文字の大きさ
大
中
小
313 / 2,093
都市崩壊編
犯罪者ルナ
「一体誰なんだよ!!国王様を暗殺しようとしている奴ってのは!!」
「そうだそうだ!!適当な事を言っているんじゃねえぞっ!!」
「……本来ならば一般人の君達に話すべき事ではないが、このまま情報も提示せずに待機を命じるのは酷だろう。ならばここで暗殺を企てた人物の名前を明かすぞ!!」
傭兵のパイルの言葉に民衆は静まり返り、何者がバルトロス国王の暗殺を企てたのかと黙って聞く。その光景にレナは冷や汗を流し、即座に「隠密」のスキルを発動させて気配を消す。
「不味い……不味いよね?」
「静かにしなさい……私の後ろに隠れて」
「おい、嘘だろ……こんな所で戦う事になるわけないよな?」
シズネとダインはレナを覆い隠すように移動するが、城壁の上のパイルは既に見抜いていたのか3人に向けて指差す。
「――国王の暗殺を企てていたのはそこに隠れている白銀の剣士ルナだ!!」
「何だって!?」
「ルナって……あの試合の!?」
パイルの言葉に民衆は彼が指差す方向に視線を向け、シズネとダインに身を隠している人物に視線を向ける。隠密のスキルを発動させているので最初はレナの存在に気付くことは出来なかったが、注意深く観察すると彼の姿が確認出来る。あくまでも隠密は存在感を消すだけなので透明人間のように実を隠せるわけではなく、注意深く観察すれば一般人でも見抜くことが出来る。
「お、おい……あの傭兵、あんた等を指差しているぞ」
「姿を見せろよ!!本当にあの白銀の剣士なのか?」
「いや、それは……」
「不味い事になったわね」
ダインとシズネの背に隠れながらレナは舌打ちし、不味い事に今現在のレナの格好はルナの状態に戻っている。理由としては女装を何時までもしていられないので元の服装に戻り、一般人に姿を見られると白銀の剣士と全く同じ背格好に服装をしている事で怪しまれるかも知れないと判断し、ルナの姿に変わっていた事が仇となる。
(くそっ……空間魔法で逃げる?いや、そんな余裕もないか……)
空間魔法を利用して別の場所へ移動する事も考えたが、生憎と空間魔法で逃走するには事前に別の場所に「黒渦」を設置しなければならない。そのため、この状況から抜け出す事は出来ない。
(俺一人なら逃げ切れると思うけど、シズネはともかく、ダインは捕まってしまうかもしれない。だからといってぐずぐずしていたら捕まってしまう)
既に民衆を掻き分けて城門の前で待機していた王国兵が押し寄せており、このままでは正体を明かされてしまう。どうすれば切り抜けられるのかとレナは悩んでいると、不意に自分の服の裏から蠢く存在に気付く。
「おい!!そいつの顔を見せろよ!!」
「い、いや……こいつ、恥ずかしがり屋だから……」
「ちょっと、何処触っているのよ!!痴漢で訴えるわよ!!」
「えっ!?い、いやそういうつもりじゃ……」
ダインとシズネがレナに近づこうとする民衆を誤魔化そうとするが、パイルは確信を抱いたのか彼は城壁の上から飛び降りると、何事もなく地面に着地する。一流の傭兵ならばレベルも高く、高さが十数メートルも存在する城壁の上だろうと簡単に飛び降りる事も出来る。
「往生際が悪いぞ!!その素顔を見せて貰おうか!!」
「ちょ、止めろよっ!!」
「パイル!!一体どういうつもり?」
民衆を掻き分けて接近してきたパイルにダインとシズネが前に出ると、彼は傍に控えている王国兵に視線を向け、二人を拘束するように命じた。
「この二人も暗殺犯の協力者の容疑者だ。連行しろ!!」
『はっ!!』
「ちょっ!?」
「パイル……!!」
パイルの言葉に武装した王国兵が二人を取り囲み、ダインは慌てて杖を構え、シズネも剣に手を伸ばす。その間にもパイルはレナの元へ近づき、全身を覆いこむフードに手を伸ばす。
「さあ、姿を見せろっ……!?」
フードを掴んだパイルは力尽くで正体を明かそうとした時、彼の視界に最初に目に入ったのは「金髪」の髪の毛の少年であり、顔立ちもレナとは異なる美少年が露わになる。その光景に民衆は目を見開き、ダインとシズネでさえも呆気に取られた。
「き、貴様は……!?」
