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一緒にご飯
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「お待たせしました」
買い物を終えて亜里菜が作ってくれた料理はそうめんだ。
これなら夏バテでも少しは食べれるだろう。
亜里菜の手によってテーブルにそうめんが並べられていく。
一方の新太は自宅のリビングでボーッとしているだけで何もしなかった。いや、何もさせてくれなかったと言った方がいいだろう。
無気力な新太に何かさせてしまっては怪我をする恐れもあるので、亜里菜がリビングにいるように言ったのだ。
亜里菜が料理を作っている間は本当に何もせず、テレビを観たりスマホいじるということもしなかった。
ただ単にボーッとしていただけである。
調理器具は一緒に持ってきていたので、亜里菜は何不自由なく作ることが出来た。
「お腹空かない……」
そうめんといえば夏の風物詩であるが、夏バテのせいで新太は箸を持とうともしない。
幼馴染みである亜里菜の手料理は嬉しくて以前は良く食べていた。
でも、今は本当に無気力で一切食指が動かない。
「一度了承したんですからきちんと食べてもらいますよ」
「わかってる」
何とか箸を持ち、新太はそうめんをめんつゆにつけて口に運ぶ。
でも、量は非常に少なく、まるで幼稚園児がチビチビ食べているかのようだ。
こんなペースではせっかくのそうめんが伸びてしまう。
「ゆっくりとでも食べるのが大事ですよ」
普通だったらチビチビ食べている人を見たらイライラすると思うが、少しずつでも食べているからか亜里菜は注意しない。
どうあっても食べてくれるのが嬉しいのだろう。
「今まで何食べてたんですか?」
返事が来なかったから新太がどんなご飯を食べているか知らないため、何を食べてるか亜里菜は気になったようだ。
亜里菜はそうめんを食べつつ聞いてくる。
「一日におにぎり一個か半分」
嘘をついてもしょうがないので、新太は正直に答えた。
毎日食べているとはいえ、新太は確実に栄養が足りてない。
栄養ドリンクがあっても、このままでは栄養失調で倒れてしまうだろう。
むしろ今まで倒れなかったのが不思議なほどだ。
「新太くん……それだけではダメですよ」
「ちゃんと栄養ドリンクは飲んでる」
「絶対に足りるわけないですよ。引っ越す前より細くなってるんですから」
新太のご飯の食べなさは拒食症を思わせ、日に日に体重が落ちていく。
心療内科など行ったわけではないが、受診したらうつ病と拒食と言われてしまうだろう。
「もうお腹いっぱい」
少し食べただけで新太は箸を置いてしまう。
一日におにぎり一個しか食べないのだし、一人前のそうめんを食べるのはしんどい。
それほどまでに胃が縮んでしまったのだろう。
「新太くん……食べてください」
「そんなこと言われても……」
お腹がいっぱいだからもう食べることは出来ない。
両親が亡くなったショックで感情と共に、三大欲求である食欲までなくなってしまった。
「どうすれば食べてくれますか?」
「……口移し」
「わかりました」
頬を赤くした亜里菜であるが、何の躊躇もなく頷いた。
新太の隣に座ると、亜里菜はそうめんめんつゆにつけて口に含む。
どんなに恥ずかしかろうが食べてほしいということだ。
「……ん」
ゆっくりと顔を近づけてくる亜里菜の瞳は閉じられており、直接新太を見ることが出来ていない。
それでも食べてほしいという想いが新太にも伝わってくる。
口移しなら恥ずかしくてやってこないと思って提案した新太であるが、幼馴染みの亜里菜には通用しなかった。
昔は本当に兄妹のように育ってきたため、やはり亜里菜にとって新太は大切な人なのだろう。
きちんと生きてくれるのであれば何でもしそうなくらいに。
新太に会いに引っ越してきたということは亜里菜に彼氏などいなく、こんなことをするのは初めてだろう。
それなのに何の躊躇もなく口移しをしようとしている。
口移しなら食べると言ったのでこのままというわけにもいかず、新太は亜里菜の唇に触れて中のそうめんを食べていく。
口の中にあったからそうめんは温くなっていたが、少しだけ……そんの少しだけ普通に食べるより美味しかったと新太は感じた。
「まさかファーストキスが口移しになるとは思ってなかったです」
頬は真っ赤にしつつも、亜里菜の口元はニヤけている。
恥ずかしいと思っていても嬉しいという証拠だ。
「俺も。キス自体することなんてないと思ってたけど」
