文字の大きさ
大
中
小
370 / 2,093
都市崩壊編
地竜討伐戦 その1
『オオオオッ……!!』
「あ、やばいっす!!流石にこっちに標的を変えましたよ!?」
「大丈夫、予定通りさ」
甲羅を執拗に狙うアルミナとエリナに対して地竜は標的を変更し、二人の立つ建物に向けて左前足を振り翳す。しかし、巨体なだけに鈍重なので攻撃が届くまでに時間が掛かり、その間にアルミナは氷塊の魔法を利用して足元に円盤型の氷を生み出す。
「よし、これに乗るんだ」
「うぃっす!!」
『オアアッ!!』
氷塊の円盤に乗り込んだ二人は上空へと飛翔した瞬間、地竜の前脚が建物を薙ぎ払い、粉々に崩壊する。中に人間が居なかった事は幸いしたが、建物は完全に崩壊してしまう。速度は遅いが凄まじい破壊力を誇り、真面に受ければ並みの人間どころか大型の魔獣でも一撃で葬る威力は存在した。
「流石にこいつの攻撃は僕の魔法でも防げないな……エリナ君、事前に僕の渡した矢は使いきったかい?」
「はい!!全て撃ち終えました!!」
「よし、いい子だ!!」
エリナが地竜の甲羅に射抜いた矢は全てアルミナが事前に用意していた物であり、矢の先端の鏃の部分に細工を施した特殊な矢だった。アルミナは甲羅の隙間に食い込んだ矢に視線を向け、準備を整えたと判断して両手を構える。
「連続、螺旋氷弾!!」
「おおっ!?」
『ウオオオッ……!?』
先程の砲弾型とは異なり、今度は弾丸程度の大きさの氷塊を撃ち込む。威力は落ちるが乱機銃のように地竜の背中に氷塊の弾丸が撃ち込まれ、先にエリナが甲羅の亀裂に撃ち込んだ矢に衝突した瞬間、鏃の部分が破壊して冷気が発生した。
『アアアアッ!?』
「どうだい?僕の特製の水属性の魔石の鏃はきついか?」
「おおっ……凄いっす!!」
――エリナが使用した矢はアルミナが独自に作り出した水属性の魔石を削り取って作り出した「鏃」が嵌め込まれており、形状は特別だが魔石である事に変わりはないのでアルミナの魔法に反応して魔石は内に秘めた水属性の魔力を冷気として発散する。その結果、甲羅の亀裂から大量の冷気が湧き出た地竜は悲鳴を上げて倒れこむ。
地竜の外殻はは土竜やゴーレムと同様に水を浴びると泥のように変質してしまう弱点が存在し、冷気に対しても非常に弱い。甲羅から発生した冷気は地竜の肉体を飲み込み、動作が明らかに鈍る。その隙を逃がさずにアルミナは円盤を移動させ、地竜の顔面に狙いを定めて魔法を撃ち込む。
「今度は大きいぞ……螺旋氷弾!!」
『ガアアッ!?』
「やった!!」
地竜の右目の部分にアルミナが氷塊の砲弾を撃ち込まれ、高速回転が加えられた砲弾は右目を貫く。その光景を見てエリナは歓喜の声を上げるが、攻撃を仕掛けたアルミナは容赦なく次の攻撃に移ろうとした。
「次は反対の目だ!!」
『アガァッ!!』
「何っ!?」
円盤を移動させ、今度は左目をアルミナが狙おうとした時、地竜は顎を開いて口内に残っていた瓦礫を放つ。空中に浮上していた円盤に瓦礫の破片が衝突し、アルミナとエリナはバランスを崩して円盤から転倒してしまう。
「うわぁっ!?」
「くっ……いかん!!」
咄嗟にアルミナは自分の足元に新しい氷塊の円盤を作り出して体勢を整えたが、エリナは精霊魔法を使う暇もなく地上に向けて墜落してしまう。慌ててアルミナが彼女を救い出そうとしたが、アルミナが動く前に地上の方から突風が発生してエリナの身体を浮上させる。
「おらぁっ!!」
「わわっ!?」
「うわっ……だ、大丈夫か?」
下から噴き出した風に身体を押し上げられたエリナをアルミナは慌てて抱き上げ、どうにか地上への落下は食い止められた。一体誰が彼女を助けたのかとアルミナは地上にっ視線を向けると、そこには折れた剣を構えるシュンの姿が存在した。
「くそっ……目を覚まして早々にこんな化け物と鉢合わせするとはな。どういう状況だよおい?」
「泣き言を抜かすな、怖いなら下がっていろ」
「まさかこのような街中で竜種と戦う事になるとは……」
地上に存在したのはジダンとエリナを除く「王国四騎士」のアカイ、リンダ、そして元王国四騎士候補の剣聖であるシュンが存在した。エリナを救い出した突風は彼等が生み出した魔法らしく、三人は地竜と向かい合うとそれぞれの武器を身構える。
