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213、ミーナとの約束
「エイジさん、みなさん、いつでもいらして下さい。歓迎いたしますわ」
「ミーナ待ってるです!」
元気を取り戻したミーナの前で、俺は膝をつくと頷く。
「ああ、約束だ。ミーナ」
俺は約束の印として、右手の小指をミーナの顔の前に出した。
それを見て、獣人の少女は不思議そうに首を傾げる。
(はは、そりゃそうか。指切りなんて知ってるわけないよな)
俺はミーナに説明した。
「指切りって言ってさ、俺の育った場所での約束の仕方なんだ」
「ほんとですか? ミーナに教えてです!」
やり方を教えると、ミーナは楽しそうに俺と指切りをした。
そして俺たちは、二人に再会を約束し広場を後にする。
大きな尻尾を揺らしながら何度もこちらを振り向くミーナに、エリスたちは時々振り返って手を振っていた。
アンジェは隣に来て、俺の顔を上目遣いに覗き込む。
「ふぅん、エイジって子供に好かれるタイプなのね。……単純だからかしら?」
「おい、アンジェ。それって褒めてるのか?」
俺が肩をすくめると、エリスがアンジェに反論する。
「確かに単純だけど、そこがエイジのいいところだわ」
「……おい、エリス。確かに単純ってなんだよ」
酷い言われようである。
素直だとか、裏表が無いとか、もう少し言い方があるだろう。
俺は思わず溜め息をつく。
その姿を見て、エリスは可愛らしく口を尖らせた。
「何よ? 褒めてるんじゃない」
「そういうことにしておくよ。エリスの方こそミーナに懐かれてたよな。子供ができたらエリス、意外といいお母さんになりそうだよな」
俺の言葉にエリスはツンとする。
「意外とって何よ? 失礼じゃない!」
「はは……」
(俺も、フォローの下手さは人のこと言えないか)
お互い様である。
エリスは頭を掻いている俺を眺めながら言った。
「エイジだって、きっといい父親になると思うわ」
「俺が?」
「ええ。子供が生まれたら、さっきにみたい可愛がるって分かるもの」
父親か……
自分が親になるなんて考えたことも無かった。
少し想像をしていると、こっちを見ているエリスと目が合った。
エリスも何かを想像していた様子で、少しぼんやりとしている。
その頬は何故か赤くなっている。
「べ、別に何も想像してないわよ!」
そう言いながら少しだけ俺の手に触れた後、周りを気にするように放すエリスが可愛い。
もしも、エリスとの間に女の子ができたら可愛いだろうな。
ミーナみたいに無邪気な感じでパパって呼ばれたら、誰かに嫁にやれる自信がない。
(はは、やっぱり子供なんて俺にはまだまだ早いよな)
そんなことを話しながら、俺たちはリカルドさんの家に向かって歩く。
(せっかく父さんに紹介の手紙を書いて貰ったんだ)
迷宮に行く前に一言挨拶はしておきたい。
腕のいい鍛冶屋だそうだから、学べることも多いはずだ。
ジーナさんとエリクさんが俺たちの前を歩いている。
「気が進まないんだけどね。私もリカルドには少し聞きたいこともあるんだ」
「助かります、ジーナさん」
俺は礼を言った。
アンジェも見知ってはいるようだが、古くから付き合いがあるジーナさんが同行してくれるのは助かる。
(少し変わった人みたいだからな)
そのまま暫くみんなで歩く。
ルイーナの街並みにもだいぶ慣れてきたところで、一風変わった家が見えてくる。
ジーナさんは立ち止まると俺たちに言った。
「あそこがリカルドの鍛冶屋だよ」
「ミーナ待ってるです!」
元気を取り戻したミーナの前で、俺は膝をつくと頷く。
「ああ、約束だ。ミーナ」
俺は約束の印として、右手の小指をミーナの顔の前に出した。
それを見て、獣人の少女は不思議そうに首を傾げる。
(はは、そりゃそうか。指切りなんて知ってるわけないよな)
俺はミーナに説明した。
「指切りって言ってさ、俺の育った場所での約束の仕方なんだ」
「ほんとですか? ミーナに教えてです!」
やり方を教えると、ミーナは楽しそうに俺と指切りをした。
そして俺たちは、二人に再会を約束し広場を後にする。
大きな尻尾を揺らしながら何度もこちらを振り向くミーナに、エリスたちは時々振り返って手を振っていた。
アンジェは隣に来て、俺の顔を上目遣いに覗き込む。
「ふぅん、エイジって子供に好かれるタイプなのね。……単純だからかしら?」
「おい、アンジェ。それって褒めてるのか?」
俺が肩をすくめると、エリスがアンジェに反論する。
「確かに単純だけど、そこがエイジのいいところだわ」
「……おい、エリス。確かに単純ってなんだよ」
酷い言われようである。
素直だとか、裏表が無いとか、もう少し言い方があるだろう。
俺は思わず溜め息をつく。
その姿を見て、エリスは可愛らしく口を尖らせた。
「何よ? 褒めてるんじゃない」
「そういうことにしておくよ。エリスの方こそミーナに懐かれてたよな。子供ができたらエリス、意外といいお母さんになりそうだよな」
俺の言葉にエリスはツンとする。
「意外とって何よ? 失礼じゃない!」
「はは……」
(俺も、フォローの下手さは人のこと言えないか)
お互い様である。
エリスは頭を掻いている俺を眺めながら言った。
「エイジだって、きっといい父親になると思うわ」
「俺が?」
「ええ。子供が生まれたら、さっきにみたい可愛がるって分かるもの」
父親か……
自分が親になるなんて考えたことも無かった。
少し想像をしていると、こっちを見ているエリスと目が合った。
エリスも何かを想像していた様子で、少しぼんやりとしている。
その頬は何故か赤くなっている。
「べ、別に何も想像してないわよ!」
そう言いながら少しだけ俺の手に触れた後、周りを気にするように放すエリスが可愛い。
もしも、エリスとの間に女の子ができたら可愛いだろうな。
ミーナみたいに無邪気な感じでパパって呼ばれたら、誰かに嫁にやれる自信がない。
(はは、やっぱり子供なんて俺にはまだまだ早いよな)
そんなことを話しながら、俺たちはリカルドさんの家に向かって歩く。
(せっかく父さんに紹介の手紙を書いて貰ったんだ)
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腕のいい鍛冶屋だそうだから、学べることも多いはずだ。
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「気が進まないんだけどね。私もリカルドには少し聞きたいこともあるんだ」
「助かります、ジーナさん」
俺は礼を言った。
アンジェも見知ってはいるようだが、古くから付き合いがあるジーナさんが同行してくれるのは助かる。
(少し変わった人みたいだからな)
そのまま暫くみんなで歩く。
ルイーナの街並みにもだいぶ慣れてきたところで、一風変わった家が見えてくる。
ジーナさんは立ち止まると俺たちに言った。
「あそこがリカルドの鍛冶屋だよ」
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