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闘技祭 決戦編
王妃の企み
「そもそも王妃が闘技祭を開催したのは何のため?世界中から武芸者を集めるためだと思う?」
「いや……それはないだろうね」
「そういえば各国の国王とか将軍も呼び出したのも王妃なんだよな?あ、そういう事か!!」
「気付いたようね。中々鋭いじゃない」
「どういう事だ?」
シズネの言葉にダインは何かに気付いたように頷き、ゴンゾウは首を傾げ、バルも遅れて二人の話を理解した。
「なるほど……つまり、あの王妃の目的は世界中の注目を集める事なんだね。つまり、大会の優勝なんてどうでもいいんだね」
「そういう事よ。試合が盛り上がれば盛り上がるほどに注目が集まり、この大会に興味を抱く人間が増える。実際に映像水晶まで利用して世界中に放映しているぐらいだから、きっと私達が考えているよりもこの闘技祭は注目されているわ」
「なるほど……しかし、それがどうして王妃にとって都合が良いんだ?」
「あのな、ゴンゾウ?王妃の目的がこの大会の期間中に自分の子供を次期国王に宣言する事だって教わっただろ?つまり、注目が集まるほど王妃にとっては都合が良いんだよ。大勢の人間の前で王妃が自分の子供を皇太子にする事を宣言したら世界中の人間が信じるかもしれない、だろ?」
「ああっ……そういう事か、ダインは頭が良いな」
ダインの説明にゴンゾウは納得したように頷き、同時に王妃の企みを理解する。王妃にとって大会が盛り上がる事は悪い事ではなく、しかも「剣聖」の称号を持つ人間の試合とあれば数多くの人間が注目するのは間違いない。だからこそ剣聖同士の戦闘は只の予選では行わせず、別々に分けられたと考える。
「剣聖というのは良くも悪くも目立つ存在よ。しかも各国の将軍も参加しているのなら実質的にこの闘技祭は各国の武力の競い合いでもあるの。そう考えれば興味を抱かない人間はいないわ」
「しかし、それならどうしてレナとジャンヌと戦わせた?ミドル将軍とハンゾウ達を戦わせたのは?」
「……流石に全員に予選を突破されるのは不都合だと考えて予選の間にこちら側の戦力を削っておきたかったのかも知れないわ」
「まあ、どっちにしろ王妃にとっては今の状況は都合が良いという事かい。気にくわないねぇっ……」
「そうでもないわ。結果的にこちらの選手は殆どが予選を突破したのよ。最も、予選だけでも十分に注目は集まったはず……警戒するべきは本戦ね。ここから先は容赦なく私達を同士討ちさせようとしてくるわ」
「いや、それはどうかな……」
シズネの言葉にダインは腕を組み、彼女の意見は概ね正しいとは思うが、本当に本戦でレナ達を同士討ちをさせる事が王妃にとって得策なのか疑問を抱く。
「同士討ちと言ってもさ、王妃に取って一番都合が悪いのはレナ達が仲間同士で対戦する時にわざと力を抜く事じゃないのかな?つまり、片方が降参したり、わざと負けたら同士討ちの意味もないだろ?闘技祭と言っても試合である事には変わりないし、殺し合いを指せるわけじゃないんだからさ」
「なるほど……確かに一理あるわね」
「ダイン……お前、昔からそういう所は鋭いよね」
ダインの言葉にシズネとバルは感心した表情を浮かべるが、ゴンゾウだけは複雑そうな表情を浮かべ、ダインに語り掛ける。
「だが、ダイン……試合とはいえ、わざと負ける事は武芸者にとっては恥だぞ」
「え?いや、でも……そっちの方が効率的だろ?」
「理屈はそうかもしれないが……俺はこれまでに勝ち抜いた選手の中にわざと負ける選手はいないと思う」
「まあ、そりゃそうだね。特に剣聖の奴等なんてプライドの塊だからね」
「そうね……確かに本気で戦いもせずにわざと負けるのは癪に障るわ」
「な、何だよ……別に僕、わざと負けろなんて言ってないだろ?」
