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剣鬼 闘技祭準備編
各国の力比べ
『既に闘技祭はヨツバ王国の方々だけではなく、他国の王族の方々も招いています。準備期間が延びたことが幸いでした』
『な、何だと……』
『既に巨人族の王であるリキオウ殿と、獣人国のビスト国王は近日中に都市に訪れる予定です。また、人魚族の女王も既に訪れています』
『五か国の王がこの大会のためだけに訪れたというのか……!?』
『そうです……もうこの闘技祭は只の武芸大会ではないのですよ』
この世界に存在する国家の数は「六国」その内のカゲマルとハンゾウの出身国である「和国」を除いた五か国の王が冒険都市に集まり、闘技祭に各国の将軍を参加させるという話にレナも驚く。最初はあくまでもバルトロス王国内の冒険者だけを募った大会になる予定だったが、準備期間を延ばした事で王妃が裏から動き、ヨツバ王国以外の国家も招いて大々的に闘技祭の宣言を行ったという。
五か国の将軍が参加することになると闘技祭は最早武芸を競い合うためだけの大会ではなくなり、各国の民衆の注目を浴びる事は間違いない。地球で例えるならばオリンピックに匹敵する行事にまで発展したといっても過言ではなく、こうなるとヨツバ王国側も退くことは出来ない。
『王国四騎士の方々も是非ご参加下さると闘技祭はますます盛り上がる事でしょう。良い返事を期待しています』
『むうっ……!!』
『貴方、今日のところはもう戻りましょうか』
『あ、ああ……そうだな』
『ではデブリ国王様、失礼します。ああ、それと……大切な話し合いの時は窓は閉めた方が良いですよ。聞き耳を立てられると困りますから』
『何?』
「うえっ!?」
最後の言葉は精霊から発せられた物ではなく、エリナの驚きの声である。まさか自分達の行動が読まれていたのかとレナは焦るが、そのまま王妃は別れの挨拶を告げて部屋を退室した。
『それでは失礼します。ほら、貴方も別れの挨拶ぐらいしたらどうですか?』
『す、すまない……邪魔をしたな』
『うむ……』
その言葉を最後に王妃とバルトロス国王の言葉が聞こえなくなり、そのまま部屋の窓を閉める音が響いた。それを確認したエリナは慌てて精霊を開放すると、こちらの部屋の窓も占める。
「ふうっ……一瞬、バレたかと思ったっす」
「俺も焦ったよ。でも、闘技祭が大事になってきたな……この調子だとシズネの作戦も大丈夫かな」
当初の予定ではシズネと共にレナも大会に出場し、試合を勝ち続けて決勝まで上り詰める。決勝戦は4人で行われるため、大会側もそれを見越して決勝戦が盛り上がるような試合の組み合わせを行い、武名が知れ渡っている選手同士が決勝以外で戦わないように配慮するだろうと考えていた。
しかし、闘技祭の規模が拡大化した事により、参加者人数が大幅に増加した。更には各国の有名な将軍が参加する事になればレナやシズネが決勝まで勝ち残れるとは言い切れなくなり、ゴウライも決勝戦まで確実に勝ち残るかも分からない。
気になる事があるとすればどうして王妃が闘技祭の開催のためだけに各国を招いてまで力を注ぐのかという点であり、彼女の目的が掴めない。わざわざ各国の王族を呼び出し、更には将軍を闘技祭に招く理由が分からず、レナはアイリスに相談する事にした。
『イアリス』
『微妙に名前が違いますよ。久々に名前ネタを出してきましたね……』
『そんな事より王妃の企みを教えてよ。どうして闘技祭に他の国の王族も巻き込んだの?』
『巻き込んだ、というよりは予定通りの行動です。元々、王妃は最初から闘技祭を利用して各国の王族を呼び寄せるつもりでしたよ』
『どうして?』
王妃が当初から闘技祭に各国の王族を招き寄せる予定を立てていたという言葉にレナは疑問を抱き、何故そんな真似をするのか理解できない。しかし、アイリスによると王妃は闘技祭を理由に途轍もない計画を立てていたという。
『王妃の目的は六か国の王族を呼び寄せる事、それが一番重要なんです。だからこそ闘技祭を大々的に宣伝し、他国にも闘技祭の存在を広めていました。実際にその影響で帝国外部からも大勢の人間が闘技祭に興味を抱いて訪れて居ますからね。だけど王妃の最大の目的は六か国の王を呼び寄せる行事を作り出す事です』
『行事?』
『最初は闘技祭も規模が小さく、同盟国であるヨツバ王国の王族しか呼び出せませんでした。だけどこの二か月の間に王妃はあらゆる手を使って他国の将軍と接触し、闘技祭の参加を決意させています。そして六か国の王族にも闘技祭の招待状を送り込み、この冒険都市に集めようとしているんです。まあ、和国からは断られたようですが……』
『どうしてそんな事を……』
『ここからが王妃の恐ろしい所です。闘技祭を名目に五か国の王を集めた王妃は彼等の前で自分の息子を王太子にする事を宣言し、彼等に第二王子が王位継承者である事を大々的に宣伝するつもりなんです』
『えっ!?』
『仮にも他の四か国の王族を前にしてそんな宣言を行えばナオもどうしようも出来ません。大勢の民衆と他国の王の前で自分の息子を王位継承者として宣言し、それを認めさせる……もしもこれが上手く行けば世間は第二王子が次代の国王だと思うでしょう。そうなればナオの王継継承は絶望的です』
『そんな……』
『だけど、この話には続きがあります。王妃が闘技祭を開催する目的は第二王子を王太子にする事、そして大会中に不慮の事故で国王を暗殺し、自分が完全に国を乗っ取る事です』
『えっ!?』
あまりにも予想外の言葉にレナは驚愕し、アイリスの説明は更に続いた。
