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闘技祭 決戦編
シュンとジダンの因縁
――レナがジャンヌを連れて観客席に到着した時には既に予選の第三試合は終わっており、それどころか既に第四試合まで始まっていた。選手のために用意された観客席の特等席は試合で敗北した選手も観戦が許可されており、レナはジャンヌと共に試合の様子を伺う。
「刺突!!」
「ぐあっ!?」
『そこまで!!勝者、シズネ選手!!』
試合場には3人の選手を打ち倒したシズネの姿があり、雪月花を失っても彼女の実力は衰えたわけではなく、青の剣聖の異名に相応しい見事な勝利を収めた。彼女は汗一つも搔かずに余裕の笑みを浮かべながら右腕を上げる。
『おおっと?これは珍しいですね、シズネ選手が試合後に観客の皆さんにアピールしています!!以前よりも心なしか晴れ晴れとした表情を浮かべているのは私の気のせいでしょうか?』
「意外としっかり見ているなあの解説者……」
シズネは王妃と別れて以来、心の重荷がなくなったように少し明るくなった。最も彼女が腕を振った相手は観客全員にではなく、観客席に赴いたレナを発見したからであり、レナが腕を振り返すのを確認すると試合場から立ち去る。
『さあ、試合はまだまだ続きますよ!!続いての選手はまたもや剣聖!!風斬りの異名を持つシュン選手!!』
「おおっ、待ってたぞ!!」
「また無様に負けんじゃねえぞっ!!」
「優勝しねえとぶっ殺すぞ!!」
「うるせっ!!黙ってろ!!」
名前を呼ばれたシュンは試合場に姿を現すと観客席から罵声混じりの声援が上がる。剣聖の中でもシュンはゴウライに次いで有名だが、例のルナとの乱入試合のせいで敗北した件は大勢の民衆に知れ渡っている。それでも彼に期待する人間は多く、半分からかいながらも応援する人間は多い。
「シュンさんは人気者だな」
「意外と面倒見は良い方なんですよ。機嫌が悪いとすぐに八つ当たりしますが……」
『がははははっ!!良くも悪くも自分に素直な奴だからな』
「うわっ、びっくりした!!ゴウライさんも見てたのか……」
レナがジャンヌと会話しているとゴウライが何処からか現れ、二人の会話に口を挟む。彼女は既に最初の試合を突破して特等席に赴いていたらしく、シュンの様子を伺う。
『それにしてもシュンの奴、前と少しだけ雰囲気が変化したな。敗北を乗り越えて一段と強くなったか?』
「はい。シュンさんは大会前からハヤテさんの元で一から修業をやり直したそうです。あのロウガさんもシュンさんが強くなったことを認めていました!!」
「そんなに強くなったの?へえっ……」
以前にシュンと2度も剣を交えた事があるレナだが、最初の勝負は闇討ちのようにシュンを襲い、彼が本気を出す前に倒してしまう。続いての勝負ではお互いに全力を尽くしたはずだが、辛うじてレナが勝利している。しかし、以前に戦った時よりも強くなったというシュンにレナは興味を抱く。
『次の選手は……おっと!?なんとヨツバ王国四騎士の一角を務めるジダン選手です!!その愛らしい童顔からは想像できないえげつない戦い方で恐れられている騎士です!!』
ラビットの驚きの声が響き渡ると、試合場に外見は幼い子供にしか見えないジダンが姿を現す。ヨツバ王国の王国四騎士が出てきたことに観客達にも動揺が走り、中にはジダンの顔を見て歓声を上げる女性も少なくはなかった。
「いやん、可愛い~!!」
「頑張ってジダン君~!!」
「そんな男なんてやっつけちゃえっ!!」
女性陣の言葉を耳にしたジダンは観客席に笑顔を浮かべ、それを見てますます一部の女性陣は熱狂する。その一方で男性陣はつまらなそうな表情を浮かべ、試合場に先に立っていたシュンも呆れてしまう。
「ようクソガキ……ちゃんと遺書は書いてきたか?」
「それはこっちの台詞だ……お前の事は前々から気に入らなかったんだ。ここでぶっ潰す」
「おいおい、いいのかよ?王国四騎士様がそんな乱暴な言葉を使ってよ?」
「うるさい……お前のせいで僕がどれほど惨めな思いをしたのか分かっているのか?」
「はあ?何の話だよ?」
ジダンは憎々し気にシュンを睨みつけるが、当のシュンはジダンの言葉に訝しむ。シュンは別にジダンに何かをした覚えはないが、ジダンは常にシュンという存在が目の上のたん瘤のように厄介な存在だったという。
「お前……どうして王国四騎士の座を蹴った。デブリ様は何度もお前に騎士になるように頼んだはずだ」
「ああ、そういう事か。なるほどね」
「お前が四騎士になる事を断ったせいでなし崩し的に僕が四騎士に選ばれた。だが、それがどれほど屈辱だったのか分かるかっ!?お前のお零れで僕は四騎士に選ばれてしまったんだぞ……!!」
「まあ、それは悪かったな」
シュンは数年程前から王国四騎士の推薦を受けていたが、本人は断ってバルトロス王国の領地に留まっていた。仕方なく、王国は彼の代わりに騎士の間では腕が立つジダンを新たな王国四騎士として任命した。しかし、その事がジダンにとっては我慢ならなかった。自分はシュンの代わりに選ばれたという事実が彼は許せず、シュンに対して四騎士の座を断った理由を問い質す。
「答えは簡単だ、面倒臭い」
「なっ!?きっ貴様……王国四騎士に選ばれる事がどれほど偉大で名誉な事だと思っている!?」
