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228、巣くうモノ
「みんな、気を付けて。魔物の気配を感じるわ、それも一匹じゃない……こちらに来るわよ!!」
アンジェの言葉に、エイジたちの間に緊張が走る。
ライアンは大槍を構えながら、豪快な笑みを浮かべた。
半獣人の証である牙が見えている。
「【索敵】なんて使わなくても、俺の鼻に任せておけよ。来るぜ!」
その言葉と同時の通路の奥から姿を現したそれは、巨大なトカゲのような生き物だ。
尾を合わせれば、4mはあろうかという全長とまるで竜のような顔。
こちらに気が付くと、巨大なアギトを大きく開いて咆哮した。
グォオオオオオオオオ!!
空気がビリビリと震える。
威嚇するが如く後ろ足で立ち上がるように体を起こすと、その顔の高さは2mに迫る程だ。
その姿は、まさに小型のドラゴンである。
顎から覗く牙と太い前脚の鋭い爪。
まともに攻撃を喰らえば、人間の体など容易に切り裂くだろう。
「凄い……」
「上層の魔物とは全く違うわ」
その巨大さと迫力にエリスとリアナは、一瞬気圧される。
アンジェが『紅』を抜き放つ。
「リザードドラゴンね、普通ならもっと深い階層に居るはずなのに。それに、こいつは私たちが討伐対象してる魔物じゃないわ」
その言葉にエリクを縦に振ると、皆に注意を促した。
「いえ、恐らくは……。いずれにしても、先に進むには倒すしかありませんね。用心して下さい、動きはそれ程でもありませんがパワーは尋常じゃないですからね」
エリクは咆哮する魔物の姿を眺めながら、冷静に指示を出す。
「ライアン、エイジ行きますよ。オリビアとアンジェは万が一の為に後衛のガードを、シェリルとエリスは合図をしたら奴に目がけてファイヤーランスをお願いします!」
リアナも回復魔法がいつでも放てるように準備を始める。
エリスが大剣を抜いたエイジに声をかけた。
「エイジ、気を付けてね」
「ああ、任せろって!」
エリスは頷くと、直ぐにファイヤーランスの詠唱を始める。
「行くぜ、エイジ!」
「おう! ライアン!!」
まるで旧来からの仲間のように声を掛け合って、魔物に向かうエイジとライアン。
エリク自分自身も魔物に向かって走りながら、横目でその姿を見る。
(どうやら、息はピッタリのようですね)
「先に行きますよ!」
エリクは凄まじい速さの踏み込みで、二人の前に出る。
目の前に現れた剣士を噛み殺そうと、竜の咢がエリクに襲い掛かる。
エリクはそれをサイドステップで鮮やかにかわすと、リザードドラゴンの胴を横なぎにする。
グォオオオオオオオオオオオン!!
鮮やかなその剣技に腹部を浅く裂かれて、大きく身を起こす魔物。
ライアンはその姿を見て、槍を穂先を豪快に突き立てる。
怒りに燃える竜の爪がライアンに振り下ろされるが、もうそこには彼はいない。
間合いの長い槍を使ったヒットアンドアウェイ。
エリクとの見事な連携。
そして完全にライアンに気を取られた魔物に、逆方向から切りかかったエイジ。
「おおおおおおおお!!」
闘気で大剣の獅子の紋章が輝いている。
分厚いはずのリザードドラゴンのわき腹の皮を、鮮やかに切り裂くエイジの剣。
完全にたたらを踏んだ巨大な魔物。
すかさずエリクが叫ぶ。
「今です! シェリル、エリス!!」
エリスとシェリルは杖を構える。
「エイジ! 離れて!」
「いくにゃ!!」
二人の言葉に、エイジは華麗にサイドステップを踏む。
そして次の瞬間!
ゴオオオゥウウ!!
