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闘技祭 決戦編
破壊剣聖VS剣姫
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『ぐっ……やるなっ!!』
両肩に剣を受けたとはいえ、鎧に守られて傷は受けていないゴウライは手放したデュランダルを握りしめ、女剣士が着地した瞬間に大剣を振り払う。しかし、女剣士は迫りくる大剣に対して双剣を構え、踊るように身体を回転させながら大剣の刃に自分の剣を重ねる。
「流水」
『何っ!?』
女剣士の刃が触れた瞬間、ゴウライの大剣の刃は反対方向に押し返され、ゴウライの巨体が後退る。相手の攻撃の軌道を変化させる「受け流し」という防御専用の戦技が存在するが、女剣士が使用したのは更に上位互換に位置する「流水」と呼ばれる剣技であり、この戦技は外部からの衝撃を自由に操作して相手に跳ね返す事も出来る戦技のため、今回はゴウライは自分が加えた力を逆に跳ね返された事に等しい。
『疾風剣!!』
『おおっ!!』
女剣士は目にも止まらぬ速度で両手の剣を繰り出し、ゴウライは大剣の刃で防ぐが全ては受け切れず、肩や脇腹に衝撃が走る。その光景に観客席だけではなく、試合場の周辺で待機する各選手も騒ぎ出す。
「おい!!何やってんだゴウライ!!てめえ、さっさと本気を出しやがれ!!」
「いや、違う……あの女剣士、相当な強者だ」
「えっ!?では……ゴウライ様は本気で戦っているのですか!?」
剣聖であるシュン、ロウガ、ジャンヌでさえも動揺を隠せず、ゴウライを防戦一方に追い込む女剣士に誰もが驚きを隠せない。シズネとレナも例外ではなく、ゴウライを相手に猛攻を仕掛ける女剣士に冷や汗を流す。
「あの剣士、相当な腕前ね。でも、あれほどの技量を持つ剣士が無名なんて信じられないわ」
「仮面で顔を隠しているだけで実は有名な人とか……?」
「可能性はあるわ。でも……そうね。私が父以外に憧れた女剣士の中に彼女のように戦う人は居たけれど……まさかね」
「……?」
シズネは意味深な視線をレナに向けるが、急に顔を見つめられたレナは戸惑う。一方で話している間にも女剣士とゴウライの戦闘は繰り広げられ、今度はゴウライの方が反撃を仕掛ける。
『やるな!!では吾輩もそろそろ……行くぞ!!』
「っ……!?」
ゴウライは高速に攻撃を繰り出す女剣士に対し、大剣を下から振り払うと無数の斬撃を跳ね除けて女剣士の身体を吹き飛ばす。
「おおっ!!やったか!?」
「いや……」
しかし、女剣士は直前に刃を足場に自分から後方に跳んだらしく、何事もなかったように着地する。その光景に観客が湧き立ち、まさか優勝候補のゴウライと無名の女剣士が渡り合うとは誰も予想していなかった。
「いいぞ!!やっちまえ!!」
「応援してるぜ姉ちゃん!!」
「い、いや待て!!危ねえぞっ!?」
女剣士に声援が送られる中、今まで傍観していた他の二人の選手も動き出し、まずはダイゴが女剣士の背後から棍棒を振り落とす。
「オイラを……無視するなっ!!」
「っ……」
ダイゴは掛け声と共に木造製の棍棒を振り下ろした瞬間、闘技場内に轟音が響き渡る。地面に亀裂が走り、誰もが女剣士が潰されたと判断したが、ダイゴが棍棒を持ち上げると、そこには何も存在しなかった。
「あれ……何処に行った?」
「おい、デカいの!!てめえの右肩を見てみな!!」
「んあっ?」
