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4-3 ラストダンジョンへ!

ラストダンジョン前

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 ボクたちは、魔王城の前までやってきた。

 ギギギ、と門が開いて、ボクらを招き入れる。
 
 門を通り過ぎる際、ガイコツの番兵が晴れ渡る虚空を見上げながらたたずんでいた。

 城の中庭は、すっかりガランとしている。これだけ少人数だと、広すぎてなんとも物悲しい。

 数百人くらいはいた魔王も勇者も、今やボクたちだけである。

 イクミちゃんも、暴れる気配はない。おとなしく開会を待っている。

 それにしても、小さいお城だなと思った。
 ラストダンジョンと言うから、もっと大きいのかと思っていたんだけど。
 本気になったラヴクラホテプの方が、よっぽど大きいのではないかな。

『みなさーん。おはようございまーす』

 城の主であるロイリさんが、バルコニーからあいさつをしてきた。
 まともに返答したのは、チサちゃんとマミちゃんだけである。
 他の魔王・勇者たちは、黙礼するか無視するのみ。みんな緊張しているのだろう。もっとも、顔をそむけたのはイクミちゃんだけだけど。

『最終競技は、このダンジョン【卑封館ひほうかん】を抜けることでーす。このお城は見た目こそちっちゃいんですけどー、異空間につながっていまーす。だから、見た目に騙されないでくださーい』

 全部で三つあるスポットに、ダンジョンの突破に必要なカギがある。そのカギを手に入れて、スポットを抜けることがルールだ。

 しかし、カギのある場所にはモンスターがいる。強力なモンスターを倒さないといけない。

『各スポットを守るモンスターたちは、強いですよー。パパが力を、分け与えていますからねー』

 どうりで、さっきから姿を見せないと思ったら。

『ではみなさん、がんばってくださいねー』

 ロイリさんが去ると同時に、城の玄関が開く。この先は異空間なのは、本当だろう。ブラックホールみたいな入り口が姿を表す。

「やっぱファンタジーといえば、魔王の城攻略よね!」

 マミちゃんのいうとおりだ。ようやく、ファンタジーらしくなってきた気がする。

「張り切るのもいいけど、せいぜい最初の魔物にやられないようにな」

 イクミちゃんが、マミちゃんを挑発した。

「あんたこそ、真っ先に脱落しないでよね! あんたとは、決戦前で決着をつけるわ!」
「やれるもんならやってみな。じゃあお先」

 こちらに不敵な笑みを浮かべて、イクミちゃんは城の中へ一番乗りする。

「待ちなさい!」

 マミちゃんがイクミちゃんを追いかけ、ボクたちも後に続く。


 ボクたちは、城のエントランスに到着した。

「……? マミたちがいない!」

 チサちゃんが、周りを見回す。

 ホントだ、マミちゃんたちの姿がない。

「あれ。みんなどこ!?」
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