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闘技祭 決戦編
助太刀
「君達は何もするな。彼の相手は僕がする」
「たくっ……面倒になったな」
反鏡剣を構えながらレナはミドルと向かい合い、相手の異様に長い槍に視線を向ける。狭い通路内ならば長すぎる槍は振り回す事は不利だが、突き刺す分には問題はない。ミドルは中腰で槍を構え、目つきを鋭くさせてレナを見つめる。その気迫にハンゾウとエリナは冷や汗を流し、ティナとコトミンは怯えたように二人の後ろに隠れた。
「乱れ突き!!」
「っ……」
同じ槍使いのミナが得意とする戦技をミドルは放ち、残像を生み出す速度で槍が突き出される。その光景は普通の人間が目撃していたならば10本近くの槍が同時に突き出されたようにしか見えず、レナの急所に向けて的確に放たれる。
「受け流しっ!!」
「へえっ……やるねっ!!」
突き出された槍を冷静に見極め、10本の槍の中から本物を見抜き、レナは反鏡剣の刃で受け流す。その光景にミドルは笑みを浮かべ、槍を引き寄せる。槍捌きから見ても純粋な技量はミナよりも数段上であり、彼女よりも「乱れ突き」の戦技を扱いこなしていた。しかし、それでも「剣鬼」であるレナならば対応できない攻撃ではない。
「ふうっ……いてっ?」
「レナたん!?大丈夫?」
「ああっ……少し切られていたのか」
だが、レナは自分の首に痛みを感じて手を伸ばすと、完全に見切ったつもりだったが、首筋に軽い切り傷が生まれている事に気付く。完全には受け流せず、首筋を軽く切られていた事を知り、冷や汗を流す。
「惜しかったね。あと少しで首を切り裂けたと思ったのに」
「……あんた、本当に怖いな」
「誉め言葉として受け止めるよ」
ミドルは表情を変化させずに槍を構えたまま動かず、レナは反鏡剣を握りしめながら次はどのように動くべきか考える。下手に魔法を使おうとすれば隙を逃さずに槍で貫かれてしまい、かといってこのまま反鏡剣だけで戦い続けても勝ち目はない。
(あのカトレアよりもよっぽど厄介だな……それにあの槍にも秘密がありそうだ)
首筋の傷を回復魔法で治す余裕もなく、レナはミドルを睨みつけながら反撃の手段を考える。正直に言えば逃走するのが一番なのだろうが、退路を断たれている以上は逃げる事は出来ない以上、レナは正面から敢えて挑む事にした。
(やるしかないのか……)
反鏡剣を握りしめながらレナはミドルを睨みつけ、手加減して勝てる相手ではない事は間違いなく、奥の手を発動させる準備を整える。剣鬼に目覚めて生み出した「鬼刃」を退魔刀以外の剣で発動させた事はないが、他に手段がない
。
「……なるほど、それが王妃様の言っていた君の奥の手かい?」
「うるさい」
レナの雰囲気が変化した事に気付いたミドルは槍を強く握りしめ、頬に冷や汗を流しながらもレナに槍先を向ける。王妃からレナの扱う「鬼刃」の情報を聞いていたミドルは次の攻撃で確実に自分を仕留める気になったレナに対し、ミドル自身も自分の持つ戦技の中で最高の技を繰り出す準備を整える。
「いいだろう。僕は大将軍だ……逃げも隠れもしない!!」
ミドルも覚悟を決めたように槍を握りしめた状態で動かず、レナが自分の間合いに入るのを待つ。ミドルに有利な点があるとすれば槍と剣ではリーチに大きな差があり、しかも狭い通路内なのでレナの移動行動が制限される。彼は冷静にレナがどのような動作で自分に接近するのかを見極め、最高の戦技で迎え撃つだけだった。
(さあ、来い……それが君の最期だ)
絶対の自信を抱きながらもミドルは決して油断はせず、レナの出方を待つ。静寂が通路内を支配し、どちらが先に動くのか他の人間達も固唾を飲んで見守る。そして意を決したレナが剣を構えながら咆哮を放つ。
「がああああああっ!!」
「っ……!!」
狼の鳴き声を想像させる声を上げながらレナは踏み出そうとした瞬間、ミドルも同時に狙いを定める。しかし、レナが駆け抜ける前にレナの後方の通路から足音が響き渡り、退路を断つ兵士達の間を潜り抜けてある人物が姿を現す。
「退きなさいっ!!」
『っ……!?』
女性の怒鳴り声が響き渡り、その言葉を聞いたレナは咄嗟に右側に跳んでしまう。何故か女性の声を聞いた瞬間に反射的に動いてしまい、結果的に通路の後方から現れた人物がレナの前を通り過ぎてミドルの元に向かう。
「はああっ!!」
「ぐうっ!?」
『ミドル将軍!?』
――姿を現したのは闘技場の一回戦にて姿を現した仮面の剣士であり、唐突に現れた彼女はミドルに対して飛び蹴りを放ち、咄嗟に右腕を前に差し出して防ぐ事には成功したがミドルの身体は後方に数メートルも後退してしまう。その光景に全員が呆気に取られ、特にミドルは目を見開く。
「あ、貴女は……どうしてここに!?」
「連脚!!」
「くうっ!?」
続けて仮面の女性は動揺したミドルに対して右足で何度も蹴りを放ち、ミドルは槍の柄で受け止めようとしたが狭い通路内であった事が災いし、槍が左右の壁につっかえてしまう。結局、女性の攻撃を真面に受けたミドルは苦痛の表情を浮かべて跪く。
