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都市崩壊編
ゴンゾウの窮地
――各地で激しい戦闘が繰り広げられている頃、レナ達と唯一別れていたゴンゾウは冒険都市に存在する牙竜のギルドに向かっていた。東、西、北の門は王国兵に未だに封鎖されているが、南門に関してはレナが扉の閂を破壊しているので開け放たれており、ゴンゾウも遅れて都市の中に入り込む。
「一体何が起きている……!?」
ゴンゾウは街の各所から聞こえる住民の悲鳴や魔物の声を耳にしながらも街道を移動し、自分が所属する牙竜のギルドに向かう。その途中、住民に襲い掛かる魔獣兵を発見した。
「ウギィイイッ!!」
「ひいっ!?」
「た、助けてっ!!」
老夫婦に襲い掛かろうとした魔獣兵を目撃したゴンゾウは金銀の闘拳を身に付け、背後から魔獣兵を飛び掛かる。巨体を生かし、魔獣兵の首を絞めつける。
「ふんっ!!」
「グギィッ……!?」
「ぐぐぐっ……ぬんっ!!」
渾身の力を込めてゴンゾウは魔獣兵の首をへし折り、骨が折れる鈍い音が鳴り響く。やがて首を異様な角度まで曲げた魔獣兵を手放すと、ゴンゾウは倒れている老夫婦に手を伸ばす。
「大丈夫か?」
「あ、ああっ……」
「ありがとございます……助かりました」
「気にするな」
老夫婦が無事である事を確認するとゴンゾウは笑みを浮かべ、その場を立ち去る。今は一刻も早くギルドの仲間と合流し、情報の交換を行う必要があった。
「まさか街に魔物が入り込んでいるとは……急がねばっ!!」
「シネェッ!!」
ギルドに向けて最短距離で移動を行おうとするゴンゾウに対し、上空から複数の影が差す。咄嗟にゴンゾウは前に転がり込んで上から仕掛けてきた相手の攻撃を回避すると、地面に槍が突き刺さる。
「敵かっ!!」
「ギギッ……オマエ、コロス」
「何っ!?」
ゴンゾウの前に現れたのは外見が非常に人間と酷似した細見のゴブリンであり、肌色が緑色である事と耳元が森人族よりも鋭利に尖っていなければ人間と見間違えるほどの容姿だった。ゴンゾウが遭遇したのは「ハイ・ゴブリン」と呼ばれる通常のゴブリンがホブゴブリンとは異なった進化を遂げた種であり、ホブゴブリンよりも力は劣るが人間のような容姿と高い知能を誇る魔人族同然のゴブリンだった。
「ナカマ、コロシタ……オレ、オマエヲコロス」
「言葉が喋れるのか……?」
外見は人間の青年のような姿をしたハイ・ゴブリンの登場にゴンゾウも戸惑い、片言ではあるが完全に人語を話すゴブリンにゴンゾウは驚愕する。しかし、相手が攻撃を仕掛けてきた時点でゴンゾウは倒すべき敵だと判断し、ハイ・ゴブリンに拳を構える。
「邪魔をするなっ!!」
「ギギィッ!!」
ハイ・ゴブリンに向けて踏み出したゴンゾウは拳を突き出すが、ゴブリンは新体操選手のように身軽な動作で空中に跳躍して拳を回避する。運動能力に関してはホブゴブリンを上回るらしく、まるで獣人族のような身軽さでハイ・ゴブリンはゴンゾウの周囲を円を描くように移動しながら槍を突き出す。
「シネッ!!」
「硬化……くっ!?」
ゴンゾウは巨人族だけが扱える「硬化」の戦技で筋肉を凝縮させ、防御力を高めてハイ・ゴブリンの突き出した槍を防ごうとしたが、刃の先端から緑色の液体が流れている事に気付き、咄嗟に左腕に装着していう銀の闘拳で受け止める。
