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都市崩壊編
下水道の隠し通路
『覚えてるよ。普通のゴブリンよりも厄介で面倒な相手だった』
『今回の魔獣兵は武装ゴブリンを更に強化させた存在だと考え下さい。武装ゴブリンはレナさんによって全滅しましたが、ゴブリンを育成して協力な兵士に仕上げるという計画自体は中止にされず、逆に一流の魔物使いを利用して数か月の時を掛けて強力なゴブリンの兵隊を作り出したんです』
冒険都市に出現した武装ゴブリンは旧帝国に所属する魔物使い達が生み出した存在だが、今回の魔獣兵は王国を裏で支配する王妃の命令の元で雇われた魔物使いによって生み出された「最強のゴブリン」といっても過言ではない。大迷宮から入手できる経験石を利用して短期間にゴブリン達を成長させ、やがて上位種である「ホブゴブリン」に進化させた後、更に人間の武芸の技術を学ばせたという。
『こいつらは並のゴブリンとは比較にならないぐらいの戦闘力と知能の高さを持っています。しかも中にはホブゴブリンが更に進化した「ゴブリンキング」や「ハイ・ゴブリン」と呼ばれる種も存在しますので気を付けてください』
『ゴブリンキング……ハイ・ゴブリン?』
あまり聞きなれない魔物の名前にレナは疑問を抱くと、アイリスが簡単に二つの種の説明を行う。どちらもホブゴブリンの更に上位に当たる存在らしく、自然界で滅多に存在しない希少な魔物らしい。
『ゴブリンキングは名前から察する通りに王に相応しい程の戦闘力と統率力を誇るゴブリンです。全長は巨人族並に存在し、腕力に至ってはオーガさえも上回ります。危険種のレベルは4ですが、過去に無数のゴブリンを率いて様々な国で大きな被害を生みだしています』
『なるほど……厄介そうだな』
『昔、レナさんが苦戦した赤毛熊でさえも一撃で葬れる程の力を誇りますからね。王というよりは皇帝のようにゴブリンから崇拝される存在です。そしてもう一つのハイ・ゴブリンに関してですが……こちらは知能に特化したゴブリンです。しかも外見は非常に人間に近く、実際に人間の言葉を完璧に理解して人語を話す事も出来ます。だからハイ・ゴブリンは魔人族と認定されています』
『え?』
ゴブリンにも関わらずに魔人族と認識されている種が存在する事に驚くが、レナが気になったのは「人語」を完全に理解するという点である。人間の言葉を理解する魔物は多く、実際にウルやスラミンもレナ達の言葉を理解できる。しかし、人語を話す魔物となると魔人族ぐらいしか存在しない。
『ハイ・ゴブリンはゴブリンキングと比べると力は弱いですが、その知能の高さから危険視されて危険度はレベル4に指定されています。しかもゴブリンキングとハイ・ゴブリンが力を合わせるとゴブリンの軍隊を生み出して人間の街を襲う事例もあります』
『本当にやばそうだな……あれ、という事は俺が前に鉱山で遭遇したバジルという奴はもしかして……』
『あれはれっきとした人間ですよ。但し、普通の人間とハイ・ゴブリンの間から生まれた人間とでも言えばいいんdしょうかね』
『えっ!?人間と魔物の間に子供って出来るの!?』
『出来ますよ。最も滅多に人間と魔物が交わる事はないんですけど……』
基本的にこちらの世界の魔物は人間のような人種は「餌」としか認識せず、人間を誘拐して繁殖の道具として利用する事は滅多にない。魔物同士の子供は比較的早く生まれるのに対し、人間の場合は数か月の時を経なければ子供は生まれない。そのため、戦力を求めるために子供を産ませようと考える魔物にとっては人間は不都合な存在である。
『バジルの場合は昔、ハイ・ゴブリンの中でも変わり者の個体が人間の娼婦を襲った時に誕生したんです。娼婦は自分が相手をした人間の子供だと思い込んでいたようですけど、生まれてきたバジルを見て発狂してスラムに捨てたんです。でも、偶然にも旧帝国に所属する奴隷商人が拾い上げて育てたんです』
『あいつの事はどうでもいい。それより、これからどうすればいい?』
『そうですね。まず、街中では既に1000体近くの魔獣兵が潜んでいます。ちなみにどうやって魔獣兵を送り込んだのかというと、例の街の下水道を利用したんです』
『地下道って……あの昔の闘技場と繋がっている奴?』
レナはアイリスの言葉に以前に傭兵と魔樹に襲われた事がある下水道の事を思い出し、アイリスによると魔獣兵は地下から送り込まれたという。しかし、下水道に関してはマリアも存在を知っていたので警戒していたはずだが、実は下水道には秘密の抜け道が存在したという。
『実は冒険都市の下水道には隠し通路が存在したんです。元々、冒険都市は帝国の帝都でした。しかし、数百年前に滅びた事で現在の都市へと作り替えられたんですけど、実は地下の下水道に関しては帝国時代から維持されていました』
『それがどうかしたの?』
『いいですか?元々は帝国の首都として築かれた都市の下水道なんですよ?仮に帝都が地上から襲撃を受けた場合、王族の抜け道として外へ繋がる通路を設ける必要があります。王妃は帝国時代に築かれた冒険都市の下水道の抜け道を利用して魔獣兵を送り込んだんようです』
『なんで王妃がそんな抜け道を……あっ!!』
『気付きましたか?旧帝国は名前の通りに帝国時代の残党が築いた組織……つまり、帝国の人間の末裔なんです。だから帝国時代に築かれた下水道の隠し通路を知っていてもおかしくありません』