武人気質であるゴンゾウにとってはダインの考えは賛同できず、同じく部を志すバルとシズネも頷く。別にダインも武人である彼等を馬鹿にしたわけではなく、あくまでもこちら側にとっては都合の良い考えを口にしただけに過ぎない。
「それにしても本当に王妃の奴は王子を皇太子にする事を宣言するのかね?別にわざわざこんな大会を開いてまで宣言しなくても、今の王妃の権力なら無理やりにでも王子を皇太子として宣言できそうなもんだけどね」
「そうね。でも、重要なのは国王にも皇太子の存在を認めさせる事よ。これはあくまでも噂だけど、実は王妃の子供が皇太子になれないのは国王が反対しているかららしいわ」
「え!?そうなの?」
「初耳だな……」
王妃の子供が今現在も皇太子として認められない理由、それは王妃の傀儡としていいように利用されている国王が断固として反対しているという話にダインとゴンゾウは驚くが、バルは納得したように頷く。
「ああ、その話はあたしも王国の元同僚から聞いた事があるよ。でも、本当なのかね?」
「そういえば貴女は王国に勤めていた事もあったのね。確か、第一王女の目付け役を務めていたのかしら?」
「まあ、1年ぐらいはね……この間、国王直属の騎士団に努めている奴から聞いたんだけど、王妃は何度も男児である自分の子供を皇太子にさせるように進言したらしいけど、あの国王が頑なに断っているって聞いたよ」
「何でだよ?レナの事は置いといて……第二王子だって自分の子供なんだろ?」
国王は自分の子供を皇太子として認めようとしないという話にダインは不思議に思うと、バルは仕方なく同僚から聞いた話を語る。
「最初の頃は国王も第二王子を皇太子にする事は賛成だったけど、ナオ姫様が既に継承の儀式を受けていたからね……だから王子が継承の儀式を受けられる年齢になるまでは皇太子にさせる事は出来ないと言っていたらしいけど、最近は国王と王妃の仲が悪化したのか、国王の前で王子の話題をする事も禁じられているそうだよ」
「いや……それはないだろうね」
「そういえば各国の国王とか将軍も呼び出したのも王妃なんだよな?あ、そういう事か!!」
「気付いたようね。中々鋭いじゃない」
「どういう事だ?」
シズネの言葉にダインは何かに気付いたように頷き、ゴンゾウは首を傾げ、バルも遅れて二人の話を理解した。
「なるほど……つまり、あの王妃の目的は世界中の注目を集める事なんだね。つまり、大会の優勝なんてどうでもいいんだね」
「そういう事よ。試合が盛り上がれば盛り上がるほどに注目が集まり、この大会に興味を抱く人間が増える。実際に映像水晶まで利用して世界中に放映しているぐらいだから、きっと私達が考えているよりもこの闘技祭は注目されているわ」
「なるほど……しかし、それがどうして王妃にとって都合が良いんだ?」
「あのな、ゴンゾウ?王妃の目的がこの大会の期間中に自分の子供を次期国王に宣言する事だって教わっただろ?つまり、注目が集まるほど王妃にとっては都合が良いんだよ。大勢の人間の前で王妃が自分の子供を皇太子にする事を宣言したら世界中の人間が信じるかもしれない、だろ?」
「ああっ……そういう事か、ダインは頭が良いな」
ダインの説明にゴンゾウは納得したように頷き、同時に王妃の企みを理解する。王妃にとって大会が盛り上がる事は悪い事ではなく、しかも「剣聖」の称号を持つ人間の試合とあれば数多くの人間が注目するのは間違いない。だからこそ剣聖同士の戦闘は只の予選では行わせず、別々に分けられたと考える。
「剣聖というのは良くも悪くも目立つ存在よ。しかも各国の将軍も参加しているのなら実質的にこの闘技祭は各国の武力の競い合いでもあるの。そう考えれば興味を抱かない人間はいないわ」
「しかし、それならどうしてレナとジャンヌと戦わせた?ミドル将軍とハンゾウ達を戦わせたのは?」
