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放浪編
再会 〈ゴンゾウ〉
「ゴンちゃん!?」
「そうそう、確かゴンゾウとかいう……えっ?」
剥がれ落ちた包帯から現れた顔は冒険者集団を組んでいるゴンゾウだと気づいたレナは試合場に向けて駆け出し、彼の元へ向かおうとする。しかし、その途中で試合場の周囲に立っていた兵士がレナの行動を止める。
「待て!!試合中に試合場に近づくな!!」
「試合を邪魔するのならば懲罰房行きだぞ!!」
「くっ……退けっ!!」
「うおっ!?」
邪魔をする二人の兵士を突き飛ばしてレナは試合場に近寄ると、倒れていたゴンゾウがレナの声に気づいたように立ち上がり、戸惑いの表情を浮かべながら振り返る。だが、試合中に別の事に気を取られて隙が生まれてしまい、巨人族の兵士がゴンゾウの顔を掴む。
「何処見ているガキが……まだ終わっていないぞ!!」
「ぐはぁっ!?」
「ゴンゾウ!!」
ゴンゾウの腹部に強烈な膝蹴りを喰らわせ、兵士は彼の巨体を持ち上げて地面に力任せに叩きつける。その様子を見ていられずにレナは試合場に上がろうとしたが、他の兵士に引き留められる。
「止めろ!!試合を邪魔したら厳罰を与えるぞ!!」
「離せっ!!このっ……」
「レナ、俺は大丈夫だ……邪魔をするなっ!!」
兵士を振り払ってでも試合を止めようとしたレナに対し、背中から石畳に叩きつけられながらもゴンゾウは起き上がり、勝負の邪魔をしないように告げる。全身が酷い打撲を負い、鼻の形が変形する程に痛めつけられながらもゴンゾウは諦めず、兵士と向かい合う。
「さあ、来い……!!」
「こ、このガキ……!!」
「ゴンちゃん……」
攻撃を加えていた兵士が怯むほどの気迫を放つゴンゾウを見てレナは思い留まり、試合場から離れる。ゴンゾウは全身から汗の蒸気を噴き上げながらも両腕を構え、兵士を鋭く睨む。その眼光に射抜かれた兵士は後ずさり、自分が有利なはずなのに追い詰められている感覚を味わい、悪態を吐いて試合場から離れた。
「ちっ……今日の所はこれで勘弁してやる。だが、次にサイクさんに迷惑を掛けたらこの程度じゃ済まさないからな!!」
「待て、まだ俺は……ぐうっ!?」
「ゴンちゃん!!」
巨人族の兵士は逃げるように試合場から降り立ち、それを見たゴンゾウは引き留めようとしたが怪我の痛みで耐え切れずに膝をつき、それを見たレナは試合場に上って彼の元へ向かう。他の兵士達もその場を離れ、試合を観戦していた囚人達も立ち去る。
「ちっ、結局あのガキ一発もやり返さなかったな。腰抜けが……」
「つまらねえ試合だったぜ」
「アンデッドみたいに何度も立ち上がりやがって……お陰でこっちは大損だ」
「お前等……!!」
『ひいっ!?』
好き勝手なことを言って立ち去る囚人達を見てレナは「威圧」のスキルを発動させ、あまりの気迫に囚人達は悲鳴を上げて走り去る。それを見てレナは鼻を鳴らすと今度はゴンゾウの身体に両手を押し当てて回復魔法を施す。
「少し痛いよ……回復超強化」
「ぐううっ!?」
ゴンゾウの肉体の自然回復能力を活性化させ、時間をかけて全身の打撲と鼻の形を戻す。支援魔法の回復超強化は普通の治癒魔導士の回復魔法よりも時間が掛かり、肉体に負担も大きいがゴンゾウの場合は体力が有り余っているので怪我が治ると何事もなかったように立ち上がる。
「おおっ……すまない、助かったぞレナ」
「どういたしまして……それよりもゴンちゃんがどうしてここに?」
冒険都市に存在したゴンゾウが監獄都市に存在する事にレナは疑問を抱き、どうして彼が囚人として捕まっているのかを尋ねると、ゴンゾウは頷いて何が起きたのかを話す。
「あの時、光に飲み込まれた俺は気づいたら何時の間にかこの監獄の中に存在した。そして侵入者と間違えられて捕まり、武器や防具も全て没収されてここの囚人として捕まった」
「よりにもよってこの場所に飛ばされたのか……他の皆は?」
「ここには俺以外に仲間はいない。レナもここに飛ばされて捕まったのか?」
「俺の場合はちょっと違うかな……」
レナは自分が気絶している間に何者かによって捕まり、装備を奪われて囚人達の馬車に送り込まれた事を説明する。お互いの状況を理解すると二人は試合場から降りて近くのベンチに座る。
「そうか……レナも捕まったのか。だが、お前なら魔法の力で抜け出せるんじゃないのか?」
「それがここを抜け出そうにも色々と情報不足でね……この監獄の外がどんな世界なのかも分からないし、それに装備を取り戻さない限りは脱走も出来ないよ」
「装備か……すまない、折角レナが渡してくれた武器も奪われてしまった」
「しょうがないよ、この状況じゃね……」
ゴンゾウの身に着けていた「金銀の闘拳」も兵士に奪われたらしく、脱走をする前に取り返す必要がある。ここでレナはどうしてゴンゾウが囚人に目を付けられて試合場に立たされていたのか疑問を抱き、試合という名目の暴力を受けるまでの経緯を尋ねた。