無感情の新太に彼女が出来るなんて思っていないし、この先もずっと一人だと思っていた。
実際に学校で新太に話しかけてくる人は皆無だ。
でも、亜里菜だけは別で、ファーストキスを捧げてでも新太にご飯を食べさせてくれた。
幼馴染みの関係だけでは出来ることではないだろう。
それほどまでに亜里菜に想われているにも関わらず、新太の表情は変わらない。
「口移しならまだ食べてくれますか?」
「もう少しなら」
「わかりました」
亜里菜は再びそうめんを口に含もうとするが、それは新太によって止められる。
「何で俺にここまでしてくれる? 良く一緒にいたとはいえここまでする必要はないだろ」
二人は血の繋がりがあるわけではない赤の他人だ。
引っ越して来てまで会いに来た理由が新太にはわからない。
「そんなの……新太くんが好きだからに決まってるじゃないですか」
亜里菜が言っている好きとは幼馴染みとしてではなくて異性としてのだろう。
その証拠に顔は真っ赤になっており、前から新太のことを異性として見ていたということだ。
でなければ引っ越してまで会いに来ない。
新太が引っ越してからもずっと心配していたのだろう。
「お父さんとお母さんに無理言って一人暮らしを始めたんです。住むとこはなんとかして聞き出してましたから」
引っ越す直前にあまりにもしつこかったため、新太は住むマンションの名前を亜里菜に教えていた。
「このマンションは新太くんのおじいさんが管理しているのは知ってましたから通っている高校も聞けました。夏休み明けから同じ高校ですよ。クラスが一緒かはわかりませんが」
亜里菜の行動力は凄く、新太のためなら何だってする覚悟だろう。
「俺を好きになる要素が見当たらないんだが。今は無感情だし」
今の新太は何事にも興味が出ない。
「そんなことありません。新太くんは誰よりも優しい人です。こんなにも引きずっているのですから」
家族を失うのは誰だって悲しいことで、少なからずショックを受けてしまうだろう。
でも、新太のショックは他の人とは比較にならないくらい大きなものだ。
誰よりも家族を大切にしていたからこそ、ここまでショックを受けてしまった。
「そんな優しい新太くんだから私は好きになったんですよ。そしてその優しさをまだ持っていると信じています。んん……」
今度はそうめんを口に含むことなく、亜里菜は新太にキスをするのだった。
買い物を終えて亜里菜が作ってくれた料理はそうめんだ。
これなら夏バテでも少しは食べれるだろう。
亜里菜の手によってテーブルにそうめんが並べられていく。
一方の新太は自宅のリビングでボーッとしているだけで何もしなかった。いや、何もさせてくれなかったと言った方がいいだろう。
無気力な新太に何かさせてしまっては怪我をする恐れもあるので、亜里菜がリビングにいるように言ったのだ。
亜里菜が料理を作っている間は本当に何もせず、テレビを観たりスマホいじるということもしなかった。
ただ単にボーッとしていただけである。
調理器具は一緒に持ってきていたので、亜里菜は何不自由なく作ることが出来た。
「お腹空かない……」
そうめんといえば夏の風物詩であるが、夏バテのせいで新太は箸を持とうともしない。
幼馴染みである亜里菜の手料理は嬉しくて以前は良く食べていた。
でも、今は本当に無気力で一切食指が動かない。
「一度了承したんですからきちんと食べてもらいますよ」
「わかってる」
何とか箸を持ち、新太はそうめんをめんつゆにつけて口に運ぶ。
でも、量は非常に少なく、まるで幼稚園児がチビチビ食べているかのようだ。
こんなペースではせっかくのそうめんが伸びてしまう。
「ゆっくりとでも食べるのが大事ですよ」
普通だったらチビチビ食べている人を見たらイライラすると思うが、少しずつでも食べているからか亜里菜は注意しない。
どうあっても食べてくれるのが嬉しいのだろう。
「今まで何食べてたんですか?」
返事が来なかったから新太がどんなご飯を食べているか知らないため、何を食べてるか亜里菜は気になったようだ。
亜里菜はそうめんを食べつつ聞いてくる。
「一日におにぎり一個か半分」
嘘をついてもしょうがないので、新太は正直に答えた。
毎日食べているとはいえ、新太は確実に栄養が足りてない。
栄養ドリンクがあっても、このままでは栄養失調で倒れてしまうだろう。
むしろ今まで倒れなかったのが不思議なほどだ。
「新太くん……それだけではダメですよ」
「ちゃんと栄養ドリンクは飲んでる」
「絶対に足りるわけないですよ。引っ越す前より細くなってるんですから」