「……流石に全員に予選を突破されるのは不都合だと考えて予選の間にこちら側の戦力を削っておきたかったのかも知れないわ」
「まあ、どっちにしろ王妃にとっては今の状況は都合が良いという事かい。気にくわないねぇっ……」
「そうでもないわ。結果的にこちらの選手は殆どが予選を突破したのよ。最も、予選だけでも十分に注目は集まったはず……警戒するべきは本戦ね。ここから先は容赦なく私達を同士討ちさせようとしてくるわ」
「いや、それはどうかな……」
シズネの言葉にダインは腕を組み、彼女の意見は概ね正しいとは思うが、本当に本戦でレナ達を同士討ちをさせる事が王妃にとって得策なのか疑問を抱く。
「同士討ちと言ってもさ、王妃に取って一番都合が悪いのはレナ達が仲間同士で対戦する時にわざと力を抜く事じゃないのかな?つまり、片方が降参したり、わざと負けたら同士討ちの意味もないだろ?闘技祭と言っても試合である事には変わりないし、殺し合いを指せるわけじゃないんだからさ」
「なるほど……確かに一理あるわね」
「ダイン……お前、昔からそういう所は鋭いよね」
ダインの言葉にシズネとバルは感心した表情を浮かべるが、ゴンゾウだけは複雑そうな表情を浮かべ、ダインに語り掛ける。
「だが、ダイン……試合とはいえ、わざと負ける事は武芸者にとっては恥だぞ」
「え?いや、でも……そっちの方が効率的だろ?」
「理屈はそうかもしれないが……俺はこれまでに勝ち抜いた選手の中にわざと負ける選手はいないと思う」
「まあ、そりゃそうだね。特に剣聖の奴等なんてプライドの塊だからね」
「そうね……確かに本気で戦いもせずにわざと負けるのは癪に障るわ」
「な、何だよ……別に僕、わざと負けろなんて言ってないだろ?」
武人気質であるゴンゾウにとってはダインの考えは賛同できず、同じく部を志すバルとシズネも頷く。別にダインも武人である彼等を馬鹿にしたわけではなく、あくまでもこちら側にとっては都合の良い考えを口にしただけに過ぎない。
「それにしても本当に王妃の奴は王子を皇太子にする事を宣言するのかね?別にわざわざこんな大会を開いてまで宣言しなくても、今の王妃の権力なら無理やりにでも王子を皇太子として宣言できそうなもんだけどね」
「そうね。でも、重要なのは国王にも皇太子の存在を認めさせる事よ。これはあくまでも噂だけど、実は王妃の子供が皇太子になれないのは国王が反対しているかららしいわ」
「え!?そうなの?」
「初耳だな……」
王妃の子供が今現在も皇太子として認められない理由、それは王妃の傀儡としていいように利用されている国王が断固として反対しているという話にダインとゴンゾウは驚くが、バルは納得したように頷く。
「ああ、その話はあたしも王国の元同僚から聞いた事があるよ。でも、本当なのかね?」
「そういえば貴女は王国に勤めていた事もあったのね。確か、第一王女の目付け役を務めていたのかしら?」
「まあ、1年ぐらいはね……この間、国王直属の騎士団に努めている奴から聞いたんだけど、王妃は何度も男児である自分の子供を皇太子にさせるように進言したらしいけど、あの国王が頑なに断っているって聞いたよ」
「何でだよ?レナの事は置いといて……第二王子だって自分の子供なんだろ?」
国王は自分の子供を皇太子として認めようとしないという話にダインは不思議に思うと、バルは仕方なく同僚から聞いた話を語る。
「最初の頃は国王も第二王子を皇太子にする事は賛成だったけど、ナオ姫様が既に継承の儀式を受けていたからね……だから王子が継承の儀式を受けられる年齢になるまでは皇太子にさせる事は出来ないと言っていたらしいけど、最近は国王と王妃の仲が悪化したのか、国王の前で王子の話題をする事も禁じられているそうだよ」
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