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放浪編
材料集め
――脱走するために必要な道具の材料を入手するため、レナはネズミと共に夜間の間は出入りが禁止されている作業区へと忍び込む。巨人族であるゴンゾウは隠密行動には不向きなので彼には今日の寝床を確保してもらい、今回は二人だけで行動する事になった。
「チュチュイ!!」
「……よし、誰も居ないですね。今の内に入りましょうか」
「へえ、中々優秀だなあの子」
ネズミの契約獣であるマウスが先導を行い、囚人区と作業区の間に築かれた鉄柵を潜り抜けると、周囲に兵士の姿が見えない事を確認したように鳴き声を上げる。誰も居ない事を確認するとレナは鉄柵を掴み、形状高速変化の能力を利用して人間が一人通れる程に隙間を広げる。
「ふんぬらばっ!!」
「うわっ!?見た目よりも凄い怪力ですね……これ、巨人族でも簡単に壊せないように設計されているんですよ?」
「結構鍛えてるんだよ。ほら、気づかれる前に早く入りなよ」
レナが隙間を広げるとネズミは驚いた表情を浮かべ、彼の視界には力ずくでレナが隙間を広げたようにしか見えなかった。だが、今は錬金術師の能力を説明する暇もないので適当に誤魔化しながらレナはネズミを作業区に招き入れると、目的の材料を探す。
「大量の鉄の布が欲しいのならあちらの方にあります。囚人の脱走防止のために鉄格子を作ってますから」
「囚人に脱走を防止させる道具を作り出させているのか……とんでもない場所だな」
「製造の際は兵士の厳しい監視もあるので細工も出来ませんからね。あった、あそこの木箱の中です」
ネズミの案内の元にレナは鉄格子の一部が収納されている木箱を発見し、必要な分だけの鉄棒を回収するために見張りはネズミに任せ、木箱の中の鉄棒を空間魔法を発動させて異空間に収める。
「念のために余分に持っていくか……よし、後は布だけだな」
「チュイッ?」
十分な量の鉄棒を回収するとレナはマウスが自分を見つめている事に気づき、微笑みながらマウスの頭を指先で撫でる。
「よしよし、いい子だ。この調子で何かに気づいたらすぐに教えてくれよ」
「チュチュ~」
「あんまり甘やかさないでくださいよ。その子は割と人懐っこいですけど、怒ると凄く怖いんですから」
マウスは嬉しそうにレナの指先に頬を摺り寄せるが、ネズミがすぐに掴み取って自分の肩に移動させると、2人(+1匹)は次の材料を集めるために今度は大きなテントが張り巡らされている場所へ向かう。
「よし、これぐらいあれば十分かな……ネズミ、布を取りはずのを手伝ってくれ」
「こんな事がばれたら間違いなく懲罰房行きですね……ほら、マウス君も手伝って!!」
「チュチュッ!?」
鉄棒に張り巡らされた布をレナとネズミは取り外し、巡回の兵士の訪れる前にどうにかテント用の大きな布の回収に成功する。布を丸めて背中に担ぐと、二人は急いでその場を離れようとしたが、マウスが何かに気づいたように鳴き声を上げた。
「チュイッ!?チュチュウッ!!」
「えっ!?不味い、大勢の兵士が近づいているそうです!!早く隠れないと……」
「マジで!?」
布を空間魔法で回収する前に大勢の兵士が接近する気配をマウスが感じ取り、慌ててレナとネズミは隠れる場所を探すと、都合がいい事に人間が隠れられる程の大きさの壺を発見した。壺の傍には荷車も置かれており、荷車の陰に隠れるように設置されているので目立ちにくく、他に隠れる場所を探す時間もないのでレナはネズミを呼び寄せる。
「よし、あそこに隠れるぞ!!ほら、中へ入れ!!」
「え、いやそれは……」
「いいから早く!!」
木箱に近寄るレナを見てネズミは何故か躊躇するが、仕方がないとばかりに意を決した表情を浮かべて後に続く。急いで壺の蓋をレナが開いた瞬間、その中身を見て愕然としてしまう。
「な、何だこれ……!?」
「それは残飯を廃棄するために用意されている大壺です……この作業区で食事を取る人間も多いからあちこちに用意されてますよ」
「チュイイッ……」
壺の底には残飯の塊が溜まっており、液体も混じっていたのか蓋を開いた瞬間に異臭が漂う。中身を確認したレナはネズミに振り返り、お互いに嫌な表情を浮かべるがこのままでは兵士に見つかってしまう。
「どうします?」
「どうするって……隠れるしかないだろ」
「チュイッ!?」
本気かとばかりにマウスは驚いた表情を浮かべるが、遠くから聞こえてくる兵士の足音はレナとネズミの耳元にも届き、二人は意を決してお互いに抱き合う形で壺の中に飛び込む。
(うえっ!?なんか足元にぬめっとした感触が……)
(ちょ、レナさん……動かないでくださいよせまいんですから)
(お前も俺の腰に抱き着くなよ……しっ、来たぞ)
壺の中に隠れながらレナとネズミは先ほどまで自分達が存在した場所に大勢の兵士が駆け寄る足音を確認し、聞き耳を立てて彼等の様子を伺う。兵士達はテントが1つなくなっている事に気づいて慌てている様子であり、その中の一人はレナも聞き覚えのある声があった。
※最弱職の書籍化記念として二羽目です!! ←(´・ω・)!?