アイリスの言葉にレナは納得し、確かに帝国時代に築かれた下水道の隠し通路を旧帝国の人間が知っていてもおかしくはない。
『今回の魔獣兵は武装ゴブリンを更に強化させた存在だと考え下さい。武装ゴブリンはレナさんによって全滅しましたが、ゴブリンを育成して協力な兵士に仕上げるという計画自体は中止にされず、逆に一流の魔物使いを利用して数か月の時を掛けて強力なゴブリンの兵隊を作り出したんです』
冒険都市に出現した武装ゴブリンは旧帝国に所属する魔物使い達が生み出した存在だが、今回の魔獣兵は王国を裏で支配する王妃の命令の元で雇われた魔物使いによって生み出された「最強のゴブリン」といっても過言ではない。大迷宮から入手できる経験石を利用して短期間にゴブリン達を成長させ、やがて上位種である「ホブゴブリン」に進化させた後、更に人間の武芸の技術を学ばせたという。
『こいつらは並のゴブリンとは比較にならないぐらいの戦闘力と知能の高さを持っています。しかも中にはホブゴブリンが更に進化した「ゴブリンキング」や「ハイ・ゴブリン」と呼ばれる種も存在しますので気を付けてください』
『ゴブリンキング……ハイ・ゴブリン?』
あまり聞きなれない魔物の名前にレナは疑問を抱くと、アイリスが簡単に二つの種の説明を行う。どちらもホブゴブリンの更に上位に当たる存在らしく、自然界で滅多に存在しない希少な魔物らしい。
『ゴブリンキングは名前から察する通りに王に相応しい程の戦闘力と統率力を誇るゴブリンです。全長は巨人族並に存在し、腕力に至ってはオーガさえも上回ります。危険種のレベルは4ですが、過去に無数のゴブリンを率いて様々な国で大きな被害を生みだしています』
『なるほど……厄介そうだな』
『昔、レナさんが苦戦した赤毛熊でさえも一撃で葬れる程の力を誇りますからね。王というよりは皇帝のようにゴブリンから崇拝される存在です。そしてもう一つのハイ・ゴブリンに関してですが……こちらは知能に特化したゴブリンです。しかも外見は非常に人間に近く、実際に人間の言葉を完璧に理解して人語を話す事も出来ます。だからハイ・ゴブリンは魔人族と認定されています』
『え?』
ゴブリンにも関わらずに魔人族と認識されている種が存在する事に驚くが、レナが気になったのは「人語」を完全に理解するという点である。人間の言葉を理解する魔物は多く、実際にウルやスラミンもレナ達の言葉を理解できる。しかし、人語を話す魔物となると魔人族ぐらいしか存在しない。
『ハイ・ゴブリンはゴブリンキングと比べると力は弱いですが、その知能の高さから危険視されて危険度はレベル4に指定されています。しかもゴブリンキングとハイ・ゴブリンが力を合わせるとゴブリンの軍隊を生み出して人間の街を襲う事例もあります』
『本当にやばそうだな……あれ、という事は俺が前に鉱山で遭遇したバジルという奴はもしかして……』
『あれはれっきとした人間ですよ。但し、普通の人間とハイ・ゴブリンの間から生まれた人間とでも言えばいいんdしょうかね』
『えっ!?人間と魔物の間に子供って出来るの!?』
『出来ますよ。最も滅多に人間と魔物が交わる事はないんですけど……』
基本的にこちらの世界の魔物は人間のような人種は「餌」としか認識せず、人間を誘拐して繁殖の道具として利用する事は滅多にない。魔物同士の子供は比較的早く生まれるのに対し、人間の場合は数か月の時を経なければ子供は生まれない。そのため、戦力を求めるために子供を産ませようと考える魔物にとっては人間は不都合な存在である。
『バジルの場合は昔、ハイ・ゴブリンの中でも変わり者の個体が人間の娼婦を襲った時に誕生したんです。娼婦は自分が相手をした人間の子供だと思い込んでいたようですけど、生まれてきたバジルを見て発狂してスラムに捨てたんです。でも、偶然にも旧帝国に所属する奴隷商人が拾い上げて育てたんです』
『あいつの事はどうでもいい。それより、これからどうすればいい?』
『そうですね。まず、街中では既に1000体近くの魔獣兵が潜んでいます。ちなみにどうやって魔獣兵を送り込んだのかというと、例の街の下水道を利用したんです』
『地下道って……あの昔の闘技場と繋がっている奴?』
レナはアイリスの言葉に以前に傭兵と魔樹に襲われた事がある下水道の事を思い出し、アイリスによると魔獣兵は地下から送り込まれたという。しかし、下水道に関してはマリアも存在を知っていたので警戒していたはずだが、実は下水道には秘密の抜け道が存在したという。
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『それがどうかしたの?』
『いいですか?元々は帝国の首都として築かれた都市の下水道なんですよ?仮に帝都が地上から襲撃を受けた場合、王族の抜け道として外へ繋がる通路を設ける必要があります。王妃は帝国時代に築かれた冒険都市の下水道の抜け道を利用して魔獣兵を送り込んだんようです』
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アイリスの言葉にレナは納得し、確かに帝国時代に築かれた下水道の隠し通路を旧帝国の人間が知っていてもおかしくはない。
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