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剣鬼 闘技祭準備編
鬼人 その3
「回転!!」
「っ……!?」
ジャンヌは両手に旋斧を構えた状態で武技を発動させ、両手で回転させながら接近する。その回転の速度はレナの比ではなく、彼女は両手に握りしめた剣を振り回す。
「はぁあああっ!!」
「ぐおっ!?」
ジンの胸元に旋斧の先端が掠り、血飛沫が舞い上がる。その威力は凄まじく、まるでベーゴマのように回転しながらジャンヌはジンを追い詰める。真面に喰らえば致命傷は避けられず、ジンは後方に移動を行う。
「逃がすかっ!!」
「ぐうっ……!?」
剣の範囲外に逃れようとするジンに対し、ジャンヌは剣の軌道を変更させ、上空へと跳躍して縦に旋斧を振り下ろす。横から縦への攻撃に変化した事でジンの頭部が危うく切り裂かれかけるが、咄嗟に頭を下げて頭部への衝突は避ける。しかし、肩の部分に刃が食い込み、ジンは悲鳴を上げる。
「うがぁっ!?」
「まだまだっ!!」
片腕の旋斧を肩に食い込ませた状態でジャンヌはジンの背後に移動し、肩から刃を引き抜くのと同時に背中にもう片方の旋斧を放つ。今度は確実に背中に傷が走り、再び血飛沫が舞い上がった。
「がああっ……!?」
「これは……!?」
しかし、ジンの肉体を切り裂いた瞬間、ジャンヌは手元に違和感を抱く。まるで木刀で岩を叩きつけたような感覚が広がり、金属の塊と勘違いする程にジンの肉体が硬い事に気付く。彼女の与えた傷は外見は派手だが、実際の所は表面の皮膚しか切り裂いておらず、内部にまでは至っていない。
「ぐう、うっ……!!」
「なっ!?そんな馬鹿なっ……」
それどころかジンに与えた傷跡が塞がれ、やがて接合部が繋ぎ合わさったように傷口が閉じてしまう。まるで筋肉を操作して傷口の部分を塞いだように感じられ、徐々にジンの身体の皮膚に異変が生じる。
「ご、あああああああああっ!!」
「これは……何が起きているのですか!?」
徐々にジンの肉体が赤色へと変色を果たし、ジャンヌは魔物の「オーガ」を思い出す。まるでジンの肉体はオーガのような赤色の皮膚へと変色し、さらに傷口の部分が完全に塞がれてしまう。彼の異変にジャンヌは自分の相手が本当に人間なのか疑い、彼女は無意識に後退ってしまう。
「これは一体……まさか、巨人族の鬼人化!?」
「おおおおおっ……!!」
ジャンヌはジンの容姿を確認し、人間離れした身長に筋肉、さらには巨人族にも劣らぬ怪力を誇り、更に皮膚が変色した時点で普通の人間ではない事は確かだった。恐らく、ジンは只の人間ではなく、巨人族の血を受け継いでいるのは間違いない。
――鬼人化とは巨人族の中でもごく一部の人間に扱える能力であり、この能力は血液を消費して肉体を活性化させ、自身の身体能力を十数倍以上に上昇させる危険な能力である。スキルの中には腕力や脚力を強化するスキルも存在するが、この鬼人化はそれの比ではなく、能力を発動させると皮膚が赤色のように変化し、魔物のオーガのように変化する事からこの名前が付けられたと言われている。
巨人族が誕生したのは元々は人間とオーガが交わり、その子供が巨人族として生まれたという説もある。真実は定かではないが、巨人族は確かに人間とオーガの特徴を受け継いでおり、鬼人化を発動させた巨人族は確かに化物じみた外見へと変化を果たす事をジャンヌは自分の目で確認した。
「じゃ、ジャンヌ……!!そいつを殺せ!!」
「ロウガ様!?」
「手遅れになる前に殺すんだ!!そいつが完全に能力を発動させる前に殺せっ!!」
意識を取り戻したのかロウガは回復薬を片手に起き上がり、ジャンヌに指示を出す。数十年前、彼は鬼人化を発動した巨人族と戦場で見かけたことがあり、その時は敵味方を巻き込んで大勢の人間が死亡した。だからこそロウガは鬼人化を発動させた巨人族の恐ろしさは思い知っており、手遅れになる前にジャンヌに殺すように指示を出す。
「血管だっ!!身体に浮き出ている血管を切れ!!」
「血管!?」
「急げっ!!時間がないぞ!!」
尊敬する剣の師の言葉にジャンヌはジンの身体に浮き上がっている血管を確認し、意を決して旋斧を構える。ロウガの焦り様から只事ではないと判断し、彼女は剣を振り下ろす。
「はああっ!!」
「いかん!!戦技を……!?」
だが、彼女が剣を切り付ける際にロウガは戦技を使用する事を口にしかけたが、既に彼女は剣を振り翳してしまい、刃がジンの背中に叩きこまれた。しかし、街中に金属音が響き渡り、ジャンヌの身体が弾かれてしまう。
「きゃあっ!?」
「ううっ……おあああああああっ!!」
鋼鉄を上回る金属の鎧を身に付けたかのようにジンの皮膚は「硬化」しており、攻撃を仕掛けたジャンヌの方が衝撃を受けて弾かれる。人体とは思えない程の肉体の硬度に彼女は目を見開き、その間にもジンは獣のような咆哮を放ちながら駆け出す。
「ぐおおおおおおっ!!」
「なっ!?」
「何をっ!?」
ジンが最初に行った行動はジャンヌやロウガの攻撃ではなく、正面に存在した建物へと突進した。