※あ、あのミドルをここまで追い詰めるなんて……仮面の女剣士、何者なんだ(; ゚Д゚)!?←白々しい
近況ボードも更新しました。
「たくっ……面倒になったな」
反鏡剣を構えながらレナはミドルと向かい合い、相手の異様に長い槍に視線を向ける。狭い通路内ならば長すぎる槍は振り回す事は不利だが、突き刺す分には問題はない。ミドルは中腰で槍を構え、目つきを鋭くさせてレナを見つめる。その気迫にハンゾウとエリナは冷や汗を流し、ティナとコトミンは怯えたように二人の後ろに隠れた。
「乱れ突き!!」
「っ……」
同じ槍使いのミナが得意とする戦技をミドルは放ち、残像を生み出す速度で槍が突き出される。その光景は普通の人間が目撃していたならば10本近くの槍が同時に突き出されたようにしか見えず、レナの急所に向けて的確に放たれる。
「受け流しっ!!」
「へえっ……やるねっ!!」
突き出された槍を冷静に見極め、10本の槍の中から本物を見抜き、レナは反鏡剣の刃で受け流す。その光景にミドルは笑みを浮かべ、槍を引き寄せる。槍捌きから見ても純粋な技量はミナよりも数段上であり、彼女よりも「乱れ突き」の戦技を扱いこなしていた。しかし、それでも「剣鬼」であるレナならば対応できない攻撃ではない。
「ふうっ……いてっ?」
「レナたん!?大丈夫?」
「ああっ……少し切られていたのか」
だが、レナは自分の首に痛みを感じて手を伸ばすと、完全に見切ったつもりだったが、首筋に軽い切り傷が生まれている事に気付く。完全には受け流せず、首筋を軽く切られていた事を知り、冷や汗を流す。
「惜しかったね。あと少しで首を切り裂けたと思ったのに」
「……あんた、本当に怖いな」
「誉め言葉として受け止めるよ」
ミドルは表情を変化させずに槍を構えたまま動かず、レナは反鏡剣を握りしめながら次はどのように動くべきか考える。下手に魔法を使おうとすれば隙を逃さずに槍で貫かれてしまい、かといってこのまま反鏡剣だけで戦い続けても勝ち目はない。
(あのカトレアよりもよっぽど厄介だな……それにあの槍にも秘密がありそうだ)
首筋の傷を回復魔法で治す余裕もなく、レナはミドルを睨みつけながら反撃の手段を考える。正直に言えば逃走するのが一番なのだろうが、退路を断たれている以上は逃げる事は出来ない以上、レナは正面から敢えて挑む事にした。
(やるしかないのか……)
反鏡剣を握りしめながらレナはミドルを睨みつけ、手加減して勝てる相手ではない事は間違いなく、奥の手を発動させる準備を整える。剣鬼に目覚めて生み出した「鬼刃」を退魔刀以外の剣で発動させた事はないが、他に手段がない
。
「……なるほど、それが王妃様の言っていた君の奥の手かい?」
「うるさい」
レナの雰囲気が変化した事に気付いたミドルは槍を強く握りしめ、頬に冷や汗を流しながらもレナに槍先を向ける。王妃からレナの扱う「鬼刃」の情報を聞いていたミドルは次の攻撃で確実に自分を仕留める気になったレナに対し、ミドル自身も自分の持つ戦技の中で最高の技を繰り出す準備を整える。
「いいだろう。僕は大将軍だ……逃げも隠れもしない!!」
ミドルも覚悟を決めたように槍を握りしめた状態で動かず、レナが自分の間合いに入るのを待つ。ミドルに有利な点があるとすれば槍と剣ではリーチに大きな差があり、しかも狭い通路内なのでレナの移動行動が制限される。彼は冷静にレナがどのような動作で自分に接近するのかを見極め、最高の戦技で迎え撃つだけだった。
(さあ、来い……それが君の最期だ)
絶対の自信を抱きながらもミドルは決して油断はせず、レナの出方を待つ。静寂が通路内を支配し、どちらが先に動くのか他の人間達も固唾を飲んで見守る。そして意を決したレナが剣を構えながら咆哮を放つ。
「がああああああっ!!」
「っ……!!」
狼の鳴き声を想像させる声を上げながらレナは踏み出そうとした瞬間、ミドルも同時に狙いを定める。しかし、レナが駆け抜ける前にレナの後方の通路から足音が響き渡り、退路を断つ兵士達の間を潜り抜けてある人物が姿を現す。
「退きなさいっ!!」
『っ……!?』
女性の怒鳴り声が響き渡り、その言葉を聞いたレナは咄嗟に右側に跳んでしまう。何故か女性の声を聞いた瞬間に反射的に動いてしまい、結果的に通路の後方から現れた人物がレナの前を通り過ぎてミドルの元に向かう。
「はああっ!!」
「ぐうっ!?」
『ミドル将軍!?』
――姿を現したのは闘技場の一回戦にて姿を現した仮面の剣士であり、唐突に現れた彼女はミドルに対して飛び蹴りを放ち、咄嗟に右腕を前に差し出して防ぐ事には成功したがミドルの身体は後方に数メートルも後退してしまう。その光景に全員が呆気に取られ、特にミドルは目を見開く。
「あ、貴女は……どうしてここに!?」
「連脚!!」
「くうっ!?」
続けて仮面の女性は動揺したミドルに対して右足で何度も蹴りを放ち、ミドルは槍の柄で受け止めようとしたが狭い通路内であった事が災いし、槍が左右の壁につっかえてしまう。結局、女性の攻撃を真面に受けたミドルは苦痛の表情を浮かべて跪く。
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