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闘技祭 決戦編
ロウガの意地
「やったでござるか!?」
「そ、その台詞は不吉だぞ!!」
爆煙に飲み込まれたミドルにハンゾウは歓喜の声を上げるが、油断せずに距離を取る。煙が自然と消えるまでハンゾウは待機しようとした時、唐突に煙が吸い寄せられるように一か所に集結した。
「中々面白い事をするね」
「なんと!?」
「ば、馬鹿なっ!!」
ミドルの声が響き渡り、彼は驚くべきことに上空に構えた槍を高速で回転させながら竜巻のように強風を生み出し、煙を吸い込んで上空へと移動させる。本人も特に怪我は見当たらず、全ての煙を振り払うといつも通りの笑顔を浮かべながらハンゾウに顔を向ける。
「今のは驚いたよ。でも、あの程度で僕を倒せると思わない方が良いよ」
「ぬうっ……その技は「回転」の戦技でござるか?」
「その通りさ。元々、この戦技は槍に向いているからね」
レナやジャンヌが扱う「回転」の戦技もミドルは習得しており、二人が「回転切り」を行うのに対してミドルの場合は手元で槍を振り回す動作を行う。しかも回転速度は剣の比ではなく、攻撃以外にも防御にも扱える。今回の場合はミドルは回転の戦技で魔石の爆炎を振り払い、煙を上空へと巻き上げて消し去った事をハンゾウとロウガは理解した。
「流石は大将軍……だが、拙者の術はまだまだあるでござる」
「それは楽しみだけど……そろそろ終わらせるよ。彼が観客席に訪れる前に終わらせたいんでね」
「彼?」
「抜かせ小僧がっ!!」
試合を終わらせるという発言にロウガは激怒してミドルの元に駆け付け、剣を構える。挑発に乗って動いてしまったのは事実だが、決して無策で突っ込んだわけではなく、ロウガはミドルの間合いに入る前に懐に隠していた短剣を取り出す。
「ふんっ!!」
「っ!!」
短剣を投げつけられたミドルは咄嗟に槍を構え、弾いてしまう。その隙を逃さずにロウガは距離を縮め、長剣を振り払う。どんな人間でも投げつけられた物に対して反射的に回避するか、あるいは防御の体勢に入るため、ロウガはミドルが攻撃態勢に入る前にロウガは切り付けようとした。
「抜刀……ぬおっ!?」
「甘いっ!!」
しかし、ロウガが鞘から剣を抜く前にミドルは前足を繰り出し、剣の柄を蹴りつけてロウガの攻撃を中断させる。戦技を発動させる瞬間に隙が出来てしまったロウガに対し、ミドルは槍を地面に突き刺して反対の足も放つ。
「輪脚!!」
「ぐおっ!?」
ミドルは風車のように槍を利用して回転しながらロウガの顔面を蹴り飛ばし、血飛沫が舞い上がる。ミドルの職業は「槍騎士」と「格闘家」であり、格闘家の戦技も得意とする。それでも剣聖の意地なのかロウガは踏み止まるが、更にミドルは身体を一回転させて両足を放つ。
「終わりです!!」
「ぐはぁっ!?」
「ロウガ殿!!」
プロレスのドロップキックのように両足の踵がロウガの顔面を再び蹴り飛ばし、ロウガの身体が後ろに倒れる。その光景を確認したミドルは笑みを浮かべるが、直後に右足に痛みが走った。
「うぐっ!?」
何時の間にかミドルの足に短剣が突き刺さっており、ロウガが蹴りつけられる際に反撃を試みたのか、足首の近くに刃が突き刺さっていた。ミドルはどうにか左足で着地すると、即座に短剣を引き抜く。
「くぅっ……流石は剣聖、簡単には勝たせてくれませんか!!」
「隙有りでござる!!」
「おっと」
