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闘技祭 決戦編
魔鎧術の真の力
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『では……試合開始!!』
ラビットの開始の合図が響き渡った瞬間、真っ先に動いたのはレミアだった。彼女はリオンに狙いを定めて駆け出し、右腕に魔鎧術で形成した「槍」を作り出す。
「魔槍!!」
「な、なんだ!?」
「白い……槍!?」
レミアの身体から生成された魔力が「槍」の形状へと変化を果たし、右腕を包み込む。その光景を目撃した観客達は驚愕するが、自分に迫るレミアに対してリオンは特に構えもせずに待機する。
(動かない?いや……そもそも私を見ていない?)
リオンはレミアに視線を向けずにある方向に視線を注ぎ、観客席の最上列に注目している様子だった。そんな彼女の態度にレミアは訝しむが、隙だらけのリオンに対してレミアは容赦なく右腕を突き出す。
「刺突!!」
本来は武器を使用する事で発動が可能となる戦技だが、魔力で疑似的に武器を作り出したレミアは武器専用の戦技も使用する事が可能のため、リオンに向けて槍を突き出す。その際に魔力を調整して槍の長さを伸ばして射程距離を延ばす。普通の武器では真似できない方法で攻撃を仕掛けてきたレミアに対し、リオンは回避も防御も行う暇もなく肉体に槍が突き刺さった。
「っ……!?」
「なっ!?そんな馬鹿なっ……」
「殺したのか!?」
レミアが突き出した槍がリオンの肉体を貫通し、その光景を目撃した観客は悲鳴を上げるが、すぐに違和感に気付く。背中から貫通したはずのリオンの肉体が激しく痙攣を起こし、槍に突き刺さった状態で必死に暴れ狂う。
「アアアアアアッ……!!」
「こ、これは……!?」
「何が起きているんだっ!?」
「煙……?」
魔槍が貫通したリオンの全身から黒煙が噴き出し、その光景を目にしたレミアと観客席にいる優秀な魔術師達は煙の正体を「闇属性」の魔力である事を見抜く。やがてリオンの肉体は徐々に朽ち果てていき、灰と化して地面に崩れ去る。
「こ、これは……アンデッド?いや、まさか……死霊人形!?」
『な、何が起きたのでしょうか!?唐突にレミア選手の攻撃を受けたリオン選手の身体が崩れ去りました!!えっと……こ、この場合はどうなるのでしょうか?』
地面に灰の山が形成され、その光景を目撃していた人間達は混乱する。だが、レミアはリオンの正体をいち早く「死霊使い」の人間が生み出した「死霊人形」である事を見抜き、リオンの肉体はレミアが聖属性の魔力で作り出した「魔槍」の影響で体内に宿った闇属性の魔力が浄化され、肉体が崩壊したのだ。
(どうしてこのような場所に死霊人形が……まさか、これも王妃様が?)
灰の山に残っていたのはリオンが身に付けていた衣服と仮面だけであり、レミアは仮面を拾い上げると「髑髏」と「黒色の十字架」が組み合わさったような紋様が刻まれている事を知る。
(この紋様は……?)
仮面の紋様にはレミアは見覚えはなかったが、犯人の手掛かりに繋がるかもしれず、自分が所持しておくことを決めた。しかし、そんな彼女の背後から接近する人影が存在した。
(へっ……何処を見てやがる!!試合はまだ終わっていないぜ!!)
他の対戦相手であるアルバが両手にカトラスを構えながら足音も立てずに疾走し、気配を殺してレミアの背後から奇襲を狙う。暗殺者と剣士の職業であるアルバは相手に悟られずに攻撃を仕掛ける事を得意としており、死体に注目しているレミアの背後からカトラスを振り上げる。
「喰らえっ!!」
「聖盾」
「何ぃっ!?」
だが、空中に跳躍して振り下ろされたカトラスの刃に対してレミアは振り返りもせずに右手だけを構え、四角形の魔力の盾を生成する。刃は盾に阻まれて弾かれてしまい、アルバは逆に空中で体勢を崩してしまう。その隙を逃さずにレミアは振り返ると右拳を貫く。
「疾風拳!!」
「ぐふぅっ!?」
右腕に「腕鉄甲」に変形させた魔鎧術を発動させ、レミアは地面を勢いよく踏み込んでアルバの腹部に拳を叩きつける。その威力はリンダやアイラにも劣らず、アルバは身に付けていた鎖帷子を辺りに散らしながら地面に倒れこむ。
「……攻撃の際に気配を漏らしたのが貴方の運の尽きです」
「ちぃっ……それが噂の魔法拳とやらか。奇怪な技を使いおって……」
残された最後の選手であるバトラは両手に棍棒を握りしめながらレミアと向き合う。緊迫した雰囲気に観衆は固唾を呑むが、先に動いたのはバトラだった。
「……棄権する」
「えっ?」
大きなため息を吐きながらバトラは倒れ伏したアルバを一瞥し、両手に握りしめていた棍棒を手放す。その行動にレミアも含め、観衆は呆気に取られるがアルバは戦意を失ったとばかりにその場に座り込む。
「俺の負けだ。今はお前には勝てない……だが、いつか追い越してやる」
「……楽しみにしています」
負け惜しみの言葉を告げるアルバに対し、レミアは特に気分を害した様子も見せずに一礼を行う。そんな彼女の態度にアルバは罰が悪そうな表情を浮かべるが、結果的にはこれまでの試合の中でレミアは最短記録で勝利した――
ラビットの開始の合図が響き渡った瞬間、真っ先に動いたのはレミアだった。彼女はリオンに狙いを定めて駆け出し、右腕に魔鎧術で形成した「槍」を作り出す。
「魔槍!!」
「な、なんだ!?」
「白い……槍!?」
レミアの身体から生成された魔力が「槍」の形状へと変化を果たし、右腕を包み込む。その光景を目撃した観客達は驚愕するが、自分に迫るレミアに対してリオンは特に構えもせずに待機する。
(動かない?いや……そもそも私を見ていない?)