「くっ……毒か?」
「ギシシシッ!!」
結果的にはハイ・ゴブリンの攻撃を防ぐ事には成功したが、ゴンゾウは闘拳に張り付いた液体の臭いを嗅ぎ、植物性の毒物である事を見抜く。下手に肌を傷つけてられていればどうなるか分からず、致死性の猛毒だったら幾ら硬化の戦技で肉体の防御量を上昇させても防ぎきれるかは分からない。
(厄介な相手だな……俺よりも素早く、しかも毒を扱う。こんな魔物は初めてだ)
毒性の攻撃を持つ魔物自体は珍しくはないが、人間のように武器に毒を塗り込んで攻撃を仕掛ける敵など滅多に存在せず、ゴンゾウはハイ・ゴブリンの攻撃を受けないように気を付けながら戦おうとした時、ハイ・ゴブリンの背後から近づく影が存在した。
「螺旋槍!!」
「ギャアアアッ!?」
「この攻撃は……ミナか!?」
ハイ・ゴブリンの背中から高速回転した槍の刃が貫通し、一撃で心臓を貫く。その光景を見たゴンゾウはハイ・ゴブリンに攻撃を仕掛けた人物を見ると、そこには全身に汗を流したミナが立っていた。彼女はハイ・ゴブリンから槍を引き抜くと、その場でへたり込む。
「はあっ、はっ……きっついなぁっ」
「ミナ!!どうしてここにいる?」
「ちょっと待って、少し休ませて……ふうっ」
大分落ち着いたのかミナは額をの汗を拭うとゴンゾウと向かい直り、彼が無事である事を確認すると安心したように事情を話す。
「やっぱりゴンゾウ君だったんだ。良かった、合流出来て……実は僕、マリアさんの指示でウル君を解放してレナ君達を探していたんだけど、途中ではぐれちゃって……えっと、それで一人でレナ君達を探してたんだけど、なんでか街のあちこちで武装したホブゴブリンがいっぱい現れて、それで街の人達を助けるためにここまで戦ってきたんだけど……」
「……なるほど」
ミナの言葉を聞いてゴンゾウは納得し、彼女も自分と同じように他の仲間を探している事を理解する。その直後、二人の耳に轟音が響き渡った。
「一体何が起きている……!?」
ゴンゾウは街の各所から聞こえる住民の悲鳴や魔物の声を耳にしながらも街道を移動し、自分が所属する牙竜のギルドに向かう。その途中、住民に襲い掛かる魔獣兵を発見した。
「ウギィイイッ!!」
「ひいっ!?」
「た、助けてっ!!」
老夫婦に襲い掛かろうとした魔獣兵を目撃したゴンゾウは金銀の闘拳を身に付け、背後から魔獣兵を飛び掛かる。巨体を生かし、魔獣兵の首を絞めつける。
「ふんっ!!」
「グギィッ……!?」
「ぐぐぐっ……ぬんっ!!」
渾身の力を込めてゴンゾウは魔獣兵の首をへし折り、骨が折れる鈍い音が鳴り響く。やがて首を異様な角度まで曲げた魔獣兵を手放すと、ゴンゾウは倒れている老夫婦に手を伸ばす。
「大丈夫か?」
「あ、ああっ……」
「ありがとございます……助かりました」
「気にするな」
老夫婦が無事である事を確認するとゴンゾウは笑みを浮かべ、その場を立ち去る。今は一刻も早くギルドの仲間と合流し、情報の交換を行う必要があった。
「まさか街に魔物が入り込んでいるとは……急がねばっ!!」
「シネェッ!!」
ギルドに向けて最短距離で移動を行おうとするゴンゾウに対し、上空から複数の影が差す。咄嗟にゴンゾウは前に転がり込んで上から仕掛けてきた相手の攻撃を回避すると、地面に槍が突き刺さる。
「敵かっ!!」
「ギギッ……オマエ、コロス」
「何っ!?」