「チュチュイ!!」
「……よし、誰も居ないですね。今の内に入りましょうか」
「へえ、中々優秀だなあの子」
ネズミの契約獣であるマウスが先導を行い、囚人区と作業区の間に築かれた鉄柵を潜り抜けると、周囲に兵士の姿が見えない事を確認したように鳴き声を上げる。誰も居ない事を確認するとレナは鉄柵を掴み、形状高速変化の能力を利用して人間が一人通れる程に隙間を広げる。
「ふんぬらばっ!!」
「うわっ!?見た目よりも凄い怪力ですね……これ、巨人族でも簡単に壊せないように設計されているんですよ?」
「結構鍛えてるんだよ。ほら、気づかれる前に早く入りなよ」
レナが隙間を広げるとネズミは驚いた表情を浮かべ、彼の視界には力ずくでレナが隙間を広げたようにしか見えなかった。だが、今は錬金術師の能力を説明する暇もないので適当に誤魔化しながらレナはネズミを作業区に招き入れると、目的の材料を探す。
「大量の鉄の布が欲しいのならあちらの方にあります。囚人の脱走防止のために鉄格子を作ってますから」
「囚人に脱走を防止させる道具を作り出させているのか……とんでもない場所だな」
「製造の際は兵士の厳しい監視もあるので細工も出来ませんからね。あった、あそこの木箱の中です」
ネズミの案内の元にレナは鉄格子の一部が収納されている木箱を発見し、必要な分だけの鉄棒を回収するために見張りはネズミに任せ、木箱の中の鉄棒を空間魔法を発動させて異空間に収める。
「念のために余分に持っていくか……よし、後は布だけだな」
「チュイッ?」
十分な量の鉄棒を回収するとレナはマウスが自分を見つめている事に気づき、微笑みながらマウスの頭を指先で撫でる。
「よしよし、いい子だ。この調子で何かに気づいたらすぐに教えてくれよ」
「チュチュ~」
「あんまり甘やかさないでくださいよ。その子は割と人懐っこいですけど、怒ると凄く怖いんですから」
マウスは嬉しそうにレナの指先に頬を摺り寄せるが、ネズミがすぐに掴み取って自分の肩に移動させると、2人(+1匹)は次の材料を集めるために今度は大きなテントが張り巡らされている場所へ向かう。
「よし、これぐらいあれば十分かな……ネズミ、布を取りはずのを手伝ってくれ」
「こんな事がばれたら間違いなく懲罰房行きですね……ほら、マウス君も手伝って!!」
「チュチュッ!?」
鉄棒に張り巡らされた布をレナとネズミは取り外し、巡回の兵士の訪れる前にどうにかテント用の大きな布の回収に成功する。布を丸めて背中に担ぐと、二人は急いでその場を離れようとしたが、マウスが何かに気づいたように鳴き声を上げた。
「チュイッ!?チュチュウッ!!」
「えっ!?不味い、大勢の兵士が近づいているそうです!!早く隠れないと……」
「マジで!?」
布を空間魔法で回収する前に大勢の兵士が接近する気配をマウスが感じ取り、慌ててレナとネズミは隠れる場所を探すと、都合がいい事に人間が隠れられる程の大きさの壺を発見した。壺の傍には荷車も置かれており、荷車の陰に隠れるように設置されているので目立ちにくく、他に隠れる場所を探す時間もないのでレナはネズミを呼び寄せる。
「よし、あそこに隠れるぞ!!ほら、中へ入れ!!」
「え、いやそれは……」
「いいから早く!!」
木箱に近寄るレナを見てネズミは何故か躊躇するが、仕方がないとばかりに意を決した表情を浮かべて後に続く。急いで壺の蓋をレナが開いた瞬間、その中身を見て愕然としてしまう。
「な、何だこれ……!?」
「それは残飯を廃棄するために用意されている大壺です……この作業区で食事を取る人間も多いからあちこちに用意されてますよ」
「チュイイッ……」
壺の底には残飯の塊が溜まっており、液体も混じっていたのか蓋を開いた瞬間に異臭が漂う。中身を確認したレナはネズミに振り返り、お互いに嫌な表情を浮かべるがこのままでは兵士に見つかってしまう。
「どうします?」
「どうするって……隠れるしかないだろ」
「チュイッ!?」
本気かとばかりにマウスは驚いた表情を浮かべるが、遠くから聞こえてくる兵士の足音はレナとネズミの耳元にも届き、二人は意を決してお互いに抱き合う形で壺の中に飛び込む。
(うえっ!?なんか足元にぬめっとした感触が……)
(ちょ、レナさん……動かないでくださいよせまいんですから)
(お前も俺の腰に抱き着くなよ……しっ、来たぞ)
壺の中に隠れながらレナとネズミは先ほどまで自分達が存在した場所に大勢の兵士が駆け寄る足音を確認し、聞き耳を立てて彼等の様子を伺う。兵士達はテントが1つなくなっている事に気づいて慌てている様子であり、その中の一人はレナも聞き覚えのある声があった。
※最弱職の書籍化記念として二羽目です!! ←(´・ω・)!?
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