新太のご飯の食べなさは拒食症を思わせ、日に日に体重が落ちていく。
心療内科など行ったわけではないが、受診したらうつ病と拒食と言われてしまうだろう。
「もうお腹いっぱい」
少し食べただけで新太は箸を置いてしまう。
一日におにぎり一個しか食べないのだし、一人前のそうめんを食べるのはしんどい。
それほどまでに胃が縮んでしまったのだろう。
「新太くん……食べてください」
「そんなこと言われても……」
お腹がいっぱいだからもう食べることは出来ない。
両親が亡くなったショックで感情と共に、三大欲求である食欲までなくなってしまった。
「どうすれば食べてくれますか?」
「……口移し」
「わかりました」
頬を赤くした亜里菜であるが、何の躊躇もなく頷いた。
新太の隣に座ると、亜里菜はそうめんめんつゆにつけて口に含む。
どんなに恥ずかしかろうが食べてほしいということだ。
「……ん」
ゆっくりと顔を近づけてくる亜里菜の瞳は閉じられており、直接新太を見ることが出来ていない。
それでも食べてほしいという想いが新太にも伝わってくる。
口移しなら恥ずかしくてやってこないと思って提案した新太であるが、幼馴染みの亜里菜には通用しなかった。
昔は本当に兄妹のように育ってきたため、やはり亜里菜にとって新太は大切な人なのだろう。
きちんと生きてくれるのであれば何でもしそうなくらいに。
新太に会いに引っ越してきたということは亜里菜に彼氏などいなく、こんなことをするのは初めてだろう。
それなのに何の躊躇もなく口移しをしようとしている。
口移しなら食べると言ったのでこのままというわけにもいかず、新太は亜里菜の唇に触れて中のそうめんを食べていく。
口の中にあったからそうめんは温くなっていたが、少しだけ……そんの少しだけ普通に食べるより美味しかったと新太は感じた。
「まさかファーストキスが口移しになるとは思ってなかったです」
頬は真っ赤にしつつも、亜里菜の口元はニヤけている。
恥ずかしいと思っていても嬉しいという証拠だ。
「俺も。キス自体することなんてないと思ってたけど」
無感情の新太に彼女が出来るなんて思っていないし、この先もずっと一人だと思っていた。
実際に学校で新太に話しかけてくる人は皆無だ。
でも、亜里菜だけは別で、ファーストキスを捧げてでも新太にご飯を食べさせてくれた。
幼馴染みの関係だけでは出来ることではないだろう。
それほどまでに亜里菜に想われているにも関わらず、新太の表情は変わらない。
「口移しならまだ食べてくれますか?」
「もう少しなら」
「わかりました」
亜里菜は再びそうめんを口に含もうとするが、それは新太によって止められる。
「何で俺にここまでしてくれる? 良く一緒にいたとはいえここまでする必要はないだろ」
二人は血の繋がりがあるわけではない赤の他人だ。
引っ越して来てまで会いに来た理由が新太にはわからない。
「そんなの……新太くんが好きだからに決まってるじゃないですか」
亜里菜が言っている好きとは幼馴染みとしてではなくて異性としてのだろう。
その証拠に顔は真っ赤になっており、前から新太のことを異性として見ていたということだ。
でなければ引っ越してまで会いに来ない。
新太が引っ越してからもずっと心配していたのだろう。
「お父さんとお母さんに無理言って一人暮らしを始めたんです。住むとこはなんとかして聞き出してましたから」
引っ越す直前にあまりにもしつこかったため、新太は住むマンションの名前を亜里菜に教えていた。
「このマンションは新太くんのおじいさんが管理しているのは知ってましたから通っている高校も聞けました。夏休み明けから同じ高校ですよ。クラスが一緒かはわかりませんが」
亜里菜の行動力は凄く、新太のためなら何だってする覚悟だろう。
「俺を好きになる要素が見当たらないんだが。今は無感情だし」
今の新太は何事にも興味が出ない。
「そんなことありません。新太くんは誰よりも優しい人です。こんなにも引きずっているのですから」
家族を失うのは誰だって悲しいことで、少なからずショックを受けてしまうだろう。
でも、新太のショックは他の人とは比較にならないくらい大きなものだ。
誰よりも家族を大切にしていたからこそ、ここまでショックを受けてしまった。
「そんな優しい新太くんだから私は好きになったんですよ。そしてその優しさをまだ持っていると信じています。んん……」
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