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闘技祭 決戦編
頼りになる仲間達
――ミドルは槍を突き出した瞬間、手元に奇妙な感覚に襲われる。確実に相手の肉体を突き刺したにも関わらず、ミドルは手元には何の手応えもなかった。何事が起きたのかとミドルは槍の先端に視線を向けると、槍の刃先がレナの背中に現れた「黒渦」に飲み込まれている場面を目撃する。
「っ……!?」
レナの背中を庇うように覆われた黒渦がミドルの突き出した槍を飲み込み、肉体の貫通を防いでいた。それどころかミドルは背後に違和感を覚え、振り返ると何時の間にか自分の後ろにも黒渦が形成されており、槍の刃先が背中に触れる寸前で停止していた。
「これはっ!?」
「うおおっ!!」
ミドルは槍を引いて黒渦から刃先を抜き取ると、レナはリクを手放して痺れる身体に鞭を打ってミドルの元へ向かう。自分に接近してきたレナに対し、ミドルは再び槍を突き刺そうとしたが、先ほど槍を黒渦に飲み込まれた事を思い出して躊躇してしまう。
「くうっ!!」
「おらぁっ!!」
咄嗟に左腕を顔面に構えて防御の体勢に入ったミドルに対し、レナは掌を構えて至近距離から魔法を放つ。相手は大将軍という事で一切の手加減を行わず、大型の魔物を仕留める程に威力を込めた魔法を放つ。
「火炎刃!!」
「ぐあっ!?」
「み、ミドル将軍!?」
初級魔法の「風圧」と「火球」さらに支援魔法の「付与強化」を発動させて特大の火炎の刃を放ち、ミドルの肉体が大砲に吹き飛ばされたように後退する。それを確認したレナは倒れているリクと神器の杖に視線を向け、心惜しいが逃走する事を優先した。
「くっ……退けっ!!」
「ひいっ!?」
「ば、馬鹿者!!怯えるな!!」
「そ、そんな事を言われても……」
レナが掌を構えるだけで兵士達は怯え、杖や魔石も無しでミドルを吹き飛ばす程の協力な魔法を使用したレナに他の人間が太刀打ち出来るはずがなく、レナは通路を駆け抜ける。しかし、完全に身体の痺れが消えていないので曲り角を移動した時点で足がもつれてしまい、床に転んでしまう。
「あいたっ!?くそっ……」
「おい、居たぞ!!あいつだ!!」
「捕まえろ!!」
運が悪い事に前方の通路から最初にレナが気絶させたはずの兵士達が駆け寄り、その光景を目撃したレナは壁に手を掛けて起き上がろうとした瞬間、兵士達の足元に「鞭」のように変形した影が伸びてきた。
「シャドウ・スリップ!!」
『あいたぁっ!?』
「あっ……」
地面に伸びたが影が実体化して兵士達の足元を振り払い、走っていた勢いも相まって兵士達は派手に転倒する。その光景を目撃したレナは見覚えのある「影魔法」に自分を救ってくれた人物に心当たりが浮かび、案の定というべきか兵士達の背後から杖を構えるダインの姿が存在した。
「お、おい!!何してんだよ早く来いよ!!」
「き、貴様……何者だ!!」
「うわ、シャドウ・バイト!!」
「うおおっ!?」
起き上がった兵士の一人がダインに掴み掛かろうとした瞬間、ダインは咄嗟に杖を突き出して黒色の狼を生み出し、兵士の顔面に噛みつかせる。最も魔力で構成した狼のため、本物の狼のように鋭い牙を持っているわけではなく、顔に張り付く程度の事しか出来ない。
「早くしろよ!!ほら、こっちだ!!」
「分かった!!」
「ま、待て貴様等!!」
ダインはレナの腕を掴むと通路を駆け抜け、兵士達も追跡しようとした時、彼等の前に巨人が出現する。
「ぬんっ!!」
『ぎゃああっ!?』
「ゴンちゃん!?」
二人を追跡しようとした兵士達が通路の現れたゴンゾウによって立ち塞がれ、彼は両腕を広げて複数の兵士を抑えつけると、力尽くで押し返す。手前の人間が転ばされた事で他の兵士達は立ち止まってしまい、その隙を逃さずにゴンゾウは最初にレナに絡んできたレベル30の大柄の兵士を持ち上げ投擲した。
「すまんなっ!!」
「ま、待って……ぎゃああっ!?」
『うわあああっ!?』
投げ飛ばされた兵士が後続の兵士達に衝突し、床に転がり込む。その光景を確認したゴンゾウは鼻息を鳴らすと、二人に振り返る。
「今の内だ。逃げるぞ」
「あ、ありがとう二人とも……でも、どうしてここに?」
「お前等が中々戻って来ないから心配して探してきたんだよ。そしたらヒトミンの奴が急にこっちに来るように促してきて……」
「ぷるるんっ」
ゴンゾウの背中からヒトミンが姿を現し、レナの元へ飛び込む。どうやらスライムの優れた感知能力でレナの居場所をヒトミンが掴んだらしく、二人を連れてこの場所にまで訪れたらしい。いくら変装してもヒトミンにはレナの正体を掴めるらしく、彼の頭の上で飛び跳ねる。
「そっか、ヒトミンがここまで案内してくれたのか……偉いぞヒトミン」
「ぷるぷるっ♪」
「おい、ペットと戯れている暇じゃないだろ!?早く逃げるぞ!!」
