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アイカの最後

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アイリーン様が帰る前日の夜は、食事会が行われるので、
アイリーン様とは、夜まで一緒に過ごした。
「アイリーン様。この焼き菓子は、もう作ってあげらないかもしれないから、」
ラッピングしたパウンドケーキを2本渡した。

「ありがとう。アイカ。でも、わたしの国にきたら、作れるわ。
修道院に行くなら、私の侍女でもいいよね。アイカがいい。アイカしか私を厳しくしてくれないの。」

「ありがとう。アイリーン様が思ってくれるのは嬉しいよ。お世話になる場合よろしくね。」

「うん。それで、お礼に、、」

ハンカチをくれた。
「アイリーン様。ありがと。」
あのアイリーン様がお礼ができるなんて、、、嬉しくて、、涙が流れた。
抱きしめて、

「アイリーン様。あなたは、大丈夫よ。全てにおいて、しっかりできてるから。素晴らしい王女よ。」

「アイカ。わたしは、、」

「大丈夫。アイリーン様は、これからもっと素敵な女性になるわ。わたしが保証するわ。ハンカチ、ありがとう大切に使うわ。楽しい時間をありがとう。」

「夜は?」

「私は、用事が済んだら帰りなさいと言われているから、ここまで。アイリーン様。元気でね。アイリーン様の活躍を楽しみにしています。」


そして、王太子殿下のところに行った。

「殿下。無事刺繍は終わりました。
明日、皆様にお披露目してください。
とても素晴らしいものができました。
アイリーン様は、この王宮から見える景色を刺繍されました。」

「アイカ。ありがとう。君のおかげで、アイリーンが、滞在中楽しんでくれた。」

「いえ。私ではなく、シオリ様のおかげですよ。私は、アイリーン様に会わせていただきありがとうございました。
それと、こちら、パウンドケーキを焼きました。皆様で食べていただけたら。」


「ありがとう。」

「もうすぐ、カインが迎えにくるよ。一緒に帰りなさい。」

「配慮していただきありがとうございます。」


支度して、王宮の庭で、カインを待っていた。シオリがやってきた。

「シオリ様。お世話になりました。」

「アイリーン様から、私は褒めてもらえているのよ。
だから、もう貴方は、必要ないの。
だから、安心して、ここから出て行って。
やっぱり王太子妃は、私なのよ。
あなたと違って、私は誰からも愛されるのよ。」

その時、カイト様が、やってきた。

「王太子妃殿下、お久しぶりでございます。妻がお世話になりました。」

「アイカ。お疲れ様。」

「カイン様。迎えに来てくださり、ありがとうございます」
いつもの笑顔に戻っていた。

「王太子妃殿下、
あのアイリーン様に認めていただいたのなら、この国も安泰ですね。
アイリーン様の権力は、強いですよ。
そこらの王女様とは、違いますよ。
よかったですね。

では、失礼します。」


「アイカ。帰ろう。」

「はい。」

カインは腹立っていた。王太子妃は、アイカを貶してきた。

あれを守ってあげたいと思ってるら王太子はどうなんだ?知らないのか?

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