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都市崩壊編
地竜討伐戦 その1
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『オオオオッ……!!』
「あ、やばいっす!!流石にこっちに標的を変えましたよ!?」
「大丈夫、予定通りさ」
甲羅を執拗に狙うアルミナとエリナに対して地竜は標的を変更し、二人の立つ建物に向けて左前足を振り翳す。しかし、巨体なだけに鈍重なので攻撃が届くまでに時間が掛かり、その間にアルミナは氷塊の魔法を利用して足元に円盤型の氷を生み出す。
「よし、これに乗るんだ」
「うぃっす!!」
『オアアッ!!』
氷塊の円盤に乗り込んだ二人は上空へと飛翔した瞬間、地竜の前脚が建物を薙ぎ払い、粉々に崩壊する。中に人間が居なかった事は幸いしたが、建物は完全に崩壊してしまう。速度は遅いが凄まじい破壊力を誇り、真面に受ければ並みの人間どころか大型の魔獣でも一撃で葬る威力は存在した。
「流石にこいつの攻撃は僕の魔法でも防げないな……エリナ君、事前に僕の渡した矢は使いきったかい?」
「はい!!全て撃ち終えました!!」
「よし、いい子だ!!」
エリナが地竜の甲羅に射抜いた矢は全てアルミナが事前に用意していた物であり、矢の先端の鏃の部分に細工を施した特殊な矢だった。アルミナは甲羅の隙間に食い込んだ矢に視線を向け、準備を整えたと判断して両手を構える。
「連続、螺旋氷弾!!」
「おおっ!?」
『ウオオオッ……!?』
先程の砲弾型とは異なり、今度は弾丸程度の大きさの氷塊を撃ち込む。威力は落ちるが乱機銃のように地竜の背中に氷塊の弾丸が撃ち込まれ、先にエリナが甲羅の亀裂に撃ち込んだ矢に衝突した瞬間、鏃の部分が破壊して冷気が発生した。
『アアアアッ!?』
「どうだい?僕の特製の水属性の魔石の鏃はきついか?」
「おおっ……凄いっす!!」
――エリナが使用した矢はアルミナが独自に作り出した水属性の魔石を削り取って作り出した「鏃」が嵌め込まれており、形状は特別だが魔石である事に変わりはないのでアルミナの魔法に反応して魔石は内に秘めた水属性の魔力を冷気として発散する。その結果、甲羅の亀裂から大量の冷気が湧き出た地竜は悲鳴を上げて倒れこむ。
地竜の外殻はは土竜やゴーレムと同様に水を浴びると泥のように変質してしまう弱点が存在し、冷気に対しても非常に弱い。甲羅から発生した冷気は地竜の肉体を飲み込み、動作が明らかに鈍る。その隙を逃がさずにアルミナは円盤を移動させ、地竜の顔面に狙いを定めて魔法を撃ち込む。
「今度は大きいぞ……螺旋氷弾!!」
『ガアアッ!?』
「やった!!」
地竜の右目の部分にアルミナが氷塊の砲弾を撃ち込まれ、高速回転が加えられた砲弾は右目を貫く。その光景を見てエリナは歓喜の声を上げるが、攻撃を仕掛けたアルミナは容赦なく次の攻撃に移ろうとした。
「次は反対の目だ!!」
『アガァッ!!』
「何っ!?」
円盤を移動させ、今度は左目をアルミナが狙おうとした時、地竜は顎を開いて口内に残っていた瓦礫を放つ。空中に浮上していた円盤に瓦礫の破片が衝突し、アルミナとエリナはバランスを崩して円盤から転倒してしまう。
「うわぁっ!?」
「くっ……いかん!!」
咄嗟にアルミナは自分の足元に新しい氷塊の円盤を作り出して体勢を整えたが、エリナは精霊魔法を使う暇もなく地上に向けて墜落してしまう。慌ててアルミナが彼女を救い出そうとしたが、アルミナが動く前に地上の方から突風が発生してエリナの身体を浮上させる。
「おらぁっ!!」
「わわっ!?」
「うわっ……だ、大丈夫か?」
下から噴き出した風に身体を押し上げられたエリナをアルミナは慌てて抱き上げ、どうにか地上への落下は食い止められた。一体誰が彼女を助けたのかとアルミナは地上にっ視線を向けると、そこには折れた剣を構えるシュンの姿が存在した。
「くそっ……目を覚まして早々にこんな化け物と鉢合わせするとはな。どういう状況だよおい?」
「泣き言を抜かすな、怖いなら下がっていろ」
「まさかこのような街中で竜種と戦う事になるとは……」
地上に存在したのはジダンとエリナを除く「王国四騎士」のアカイ、リンダ、そして元王国四騎士候補の剣聖であるシュンが存在した。エリナを救い出した突風は彼等が生み出した魔法らしく、三人は地竜と向かい合うとそれぞれの武器を身構える。
「あれは王国四騎士か……だが、無茶だ。魔術師ではない君達に対応できる相手じゃない!!すぐにここから離れるんだ!!」
『…………』
