秒で番(つがい)の屋敷を焼いた魔王 ~過保護な陛下は、愛しき小鳥を檻から救い出す~
「――ようやく、俺の魂の片割れを見つけた」
実家で「役立たず」と虐げられ、極寒の冬に石畳を磨かされていた伯爵令嬢リリア。
彼女が死を覚悟したその時、空を裂いて現れたのは、漆黒の角を持つ最強の魔王ゼノスだった。ゼノスは、リリアを泣かせた実父たちが言い訳をする間もなく、指先一つで屋敷ごと絶望を焼き払う。
「俺の番に指一根触れるな。……灰になりたくなければな」
魔王城へさらわれたリリアを待っていたのは、恐ろしい拷問ではなく、甘すぎるほどの「過保護」な日々。
魔力で温められた寝台、宝石のような料理、そして魔王自ら髪を乾かしてくれるという、常識外れの溺愛。
さらには、救出に乗り込んできた勇者パーティーを「新作タルト」でおもてなししたり、指先のささくれ一つで「世界を焼く」と豪語する陛下の暴走を止めたり……。リリアの周囲は、いつの間にか笑顔と「甘い毒」で満たされていく。
しかし、魔王の命を狙う暗殺者の刃が迫ったとき、リリアの中に眠る「番」としての真の力が目覚め───!?
「後悔しても、もう離してはやらない」
最後は、食べ過ぎによる「懐妊(?)騒動」まで巻き起こす、世界一騒がしくて世界一幸せな、魔王城の溺愛ダイアリー。
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