「っ……!?」
ジャンヌは両手に旋斧を構えた状態で武技を発動させ、両手で回転させながら接近する。その回転の速度はレナの比ではなく、彼女は両手に握りしめた剣を振り回す。
「はぁあああっ!!」
「ぐおっ!?」
ジンの胸元に旋斧の先端が掠り、血飛沫が舞い上がる。その威力は凄まじく、まるでベーゴマのように回転しながらジャンヌはジンを追い詰める。真面に喰らえば致命傷は避けられず、ジンは後方に移動を行う。
「逃がすかっ!!」
「ぐうっ……!?」
剣の範囲外に逃れようとするジンに対し、ジャンヌは剣の軌道を変更させ、上空へと跳躍して縦に旋斧を振り下ろす。横から縦への攻撃に変化した事でジンの頭部が危うく切り裂かれかけるが、咄嗟に頭を下げて頭部への衝突は避ける。しかし、肩の部分に刃が食い込み、ジンは悲鳴を上げる。
「うがぁっ!?」
「まだまだっ!!」
片腕の旋斧を肩に食い込ませた状態でジャンヌはジンの背後に移動し、肩から刃を引き抜くのと同時に背中にもう片方の旋斧を放つ。今度は確実に背中に傷が走り、再び血飛沫が舞い上がった。
「がああっ……!?」
「これは……!?」
しかし、ジンの肉体を切り裂いた瞬間、ジャンヌは手元に違和感を抱く。まるで木刀で岩を叩きつけたような感覚が広がり、金属の塊と勘違いする程にジンの肉体が硬い事に気付く。彼女の与えた傷は外見は派手だが、実際の所は表面の皮膚しか切り裂いておらず、内部にまでは至っていない。
「ぐう、うっ……!!」
「なっ!?そんな馬鹿なっ……」
それどころかジンに与えた傷跡が塞がれ、やがて接合部が繋ぎ合わさったように傷口が閉じてしまう。まるで筋肉を操作して傷口の部分を塞いだように感じられ、徐々にジンの身体の皮膚に異変が生じる。
「ご、あああああああああっ!!」
「これは……何が起きているのですか!?」
徐々にジンの肉体が赤色へと変色を果たし、ジャンヌは魔物の「オーガ」を思い出す。まるでジンの肉体はオーガのような赤色の皮膚へと変色し、さらに傷口の部分が完全に塞がれてしまう。彼の異変にジャンヌは自分の相手が本当に人間なのか疑い、彼女は無意識に後退ってしまう。
「これは一体……まさか、巨人族の鬼人化!?」
「おおおおおっ……!!」
ジャンヌはジンの容姿を確認し、人間離れした身長に筋肉、さらには巨人族にも劣らぬ怪力を誇り、更に皮膚が変色した時点で普通の人間ではない事は確かだった。恐らく、ジンは只の人間ではなく、巨人族の血を受け継いでいるのは間違いない。
――鬼人化とは巨人族の中でもごく一部の人間に扱える能力であり、この能力は血液を消費して肉体を活性化させ、自身の身体能力を十数倍以上に上昇させる危険な能力である。スキルの中には腕力や脚力を強化するスキルも存在するが、この鬼人化はそれの比ではなく、能力を発動させると皮膚が赤色のように変化し、魔物のオーガのように変化する事からこの名前が付けられたと言われている。
巨人族が誕生したのは元々は人間とオーガが交わり、その子供が巨人族として生まれたという説もある。真実は定かではないが、巨人族は確かに人間とオーガの特徴を受け継いでおり、鬼人化を発動させた巨人族は確かに化物じみた外見へと変化を果たす事をジャンヌは自分の目で確認した。
「じゃ、ジャンヌ……!!そいつを殺せ!!」
「ロウガ様!?」
「手遅れになる前に殺すんだ!!そいつが完全に能力を発動させる前に殺せっ!!」
意識を取り戻したのかロウガは回復薬を片手に起き上がり、ジャンヌに指示を出す。数十年前、彼は鬼人化を発動した巨人族と戦場で見かけたことがあり、その時は敵味方を巻き込んで大勢の人間が死亡した。だからこそロウガは鬼人化を発動させた巨人族の恐ろしさは思い知っており、手遅れになる前にジャンヌに殺すように指示を出す。
「血管だっ!!身体に浮き出ている血管を切れ!!」
「血管!?」
「急げっ!!時間がないぞ!!」
尊敬する剣の師の言葉にジャンヌはジンの身体に浮き上がっている血管を確認し、意を決して旋斧を構える。ロウガの焦り様から只事ではないと判断し、彼女は剣を振り下ろす。
「はああっ!!」
「いかん!!戦技を……!?」
だが、彼女が剣を切り付ける際にロウガは戦技を使用する事を口にしかけたが、既に彼女は剣を振り翳してしまい、刃がジンの背中に叩きこまれた。しかし、街中に金属音が響き渡り、ジャンヌの身体が弾かれてしまう。
「きゃあっ!?」
「ううっ……おあああああああっ!!」
鋼鉄を上回る金属の鎧を身に付けたかのようにジンの皮膚は「硬化」しており、攻撃を仕掛けたジャンヌの方が衝撃を受けて弾かれる。人体とは思えない程の肉体の硬度に彼女は目を見開き、その間にもジンは獣のような咆哮を放ちながら駆け出す。
「ぐおおおおおおっ!!」
「なっ!?」
「何をっ!?」
ジンが最初に行った行動はジャンヌやロウガの攻撃ではなく、正面に存在した建物へと突進した。
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