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剣鬼 闘技祭準備編
雪月花の真の力
「仕方ないわね……貴方の力を開放する時が来たわ」
「シズネ殿?」
「下がっていなさい。巻き込まれたくなかったらね」
シズネは雪月花を握りしめ、彼女の言葉と気迫を感じ取ったレナ達は即座にその場を離れる。土竜も異変を感じ取ったのか、シズネに標的を変えて押し潰そうと接近する。
「オァアアアッ!!」
「無駄よ……氷装」
接近する土竜に対し、シズネは雪月花を構えると刀身に冷気を迸らせ、更に彼女が掌を刃に構えた瞬間、刃が凍り付き、まるでレナの「氷装剣」のように氷の刃へと変化を果たす。氷の刃と化した雪月花を握りしめ、シズネは土竜に向けて剣を地面に振り下ろす。
「極寒」
「オアアッ……!?」
刃が地面に突き刺された瞬間、シズネの足元を中心に周囲の地面が凍り付き、彼女を押し潰そうとしていた土竜は氷の大地に足を滑らせて転倒する。更に彼女は刃を引き抜くのと同時に剣をしたから振り払った瞬間、大地から氷山を想像させる氷塊が土竜の足場から出現した。
「喰らいなさいっ!!」
「アガァッ!?」
「浮き上げた!?」
土竜の肉体が地面から出現した棘のように尖った氷山に押し返され、体勢を完全に反転されて完全に倒れこむ。土竜は亀の様に四肢をもたつかせて反転した身体を起き上げようとしたが、背中の甲羅型の岩石が仇となり、凍り付いた地面に突き刺さって上手く身動きが取れない。
「滑稽ね……氷牙斬!!」
「グガァッ!?」
動けない土竜に対してシズネが雪月花を突き出した瞬間、まるで獣の牙のように歪な形をした氷柱が誕生し、土竜の肉体に叩きつけられる。水属性の魔法攻撃を受けた土竜は悲鳴を上げ、氷柱が突き刺さった外殻に亀裂が生じ、徐々に頑丈なはずの岩石の外殻が泥のように崩れ落ちていく。それを確認したレナも彼女の援護のために動き出し、退魔刀に掌を構えて魔法剣を発動させる。
「付与強化……それと氷装剣!!」
退魔刀に刻まれた魔術痕に水属性の魔力を送り込み、更に反対側の腕に氷の大剣を作り出したレナは土竜のがら空きの腹部に向けて飛び込み、頭上から切り付ける。
「加速剣撃……兜割り!!」
「グガァッ!?」
退魔刀を握りしめる掌に重撃剣を発動させ、空中から土竜の腹部に勢いよく叩きこむ。水属性の魔力の効果なのか切り付けられた箇所は変色し、泥と化して崩れ落ちて岩石の外殻に覆いこまれていた土竜本体の灰色の皮膚が露わになる。隙を逃さず、レナは氷装剣を叩きこむ。
「刺突!!」
「ウガァッ……!?」
氷の大剣が胸元部分に突き刺さり、事前に超振動を引き起こしていた氷の刃が土竜の肉体に食い込み、血飛沫が舞う。いくら外見が岩人形に近いといっても、あくまでも中身は生身の生物である事は間違いなく、外殻を破壊すれば内部に存在する本体に損傷を与える事は出来る。
「離れなさい!!避けないと貴方も押し潰すわよ!!」
「うわっ!?」
頭上からシズネの声が響き渡り、咄嗟にレナは土竜の上から離れると、彼女は上空から雪月花を構え、刀身を輝かせながら振り下ろす。
「月光斬!!」
刀身が振り下ろされた瞬間、その斬撃の形状が三日月を想像させ、土竜の胸元に突き刺さったレナの氷装剣ごと切り裂く。あまりの威力に罅割れが生じていた土竜の外殻が崩れ去り、激しい血飛沫が舞い上がった。
――オガァアアアアアアアッ……!?
