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4章:偽装結婚を提案されました
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そうして次の休みの日。リュリュクスへと飛べばいつものメンバー。今日は松田さんもいるけど。
「今日は、近場でキャンプをしよう。魔法の練習もしたいと聞いてるから、そのあたりも一緒に」
と、キルギスさんに言われた。一応結界はするけれど、魔法を使っても問題がない森に行くらしい。ひとまず用意されていた馬車へと乗り込んでから話を聞く事に。
馬車は向い合せに座るんだけど、…なんで隣がキルギスさんなのよ。しかも触れるか触れないかの距離っていうね。ちょっとそわそわしつつも、気を紛らわせるために話をする。
先ほどの魔法を使っても問題がないってどういう事だと思ったら、害獣が結構でるらしく、ハンターギルドでもよく依頼があるのだとか。
ハンターの獲物は剣や弓なんかもあるけど、もちろん魔法攻撃もある訳で、問題がない、との事らしい。
「大火災発生させたら自分たちでちゃんと消火できないとダメなんだけどね。そういうのは…俺はもちろんキルギスさんも、なんならスーザンさんもできるし、安心して魔法ぶっぱなしてみよう!」
「松田、いきなり全力で魔法を使わせるんじゃない。魔力量は多いだろうが…だからこそ何が起きるかわからないだろう」
「それもそうだけど、無意識にセーブが効くと思うんだよね~」
「お前はアレがセーブが効いていたというのか?」
「あはははは…」
松田さんは何かやらかしていたらしい。うん、全力で魔法を使うのはやめよう。とはいえ、全力ってどうすればいいのかすらさっぱりなんだけどね。
その森は領地から一時間程馬車で行った所にある森で。街道も整備されてはいるものの、やはり増えすぎると通行人や馬車を襲う事があるらしい。
「ギルドでは今朝確認したら鹿と…うさぎが増えてるみたいで依頼が出てたよ」
「そうか。ではその2種類の生息域に行くか」
「んーその前に確認なんだけど…高梨さんって動物殺すの嫌じゃない?」
うぐ…ちょっとそれ思ったのよね。鹿…にウサギでしょ…
「まあ、見てもらえばわかると思うけど、あっちの鹿とうさぎを想像してるとびっくりするよ、可愛さなんてぜんっぜんないから」
「え…そうなの?」
「そもそも鹿の顔が凶悪だし、ウサギなんて角2本あってしかも牛ぐらいの大きさだからね…どっちかっていうとウサギはキモイ系の顔だし」
うーん…でも、見た目がかわいくないから攻撃できるかっていうと…どうなんだろう。というか、そもそも怖くて逃げたくなるかもしれないし。
「その辺りはダメだと思えば私達がやろう。ただ魔法の使い方や、魔力の感覚などは知っておいた方いいからそこはしっかりやればいい」
「はい。そうします」
「なんならキャンプで使う魔法だけでもいいと思うぞ」
「えー一応攻撃手段はあった方がいいよ?害獣は丸焦げにしていいし、人間相手にも威嚇として使えるし」
威嚇かぁ…でも、実際に魔法を当てる気がないとバレたら意味がなさそうなんだけど。
「その前に転移で戻ればいいだろう。その方が安全だ」
「もーすぐそうやって甘やかす~」
「当然だろう。無理を言ってこっちに来てもらってるんだからな。俺がしっかり守るから、心配しなくていい」
「あーもーだからキルギスさんが居ない時にどうするのかっていう話なんだけど~!?」
「う…それは…」
二人で言い合ってるけど…私の向いに座ってるスーザンさんが死んだ目をしてるのが、なんとも言えない。たぶん私も似たような感じになってるとは思うけども。
「今日は、近場でキャンプをしよう。魔法の練習もしたいと聞いてるから、そのあたりも一緒に」
と、キルギスさんに言われた。一応結界はするけれど、魔法を使っても問題がない森に行くらしい。ひとまず用意されていた馬車へと乗り込んでから話を聞く事に。
馬車は向い合せに座るんだけど、…なんで隣がキルギスさんなのよ。しかも触れるか触れないかの距離っていうね。ちょっとそわそわしつつも、気を紛らわせるために話をする。
先ほどの魔法を使っても問題がないってどういう事だと思ったら、害獣が結構でるらしく、ハンターギルドでもよく依頼があるのだとか。
ハンターの獲物は剣や弓なんかもあるけど、もちろん魔法攻撃もある訳で、問題がない、との事らしい。
「大火災発生させたら自分たちでちゃんと消火できないとダメなんだけどね。そういうのは…俺はもちろんキルギスさんも、なんならスーザンさんもできるし、安心して魔法ぶっぱなしてみよう!」
「松田、いきなり全力で魔法を使わせるんじゃない。魔力量は多いだろうが…だからこそ何が起きるかわからないだろう」
「それもそうだけど、無意識にセーブが効くと思うんだよね~」
「お前はアレがセーブが効いていたというのか?」
「あはははは…」
松田さんは何かやらかしていたらしい。うん、全力で魔法を使うのはやめよう。とはいえ、全力ってどうすればいいのかすらさっぱりなんだけどね。
その森は領地から一時間程馬車で行った所にある森で。街道も整備されてはいるものの、やはり増えすぎると通行人や馬車を襲う事があるらしい。
「ギルドでは今朝確認したら鹿と…うさぎが増えてるみたいで依頼が出てたよ」
「そうか。ではその2種類の生息域に行くか」
「んーその前に確認なんだけど…高梨さんって動物殺すの嫌じゃない?」
うぐ…ちょっとそれ思ったのよね。鹿…にウサギでしょ…
「まあ、見てもらえばわかると思うけど、あっちの鹿とうさぎを想像してるとびっくりするよ、可愛さなんてぜんっぜんないから」
「え…そうなの?」
「そもそも鹿の顔が凶悪だし、ウサギなんて角2本あってしかも牛ぐらいの大きさだからね…どっちかっていうとウサギはキモイ系の顔だし」
うーん…でも、見た目がかわいくないから攻撃できるかっていうと…どうなんだろう。というか、そもそも怖くて逃げたくなるかもしれないし。
「その辺りはダメだと思えば私達がやろう。ただ魔法の使い方や、魔力の感覚などは知っておいた方いいからそこはしっかりやればいい」
「はい。そうします」
「なんならキャンプで使う魔法だけでもいいと思うぞ」
「えー一応攻撃手段はあった方がいいよ?害獣は丸焦げにしていいし、人間相手にも威嚇として使えるし」
威嚇かぁ…でも、実際に魔法を当てる気がないとバレたら意味がなさそうなんだけど。
「その前に転移で戻ればいいだろう。その方が安全だ」
「もーすぐそうやって甘やかす~」
「当然だろう。無理を言ってこっちに来てもらってるんだからな。俺がしっかり守るから、心配しなくていい」
「あーもーだからキルギスさんが居ない時にどうするのかっていう話なんだけど~!?」
「う…それは…」
二人で言い合ってるけど…私の向いに座ってるスーザンさんが死んだ目をしてるのが、なんとも言えない。たぶん私も似たような感じになってるとは思うけども。
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