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2・依頼人④小野寺瑛二

※スイートルーム4 【2・依頼人④最終話】

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「んっ、あっ、あっ━━━ぅあっ♡」



前立腺を刺激され、精液を吐き出し、後ろでも何度も果てても、ケントさんは指での刺激を止めてくれない。クチュクチュとなお動かし続け、オレはおかしくなりそうだった。
「ぁっあ━━ッ!!  や、だ、ケントさ、ん、も━━ッ」

「なに?  入れて欲しくなった?」

「ほ、ほしッぃ━━━んぁっっ!!」

絶頂を繰り返し、息も絶え絶えにケントさんにお願いする。身体はじんわりと汗ばんでいた。


「やだ。チンコは入れないって言ったろ」

「ケン、トさん、おれだ、け、気持ちいッ」

「そうだなあ、あまねだけイキっぱなしだな。ケツの中、うねってオレの指にからみついてきてるぞ。淫乱なやつだな、お前」

「や、やだ……」

「あまねがオレから離れられなくなるように、死ぬほどイカせてやるよ」
火照った身体をケントさんはサディスティックに撫でる。前髪を後ろに引っ張り、跳ねた身体に噛みついた。

「ん゛ぁあ゛ッッ」

「痛くされるのも好きだよな?」

首筋に手を当て首を絞めてきた。
「い゛ッッ━━━━!!」

口を閉めれず、唾液が口の端からつたい、苦しくて顔面がこわばる。

「ぁ゛かっあ゛あ゛━━ッ」
酸素を必死に求めてもがくが、ケントさんは手を離してくれなかった。肉壁を長い指先で掻き、前立腺をぐりぐりと擦ってきた。

「ぃ゛、い゛━━!!  ッ━━!!」
再び果てると、ケントさんはやっと首元から手を話してくれた。

「はぁっはぁっはぁっ━━━はあーっ」
涙目になり、オレは両手で顔を隠す。
恥ずかしくて、気持ち良くて、はしたない自分に呆れてしまう。

「ほら、手で隠すなよ。顔見せろ」
ケントさんはオレの両手をひきはがし、指を絡ませてきた。

はぁ━━、はぁ━━、酸素をむさぼるように取り込み、頬を赤らめ身体を震わせながらケントさんを見つめた。

「あー、その顔、ほんとゾクゾクする」
と言い、亀頭を俺の後孔に押し当てた。
めちめちと、皮膚が伸びていくのを感じる。


指では得られなかった、圧迫感。

「━━━ぁあ゛ッ!!」

全身が緊張して強ばる。

「力、抜いて」
内ももをさすり、緊張をほぐそうとしてくれるも、怖くてガチガチに固まってしまう。

「力抜けって」


「ん゛ああ゛ぁ゛あ゛あ゛ッ!!!」
力の入った後孔に、ケントさんの性器が無理やり侵入し、俺は悲鳴を上げた。
それでもケントさんは進み続け、一気に根元まで押し込んだ。

「ぁ━━ッッあっあ゛あ゛━━ッ!!!」

「全部入ったぞ。ほら見ろよ」
開いた太ももを撫で、俺に結合部分を感じさせる。

「入れて欲しかったんだろ」

「あ゛あ゛っ」



ケントさんは、指を絡ませたまま俺の耳元にキスをした。ついばむように、幾度も、幾度も。
熱い吐息がかかり、ケントさんが興奮しているのがわかり、身体がなお火照った。

きゅ、と締まるのがわかった。
ケントさんの陰茎を、締めつける。

ケントさんが「ぅっ」と小さく唸った。

感じているケントさんを愛おしく思い、汗ばんだ手でケントさんの頭を撫でた。















何度もイカされた俺の身体はぐったりとし、瞬きすら億劫なくらい脱力していた。
そんな俺を、ケントさんはまた、優しく拭いてくれた。
「首、痛かったか?」
と、ケントさんは気遣ってくれ、俺はふるふると首を横に振って返事した。
「好きすぎて、めちゃくちゃにしたくなる」

俺は、ケントさんの手首を、親指でさする。

伝わっただろうか。




俺は、ゆっくりとまぶたを閉じた。










━━━━依頼人④小野寺瑛二

志村千鶴(47)の転売疑惑について報告。
いとこの小野寺楓に薬を販売していたのは、志村の同僚である馬場園みなみ(24)。向井絢斗他による通報で、いずれ逮捕されるだろう(罪状は不明)。

なお、コドアラプロジェクト内の情報として、志村の転売疑惑について補足。
担当患者黒木(75)の話によると、少量の睡眠薬や風邪薬を分けてもらっていたらしい。(他の患者さんから回収した薬剤を、年金暮らしの黒木に渡していた)。志村と話した際、「生活保護の人はお金がかからないからといって、無駄に薬をもらう」と呟いていた。おそらく、別の患者とはこの人たちのことなのだろう。この話を馬場園は聞きつけ、噂を流したのではないだろうか。






己の欲のためなのか、それとも相手のためなのか。











それは、言葉にしないとわからない。
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