うなりを上げて二筋の巨大な炎の槍が、リザードドラゴンに向かっていく。
シェリルの魔法は、咆哮を上げていた竜の口から入り鮮やかに頭部を貫た。
エリスの炎の槍は喉元を貫く。
断末魔の叫びを上げる魔物の姿。
ズゥウウウンン!!
音を立てて地面に横倒しになるリザードドラゴンは、完全に絶命している。
ライアンはエイジに拳を突き出した。
「へへ、やるな。エイジ」
その拳に、自らの拳をコツンとぶつけるエイジ。
「ライアン、お前こそな」
一方で、エリクは感心したようにシェリルとエリスに声をかける。
「流石ですねシェリル。それにしてもエリスも大したものです、喉元の柔らかい部分を見事に貫くとは」
「魔法なら任せるにゃ!」
「ええ、ジーナさんから貰った冒険者の手帳で勉強しておきましたから」
優等生らしいエリスの返事に、討伐隊の隊長は頭を掻きながら思う。
(それもありますが、王女殿下の魔法の威力も相当ですね。中級クラスのレベル10と聞きましたが、シェリルのファイヤーランスとさほど見劣りがしない。流石はレオンリート陛下のご息女と言ったところですか)
エイジたちのレベルは一気に13まで上がる。
やはり、Bランクの冒険者の手帳に記されるような魔物だと言えるだろう。
しかし──
「問題はこいつじゃないわ」
オリビアはそう言うと、横倒しになったリザードドラゴンの頭の後ろにある大きなコブに剣を突き立てた。
『ソード・オブ・エンジェル』が一瞬、強い魔力を帯びて輝く。
ギィイイイイイイイ!!
すでに絶命しているはずの魔物とは別の生き物の断末魔の悲鳴が、辺りに響いた。
オリビアの剣で裂けたそのコブの中からは、30cm程の生き物が暴れながら外に飛び出すと直ぐに絶命する。
リアナがそれを見て、ゾッとしたように身を震わせた。
「今のが?」
リアナの問いにライアンが答える。
「ああ、そうだ。こいつが今回の討伐対象になっている魔物さ。気を付けろ、これからが本番だぜ」
アンジェの言葉に、エイジたちの間に緊張が走る。
ライアンは大槍を構えながら、豪快な笑みを浮かべた。
半獣人の証である牙が見えている。
「【索敵】なんて使わなくても、俺の鼻に任せておけよ。来るぜ!」
その言葉と同時の通路の奥から姿を現したそれは、巨大なトカゲのような生き物だ。
尾を合わせれば、4mはあろうかという全長とまるで竜のような顔。
こちらに気が付くと、巨大なアギトを大きく開いて咆哮した。
グォオオオオオオオオ!!
空気がビリビリと震える。
威嚇するが如く後ろ足で立ち上がるように体を起こすと、その顔の高さは2mに迫る程だ。
その姿は、まさに小型のドラゴンである。
顎から覗く牙と太い前脚の鋭い爪。
まともに攻撃を喰らえば、人間の体など容易に切り裂くだろう。
「凄い……」
「上層の魔物とは全く違うわ」
その巨大さと迫力にエリスとリアナは、一瞬気圧される。
アンジェが『紅』を抜き放つ。
「リザードドラゴンね、普通ならもっと深い階層に居るはずなのに。それに、こいつは私たちが討伐対象してる魔物じゃないわ」
その言葉にエリクを縦に振ると、皆に注意を促した。
「いえ、恐らくは……。いずれにしても、先に進むには倒すしかありませんね。用心して下さい、動きはそれ程でもありませんがパワーは尋常じゃないですからね」
エリクは咆哮する魔物の姿を眺めながら、冷静に指示を出す。
「ライアン、エイジ行きますよ。オリビアとアンジェは万が一の為に後衛のガードを、シェリルとエリスは合図をしたら奴に目がけてファイヤーランスをお願いします!」
リアナも回復魔法がいつでも放てるように準備を始める。
エリスが大剣を抜いたエイジに声をかけた。
「エイジ、気を付けてね」
「ああ、任せろって!」
エリスは頷くと、直ぐにファイヤーランスの詠唱を始める。
「行くぜ、エイジ!」
「おう! ライアン!!」
まるで旧来からの仲間のように声を掛け合って、魔物に向かうエイジとライアン。
エリク自分自身も魔物に向かって走りながら、横目でその姿を見る。
(どうやら、息はピッタリのようですね)
「先に行きますよ!」
エリクは凄まじい速さの踏み込みで、二人の前に出る。
目の前に現れた剣士を噛み殺そうと、竜の咢がエリクに襲い掛かる。
エリクはそれをサイドステップで鮮やかにかわすと、リザードドラゴンの胴を横なぎにする。
グォオオオオオオオオオオオン!!
