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闘技祭 決戦編
荒ぶるレナ
「さてと、久しぶりに自分の職業らしく戦うか」
「ぷるぷるっ」
「スラミンも手伝ってよ。といっても普通に顔を変えるのはつまらないしな……そうだ。さっき試合に出ていた人の仮面に変身できる?」
「ぷるるんっ」
レナは試合場で戦っていた仮面の女剣士の事を思い出し、スラミンに彼女が装着していた仮面に変形させる。但し、完全な模倣ではなく、少しだけデザインを変化させて目元に装着した。
「よし、これでいいかな……じゃあ、派手に暴れるか」
闘技場は王国の管理下である以上、既に「敵地」と言っても過言ではない。そして王妃はティナを利用してレナ達を犯罪者に仕立て上げようとした以上、レナも容赦はしない。だが、正体を晒して暴れると色々と面倒になるため、退魔刀や反鏡剣といった目立つ武器を利用したら変装していようと正体が気付かれてしまう。
「さてと……まずは1階に向かうか」
レナは軽く準備体操を行うと階段を上がると、その途中で慌てた様子で駆け降りる兵士の集団と遭遇する。彼等は本来は選手しか立ち入りが禁じられている選手控室に続く階段に存在したレナに驚き、咄嗟に武器を構えた。
「な、何者だ!!お前、選手か?」
「いや、休憩中とはいえ選手であろうと現在は立ち入り禁止されている!!」
「おい、答えろ!!」
「…………」
階段の上から怒鳴り込む兵士達の姿にレナは頬を掻き、一応は声を聞かれないように抑える必要がある。相手の人数は10名足らずであり、この程度の人数ならば武器も魔法も利用せずに対応できる。
「…………」
「き、貴様!!近づくんじゃない!!」
「おい!!こいつを捕まえろ!!」
「下がれ、俺がやる!!」
一番体格が大きく、槍を構えた兵士が他の兵士を押しのけてレナの前に移動する。しかし、足場が不安定な階段で槍を構える相手に対し、レナは溜息を吐く。
「喰らえっ!!乱れ突き!!」
『おおっ!!』
兵士が槍を突き出した瞬間、他の兵士が歓声をあげるがレナは迫りくる槍を見て落胆してしまう。冒険者のミナや大将軍のミドルと比べたらあまりにも粗末な槍捌きであり、あまりの遅さにレナは腕を突き出して槍を掴み取ってしまう。
「なっ!?馬鹿なっ!?レベル30を超える俺の槍を……」
自分の槍が止められるとは思わなかったのか兵士は驚きの声を上げ、その言葉を聞いたレナは槍を強く握りしめる。
(へえ、結構高いね……でも、レベルに頼り過ぎて肝心の技術がお粗末だよ!!)
支援魔法の「限界強化」を発動させ、レナは身体能力を底上げすると力尽くで槍を引き寄せた。
「うおおっ!?」
「ば、馬鹿な!?」
兵士は体勢を崩して階段から転げ落ちてしまい、その様子を見ていた兵士達は驚愕と悲鳴を入り混じった声を上げる。その隙を逃さず、レナは階段を駆け上って兵士達の身体に掌底を叩きつけた。
「ふっ!!」
「ぐはっ!?」
「うげっ!?」
「あぐぅっ!?」
只の掌底ではあるが身体能力が強化されたレナの攻撃を受けた兵士達は次々と吹き飛ばされ、階段を転げ落ちる。その様子を確認したレナは階段を登りきると、通路へど姿を現す。
「おい、何の騒ぎだ?」
「どうした……うおっ!?」
「ほっ!!」
階段の騒動を聞きつけた兵士達が駆け付けると、レナは彼等に向けて走り出し、次々と掌底を叩きつけて吹き飛ばす。その様子を無関係の通行人も確認し、驚きの声があちこちで上がる。
「何だ!?喧嘩か?」
「おい、あいつ兵士を殴ったぞ!!」
「試合の賭けに負けた腹いせか?」
「いいぞ!!やれやれ!!」
呑気に通行人達はレナと兵士のやりとりに声を上げ、様子を伺う。レナは兵士達の注意を引くために敢えて立ち止まり、新手の兵士が駆けつけてくるのを待つ。
(もっと来い。ハンゾウが動きやすいようにしないと……)
ハンゾウがティナの無事をヨツバ王国の王族に伝えれば問題解決に繋がるのだが、そのためには闘技場に滞在するミドルと警備兵を引き寄せなければならない。
「居たぞ!!あいつだ!!」
「捕まえろ!!」
「殺しても構わん!!許可は下りている!!」
兵士達が次々と通路に集まり、レナは囲まれる前に移動を行う。獣人族顔負けの身軽さでレナは通路を駆け抜け、壁を蹴り上げて兵士の頭上を移動する。
「何っ!?」
「馬鹿なっ!?」
「こいつっ……獣人なのか!?」
兵士達は自分達の上空を移動して背後に回ったレナに驚愕するが、更にレナは着地と同時に手前の二人の兵士に足払いを仕掛け、転倒させた。
「ふんっ!!」
「ぐえっ!?」
「いでっ!?」
『おお~!!』
大勢の兵士を相手に立ち向かうレナの姿に通行人は声を上げ、中には闘技場の余興だと思い込んでいるのかその場に座り込んで歓声を上げる人間も出始める。
「いいぞ!!もっとやれ!!」
「休憩中にもこんな見世物があるとはな!!」
「兵士も頑張れ~!!」
「き、貴様等……!!」
「隊長!!今はそれどころではありません!!」
呑気に観戦する一般人に対して警備兵が注意しようとするが、今はレナを捕まえる方が先決であり、兵士達は連携して彼を取り囲もうとした。