アルミナは現れた3人に対して逃走するように指示を与え、普通の人間にしてみれば彼女の言葉は真っ当な正論である。確かに相手が人間やあるいはミノタウロスやサイクロプス程度の魔人族ならば戦闘職(武術系の職業)の人間でも対抗できるが、圧倒的な質量を誇る大型の魔獣に対して魔法以外の戦技が通用する事は滅多に存在しない。しかし、この場に現れた3人は「常識」から掛け離れた実力者であり、アルミナの言葉を聞いても3人は逃げる素振りすら見せなかった。
「あ、やばいっす!!流石にこっちに標的を変えましたよ!?」
「大丈夫、予定通りさ」
甲羅を執拗に狙うアルミナとエリナに対して地竜は標的を変更し、二人の立つ建物に向けて左前足を振り翳す。しかし、巨体なだけに鈍重なので攻撃が届くまでに時間が掛かり、その間にアルミナは氷塊の魔法を利用して足元に円盤型の氷を生み出す。
「よし、これに乗るんだ」
「うぃっす!!」
『オアアッ!!』
氷塊の円盤に乗り込んだ二人は上空へと飛翔した瞬間、地竜の前脚が建物を薙ぎ払い、粉々に崩壊する。中に人間が居なかった事は幸いしたが、建物は完全に崩壊してしまう。速度は遅いが凄まじい破壊力を誇り、真面に受ければ並みの人間どころか大型の魔獣でも一撃で葬る威力は存在した。
「流石にこいつの攻撃は僕の魔法でも防げないな……エリナ君、事前に僕の渡した矢は使いきったかい?」
「はい!!全て撃ち終えました!!」
「よし、いい子だ!!」
エリナが地竜の甲羅に射抜いた矢は全てアルミナが事前に用意していた物であり、矢の先端の鏃の部分に細工を施した特殊な矢だった。アルミナは甲羅の隙間に食い込んだ矢に視線を向け、準備を整えたと判断して両手を構える。
「連続、螺旋氷弾!!」
「おおっ!?」
『ウオオオッ……!?』
先程の砲弾型とは異なり、今度は弾丸程度の大きさの氷塊を撃ち込む。威力は落ちるが乱機銃のように地竜の背中に氷塊の弾丸が撃ち込まれ、先にエリナが甲羅の亀裂に撃ち込んだ矢に衝突した瞬間、鏃の部分が破壊して冷気が発生した。
『アアアアッ!?』
「どうだい?僕の特製の水属性の魔石の鏃はきついか?」
「おおっ……凄いっす!!」
――エリナが使用した矢はアルミナが独自に作り出した水属性の魔石を削り取って作り出した「鏃」が嵌め込まれており、形状は特別だが魔石である事に変わりはないのでアルミナの魔法に反応して魔石は内に秘めた水属性の魔力を冷気として発散する。その結果、甲羅の亀裂から大量の冷気が湧き出た地竜は悲鳴を上げて倒れこむ。
地竜の外殻はは土竜やゴーレムと同様に水を浴びると泥のように変質してしまう弱点が存在し、冷気に対しても非常に弱い。甲羅から発生した冷気は地竜の肉体を飲み込み、動作が明らかに鈍る。その隙を逃がさずにアルミナは円盤を移動させ、地竜の顔面に狙いを定めて魔法を撃ち込む。
「今度は大きいぞ……螺旋氷弾!!」
『ガアアッ!?』
「やった!!」
地竜の右目の部分にアルミナが氷塊の砲弾を撃ち込まれ、高速回転が加えられた砲弾は右目を貫く。その光景を見てエリナは歓喜の声を上げるが、攻撃を仕掛けたアルミナは容赦なく次の攻撃に移ろうとした。
「次は反対の目だ!!」
『アガァッ!!』
「何っ!?」
円盤を移動させ、今度は左目をアルミナが狙おうとした時、地竜は顎を開いて口内に残っていた瓦礫を放つ。空中に浮上していた円盤に瓦礫の破片が衝突し、アルミナとエリナはバランスを崩して円盤から転倒してしまう。
「うわぁっ!?」
「くっ……いかん!!」
咄嗟にアルミナは自分の足元に新しい氷塊の円盤を作り出して体勢を整えたが、エリナは精霊魔法を使う暇もなく地上に向けて墜落してしまう。慌ててアルミナが彼女を救い出そうとしたが、アルミナが動く前に地上の方から突風が発生してエリナの身体を浮上させる。
「おらぁっ!!」
「わわっ!?」
「うわっ……だ、大丈夫か?」
下から噴き出した風に身体を押し上げられたエリナをアルミナは慌てて抱き上げ、どうにか地上への落下は食い止められた。一体誰が彼女を助けたのかとアルミナは地上にっ視線を向けると、そこには折れた剣を構えるシュンの姿が存在した。
「くそっ……目を覚まして早々にこんな化け物と鉢合わせするとはな。どういう状況だよおい?」
「泣き言を抜かすな、怖いなら下がっていろ」
「まさかこのような街中で竜種と戦う事になるとは……」
地上に存在したのはジダンとエリナを除く「王国四騎士」のアカイ、リンダ、そして元王国四騎士候補の剣聖であるシュンが存在した。エリナを救い出した突風は彼等が生み出した魔法らしく、三人は地竜と向かい合うとそれぞれの武器を身構える。
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