瞬間、青く燃ゆ
時が経ち、夏南の一周忌を二ヶ月後に控えた4月がやって来た。高校三年生に進級した春野の元に、一年生である市川麻友(いちかわまゆ)が訪ねてきた。色視症により、他人の顔が見えないことを悩んでいた春野は、市川の顔が見えることに衝撃を受ける。
どうして? どうして彼女だけ見えるんだ?
狼狽する春野に畳み掛けるように、市川がストーカーの被害に遭っていることを告げる。
春野は、夏南を守れなかったという罪の意識と、市川の顔が見える理由を知りたいという思いから、彼女と関わることを決意する。
やがて、ストーカーの顔色が黒へと至った時、全ての真実が顔を覗かせる。
第5回ライト文芸大賞 青春賞 受賞作
最終話読了です!!
遅くなり申しわけないです。笑
アルファポリスさんはレビュー機能が見当たらないので、こちらの方で失礼します。
この物語の主人公春野律は、恋人夏南と死別したトラウマで人の顔が見えなくなり、その代わりに人の感情が色として見えるようになります。
そのような特別な境遇から、もともとの明るい性格は見る影もなくなっていた彼ですが、ヒロインであり、ストーカーに狙われているという夏南と似た境遇の市川麻友と関わるなかで……。
青春小説としては目新しいあらすじではないかもしれませんが、ここにしっかりと作者様の個性が詰め込まれています。
まず、主要な登場人物ですが、それぞれ闇を抱えていたりしつつも、聖人君子が多いなと一見すると感じるかもしれません。
ですが、読んでいくと作者様が心から人の善性を信じてる、信じたいと思っているのだとということがストレートに伝わってきます。
だからこそ、彼らは心のなかに何を抱えていても、人として善であろうと生きることができるのだと感じます。
また、これは読んでる私自身も日頃から心がけていることなのですが、作者様は普段から人のいろんな考えに興味を持って、自分の哲学をしっかりと作られてるのだと思います。
作品の節々に心を温かくするメッセージが込められています。
こういうものを物語に込めることは、自分の生き方をしっかりと確立しようと考えて生きていなければできません。
この作品のテーマとして私が感じ取ったものは【自立と再出発】です。
青春時代を生きる男女が、悩み苦しみながらもときには支え合って、ときにはあえて一人で、前を向いて歩いていこうとする姿はきっと読んだ人の心を動かすはずです。
今が何歳でも、どんな過去があろうとも、今日から人は少しずつでも自分の足で前へと進んでいって、ときには人のことも頼って、再出発することができるはずだから。
34話読了です!!
序盤の心の表現とかすごく素敵です。
自分が精一杯幸せに生きてるからこそ、誰かのことも幸せにできるですね。
大切な人に必要な時に色を与えることができるように、自分がまずはしっかりしないとです。