だが、ジダンの言葉にシュンは面倒そうに耳をほじりながら返答し、その態度にジダンは激高する。しかし、どういわれようとシュンの答えは変わらなかった。
「刺突!!」
「ぐあっ!?」
『そこまで!!勝者、シズネ選手!!』
試合場には3人の選手を打ち倒したシズネの姿があり、雪月花を失っても彼女の実力は衰えたわけではなく、青の剣聖の異名に相応しい見事な勝利を収めた。彼女は汗一つも搔かずに余裕の笑みを浮かべながら右腕を上げる。
『おおっと?これは珍しいですね、シズネ選手が試合後に観客の皆さんにアピールしています!!以前よりも心なしか晴れ晴れとした表情を浮かべているのは私の気のせいでしょうか?』
「意外としっかり見ているなあの解説者……」
シズネは王妃と別れて以来、心の重荷がなくなったように少し明るくなった。最も彼女が腕を振った相手は観客全員にではなく、観客席に赴いたレナを発見したからであり、レナが腕を振り返すのを確認すると試合場から立ち去る。
『さあ、試合はまだまだ続きますよ!!続いての選手はまたもや剣聖!!風斬りの異名を持つシュン選手!!』
「おおっ、待ってたぞ!!」
「また無様に負けんじゃねえぞっ!!」
「優勝しねえとぶっ殺すぞ!!」
「うるせっ!!黙ってろ!!」
名前を呼ばれたシュンは試合場に姿を現すと観客席から罵声混じりの声援が上がる。剣聖の中でもシュンはゴウライに次いで有名だが、例のルナとの乱入試合のせいで敗北した件は大勢の民衆に知れ渡っている。それでも彼に期待する人間は多く、半分からかいながらも応援する人間は多い。
「シュンさんは人気者だな」
「意外と面倒見は良い方なんですよ。機嫌が悪いとすぐに八つ当たりしますが……」
『がははははっ!!良くも悪くも自分に素直な奴だからな』
「うわっ、びっくりした!!ゴウライさんも見てたのか……」
レナがジャンヌと会話しているとゴウライが何処からか現れ、二人の会話に口を挟む。彼女は既に最初の試合を突破して特等席に赴いていたらしく、シュンの様子を伺う。
『それにしてもシュンの奴、前と少しだけ雰囲気が変化したな。敗北を乗り越えて一段と強くなったか?』
「はい。シュンさんは大会前からハヤテさんの元で一から修業をやり直したそうです。あのロウガさんもシュンさんが強くなったことを認めていました!!」
「そんなに強くなったの?へえっ……」
以前にシュンと2度も剣を交えた事があるレナだが、最初の勝負は闇討ちのようにシュンを襲い、彼が本気を出す前に倒してしまう。続いての勝負ではお互いに全力を尽くしたはずだが、辛うじてレナが勝利している。しかし、以前に戦った時よりも強くなったというシュンにレナは興味を抱く。
『次の選手は……おっと!?なんとヨツバ王国四騎士の一角を務めるジダン選手です!!その愛らしい童顔からは想像できないえげつない戦い方で恐れられている騎士です!!』
ラビットの驚きの声が響き渡ると、試合場に外見は幼い子供にしか見えないジダンが姿を現す。ヨツバ王国の王国四騎士が出てきたことに観客達にも動揺が走り、中にはジダンの顔を見て歓声を上げる女性も少なくはなかった。
「いやん、可愛い~!!」
「頑張ってジダン君~!!」
「そんな男なんてやっつけちゃえっ!!」
女性陣の言葉を耳にしたジダンは観客席に笑顔を浮かべ、それを見てますます一部の女性陣は熱狂する。その一方で男性陣はつまらなそうな表情を浮かべ、試合場に先に立っていたシュンも呆れてしまう。
「ようクソガキ……ちゃんと遺書は書いてきたか?」
「それはこっちの台詞だ……お前の事は前々から気に入らなかったんだ。ここでぶっ潰す」
「おいおい、いいのかよ?王国四騎士様がそんな乱暴な言葉を使ってよ?」
「うるさい……お前のせいで僕がどれほど惨めな思いをしたのか分かっているのか?」
「はあ?何の話だよ?」
ジダンは憎々し気にシュンを睨みつけるが、当のシュンはジダンの言葉に訝しむ。シュンは別にジダンに何かをした覚えはないが、ジダンは常にシュンという存在が目の上のたん瘤のように厄介な存在だったという。
「お前……どうして王国四騎士の座を蹴った。デブリ様は何度もお前に騎士になるように頼んだはずだ」
「ああ、そういう事か。なるほどね」
「お前が四騎士になる事を断ったせいでなし崩し的に僕が四騎士に選ばれた。だが、それがどれほど屈辱だったのか分かるかっ!?お前のお零れで僕は四騎士に選ばれてしまったんだぞ……!!」
「まあ、それは悪かったな」
シュンは数年程前から王国四騎士の推薦を受けていたが、本人は断ってバルトロス王国の領地に留まっていた。仕方なく、王国は彼の代わりに騎士の間では腕が立つジダンを新たな王国四騎士として任命した。しかし、その事がジダンにとっては我慢ならなかった。自分はシュンの代わりに選ばれたという事実が彼は許せず、シュンに対して四騎士の座を断った理由を問い質す。
「答えは簡単だ、面倒臭い」
「なっ!?きっ貴様……王国四騎士に選ばれる事がどれほど偉大で名誉な事だと思っている!?」
だが、ジダンの言葉にシュンは面倒そうに耳をほじりながら返答し、その態度にジダンは激高する。しかし、どういわれようとシュンの答えは変わらなかった。
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