があれば世界はめちゃめちゃになってしまう」
エウディさんは、待つと言ってくれていた。言外にアルバートさんと一緒にいても良いって勧めてくれていた。でも、それは無理だ。アルバートさんだって、エネルギーの影響があれば、いくら契約でエネルギーを受け取っていても食欲は無くなったりはしない。
「サヤは俺がサヤともっと一緒に居りたい、言うても……」
「ごめんなさい。世界をほっとけません」
「って言うやろなぁ。しゃーないな。惚れた女はこういう子やねんし」
アルバートさんは、吹っ切れたように笑った。
「……実はな、俺の新しい契約相手が言うとった」
「え?」
「お前の惚れた女は神様の片割れやって。もう片っぽの片割れの暴走を止めるんが契約内容や。サヤを助けるんが仕事や言われて、二つ返事で受けたわ。せやし、こっちも契約満了。給餌のあて、もうあらへんねん。はじめっから、サヤの側にずっとは居られへんの覚悟しとった」
アルバートさんの言葉で、私は選択を間違えてなかったと安堵した。アルバートさんは私を傷つけない。契約満了後、給餌が絶える前に彼は消えるつもりだったんだ。それ程の彼の想いを知れた。彼の命は、救えた。万一の暴走で私を襲う可能性があるなら、きっと彼は死を選んでた。
「……なあ、サヤ。俺の嫁はんになってくれへん?」
「嫁はんって」
「番になって欲しい。番は魂が繋がる。多分、池の所だけやなくて、そこら辺中神さんや無いと歩かれへんようなってるやろ?このままやと、サヤを見送るんもでけへん」
アルバートさんは私を見つめた。
「俺はサヤの一番近くに行きたいねん」
「私も、です」
そっと彼の頰に触れて、口付ける。もう、彼が応えてくれない事は無い。アルバートさんは私の上唇と下唇を優しく食むように吸った。
暖かな苔のクッションの上に、ゆっくりと押し倒されながら、私の服は脱がされる。
「サヤ……」
耳の下の首にキスして、彼は私の胸に優しく触れた。大事な物を扱うように優しく、でも親指と人差し指でコリコリと先を刺激してくる。
「アルバート、さ、ん」
身体が熱い。それは香水を使っていた時と全然違って、気持ち良さと興奮と、それから強い愛しさからくるもので、自然と自分の脚が開いていくのが分かった。
彼の手が花弁に触れて、私は小さくイッてしまう。
「指、入れるで」
「ん」
息がかかるほど顔は近く、アルバートさんの表情は切なそうに昂ぶっていた。
「んっ」
ぷつり、と膜が破れた音がして、私の中はまた震えた。
「狭いな、入るやろか」
「今、私イッてるので……、中がアルバートさんに縋ってるん、です」
「すがっ……」
絶句した彼は耳まで赤い。
「アルバートさん、耳赤い。可愛い。……あんっ」
彼は私の胸に吸い付いた。先を舌の先でくすぐるようにされて、私の潤滑液は増す。
「堪忍、限界や」
「ん、来て」
大きく広げた脚の間に、彼の雄があてがわれる。大きく太くて、先から液の垂れているそれは、血管が浮いてビクビク脈打っていた。
しゅっしゅっと私の股でそれはしごかれて、あっという間にテラテラと光を帯びる。潤いすぎた私の入り口はくぱっと音を立てて液が流れて、私の口の代わりにそれが欲しいと誘っていた。
「くっ」
「あぅっ」
ぶちぶちっと音がして、彼が入って来た。痛みは鋭く、けれど、快感が勝つ。私の腰は勝手に浮いて、両手も彼をもっと奥に入れたいと抱き寄せる。
「ちょお、待ってや。そんな急いだら、壊れてまうって」
「あっ、んっ、いいのっ」
「あかんて」
代わりに深くキスをした。彼と私はゆっくりと一つになる……
「ああっ」
こつっと先が私の最奥に届いて、私は何度目かの絶頂に達した。脳の奥からとろけそうだ。
「サヤ」
「アルバート、さん」
「いくで?」
ん?と思うと同時に、そこから更に奥へ突かれた。
「っ!」
内臓がどんっと奥に押されて、息ができない。酸素を求めて開けた口はアルバートさんに塞がれた。
「よっしゃ、捕まえ、た」
「う、嘘吐き、壊れちゃう……」
「俺は壊れとるで?サヤに壊されて、狂っとる」
グッグッと押し付けられる度、気絶しそうだ。手を回した彼の背中もしっとりと汗で濡れてくる。
眉間に皺を寄せて目を瞑る彼の額から汗が落ちて、私を染める。はっはっと言う息遣いは、彼の発作の時と違って私を幸せな方向に胸を苦しくさせた。
「あ」
薄っすらと開いた目は少し潤んでいて、金色が溢れそう。
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