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闘技祭 決戦編
まさかのホネミン
――シズネ達が王妃の企みを推察している間、レナはコトミンとスラミンを連れて闘技場内の人気のつかない場所に存在した。事前にハンゾウが調査して周囲に人間が存在せず、映像水晶も設置されていないことを確認済みであり、レナは内密に呼び寄せていた人物と顔を会わせていた。
『いや~試合見てましたよ。流石はレナさんですね、私の所に居た時よりも強くなられたようで感心しましたよ』
「あれから別にそんなに月日経ってないでしょ。それにしても本当にその姿だと違和感あるな……大迷宮に居た時は全裸だったのに」
『その言い方、私が変態みたいに聞こえるから止めてくれませんかね』
「前の方が可愛かった……戻して」
『戻してって……この姿が本当の私なんですけどね』
「拙者は未だに信じられないでござる。まさか本当にあの大迷宮から抜け出して応援に駆け付けるとは……意外と友達想いでござる」
『まあ、私が暇を持て余していたという理由もありますけどね』
「ぷるぷるっ」
――レナとコトミン、そしてスラミンを抱えたハンゾウの目の前にはフードで身体を覆い隠した白髪の少女が存在し、彼女の正体は「塔の大迷宮」でレナ達が遭遇した「ホネミン」である。ほんの少し前、レナが街中で偶然にも彼女を発見し、密かに保護していた。
「それにしてもホネミンも急に来るなら連絡ぐらいしてよ。電話とか、メールとか、狼煙とか……」
『いや、電話番号もメアドも教えて貰ってないんですけど、しかも狼煙って……忍者じゃないんですから』
「今時の忍者も狼煙なんて古典的な方法はやらないでござる」
「ホネミン、元の姿に戻れたの?」
『今更それを質問するんですか……違いますよ。ほら、よく見てください』
コトミンの言葉にホネミンは右腕を差し出し、3人は覗き込む。一見するだけでは普通の腕にしか見えないが、唐突に手の甲の部分が膨らみ、やがて全体が黄色のスライムが出現した。
「ぷるりんっ」
「うわ、何だこいつ……ホネミンに寄生してたのか。よし、右腕から現れたから……ミギィと名付けよう」
『いや、間違ってはいないんですけどその言い方止めてくれません?しかも勝手に名付けないで下さい』
「なるほど、スライムに張り付かせて人間の姿に擬態しているのでござるな」
『そうなんですよ。肉体の表面を魔鎧術で覆いこみ、その上にスライムを張り付かせて人間の姿に完璧に化けているんです』
現在のホネミンが人間のように姿を変化しているのは彼女の扱う「魔鎧術」とスライムの「擬態」を利用した変装であり、この姿なら普通に話す事も出来る。だが、常に魔鎧術を発動しなければならないので魔力の消費量が大きく、定期的に魔力を回復させなければならない。
「ほら、魔力回復薬を持ってきたよ。これを飲んで仕事を頑張ってね」
『いや、栄養剤じゃないんですから……すいませんね』
「ホネミン、このスライムの名前は?」
「ぷるりんちょっ」
スラミンやヒトミンと比べると独特的な鳴き声を行うスライムに対し、コトミンは興味を抱いたのか手を伸ばすが、スライムは怯えるように身体を縮めてしまう。
『あ、この子の名前はプルミンです。偶然、土竜が生息していた荒野で見つけたんですよ』
「プルミン……その名前のセンスはどうかと思うよ」
『レナさんだけには言われたくはないですよ!!』
「ぷるりっ……」
レナの言葉に心外とばかりにホネミンがツッコミを入れると、手の甲のプルミンが肌に溶け込み、完全に姿を消し去る。その光景にコトミンは残念そうな表情を浮かべ、スラミンが彼女を慰めるようにハンゾウから離れて頭の上に移動する。
『すいませんね、恥ずかしがり屋だから私以外の人には懐かないんですよ。私もこの子を捕獲するときに苦労しましたよ』
「それにしてもなんで荒野にスライムが居たの?水場ある場所にしか生息しないんでしょ?」
『いや、聞いて下さいよ。実は私、荒野を移動する途中でサンドワームの死骸を発見したんですよ。その時、間違って食べられていたのかサンドワームの口の中から胃液まみれのスライムが現れたんですよ』
「サンドワームの死骸……また誰かが安全に通過するためにサンドワームを利用したのでござるな」
土竜が生息する「ルドリ荒野」では土竜の餌となるサンドワームの死骸を利用し、安全に荒野を潜り抜けようとする輩も存在する。ホネミンも荒野を抜ける際に偶然にも土竜から食い散らかされたサンドワームの死骸を発見したらしく、捕食されていたのかサンドワームの口の中に存在したプルミンを発見したという。
『このが黄色いのはきっと胃液を糧にして生き続けてきたからでしょうね。だから普通のスライムと違って酸性を帯びているので気を付けて下さい』
「え?という事はホネミンもいずれ消化されるんじゃないの?」
『怖い事を言わないで下さいよ。大丈夫です、ちゃんと魔鎧術で全身を保護しているので溶かされる心配はありません』