試合中にも関わらずに地面に座り込みながら酒瓶を味わうタイガがダイゴに声を掛けると、ダイゴは自分の右肩に視線を向けるが何も見えない。その光景を面白そうにタイガは笑いながら告げる。
「ああ、悪い悪い!!左肩の方だよ!!」
「ひだりぃっ……?」
「はぁああああっ!!」
ダイゴは反対の肩を見た瞬間、そこには拳を握りしめる女剣士の姿が存在し、右拳をダイゴの大きな顎に向けて叩きつけた。
「せいやぁっ!!」
「おぐぅっ!?」
顎に強烈な衝撃が走り、ダイゴは脳が大きく揺れ、膝を付く。巨人族が殴り飛ばされるという光景に観客どころか闘技場内の誰もが呆気にとられ、更に女剣士は右足を振り翳し、ダイゴの頬に右後ろ回し蹴りを放つ。
「弾……脚!!」
「ぐげぇっ!?」
凄まじい衝撃がダイゴの頬に走り、いくつかの歯が口内から飛び出し、ダイゴの巨体が地面に倒れこむ。レナでさえも苦戦した相手をたった2回の攻撃、しかも剣ではなく素手で打ち倒した女剣士に全員が目を見開き、女剣士は地面に着地すると、爆発的な歓声が上がる。
『うおおおおおおっ!!』
圧倒的な体格差を乗り越えてダイゴを打ち倒した女剣士に誰もが歓声を上げると、女剣士は拳を天に突き上げる。その行為に更に観衆は声援を張り上げるが、そんな彼女の元に遂に酒瓶を地面に置いたタイガが近づく。
「あんた……強いな、惚れちいそうだよ」
「…………」
「だが、あんなの見せたら酔う事も出来ねえ。今度は俺と戦ってもらうぜ」
『おい、待て!!吾輩が先に戦っていたんだぞ!?』
タイガの言葉にゴウライが声を掛けると、タイガは笑みを浮かべて両者に両手を向けて中指を立てる。
「だったら二人とも喰ってやるよ!!行くぞおらぁっ!!うがぁああああっ!!」
獣を想像させる咆哮を放ちながらタイガは腰に装備していた金色の鍵爪を両腕に装着し、真っ先にゴウライに向けて駆け出した。
両肩に剣を受けたとはいえ、鎧に守られて傷は受けていないゴウライは手放したデュランダルを握りしめ、女剣士が着地した瞬間に大剣を振り払う。しかし、女剣士は迫りくる大剣に対して双剣を構え、踊るように身体を回転させながら大剣の刃に自分の剣を重ねる。
「流水」
『何っ!?』
女剣士の刃が触れた瞬間、ゴウライの大剣の刃は反対方向に押し返され、ゴウライの巨体が後退る。相手の攻撃の軌道を変化させる「受け流し」という防御専用の戦技が存在するが、女剣士が使用したのは更に上位互換に位置する「流水」と呼ばれる剣技であり、この戦技は外部からの衝撃を自由に操作して相手に跳ね返す事も出来る戦技のため、今回はゴウライは自分が加えた力を逆に跳ね返された事に等しい。
『疾風剣!!』
『おおっ!!』
女剣士は目にも止まらぬ速度で両手の剣を繰り出し、ゴウライは大剣の刃で防ぐが全ては受け切れず、肩や脇腹に衝撃が走る。その光景に観客席だけではなく、試合場の周辺で待機する各選手も騒ぎ出す。
「おい!!何やってんだゴウライ!!てめえ、さっさと本気を出しやがれ!!」
「いや、違う……あの女剣士、相当な強者だ」
「えっ!?では……ゴウライ様は本気で戦っているのですか!?」
剣聖であるシュン、ロウガ、ジャンヌでさえも動揺を隠せず、ゴウライを防戦一方に追い込む女剣士に誰もが驚きを隠せない。シズネとレナも例外ではなく、ゴウライを相手に猛攻を仕掛ける女剣士に冷や汗を流す。
「あの剣士、相当な腕前ね。でも、あれほどの技量を持つ剣士が無名なんて信じられないわ」
「仮面で顔を隠しているだけで実は有名な人とか……?」