※精霊「は、早く……終わって(´Д`)」
『な、何だと……』
『既に巨人族の王であるリキオウ殿と、獣人国のビスト国王は近日中に都市に訪れる予定です。また、人魚族の女王も既に訪れています』
『五か国の王がこの大会のためだけに訪れたというのか……!?』
『そうです……もうこの闘技祭は只の武芸大会ではないのですよ』
この世界に存在する国家の数は「六国」その内のカゲマルとハンゾウの出身国である「和国」を除いた五か国の王が冒険都市に集まり、闘技祭に各国の将軍を参加させるという話にレナも驚く。最初はあくまでもバルトロス王国内の冒険者だけを募った大会になる予定だったが、準備期間を延ばした事で王妃が裏から動き、ヨツバ王国以外の国家も招いて大々的に闘技祭の宣言を行ったという。
五か国の将軍が参加することになると闘技祭は最早武芸を競い合うためだけの大会ではなくなり、各国の民衆の注目を浴びる事は間違いない。地球で例えるならばオリンピックに匹敵する行事にまで発展したといっても過言ではなく、こうなるとヨツバ王国側も退くことは出来ない。
『王国四騎士の方々も是非ご参加下さると闘技祭はますます盛り上がる事でしょう。良い返事を期待しています』
『むうっ……!!』
『貴方、今日のところはもう戻りましょうか』
『あ、ああ……そうだな』
『ではデブリ国王様、失礼します。ああ、それと……大切な話し合いの時は窓は閉めた方が良いですよ。聞き耳を立てられると困りますから』
『何?』
「うえっ!?」
最後の言葉は精霊から発せられた物ではなく、エリナの驚きの声である。まさか自分達の行動が読まれていたのかとレナは焦るが、そのまま王妃は別れの挨拶を告げて部屋を退室した。
『それでは失礼します。ほら、貴方も別れの挨拶ぐらいしたらどうですか?』
『す、すまない……邪魔をしたな』
『うむ……』
その言葉を最後に王妃とバルトロス国王の言葉が聞こえなくなり、そのまま部屋の窓を閉める音が響いた。それを確認したエリナは慌てて精霊を開放すると、こちらの部屋の窓も占める。
「ふうっ……一瞬、バレたかと思ったっす」
「俺も焦ったよ。でも、闘技祭が大事になってきたな……この調子だとシズネの作戦も大丈夫かな」
当初の予定ではシズネと共にレナも大会に出場し、試合を勝ち続けて決勝まで上り詰める。決勝戦は4人で行われるため、大会側もそれを見越して決勝戦が盛り上がるような試合の組み合わせを行い、武名が知れ渡っている選手同士が決勝以外で戦わないように配慮するだろうと考えていた。
しかし、闘技祭の規模が拡大化した事により、参加者人数が大幅に増加した。更には各国の有名な将軍が参加する事になればレナやシズネが決勝まで勝ち残れるとは言い切れなくなり、ゴウライも決勝戦まで確実に勝ち残るかも分からない。
気になる事があるとすればどうして王妃が闘技祭の開催のためだけに各国を招いてまで力を注ぐのかという点であり、彼女の目的が掴めない。わざわざ各国の王族を呼び出し、更には将軍を闘技祭に招く理由が分からず、レナはアイリスに相談する事にした。
『イアリス』
『微妙に名前が違いますよ。久々に名前ネタを出してきましたね……』
『そんな事より王妃の企みを教えてよ。どうして闘技祭に他の国の王族も巻き込んだの?』
『巻き込んだ、というよりは予定通りの行動です。元々、王妃は最初から闘技祭を利用して各国の王族を呼び寄せるつもりでしたよ』
『どうして?』
王妃が当初から闘技祭に各国の王族を招き寄せる予定を立てていたという言葉にレナは疑問を抱き、何故そんな真似をするのか理解できない。しかし、アイリスによると王妃は闘技祭を理由に途轍もない計画を立てていたという。
『王妃の目的は六か国の王族を呼び寄せる事、それが一番重要なんです。だからこそ闘技祭を大々的に宣伝し、他国にも闘技祭の存在を広めていました。実際にその影響で帝国外部からも大勢の人間が闘技祭に興味を抱いて訪れて居ますからね。だけど王妃の最大の目的は六か国の王を呼び寄せる行事を作り出す事です』
『行事?』
『最初は闘技祭も規模が小さく、同盟国であるヨツバ王国の王族しか呼び出せませんでした。だけどこの二か月の間に王妃はあらゆる手を使って他国の将軍と接触し、闘技祭の参加を決意させています。そして六か国の王族にも闘技祭の招待状を送り込み、この冒険都市に集めようとしているんです。まあ、和国からは断られたようですが……』
『どうしてそんな事を……』
『ここからが王妃の恐ろしい所です。闘技祭を名目に五か国の王を集めた王妃は彼等の前で自分の息子を王太子にする事を宣言し、彼等に第二王子が王位継承者である事を大々的に宣伝するつもりなんです』
『えっ!?』
『仮にも他の四か国の王族を前にしてそんな宣言を行えばナオもどうしようも出来ません。大勢の民衆と他国の王の前で自分の息子を王位継承者として宣言し、それを認めさせる……もしもこれが上手く行けば世間は第二王子が次代の国王だと思うでしょう。そうなればナオの王継継承は絶望的です』
『そんな……』
『だけど、この話には続きがあります。王妃が闘技祭を開催する目的は第二王子を王太子にする事、そして大会中に不慮の事故で国王を暗殺し、自分が完全に国を乗っ取る事です』
『えっ!?』
あまりにも予想外の言葉にレナは驚愕し、アイリスの説明は更に続いた。
※精霊「は、早く……終わって(´Д`)」
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