「そうそう、確かゴンゾウとかいう……えっ?」
剥がれ落ちた包帯から現れた顔は冒険者集団を組んでいるゴンゾウだと気づいたレナは試合場に向けて駆け出し、彼の元へ向かおうとする。しかし、その途中で試合場の周囲に立っていた兵士がレナの行動を止める。
「待て!!試合中に試合場に近づくな!!」
「試合を邪魔するのならば懲罰房行きだぞ!!」
「くっ……退けっ!!」
「うおっ!?」
邪魔をする二人の兵士を突き飛ばしてレナは試合場に近寄ると、倒れていたゴンゾウがレナの声に気づいたように立ち上がり、戸惑いの表情を浮かべながら振り返る。だが、試合中に別の事に気を取られて隙が生まれてしまい、巨人族の兵士がゴンゾウの顔を掴む。
「何処見ているガキが……まだ終わっていないぞ!!」
「ぐはぁっ!?」
「ゴンゾウ!!」
ゴンゾウの腹部に強烈な膝蹴りを喰らわせ、兵士は彼の巨体を持ち上げて地面に力任せに叩きつける。その様子を見ていられずにレナは試合場に上がろうとしたが、他の兵士に引き留められる。
「止めろ!!試合を邪魔したら厳罰を与えるぞ!!」
「離せっ!!このっ……」
「レナ、俺は大丈夫だ……邪魔をするなっ!!」
兵士を振り払ってでも試合を止めようとしたレナに対し、背中から石畳に叩きつけられながらもゴンゾウは起き上がり、勝負の邪魔をしないように告げる。全身が酷い打撲を負い、鼻の形が変形する程に痛めつけられながらもゴンゾウは諦めず、兵士と向かい合う。
「さあ、来い……!!」
「こ、このガキ……!!」
「ゴンちゃん……」
攻撃を加えていた兵士が怯むほどの気迫を放つゴンゾウを見てレナは思い留まり、試合場から離れる。ゴンゾウは全身から汗の蒸気を噴き上げながらも両腕を構え、兵士を鋭く睨む。その眼光に射抜かれた兵士は後ずさり、自分が有利なはずなのに追い詰められている感覚を味わい、悪態を吐いて試合場から離れた。
「ちっ……今日の所はこれで勘弁してやる。だが、次にサイクさんに迷惑を掛けたらこの程度じゃ済まさないからな!!」
「待て、まだ俺は……ぐうっ!?」
「ゴンちゃん!!」
巨人族の兵士は逃げるように試合場から降り立ち、それを見たゴンゾウは引き留めようとしたが怪我の痛みで耐え切れずに膝をつき、それを見たレナは試合場に上って彼の元へ向かう。他の兵士達もその場を離れ、試合を観戦していた囚人達も立ち去る。
「ちっ、結局あのガキ一発もやり返さなかったな。腰抜けが……」
「つまらねえ試合だったぜ」
「アンデッドみたいに何度も立ち上がりやがって……お陰でこっちは大損だ」
「お前等……!!」
『ひいっ!?』
好き勝手なことを言って立ち去る囚人達を見てレナは「威圧」のスキルを発動させ、あまりの気迫に囚人達は悲鳴を上げて走り去る。それを見てレナは鼻を鳴らすと今度はゴンゾウの身体に両手を押し当てて回復魔法を施す。
「少し痛いよ……回復超強化」
「ぐううっ!?」
ゴンゾウの肉体の自然回復能力を活性化させ、時間をかけて全身の打撲と鼻の形を戻す。支援魔法の回復超強化は普通の治癒魔導士の回復魔法よりも時間が掛かり、肉体に負担も大きいがゴンゾウの場合は体力が有り余っているので怪我が治ると何事もなかったように立ち上がる。
「おおっ……すまない、助かったぞレナ」
「どういたしまして……それよりもゴンちゃんがどうしてここに?」
冒険都市に存在したゴンゾウが監獄都市に存在する事にレナは疑問を抱き、どうして彼が囚人として捕まっているのかを尋ねると、ゴンゾウは頷いて何が起きたのかを話す。
「あの時、光に飲み込まれた俺は気づいたら何時の間にかこの監獄の中に存在した。そして侵入者と間違えられて捕まり、武器や防具も全て没収されてここの囚人として捕まった」
「よりにもよってこの場所に飛ばされたのか……他の皆は?」
「ここには俺以外に仲間はいない。レナもここに飛ばされて捕まったのか?」
「俺の場合はちょっと違うかな……」
レナは自分が気絶している間に何者かによって捕まり、装備を奪われて囚人達の馬車に送り込まれた事を説明する。お互いの状況を理解すると二人は試合場から降りて近くのベンチに座る。
「そうか……レナも捕まったのか。だが、お前なら魔法の力で抜け出せるんじゃないのか?」
「それがここを抜け出そうにも色々と情報不足でね……この監獄の外がどんな世界なのかも分からないし、それに装備を取り戻さない限りは脱走も出来ないよ」
「装備か……すまない、折角レナが渡してくれた武器も奪われてしまった」
「しょうがないよ、この状況じゃね……」
ゴンゾウの身に着けていた「金銀の闘拳」も兵士に奪われたらしく、脱走をする前に取り返す必要がある。ここでレナはどうしてゴンゾウが囚人に目を付けられて試合場に立たされていたのか疑問を抱き、試合という名目の暴力を受けるまでの経緯を尋ねた。
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