リオンはレミアに視線を向けずにある方向に視線を注ぎ、観客席の最上列に注目している様子だった。そんな彼女の態度にレミアは訝しむが、隙だらけのリオンに対してレミアは容赦なく右腕を突き出す。
「刺突!!」
本来は武器を使用する事で発動が可能となる戦技だが、魔力で疑似的に武器を作り出したレミアは武器専用の戦技も使用する事が可能のため、リオンに向けて槍を突き出す。その際に魔力を調整して槍の長さを伸ばして射程距離を延ばす。普通の武器では真似できない方法で攻撃を仕掛けてきたレミアに対し、リオンは回避も防御も行う暇もなく肉体に槍が突き刺さった。
「っ……!?」
「なっ!?そんな馬鹿なっ……」
「殺したのか!?」
レミアが突き出した槍がリオンの肉体を貫通し、その光景を目撃した観客は悲鳴を上げるが、すぐに違和感に気付く。背中から貫通したはずのリオンの肉体が激しく痙攣を起こし、槍に突き刺さった状態で必死に暴れ狂う。
「アアアアアアッ……!!」
「こ、これは……!?」
「何が起きているんだっ!?」
「煙……?」
魔槍が貫通したリオンの全身から黒煙が噴き出し、その光景を目にしたレミアと観客席にいる優秀な魔術師達は煙の正体を「闇属性」の魔力である事を見抜く。やがてリオンの肉体は徐々に朽ち果てていき、灰と化して地面に崩れ去る。
「こ、これは……アンデッド?いや、まさか……死霊人形!?」
『な、何が起きたのでしょうか!?唐突にレミア選手の攻撃を受けたリオン選手の身体が崩れ去りました!!えっと……こ、この場合はどうなるのでしょうか?』
地面に灰の山が形成され、その光景を目撃していた人間達は混乱する。だが、レミアはリオンの正体をいち早く「死霊使い」の人間が生み出した「死霊人形」である事を見抜き、リオンの肉体はレミアが聖属性の魔力で作り出した「魔槍」の影響で体内に宿った闇属性の魔力が浄化され、肉体が崩壊したのだ。
(どうしてこのような場所に死霊人形が……まさか、これも王妃様が?)
灰の山に残っていたのはリオンが身に付けていた衣服と仮面だけであり、レミアは仮面を拾い上げると「髑髏」と「黒色の十字架」が組み合わさったような紋様が刻まれている事を知る。
(この紋様は……?)
仮面の紋様にはレミアは見覚えはなかったが、犯人の手掛かりに繋がるかもしれず、自分が所持しておくことを決めた。しかし、そんな彼女の背後から接近する人影が存在した。
(へっ……何処を見てやがる!!試合はまだ終わっていないぜ!!)
他の対戦相手であるアルバが両手にカトラスを構えながら足音も立てずに疾走し、気配を殺してレミアの背後から奇襲を狙う。暗殺者と剣士の職業であるアルバは相手に悟られずに攻撃を仕掛ける事を得意としており、死体に注目しているレミアの背後からカトラスを振り上げる。
「喰らえっ!!」
「聖盾」
「何ぃっ!?」
だが、空中に跳躍して振り下ろされたカトラスの刃に対してレミアは振り返りもせずに右手だけを構え、四角形の魔力の盾を生成する。刃は盾に阻まれて弾かれてしまい、アルバは逆に空中で体勢を崩してしまう。その隙を逃さずにレミアは振り返ると右拳を貫く。
「疾風拳!!」
「ぐふぅっ!?」
右腕に「腕鉄甲」に変形させた魔鎧術を発動させ、レミアは地面を勢いよく踏み込んでアルバの腹部に拳を叩きつける。その威力はリンダやアイラにも劣らず、アルバは身に付けていた鎖帷子を辺りに散らしながら地面に倒れこむ。
「……攻撃の際に気配を漏らしたのが貴方の運の尽きです」
「ちぃっ……それが噂の魔法拳とやらか。奇怪な技を使いおって……」
残された最後の選手であるバトラは両手に棍棒を握りしめながらレミアと向き合う。緊迫した雰囲気に観衆は固唾を呑むが、先に動いたのはバトラだった。
「……棄権する」
「えっ?」
大きなため息を吐きながらバトラは倒れ伏したアルバを一瞥し、両手に握りしめていた棍棒を手放す。その行動にレミアも含め、観衆は呆気に取られるがアルバは戦意を失ったとばかりにその場に座り込む。
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