ゴンゾウの前に現れたのは外見が非常に人間と酷似した細見のゴブリンであり、肌色が緑色である事と耳元が森人族よりも鋭利に尖っていなければ人間と見間違えるほどの容姿だった。ゴンゾウが遭遇したのは「ハイ・ゴブリン」と呼ばれる通常のゴブリンがホブゴブリンとは異なった進化を遂げた種であり、ホブゴブリンよりも力は劣るが人間のような容姿と高い知能を誇る魔人族同然のゴブリンだった。
「ナカマ、コロシタ……オレ、オマエヲコロス」
「言葉が喋れるのか……?」
外見は人間の青年のような姿をしたハイ・ゴブリンの登場にゴンゾウも戸惑い、片言ではあるが完全に人語を話すゴブリンにゴンゾウは驚愕する。しかし、相手が攻撃を仕掛けてきた時点でゴンゾウは倒すべき敵だと判断し、ハイ・ゴブリンに拳を構える。
「邪魔をするなっ!!」
「ギギィッ!!」
ハイ・ゴブリンに向けて踏み出したゴンゾウは拳を突き出すが、ゴブリンは新体操選手のように身軽な動作で空中に跳躍して拳を回避する。運動能力に関してはホブゴブリンを上回るらしく、まるで獣人族のような身軽さでハイ・ゴブリンはゴンゾウの周囲を円を描くように移動しながら槍を突き出す。
「シネッ!!」
「硬化……くっ!?」
ゴンゾウは巨人族だけが扱える「硬化」の戦技で筋肉を凝縮させ、防御力を高めてハイ・ゴブリンの突き出した槍を防ごうとしたが、刃の先端から緑色の液体が流れている事に気付き、咄嗟に左腕に装着していう銀の闘拳で受け止める。
「くっ……毒か?」
「ギシシシッ!!」
結果的にはハイ・ゴブリンの攻撃を防ぐ事には成功したが、ゴンゾウは闘拳に張り付いた液体の臭いを嗅ぎ、植物性の毒物である事を見抜く。下手に肌を傷つけてられていればどうなるか分からず、致死性の猛毒だったら幾ら硬化の戦技で肉体の防御量を上昇させても防ぎきれるかは分からない。
(厄介な相手だな……俺よりも素早く、しかも毒を扱う。こんな魔物は初めてだ)
毒性の攻撃を持つ魔物自体は珍しくはないが、人間のように武器に毒を塗り込んで攻撃を仕掛ける敵など滅多に存在せず、ゴンゾウはハイ・ゴブリンの攻撃を受けないように気を付けながら戦おうとした時、ハイ・ゴブリンの背後から近づく影が存在した。
「螺旋槍!!」
「ギャアアアッ!?」
「この攻撃は……ミナか!?」
ハイ・ゴブリンの背中から高速回転した槍の刃が貫通し、一撃で心臓を貫く。その光景を見たゴンゾウはハイ・ゴブリンに攻撃を仕掛けた人物を見ると、そこには全身に汗を流したミナが立っていた。彼女はハイ・ゴブリンから槍を引き抜くと、その場でへたり込む。
「はあっ、はっ……きっついなぁっ」
「ミナ!!どうしてここにいる?」
「ちょっと待って、少し休ませて……ふうっ」
大分落ち着いたのかミナは額をの汗を拭うとゴンゾウと向かい直り、彼が無事である事を確認すると安心したように事情を話す。
「やっぱりゴンゾウ君だったんだ。良かった、合流出来て……実は僕、マリアさんの指示でウル君を解放してレナ君達を探していたんだけど、途中ではぐれちゃって……えっと、それで一人でレナ君達を探してたんだけど、なんでか街のあちこちで武装したホブゴブリンがいっぱい現れて、それで街の人達を助けるためにここまで戦ってきたんだけど……」
「……なるほど」
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