土竜の断末魔の悲鳴が響き渡り、胸元から血液を噴き出しながらやがて動かなくなり、完全に息絶えたのか目を見開いた状態で微動だにしなくなる。その光景にシズネは頬から汗を流しながらも雪月花を鞘に戻し、溜息を吐き出す。
「ふうっ……どうにかなったわね」
「す、凄い……」
「これが……青の剣聖か」
「格好いい……」
レナの助力もあったとはいえ、ほぼ単独で竜種を撃破した彼女に仲間達は戦慄するが、レナだけは彼女の最後の攻撃に興味を抱く。凄まじい破壊力であったことは事実だが、その精錬された動きが見事であり、とてもではないが今のレナには真似できない。正に本物の「剣聖」の一撃だった。
しかし、その一方でシズネは顔色が悪くなり、雪月花の力を解放した影響なのか体力と魔力を大分消耗している様子が見られ、彼女は額の汗を拭いながら他の人間に振り返る。
「さあ、今のうちに逃げるわよ。悠長に土竜の残骸を回収している暇はないわよ」
「えっ!?で、でも……」
「言い争っている暇はないわ!!もしも親が来たら私達は殺されるのよ!!」
有無を言わさぬシズネの言葉に全員が黙り込み、即座に狼車に乗り込む。子供とはいえ、土竜の死骸を放置するのは惜しいが、もしも子供の急変に「親」が気付いたら不味い事態になり、シズネの言葉通りに全員が殺されてしまう可能性がある。あくまでも今回倒したのは土竜の子供であり、完全に成熟した土竜に勝利出来る保証はない。
シズネの指示に従い、全員が狼車に乗り込むとウルが全速力で駆け抜ける。一刻も早く荒野を抜け出す必要があり、本物の荒野の主と遭遇する前に逃げ出す。
「シズネ殿?」
「下がっていなさい。巻き込まれたくなかったらね」
シズネは雪月花を握りしめ、彼女の言葉と気迫を感じ取ったレナ達は即座にその場を離れる。土竜も異変を感じ取ったのか、シズネに標的を変えて押し潰そうと接近する。
「オァアアアッ!!」
「無駄よ……氷装」
接近する土竜に対し、シズネは雪月花を構えると刀身に冷気を迸らせ、更に彼女が掌を刃に構えた瞬間、刃が凍り付き、まるでレナの「氷装剣」のように氷の刃へと変化を果たす。氷の刃と化した雪月花を握りしめ、シズネは土竜に向けて剣を地面に振り下ろす。
「極寒」
「オアアッ……!?」
刃が地面に突き刺された瞬間、シズネの足元を中心に周囲の地面が凍り付き、彼女を押し潰そうとしていた土竜は氷の大地に足を滑らせて転倒する。更に彼女は刃を引き抜くのと同時に剣をしたから振り払った瞬間、大地から氷山を想像させる氷塊が土竜の足場から出現した。
「喰らいなさいっ!!」
「アガァッ!?」
「浮き上げた!?」
土竜の肉体が地面から出現した棘のように尖った氷山に押し返され、体勢を完全に反転されて完全に倒れこむ。土竜は亀の様に四肢をもたつかせて反転した身体を起き上げようとしたが、背中の甲羅型の岩石が仇となり、凍り付いた地面に突き刺さって上手く身動きが取れない。
「滑稽ね……氷牙斬!!」
「グガァッ!?」
動けない土竜に対してシズネが雪月花を突き出した瞬間、まるで獣の牙のように歪な形をした氷柱が誕生し、土竜の肉体に叩きつけられる。水属性の魔法攻撃を受けた土竜は悲鳴を上げ、氷柱が突き刺さった外殻に亀裂が生じ、徐々に頑丈なはずの岩石の外殻が泥のように崩れ落ちていく。それを確認したレナも彼女の援護のために動き出し、退魔刀に掌を構えて魔法剣を発動させる。
「付与強化……それと氷装剣!!」
退魔刀に刻まれた魔術痕に水属性の魔力を送り込み、更に反対側の腕に氷の大剣を作り出したレナは土竜のがら空きの腹部に向けて飛び込み、頭上から切り付ける。
「加速剣撃……兜割り!!」
「グガァッ!?」
退魔刀を握りしめる掌に重撃剣を発動させ、空中から土竜の腹部に勢いよく叩きこむ。水属性の魔力の効果なのか切り付けられた箇所は変色し、泥と化して崩れ落ちて岩石の外殻に覆いこまれていた土竜本体の灰色の皮膚が露わになる。隙を逃さず、レナは氷装剣を叩きこむ。
「刺突!!」
「ウガァッ……!?」
氷の大剣が胸元部分に突き刺さり、事前に超振動を引き起こしていた氷の刃が土竜の肉体に食い込み、血飛沫が舞う。いくら外見が岩人形に近いといっても、あくまでも中身は生身の生物である事は間違いなく、外殻を破壊すれば内部に存在する本体に損傷を与える事は出来る。
「離れなさい!!避けないと貴方も押し潰すわよ!!」
「うわっ!?」
頭上からシズネの声が響き渡り、咄嗟にレナは土竜の上から離れると、彼女は上空から雪月花を構え、刀身を輝かせながら振り下ろす。
「月光斬!!」
刀身が振り下ろされた瞬間、その斬撃の形状が三日月を想像させ、土竜の胸元に突き刺さったレナの氷装剣ごと切り裂く。あまりの威力に罅割れが生じていた土竜の外殻が崩れ去り、激しい血飛沫が舞い上がった。
――オガァアアアアアアアッ……!?
土竜の断末魔の悲鳴が響き渡り、胸元から血液を噴き出しながらやがて動かなくなり、完全に息絶えたのか目を見開いた状態で微動だにしなくなる。その光景にシズネは頬から汗を流しながらも雪月花を鞘に戻し、溜息を吐き出す。
「ふうっ……どうにかなったわね」
「す、凄い……」
「これが……青の剣聖か」
「格好いい……」
レナの助力もあったとはいえ、ほぼ単独で竜種を撃破した彼女に仲間達は戦慄するが、レナだけは彼女の最後の攻撃に興味を抱く。凄まじい破壊力であったことは事実だが、その精錬された動きが見事であり、とてもではないが今のレナには真似できない。正に本物の「剣聖」の一撃だった。
しかし、その一方でシズネは顔色が悪くなり、雪月花の力を解放した影響なのか体力と魔力を大分消耗している様子が見られ、彼女は額の汗を拭いながら他の人間に振り返る。
「さあ、今のうちに逃げるわよ。悠長に土竜の残骸を回収している暇はないわよ」
「えっ!?で、でも……」
「言い争っている暇はないわ!!もしも親が来たら私達は殺されるのよ!!」
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シズネの指示に従い、全員が狼車に乗り込むとウルが全速力で駆け抜ける。一刻も早く荒野を抜け出す必要があり、本物の荒野の主と遭遇する前に逃げ出す。
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