「あれは王国四騎士か……だが、無茶だ。魔術師ではない君達に対応できる相手じゃない!!すぐにここから離れるんだ!!」
『…………』
アルミナは現れた3人に対して逃走するように指示を与え、普通の人間にしてみれば彼女の言葉は真っ当な正論である。確かに相手が人間やあるいはミノタウロスやサイクロプス程度の魔人族ならば戦闘職(武術系の職業)の人間でも対抗できるが、圧倒的な質量を誇る大型の魔獣に対して魔法以外の戦技が通用する事は滅多に存在しない。しかし、この場に現れた3人は「常識」から掛け離れた実力者であり、アルミナの言葉を聞いても3人は逃げる素振りすら見せなかった。
「あ、やばいっす!!流石にこっちに標的を変えましたよ!?」
「大丈夫、予定通りさ」
甲羅を執拗に狙うアルミナとエリナに対して地竜は標的を変更し、二人の立つ建物に向けて左前足を振り翳す。しかし、巨体なだけに鈍重なので攻撃が届くまでに時間が掛かり、その間にアルミナは氷塊の魔法を利用して足元に円盤型の氷を生み出す。
「よし、これに乗るんだ」
「うぃっす!!」
『オアアッ!!』
氷塊の円盤に乗り込んだ二人は上空へと飛翔した瞬間、地竜の前脚が建物を薙ぎ払い、粉々に崩壊する。中に人間が居なかった事は幸いしたが、建物は完全に崩壊してしまう。速度は遅いが凄まじい破壊力を誇り、真面に受ければ並みの人間どころか大型の魔獣でも一撃で葬る威力は存在した。
「流石にこいつの攻撃は僕の魔法でも防げないな……エリナ君、事前に僕の渡した矢は使いきったかい?」
「はい!!全て撃ち終えました!!」
「よし、いい子だ!!」
エリナが地竜の甲羅に射抜いた矢は全てアルミナが事前に用意していた物であり、矢の先端の鏃の部分に細工を施した特殊な矢だった。アルミナは甲羅の隙間に食い込んだ矢に視線を向け、準備を整えたと判断して両手を構える。
「連続、螺旋氷弾!!」
「おおっ!?」
『ウオオオッ……!?』
先程の砲弾型とは異なり、今度は弾丸程度の大きさの氷塊を撃ち込む。威力は落ちるが乱機銃のように地竜の背中に氷塊の弾丸が撃ち込まれ、先にエリナが甲羅の亀裂に撃ち込んだ矢に衝突した瞬間、鏃の部分が破壊して冷気が発生した。
『アアアアッ!?』
「どうだい?僕の特製の水属性の魔石の鏃はきついか?」
「おおっ……凄いっす!!」
――エリナが使用した矢はアルミナが独自に作り出した水属性の魔石を削り取って作り出した「鏃」が嵌め込まれており、形状は特別だが魔石である事に変わりはないのでアルミナの魔法に反応して魔石は内に秘めた水属性の魔力を冷気として発散する。その結果、甲羅の亀裂から大量の冷気が湧き出た地竜は悲鳴を上げて倒れこむ。
地竜の外殻はは土竜やゴーレムと同様に水を浴びると泥のように変質してしまう弱点が存在し、冷気に対しても非常に弱い。甲羅から発生した冷気は地竜の肉体を飲み込み、動作が明らかに鈍る。その隙を逃がさずにアルミナは円盤を移動させ、地竜の顔面に狙いを定めて魔法を撃ち込む。
「今度は大きいぞ……螺旋氷弾!!」
『ガアアッ!?』
「やった!!」
地竜の右目の部分にアルミナが氷塊の砲弾を撃ち込まれ、高速回転が加えられた砲弾は右目を貫く。その光景を見てエリナは歓喜の声を上げるが、攻撃を仕掛けたアルミナは容赦なく次の攻撃に移ろうとした。
「次は反対の目だ!!」
『アガァッ!!』
「何っ!?」
円盤を移動させ、今度は左目をアルミナが狙おうとした時、地竜は顎を開いて口内に残っていた瓦礫を放つ。空中に浮上していた円盤に瓦礫の破片が衝突し、アルミナとエリナはバランスを崩して円盤から転倒してしまう。
「うわぁっ!?」
「くっ……いかん!!」
咄嗟にアルミナは自分の足元に新しい氷塊の円盤を作り出して体勢を整えたが、エリナは精霊魔法を使う暇もなく地上に向けて墜落してしまう。慌ててアルミナが彼女を救い出そうとしたが、アルミナが動く前に地上の方から突風が発生してエリナの身体を浮上させる。
「おらぁっ!!」
「わわっ!?」