「胃液を糧にするとは……スライムの生命力も馬鹿に出来ないでござる」
「ぷるぷるっ」
同族が褒められたと思ったのかスラミンは嬉しそうに体をくねらせ、そんな彼をコトミンは抱きかかえると、ホネミンに改めて質問を行う。
『いや~試合見てましたよ。流石はレナさんですね、私の所に居た時よりも強くなられたようで感心しましたよ』
「あれから別にそんなに月日経ってないでしょ。それにしても本当にその姿だと違和感あるな……大迷宮に居た時は全裸だったのに」
『その言い方、私が変態みたいに聞こえるから止めてくれませんかね』
「前の方が可愛かった……戻して」
『戻してって……この姿が本当の私なんですけどね』
「拙者は未だに信じられないでござる。まさか本当にあの大迷宮から抜け出して応援に駆け付けるとは……意外と友達想いでござる」
『まあ、私が暇を持て余していたという理由もありますけどね』
「ぷるぷるっ」
――レナとコトミン、そしてスラミンを抱えたハンゾウの目の前にはフードで身体を覆い隠した白髪の少女が存在し、彼女の正体は「塔の大迷宮」でレナ達が遭遇した「ホネミン」である。ほんの少し前、レナが街中で偶然にも彼女を発見し、密かに保護していた。
「それにしてもホネミンも急に来るなら連絡ぐらいしてよ。電話とか、メールとか、狼煙とか……」
『いや、電話番号もメアドも教えて貰ってないんですけど、しかも狼煙って……忍者じゃないんですから』
「今時の忍者も狼煙なんて古典的な方法はやらないでござる」
「ホネミン、元の姿に戻れたの?」
『今更それを質問するんですか……違いますよ。ほら、よく見てください』
コトミンの言葉にホネミンは右腕を差し出し、3人は覗き込む。一見するだけでは普通の腕にしか見えないが、唐突に手の甲の部分が膨らみ、やがて全体が黄色のスライムが出現した。
「ぷるりんっ」
「うわ、何だこいつ……ホネミンに寄生してたのか。よし、右腕から現れたから……ミギィと名付けよう」
『いや、間違ってはいないんですけどその言い方止めてくれません?しかも勝手に名付けないで下さい』
「なるほど、スライムに張り付かせて人間の姿に擬態しているのでござるな」
『そうなんですよ。肉体の表面を魔鎧術で覆いこみ、その上にスライムを張り付かせて人間の姿に完璧に化けているんです』
現在のホネミンが人間のように姿を変化しているのは彼女の扱う「魔鎧術」とスライムの「擬態」を利用した変装であり、この姿なら普通に話す事も出来る。だが、常に魔鎧術を発動しなければならないので魔力の消費量が大きく、定期的に魔力を回復させなければならない。
「ほら、魔力回復薬を持ってきたよ。これを飲んで仕事を頑張ってね」
『いや、栄養剤じゃないんですから……すいませんね』
「ホネミン、このスライムの名前は?」
「ぷるりんちょっ」
スラミンやヒトミンと比べると独特的な鳴き声を行うスライムに対し、コトミンは興味を抱いたのか手を伸ばすが、スライムは怯えるように身体を縮めてしまう。
『あ、この子の名前はプルミンです。偶然、土竜が生息していた荒野で見つけたんですよ』
「プルミン……その名前のセンスはどうかと思うよ」
『レナさんだけには言われたくはないですよ!!』
「ぷるりっ……」
レナの言葉に心外とばかりにホネミンがツッコミを入れると、手の甲のプルミンが肌に溶け込み、完全に姿を消し去る。その光景にコトミンは残念そうな表情を浮かべ、スラミンが彼女を慰めるようにハンゾウから離れて頭の上に移動する。
『すいませんね、恥ずかしがり屋だから私以外の人には懐かないんですよ。私もこの子を捕獲するときに苦労しましたよ』
「それにしてもなんで荒野にスライムが居たの?水場ある場所にしか生息しないんでしょ?」
『いや、聞いて下さいよ。実は私、荒野を移動する途中でサンドワームの死骸を発見したんですよ。その時、間違って食べられていたのかサンドワームの口の中から胃液まみれのスライムが現れたんですよ』
「サンドワームの死骸……また誰かが安全に通過するためにサンドワームを利用したのでござるな」
土竜が生息する「ルドリ荒野」では土竜の餌となるサンドワームの死骸を利用し、安全に荒野を潜り抜けようとする輩も存在する。ホネミンも荒野を抜ける際に偶然にも土竜から食い散らかされたサンドワームの死骸を発見したらしく、捕食されていたのかサンドワームの口の中に存在したプルミンを発見したという。
『このが黄色いのはきっと胃液を糧にして生き続けてきたからでしょうね。だから普通のスライムと違って酸性を帯びているので気を付けて下さい』
「え?という事はホネミンもいずれ消化されるんじゃないの?」
『怖い事を言わないで下さいよ。大丈夫です、ちゃんと魔鎧術で全身を保護しているので溶かされる心配はありません』
「胃液を糧にするとは……スライムの生命力も馬鹿に出来ないでござる」
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