「……うるさいな、汚い手で僕に触れるな」
姿を晒した少年は不機嫌そうにパイルの腕を振り払い、冷たい瞳で睨みつける。その視線を受けたパイルは背筋が凍り、目の前の少年から子供とは思えない程の威圧を受けて後退る。
「な、何者だ!!」
「それはこっちの台詞だよ。いきなり人の事を指差して無理やり僕の顔を晒すなんて……君、もしかして男色の気があるのかい?悪いけど僕はそっちの趣味はないんだよ」
「何だと……!?」
「パイル様!?これは一体どういうことですか!?」
「おい、何が白銀の剣士だよ!!全然似てねえじゃないか!!」
衆目の前で現れた美少年に王国兵は動揺し、民衆も憤慨する。しかし、驚いているのはパイルだけではなく、ダインとシズネも同様であり、一体何が起きたのか理解するのに時間が掛かった。
「そうだそうだ!!適当な事を言っているんじゃねえぞっ!!」
「……本来ならば一般人の君達に話すべき事ではないが、このまま情報も提示せずに待機を命じるのは酷だろう。ならばここで暗殺を企てた人物の名前を明かすぞ!!」
傭兵のパイルの言葉に民衆は静まり返り、何者がバルトロス国王の暗殺を企てたのかと黙って聞く。その光景にレナは冷や汗を流し、即座に「隠密」のスキルを発動させて気配を消す。
「不味い……不味いよね?」
「静かにしなさい……私の後ろに隠れて」
「おい、嘘だろ……こんな所で戦う事になるわけないよな?」
シズネとダインはレナを覆い隠すように移動するが、城壁の上のパイルは既に見抜いていたのか3人に向けて指差す。
「――国王の暗殺を企てていたのはそこに隠れている白銀の剣士ルナだ!!」
「何だって!?」
「ルナって……あの試合の!?」
パイルの言葉に民衆は彼が指差す方向に視線を向け、シズネとダインに身を隠している人物に視線を向ける。隠密のスキルを発動させているので最初はレナの存在に気付くことは出来なかったが、注意深く観察すると彼の姿が確認出来る。あくまでも隠密は存在感を消すだけなので透明人間のように実を隠せるわけではなく、注意深く観察すれば一般人でも見抜くことが出来る。
「お、おい……あの傭兵、あんた等を指差しているぞ」
「姿を見せろよ!!本当にあの白銀の剣士なのか?」
「いや、それは……」
「不味い事になったわね」
ダインとシズネの背に隠れながらレナは舌打ちし、不味い事に今現在のレナの格好はルナの状態に戻っている。理由としては女装を何時までもしていられないので元の服装に戻り、一般人に姿を見られると白銀の剣士と全く同じ背格好に服装をしている事で怪しまれるかも知れないと判断し、ルナの姿に変わっていた事が仇となる。
(くそっ……空間魔法で逃げる?いや、そんな余裕もないか……)
空間魔法を利用して別の場所へ移動する事も考えたが、生憎と空間魔法で逃走するには事前に別の場所に「黒渦」を設置しなければならない。そのため、この状況から抜け出す事は出来ない。
(俺一人なら逃げ切れると思うけど、シズネはともかく、ダインは捕まってしまうかもしれない。だからといってぐずぐずしていたら捕まってしまう)
既に民衆を掻き分けて城門の前で待機していた王国兵が押し寄せており、このままでは正体を明かされてしまう。どうすれば切り抜けられるのかとレナは悩んでいると、不意に自分の服の裏から蠢く存在に気付く。
「おい!!そいつの顔を見せろよ!!」
「い、いや……こいつ、恥ずかしがり屋だから……」
「ちょっと、何処触っているのよ!!痴漢で訴えるわよ!!」
「えっ!?い、いやそういうつもりじゃ……」
ダインとシズネがレナに近づこうとする民衆を誤魔化そうとするが、パイルは確信を抱いたのか彼は城壁の上から飛び降りると、何事もなく地面に着地する。一流の傭兵ならばレベルも高く、高さが十数メートルも存在する城壁の上だろうと簡単に飛び降りる事も出来る。
「往生際が悪いぞ!!その素顔を見せて貰おうか!!」
「ちょ、止めろよっ!!」
「パイル!!一体どういうつもり?」
民衆を掻き分けて接近してきたパイルにダインとシズネが前に出ると、彼は傍に控えている王国兵に視線を向け、二人を拘束するように命じた。