「新手が来る前に逃げるぞ」
曲り角の通路から大量の兵士の足音が響き渡り、レナは二人の言葉に頷いてヒトミンを抱えながら通路を駆け抜けた。
「っ……!?」
レナの背中を庇うように覆われた黒渦がミドルの突き出した槍を飲み込み、肉体の貫通を防いでいた。それどころかミドルは背後に違和感を覚え、振り返ると何時の間にか自分の後ろにも黒渦が形成されており、槍の刃先が背中に触れる寸前で停止していた。
「これはっ!?」
「うおおっ!!」
ミドルは槍を引いて黒渦から刃先を抜き取ると、レナはリクを手放して痺れる身体に鞭を打ってミドルの元へ向かう。自分に接近してきたレナに対し、ミドルは再び槍を突き刺そうとしたが、先ほど槍を黒渦に飲み込まれた事を思い出して躊躇してしまう。
「くうっ!!」
「おらぁっ!!」
咄嗟に左腕を顔面に構えて防御の体勢に入ったミドルに対し、レナは掌を構えて至近距離から魔法を放つ。相手は大将軍という事で一切の手加減を行わず、大型の魔物を仕留める程に威力を込めた魔法を放つ。
「火炎刃!!」
「ぐあっ!?」
「み、ミドル将軍!?」
初級魔法の「風圧」と「火球」さらに支援魔法の「付与強化」を発動させて特大の火炎の刃を放ち、ミドルの肉体が大砲に吹き飛ばされたように後退する。それを確認したレナは倒れているリクと神器の杖に視線を向け、心惜しいが逃走する事を優先した。
「くっ……退けっ!!」
「ひいっ!?」
「ば、馬鹿者!!怯えるな!!」
「そ、そんな事を言われても……」
レナが掌を構えるだけで兵士達は怯え、杖や魔石も無しでミドルを吹き飛ばす程の協力な魔法を使用したレナに他の人間が太刀打ち出来るはずがなく、レナは通路を駆け抜ける。しかし、完全に身体の痺れが消えていないので曲り角を移動した時点で足がもつれてしまい、床に転んでしまう。
「あいたっ!?くそっ……」
「おい、居たぞ!!あいつだ!!」
「捕まえろ!!」
運が悪い事に前方の通路から最初にレナが気絶させたはずの兵士達が駆け寄り、その光景を目撃したレナは壁に手を掛けて起き上がろうとした瞬間、兵士達の足元に「鞭」のように変形した影が伸びてきた。
「シャドウ・スリップ!!」
『あいたぁっ!?』
「あっ……」
地面に伸びたが影が実体化して兵士達の足元を振り払い、走っていた勢いも相まって兵士達は派手に転倒する。その光景を目撃したレナは見覚えのある「影魔法」に自分を救ってくれた人物に心当たりが浮かび、案の定というべきか兵士達の背後から杖を構えるダインの姿が存在した。
「お、おい!!何してんだよ早く来いよ!!」
「き、貴様……何者だ!!」
「うわ、シャドウ・バイト!!」
「うおおっ!?」
起き上がった兵士の一人がダインに掴み掛かろうとした瞬間、ダインは咄嗟に杖を突き出して黒色の狼を生み出し、兵士の顔面に噛みつかせる。最も魔力で構成した狼のため、本物の狼のように鋭い牙を持っているわけではなく、顔に張り付く程度の事しか出来ない。
「早くしろよ!!ほら、こっちだ!!」
「分かった!!」
「ま、待て貴様等!!」
ダインはレナの腕を掴むと通路を駆け抜け、兵士達も追跡しようとした時、彼等の前に巨人が出現する。
「ぬんっ!!」
『ぎゃああっ!?』
「ゴンちゃん!?」
二人を追跡しようとした兵士達が通路の現れたゴンゾウによって立ち塞がれ、彼は両腕を広げて複数の兵士を抑えつけると、力尽くで押し返す。手前の人間が転ばされた事で他の兵士達は立ち止まってしまい、その隙を逃さずにゴンゾウは最初にレナに絡んできたレベル30の大柄の兵士を持ち上げ投擲した。
「すまんなっ!!」
「ま、待って……ぎゃああっ!?」
『うわあああっ!?』
投げ飛ばされた兵士が後続の兵士達に衝突し、床に転がり込む。その光景を確認したゴンゾウは鼻息を鳴らすと、二人に振り返る。
「今の内だ。逃げるぞ」
「あ、ありがとう二人とも……でも、どうしてここに?」
「お前等が中々戻って来ないから心配して探してきたんだよ。そしたらヒトミンの奴が急にこっちに来るように促してきて……」
「ぷるるんっ」
ゴンゾウの背中からヒトミンが姿を現し、レナの元へ飛び込む。どうやらスライムの優れた感知能力でレナの居場所をヒトミンが掴んだらしく、二人を連れてこの場所にまで訪れたらしい。いくら変装してもヒトミンにはレナの正体を掴めるらしく、彼の頭の上で飛び跳ねる。
「そっか、ヒトミンがここまで案内してくれたのか……偉いぞヒトミン」
「ぷるぷるっ♪」
「おい、ペットと戯れている暇じゃないだろ!?早く逃げるぞ!!」
「新手が来る前に逃げるぞ」
曲り角の通路から大量の兵士の足音が響き渡り、レナは二人の言葉に頷いてヒトミンを抱えながら通路を駆け抜けた。
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