ハンゾウの声が後方から聞こえ、ミドルは片足だけの状態で槍を握りしめて石突(槍の刃とは逆側の先端)を放つ。彼の石突には鏡のように煌めく刃が仕込まれており、背後に迫ったハンゾウに向かう。
「何のっ!!」
「ぐうっ!?」
だが、ハンゾウは上体を反らして刃を回避すると、刀の柄を利用してミドルの左足の膝裏を叩きこみ、先に右足を負傷していたミドルは体勢を保ちきれずに後ろに倒れこむ。その隙を逃さず、ハンゾウは刀を倒れたミドルに向けて振り抜く。
「抜刀!!」
「っ……!!」
上空から迫りくる刃に対し、ミドルは槍を両手で握りしめて絵の部分で刃を受け止める。金属音が響き渡り、上から刀を振り下ろすハンゾウと下から刃を支えようとするミドルの奇妙な鍔迫り合いが発生した。
「ぬぬぬぬっ……!!」
「……君の弱点は、戦技に頼り過ぎた事だね」
戦技を発動させた直後は鋭い斬撃を放ったが、戦技が解除された状態のハンゾウとミドルでは腕力の差が大きく、ハンゾウの力では槍を押し切れない。逆にミドルは余裕を取り戻し、身体が倒れた状態で防御の戦技を発動した。
「反動!!」
「ぬあっ!?」
槍に振動が走り、直後にハンゾウの刀が弾かれる。武器に振動を与えて相手の攻撃を弾く防御特化型の戦技であり、ミドルは刀を弾かれて隙を見せたハンゾウの身体に槍を放つ。
「回転!!」
「あぐぅっ!?」
ハンゾウの腹部に槍の柄が衝突し、彼女の身体が倒れこむ。その間にミドルは起き上がり、槍の刃先をハンゾウの首筋に構える。
「僕の勝ちだね」
「くっ……完敗でござる」
『そ、そこまで!!勝者はミドル選手です!!』
解説席のラビットが慌てて試合終了を宣言すると、観客席から大歓声が放たれる。ミドルも見事だったが、最後まで
諦めずに戦ったロウガと、一瞬の隙を突いて彼を追い詰めたハンゾウにも声援が送られた。
「そ、その台詞は不吉だぞ!!」
爆煙に飲み込まれたミドルにハンゾウは歓喜の声を上げるが、油断せずに距離を取る。煙が自然と消えるまでハンゾウは待機しようとした時、唐突に煙が吸い寄せられるように一か所に集結した。
「中々面白い事をするね」
「なんと!?」
「ば、馬鹿なっ!!」
ミドルの声が響き渡り、彼は驚くべきことに上空に構えた槍を高速で回転させながら竜巻のように強風を生み出し、煙を吸い込んで上空へと移動させる。本人も特に怪我は見当たらず、全ての煙を振り払うといつも通りの笑顔を浮かべながらハンゾウに顔を向ける。
「今のは驚いたよ。でも、あの程度で僕を倒せると思わない方が良いよ」
「ぬうっ……その技は「回転」の戦技でござるか?」
「その通りさ。元々、この戦技は槍に向いているからね」
レナやジャンヌが扱う「回転」の戦技もミドルは習得しており、二人が「回転切り」を行うのに対してミドルの場合は手元で槍を振り回す動作を行う。しかも回転速度は剣の比ではなく、攻撃以外にも防御にも扱える。今回の場合はミドルは回転の戦技で魔石の爆炎を振り払い、煙を上空へと巻き上げて消し去った事をハンゾウとロウガは理解した。
「流石は大将軍……だが、拙者の術はまだまだあるでござる」
「それは楽しみだけど……そろそろ終わらせるよ。彼が観客席に訪れる前に終わらせたいんでね」
「彼?」
「抜かせ小僧がっ!!」
試合を終わらせるという発言にロウガは激怒してミドルの元に駆け付け、剣を構える。挑発に乗って動いてしまったのは事実だが、決して無策で突っ込んだわけではなく、ロウガはミドルの間合いに入る前に懐に隠していた短剣を取り出す。
「ふんっ!!」
「っ!!」