「この二人も暗殺犯の協力者の容疑者だ。連行しろ!!」
『はっ!!』
「ちょっ!?」
「パイル……!!」
パイルの言葉に武装した王国兵が二人を取り囲み、ダインは慌てて杖を構え、シズネも剣に手を伸ばす。その間にもパイルはレナの元へ近づき、全身を覆いこむフードに手を伸ばす。
「さあ、姿を見せろっ……!?」
フードを掴んだパイルは力尽くで正体を明かそうとした時、彼の視界に最初に目に入ったのは「金髪」の髪の毛の少年であり、顔立ちもレナとは異なる美少年が露わになる。その光景に民衆は目を見開き、ダインとシズネでさえも呆気に取られた。
「き、貴様は……!?」
「……うるさいな、汚い手で僕に触れるな」
姿を晒した少年は不機嫌そうにパイルの腕を振り払い、冷たい瞳で睨みつける。その視線を受けたパイルは背筋が凍り、目の前の少年から子供とは思えない程の威圧を受けて後退る。
「な、何者だ!!」
「それはこっちの台詞だよ。いきなり人の事を指差して無理やり僕の顔を晒すなんて……君、もしかして男色の気があるのかい?悪いけど僕はそっちの趣味はないんだよ」
「何だと……!?」
「パイル様!?これは一体どういうことですか!?」
「おい、何が白銀の剣士だよ!!全然似てねえじゃないか!!」
衆目の前で現れた美少年に王国兵は動揺し、民衆も憤慨する。しかし、驚いているのはパイルだけではなく、ダインとシズネも同様であり、一体何が起きたのか理解するのに時間が掛かった。
感想 5,097
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『ベルンハルト・フォン・バーデンは平穏に暮らしたい』
GamaFrog男爵家三男、ベルンハルト・フォン・バーデン。
家督継承権はなく、本来ならどこかの官職に就くか、他家へ仕えるか、婿入りするか――そんな将来が待っているはずだった。
しかしベルは少しだけ優秀すぎた。
小遣い稼ぎのつもりで始めた商売は成功し、気付けば父親より金を持ち、長男より領地経営に詳しく、次男より商売が上手くなっていた。
本人に出しゃばる気はない。
ただ普通に生きていただけだ。
それでも、優秀すぎる三男の存在は家族との距離を少しずつ広げていった。
家に居場所がなくなった。
だからベルは学園へ来た。
貴族だから一応入学した。
家にいるより気楽だったから。
静かに暮らしたかったから。
寄付金を積んで手に入れた広い寮部屋で、本を読み、昼寝をし、卒業後は適当な文官になって平穏に生きる
そのはずだった。
だが現実は違った。
男装令嬢に懐かれ。
王太子に目を付けられ。
商会には囲い込まれ。
気付けば平穏はどこへやら。
本人はただ平穏に暮らしたいだけ。
周囲はなぜか放っておいてくれない。
これは、面倒事を嫌う規格外の天才が、静かな人生を目指して失敗し続ける物語である。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
真の皇帝は俺です ~面倒だから幼なじみに帝位を任せていたら、婚約者に捨てられました。正体を明かしたら全員後悔してももう遅い~
由香皇帝の仕事が面倒だったレインは、信頼する幼なじみアレクシスに表向きの皇帝を任せ、自身は陰から帝国を支えていた。
だがある日、婚約者エミリアは「権力も将来性もない」と彼を見限り婚約破棄を宣言する。
しかし彼女は知らなかった。
帝国を動かしていた真の支配者が誰なのかを。
これは全てを持ちながら隠していた男と、見るべきものを見失った者たちの後悔の物語。
クラス全員で異世界召喚されたが、俺だけ教室に取り残されたのでとりあえず帰宅した
中山(ほ) クラス全員で異世界召喚されたが、先生と俺が残っていた。
魔法もチートスキルもステータス画面すら表示されない、ただの「残され損」
異世界に行けなかった俺を待っていたのは、世知辛い現実だった。
AI使用状況
GoogleのGeminiさん使ってます〜
誤字脱字チェックと調べ物お願いしてます
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。