「うわっ……だ、大丈夫か?」
下から噴き出した風に身体を押し上げられたエリナをアルミナは慌てて抱き上げ、どうにか地上への落下は食い止められた。一体誰が彼女を助けたのかとアルミナは地上にっ視線を向けると、そこには折れた剣を構えるシュンの姿が存在した。
「くそっ……目を覚まして早々にこんな化け物と鉢合わせするとはな。どういう状況だよおい?」
「泣き言を抜かすな、怖いなら下がっていろ」
「まさかこのような街中で竜種と戦う事になるとは……」
地上に存在したのはジダンとエリナを除く「王国四騎士」のアカイ、リンダ、そして元王国四騎士候補の剣聖であるシュンが存在した。エリナを救い出した突風は彼等が生み出した魔法らしく、三人は地竜と向かい合うとそれぞれの武器を身構える。
「あれは王国四騎士か……だが、無茶だ。魔術師ではない君達に対応できる相手じゃない!!すぐにここから離れるんだ!!」
『…………』
アルミナは現れた3人に対して逃走するように指示を与え、普通の人間にしてみれば彼女の言葉は真っ当な正論である。確かに相手が人間やあるいはミノタウロスやサイクロプス程度の魔人族ならば戦闘職(武術系の職業)の人間でも対抗できるが、圧倒的な質量を誇る大型の魔獣に対して魔法以外の戦技が通用する事は滅多に存在しない。しかし、この場に現れた3人は「常識」から掛け離れた実力者であり、アルミナの言葉を聞いても3人は逃げる素振りすら見せなかった。
感想 5,097
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『ベルンハルト・フォン・バーデンは平穏に暮らしたい』
GamaFrog男爵家三男、ベルンハルト・フォン・バーデン。
家督継承権はなく、本来ならどこかの官職に就くか、他家へ仕えるか、婿入りするか――そんな将来が待っているはずだった。
しかしベルは少しだけ優秀すぎた。
小遣い稼ぎのつもりで始めた商売は成功し、気付けば父親より金を持ち、長男より領地経営に詳しく、次男より商売が上手くなっていた。
本人に出しゃばる気はない。
ただ普通に生きていただけだ。
それでも、優秀すぎる三男の存在は家族との距離を少しずつ広げていった。
家に居場所がなくなった。
だからベルは学園へ来た。
貴族だから一応入学した。
家にいるより気楽だったから。
静かに暮らしたかったから。
寄付金を積んで手に入れた広い寮部屋で、本を読み、昼寝をし、卒業後は適当な文官になって平穏に生きる
そのはずだった。
だが現実は違った。
男装令嬢に懐かれ。
王太子に目を付けられ。
商会には囲い込まれ。
気付けば平穏はどこへやら。
本人はただ平穏に暮らしたいだけ。
周囲はなぜか放っておいてくれない。
これは、面倒事を嫌う規格外の天才が、静かな人生を目指して失敗し続ける物語である。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
真の皇帝は俺です ~面倒だから幼なじみに帝位を任せていたら、婚約者に捨てられました。正体を明かしたら全員後悔してももう遅い~
由香皇帝の仕事が面倒だったレインは、信頼する幼なじみアレクシスに表向きの皇帝を任せ、自身は陰から帝国を支えていた。
だがある日、婚約者エミリアは「権力も将来性もない」と彼を見限り婚約破棄を宣言する。
しかし彼女は知らなかった。
帝国を動かしていた真の支配者が誰なのかを。
これは全てを持ちながら隠していた男と、見るべきものを見失った者たちの後悔の物語。
クラス全員で異世界召喚されたが、俺だけ教室に取り残されたのでとりあえず帰宅した
中山(ほ) クラス全員で異世界召喚されたが、先生と俺が残っていた。
魔法もチートスキルもステータス画面すら表示されない、ただの「残され損」
異世界に行けなかった俺を待っていたのは、世知辛い現実だった。
AI使用状況
GoogleのGeminiさん使ってます〜
誤字脱字チェックと調べ物お願いしてます
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。