鮮やかなその剣技に腹部を浅く裂かれて、大きく身を起こす魔物。
ライアンはその姿を見て、槍を穂先を豪快に突き立てる。
怒りに燃える竜の爪がライアンに振り下ろされるが、もうそこには彼はいない。
間合いの長い槍を使ったヒットアンドアウェイ。
エリクとの見事な連携。
そして完全にライアンに気を取られた魔物に、逆方向から切りかかったエイジ。
「おおおおおおおお!!」
闘気で大剣の獅子の紋章が輝いている。
分厚いはずのリザードドラゴンのわき腹の皮を、鮮やかに切り裂くエイジの剣。
完全にたたらを踏んだ巨大な魔物。
すかさずエリクが叫ぶ。
「今です! シェリル、エリス!!」
エリスとシェリルは杖を構える。
「エイジ! 離れて!」
「いくにゃ!!」
二人の言葉に、エイジは華麗にサイドステップを踏む。
そして次の瞬間!
ゴオオオゥウウ!!
うなりを上げて二筋の巨大な炎の槍が、リザードドラゴンに向かっていく。
シェリルの魔法は、咆哮を上げていた竜の口から入り鮮やかに頭部を貫た。
エリスの炎の槍は喉元を貫く。
断末魔の叫びを上げる魔物の姿。
ズゥウウウンン!!
音を立てて地面に横倒しになるリザードドラゴンは、完全に絶命している。
ライアンはエイジに拳を突き出した。
「へへ、やるな。エイジ」
その拳に、自らの拳をコツンとぶつけるエイジ。
「ライアン、お前こそな」
一方で、エリクは感心したようにシェリルとエリスに声をかける。
「流石ですねシェリル。それにしてもエリスも大したものです、喉元の柔らかい部分を見事に貫くとは」
「魔法なら任せるにゃ!」
「ええ、ジーナさんから貰った冒険者の手帳で勉強しておきましたから」
優等生らしいエリスの返事に、討伐隊の隊長は頭を掻きながら思う。
(それもありますが、王女殿下の魔法の威力も相当ですね。中級クラスのレベル10と聞きましたが、シェリルのファイヤーランスとさほど見劣りがしない。流石はレオンリート陛下のご息女と言ったところですか)
エイジたちのレベルは一気に13まで上がる。
やはり、Bランクの冒険者の手帳に記されるような魔物だと言えるだろう。
しかし──
「問題はこいつじゃないわ」
オリビアはそう言うと、横倒しになったリザードドラゴンの頭の後ろにある大きなコブに剣を突き立てた。
『ソード・オブ・エンジェル』が一瞬、強い魔力を帯びて輝く。
ギィイイイイイイイ!!
すでに絶命しているはずの魔物とは別の生き物の断末魔の悲鳴が、辺りに響いた。
オリビアの剣で裂けたそのコブの中からは、30cm程の生き物が暴れながら外に飛び出すと直ぐに絶命する。
リアナがそれを見て、ゾッとしたように身を震わせた。
「今のが?」
リアナの問いにライアンが答える。
「ああ、そうだ。こいつが今回の討伐対象になっている魔物さ。気を付けろ、これからが本番だぜ」
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