「可能性はあるわ。でも……そうね。私が父以外に憧れた女剣士の中に彼女のように戦う人は居たけれど……まさかね」
「……?」
シズネは意味深な視線をレナに向けるが、急に顔を見つめられたレナは戸惑う。一方で話している間にも女剣士とゴウライの戦闘は繰り広げられ、今度はゴウライの方が反撃を仕掛ける。
『やるな!!では吾輩もそろそろ……行くぞ!!』
「っ……!?」
ゴウライは高速に攻撃を繰り出す女剣士に対し、大剣を下から振り払うと無数の斬撃を跳ね除けて女剣士の身体を吹き飛ばす。
「おおっ!!やったか!?」
「いや……」
しかし、女剣士は直前に刃を足場に自分から後方に跳んだらしく、何事もなかったように着地する。その光景に観客が湧き立ち、まさか優勝候補のゴウライと無名の女剣士が渡り合うとは誰も予想していなかった。
「いいぞ!!やっちまえ!!」
「応援してるぜ姉ちゃん!!」
「い、いや待て!!危ねえぞっ!?」
女剣士に声援が送られる中、今まで傍観していた他の二人の選手も動き出し、まずはダイゴが女剣士の背後から棍棒を振り落とす。
「オイラを……無視するなっ!!」
「っ……」
ダイゴは掛け声と共に木造製の棍棒を振り下ろした瞬間、闘技場内に轟音が響き渡る。地面に亀裂が走り、誰もが女剣士が潰されたと判断したが、ダイゴが棍棒を持ち上げると、そこには何も存在しなかった。
「あれ……何処に行った?」
「おい、デカいの!!てめえの右肩を見てみな!!」
「んあっ?」
試合中にも関わらずに地面に座り込みながら酒瓶を味わうタイガがダイゴに声を掛けると、ダイゴは自分の右肩に視線を向けるが何も見えない。その光景を面白そうにタイガは笑いながら告げる。
「ああ、悪い悪い!!左肩の方だよ!!」
「ひだりぃっ……?」
「はぁああああっ!!」
ダイゴは反対の肩を見た瞬間、そこには拳を握りしめる女剣士の姿が存在し、右拳をダイゴの大きな顎に向けて叩きつけた。
「せいやぁっ!!」
「おぐぅっ!?」
顎に強烈な衝撃が走り、ダイゴは脳が大きく揺れ、膝を付く。巨人族が殴り飛ばされるという光景に観客どころか闘技場内の誰もが呆気にとられ、更に女剣士は右足を振り翳し、ダイゴの頬に右後ろ回し蹴りを放つ。
「弾……脚!!」
「ぐげぇっ!?」
凄まじい衝撃がダイゴの頬に走り、いくつかの歯が口内から飛び出し、ダイゴの巨体が地面に倒れこむ。レナでさえも苦戦した相手をたった2回の攻撃、しかも剣ではなく素手で打ち倒した女剣士に全員が目を見開き、女剣士は地面に着地すると、爆発的な歓声が上がる。
『うおおおおおおっ!!』
圧倒的な体格差を乗り越えてダイゴを打ち倒した女剣士に誰もが歓声を上げると、女剣士は拳を天に突き上げる。その行為に更に観衆は声援を張り上げるが、そんな彼女の元に遂に酒瓶を地面に置いたタイガが近づく。
「あんた……強いな、惚れちいそうだよ」
「…………」
「だが、あんなの見せたら酔う事も出来ねえ。今度は俺と戦ってもらうぜ」
『おい、待て!!吾輩が先に戦っていたんだぞ!?』
タイガの言葉にゴウライが声を掛けると、タイガは笑みを浮かべて両者に両手を向けて中指を立てる。
「だったら二人とも喰ってやるよ!!行くぞおらぁっ!!うがぁああああっ!!」
獣を想像させる咆哮を放ちながらタイガは腰に装備していた金色の鍵爪を両腕に装着し、真っ先にゴウライに向けて駆け出した。
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