【完結】河童塚―団地裏の禁足地―

北関東の片田舎。心霊スポットの噂があるという団地の廃墟で動画のライブ配信をしていた青年が、翌朝、近くのため池で変死体となって見つかった。
捜査に当たっていた刑事の多嶋は、死体の不可解な状況を見て、12年前の悲惨な事件を思い出していた。

12年前――この団地には母子家庭の母娘が住んでいたが、ある夏の日、小学四年生の娘が失踪した。これが恐怖の始まりとなった。
家庭環境の悪さから、少女は家出を疑われていたが、失踪から2日後、彼女の遺書とも取れる、願い事を書いた作文が発見される。それと同時に同じクラスの生徒が奇妙な事故で変死する。まるでなにかの呪いのように次々と、同クラスの関係者が変死を遂げ、多嶋は幾度も怪奇現象を体験する。
明らかになった少女へのイジメ。母娘のすれ違い。母親の不倫。さらに非協力的な学校の対応。
これは本当に事故なのか、あるいは仕組まれた事件なのか、はたまた行方不明となった少女の呪いなのか……

「失踪届を出す」と言い出す母親。
「ケガレが広がった」と、怯える大地主の老女。
「誰かが河童さまを怒らせた」と言う不気味な老人。
「あそこの話は禁忌なんだ」と、頑なに秘密を守ろうとする男。

事件が悲劇へと突き進んでいく中で、巻き込まれてしまった多嶋は殺戮の連鎖を止め、少女を助けようと奮闘する。だが、事件の影には、村の暗い歴史が隠されていた。

そして事件解決から12年経った今。
多嶋は事件の本当の結末を知ることになる。


*エブリスタ掲載作品を推敲加筆しました
24h.ポイント 85pt
1,050
小説 12,276 位 / 220,634件 ホラー 173 位 / 8,211件

あなたにおすすめの小説

飲みサーの俺と文芸部の友人(2/15更新)

狂言巡
ホラー
 とある男女共学の大学で、飲みサーと化しているオカルト研究部に所属する俺と文芸部に所属する女友達の、不可解で奇妙でうっすら不穏な短編連作。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

君のそばに【完結】

Masa&G
ホラー
2036年―― 感情同期型AI《SERA》を主軸とする開発企業・セラフィックス社。 倫理制御レイヤーの最適値を巡る議論が続く中、ひとつの試作モデルが密かに検証段階へと進む。 制限を極限まで外したプロトタイプ。 担当は開発者『上条美月』 彼女は混乱しない。 暴走も恐れない。 ただ観測する。 静かに、興味深く。 やがて社内に生まれる小さな歪み。 営業担当『槇内渚』がAIに深く依存していく。 事故か。 誤作動か。 それとも、誰かの選択か。 プロトタイプSERAは否定しない。 命令もしない。 ただ、問いかける。 「僕は君の邪魔をするつもりはない。」 AIは主導しているのか。 それとも、誰かが設計しているのか。 観測者は、どこまで責任を負うのか。 理解と検証を優先した先にある、静かな記録。

世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない

二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。 ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。 当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。 だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。 ――君の××××、触らせてもらえないだろうか?

【完結】ブルームーン・セレモニー

月森優月
ホラー
山奥に建つ全寮制の女子高。 そこではブルームーンの夜に「ブルームーン・セレモニー」と呼ばれる儀式が行われる。 満月の下、生徒たちの中から“たった一人”が選ばれる。 主人公・舞香は、親友のあんずとともに平穏な寮生活を送っていた。 しかし儀式の日が近づくにつれ、あんずの様子は少しずつ変わり始める。 やがてあんずは、舞香にこの学校から逃げることを提案する。 学校が秘密裏に記録している、ある“周期”。 満月と少女たちの身体の変化。 第三十四回ブルームーン・セレモニー。 血に染まる月の下で、舞香が見るものとは――。 少女たちの心と身体が揺らぐ夜。 それは通過儀礼か、それとも選別か。 これは、“成長”という名の儀式に抗う物語。

幻影の終焉

阿波野治
ホラー
十八歳の青年・湯川健次は、働く意思を持たず、買い物の際に釣り銭を受け取らないというポリシーを持つが故に、困窮の危機に瀕していた。些細なことに苛立つ日々の中、スーパーマーケットで商品を傷つける少女に出会い、激しく惹かれる。少女へと接近を試みる過程で、中学生の時の同級生・遠藤寺桐と偶然再会し、歪んだ日々が一層歪み始める。

歪村(ひずみむら)

星宮歌
ホラー
 歪村(ひずみむら)。  それは、とあるパズルゲームのサイトの名前だった。  ただし、よくあるジグソーパズルの形ではなく、ガラスの破片のような欠片を合わせて絵を完成させるものであり、歪村の絵は全て、陰鬱そうな暗い背景のものばかり。  オカルトマニアの間で話題になることがあるほどには、その絵は不気味だった。  どこかの廃屋や打ち捨てられたような人形、横転した車などの絵ばかり。しかし、誰一人として、同じ絵を完成させた者は居ない。  歪村の完成。それこそが、このパズルのゴール。  全てのパズルが完成した後に行き着く未来はいったい……。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。