「ぷるぷるっ」
「スラミンも手伝ってよ。といっても普通に顔を変えるのはつまらないしな……そうだ。さっき試合に出ていた人の仮面に変身できる?」
「ぷるるんっ」
レナは試合場で戦っていた仮面の女剣士の事を思い出し、スラミンに彼女が装着していた仮面に変形させる。但し、完全な模倣ではなく、少しだけデザインを変化させて目元に装着した。
「よし、これでいいかな……じゃあ、派手に暴れるか」
闘技場は王国の管理下である以上、既に「敵地」と言っても過言ではない。そして王妃はティナを利用してレナ達を犯罪者に仕立て上げようとした以上、レナも容赦はしない。だが、正体を晒して暴れると色々と面倒になるため、退魔刀や反鏡剣といった目立つ武器を利用したら変装していようと正体が気付かれてしまう。
「さてと……まずは1階に向かうか」
レナは軽く準備体操を行うと階段を上がると、その途中で慌てた様子で駆け降りる兵士の集団と遭遇する。彼等は本来は選手しか立ち入りが禁じられている選手控室に続く階段に存在したレナに驚き、咄嗟に武器を構えた。
「な、何者だ!!お前、選手か?」
「いや、休憩中とはいえ選手であろうと現在は立ち入り禁止されている!!」
「おい、答えろ!!」
「…………」
階段の上から怒鳴り込む兵士達の姿にレナは頬を掻き、一応は声を聞かれないように抑える必要がある。相手の人数は10名足らずであり、この程度の人数ならば武器も魔法も利用せずに対応できる。
「…………」
「き、貴様!!近づくんじゃない!!」
「おい!!こいつを捕まえろ!!」
「下がれ、俺がやる!!」
一番体格が大きく、槍を構えた兵士が他の兵士を押しのけてレナの前に移動する。しかし、足場が不安定な階段で槍を構える相手に対し、レナは溜息を吐く。
「喰らえっ!!乱れ突き!!」
『おおっ!!』
兵士が槍を突き出した瞬間、他の兵士が歓声をあげるがレナは迫りくる槍を見て落胆してしまう。冒険者のミナや大将軍のミドルと比べたらあまりにも粗末な槍捌きであり、あまりの遅さにレナは腕を突き出して槍を掴み取ってしまう。
「なっ!?馬鹿なっ!?レベル30を超える俺の槍を……」
自分の槍が止められるとは思わなかったのか兵士は驚きの声を上げ、その言葉を聞いたレナは槍を強く握りしめる。
(へえ、結構高いね……でも、レベルに頼り過ぎて肝心の技術がお粗末だよ!!)
支援魔法の「限界強化」を発動させ、レナは身体能力を底上げすると力尽くで槍を引き寄せた。
「うおおっ!?」
「ば、馬鹿な!?」
兵士は体勢を崩して階段から転げ落ちてしまい、その様子を見ていた兵士達は驚愕と悲鳴を入り混じった声を上げる。その隙を逃さず、レナは階段を駆け上って兵士達の身体に掌底を叩きつけた。
「ふっ!!」
「ぐはっ!?」
「うげっ!?」
「あぐぅっ!?」
只の掌底ではあるが身体能力が強化されたレナの攻撃を受けた兵士達は次々と吹き飛ばされ、階段を転げ落ちる。その様子を確認したレナは階段を登りきると、通路へど姿を現す。
「おい、何の騒ぎだ?」
「どうした……うおっ!?」
「ほっ!!」
階段の騒動を聞きつけた兵士達が駆け付けると、レナは彼等に向けて走り出し、次々と掌底を叩きつけて吹き飛ばす。その様子を無関係の通行人も確認し、驚きの声があちこちで上がる。
「何だ!?喧嘩か?」
「おい、あいつ兵士を殴ったぞ!!」
「試合の賭けに負けた腹いせか?」
「いいぞ!!やれやれ!!」
呑気に通行人達はレナと兵士のやりとりに声を上げ、様子を伺う。レナは兵士達の注意を引くために敢えて立ち止まり、新手の兵士が駆けつけてくるのを待つ。
(もっと来い。ハンゾウが動きやすいようにしないと……)
ハンゾウがティナの無事をヨツバ王国の王族に伝えれば問題解決に繋がるのだが、そのためには闘技場に滞在するミドルと警備兵を引き寄せなければならない。
「居たぞ!!あいつだ!!」
「捕まえろ!!」
「殺しても構わん!!許可は下りている!!」
兵士達が次々と通路に集まり、レナは囲まれる前に移動を行う。獣人族顔負けの身軽さでレナは通路を駆け抜け、壁を蹴り上げて兵士の頭上を移動する。
「何っ!?」
「馬鹿なっ!?」
「こいつっ……獣人なのか!?」
兵士達は自分達の上空を移動して背後に回ったレナに驚愕するが、更にレナは着地と同時に手前の二人の兵士に足払いを仕掛け、転倒させた。
「ふんっ!!」
「ぐえっ!?」
「いでっ!?」
『おお~!!』
大勢の兵士を相手に立ち向かうレナの姿に通行人は声を上げ、中には闘技場の余興だと思い込んでいるのかその場に座り込んで歓声を上げる人間も出始める。
「いいぞ!!もっとやれ!!」
「休憩中にもこんな見世物があるとはな!!」
「兵士も頑張れ~!!」
「き、貴様等……!!」
「隊長!!今はそれどころではありません!!」
呑気に観戦する一般人に対して警備兵が注意しようとするが、今はレナを捕まえる方が先決であり、兵士達は連携して彼を取り囲もうとした。
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