短剣を投げつけられたミドルは咄嗟に槍を構え、弾いてしまう。その隙を逃さずにロウガは距離を縮め、長剣を振り払う。どんな人間でも投げつけられた物に対して反射的に回避するか、あるいは防御の体勢に入るため、ロウガはミドルが攻撃態勢に入る前にロウガは切り付けようとした。
「抜刀……ぬおっ!?」
「甘いっ!!」
しかし、ロウガが鞘から剣を抜く前にミドルは前足を繰り出し、剣の柄を蹴りつけてロウガの攻撃を中断させる。戦技を発動させる瞬間に隙が出来てしまったロウガに対し、ミドルは槍を地面に突き刺して反対の足も放つ。
「輪脚!!」
「ぐおっ!?」
ミドルは風車のように槍を利用して回転しながらロウガの顔面を蹴り飛ばし、血飛沫が舞い上がる。ミドルの職業は「槍騎士」と「格闘家」であり、格闘家の戦技も得意とする。それでも剣聖の意地なのかロウガは踏み止まるが、更にミドルは身体を一回転させて両足を放つ。
「終わりです!!」
「ぐはぁっ!?」
「ロウガ殿!!」
プロレスのドロップキックのように両足の踵がロウガの顔面を再び蹴り飛ばし、ロウガの身体が後ろに倒れる。その光景を確認したミドルは笑みを浮かべるが、直後に右足に痛みが走った。
「うぐっ!?」
何時の間にかミドルの足に短剣が突き刺さっており、ロウガが蹴りつけられる際に反撃を試みたのか、足首の近くに刃が突き刺さっていた。ミドルはどうにか左足で着地すると、即座に短剣を引き抜く。
「くぅっ……流石は剣聖、簡単には勝たせてくれませんか!!」
「隙有りでござる!!」
「おっと」
ハンゾウの声が後方から聞こえ、ミドルは片足だけの状態で槍を握りしめて石突(槍の刃とは逆側の先端)を放つ。彼の石突には鏡のように煌めく刃が仕込まれており、背後に迫ったハンゾウに向かう。
「何のっ!!」
「ぐうっ!?」
だが、ハンゾウは上体を反らして刃を回避すると、刀の柄を利用してミドルの左足の膝裏を叩きこみ、先に右足を負傷していたミドルは体勢を保ちきれずに後ろに倒れこむ。その隙を逃さず、ハンゾウは刀を倒れたミドルに向けて振り抜く。
「抜刀!!」
「っ……!!」
上空から迫りくる刃に対し、ミドルは槍を両手で握りしめて絵の部分で刃を受け止める。金属音が響き渡り、上から刀を振り下ろすハンゾウと下から刃を支えようとするミドルの奇妙な鍔迫り合いが発生した。
「ぬぬぬぬっ……!!」
「……君の弱点は、戦技に頼り過ぎた事だね」
戦技を発動させた直後は鋭い斬撃を放ったが、戦技が解除された状態のハンゾウとミドルでは腕力の差が大きく、ハンゾウの力では槍を押し切れない。逆にミドルは余裕を取り戻し、身体が倒れた状態で防御の戦技を発動した。
「反動!!」
「ぬあっ!?」
槍に振動が走り、直後にハンゾウの刀が弾かれる。武器に振動を与えて相手の攻撃を弾く防御特化型の戦技であり、ミドルは刀を弾かれて隙を見せたハンゾウの身体に槍を放つ。
「回転!!」
「あぐぅっ!?」
ハンゾウの腹部に槍の柄が衝突し、彼女の身体が倒れこむ。その間にミドルは起き上がり、槍の刃先をハンゾウの首筋に構える。
「僕の勝ちだね」
「くっ……完敗でござる」
『そ、そこまで!!勝者はミドル選手です!!』
解説席のラビットが慌てて試合終了を宣言すると、観客席から大歓声が放たれる。ミドルも見事だったが、最後まで
諦めずに戦ったロウガと、一瞬の隙を突いて彼を追い詰めたハンゾウにも声援が送られた。
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