文字の大きさ
大
中
小
446 / 2,093
放浪編
集う看守
『キィイイイッ!!』
「うわ、何だ!?」
頭上から聞こえてきた無数の奇怪な鳴き声にレナは空を見上げると、無数の蝙蝠が自分の元へ接近する光景が映し出され、咄嗟に「瞬動術」を発動させてレナはその場を離れる。だが、蝙蝠は黒霧で覆われているはずのレナの姿を完全に捉えているのか暗闇の中でも正確にレナの元へ向かう。
『キィイイイッ!!』
「こいつら、魔物か!?」
蝙蝠だと思い込んでいたが、実際に間近で確認すると全ての蝙蝠の頭部には角のような物が生えており、金切り声のような鳴き声を敢げてレナの追跡を行う。どうにか引き離そうとするが数があまりにも多く、移動先に先回りして大量の蝙蝠がレナの身体に襲い掛かろうとした。
「近づくな!!」
『キキィッ!?』
蝙蝠というよりは猿のような鳴き声を上げながら接近してきた蝙蝠に対してレナは右腕を振りぬくと、風の聖痕の力を発揮して衝撃波を生み出す。大量の蝙蝠型の魔獣達は吹き飛ばされるが、すぐに空中で体勢を整え直して空へ飛翔する。その様子を見たレナは蝙蝠が追跡できない場所に逃げるため、校舎内へ入り込む。
「ここならどうにか……うわっ!?」
『キィイッ!!』
窓から侵入して廊下に移動したレナは安心しかけるが、直後に窓ガラスに蝙蝠の大群が衝突し、ガラスに亀裂が生じた。その様子を見たレナは長くは持たないと判断し、廊下を疾走する。その一方で校舎内に存在した囚人達も異変に気付き、何事かと教室内で仮眠を取っていた囚人達も姿を現す。
「な、何の騒ぎだ!?」
「おい、何だこりゃ!?蝙蝠が窓に張り付いているぞ!?」
「ちょっと待て……あいつ、さっき配られた手配書の奴と似てねえか?」
異変に気付いた囚人達はレナと窓一面に張り付いた蝙蝠に気づいて驚愕の声を上げ、囚人の中には手配書を所持する人間も存在し、手配書の顔と瓜二つの顔をしているレナを見て驚きの声を上げる。
校舎内に逃げ込んだことが逆に仇となり、廊下内に大勢の囚人が現れた事で逃げ場も制限され、さらに時間が経過するごとに窓に張り付く蝙蝠の数も増加し続ける。このままでは完全に逃げ場を失うと判断したレナは囚人達が混乱を引き起こしている間に強行突破を仕掛ける事にした。
「仕方ない……怪我したくなかったらそこを退いてっ!!」
「おい、あいつが手配書の奴だ!!何としても捕まえろ!!」
「銀貨300枚だと!?」
「退け、俺が捕まえるんだ!!」
レナの正体に気づいた囚人達が目の色を変えて襲い掛かるが、そんな彼等に対してレナは駆け抜け、右腕の聖痕を輝かせながら通路内で魔法を発動させた。
「風圧!!」
「うおおおおおっ!?」
「ぎゃああああっ!?」
「な、なんだぁっ!?」
右手を突き出した瞬間に強烈な突風が廊下内に発生し、正面からレナを捕まえようとした囚人達が吹き飛ばされる。その光景を目撃した他の囚人は唖然とするが、その隙にレナは駆け抜ける。目指す先はネズミとゴンゾウが待機しているはずの教室であり、二人と合流して脱走を試みるしかなかった。
(どうにか二人の元へ辿り着ければ……何だっ!?)
だが、廊下を移動中に唐突に月光が差す窓から人影が現れ、直後に窓を破壊して廊下内に数人の人物が訪れる。それは蝙蝠を操作していたパールと、彼女の腕を掴まれた状態で身体中に黒霧の残滓を纏わりついたハイ・ゴブリンだった。
「くっ……すまないパール」
「いえいえ、気になさらないで~……あの程度の暗闇、私にとっては何の意味もなさないから」
「パール……さん」
レナに立ち塞がったのは二人の看守は廊下を塞ぐように立ち尽くし、お互いに無手のままレナと向き合う。二人を前にしてレナは両手を身構えるが、不意に違和感を抱いて後方を振り返る。
「……君達、退いてくれ」
「ああっ!?誰だ……か、看守長!?」
『全く、何の騒ぎだ?』
「さ、サイク……さん!?」
後方の廊下から囚人達を押しのけてサイクロプスと看守長も姿を現し、これで4人の看守に挟まれた事になったレナは冷や汗を流す。全員が魔人族でしかも廊下に挟まれた事により、逃げ場を完全に失う。人数も地の利も相手側が優勢の状況なので逃げ切る事は不可能だった。
戦闘を避けられない状況だと察したレナは両手を左右に構えて魔法を発動させる準備を行うが、この人数を相手にどのように戦い抜くのか冷静に考える。まず前方の通路にはサキュバスのパールとゴブリンの中でも知性に優れたハイ・ゴブリンが立ちふさがり、後方の通路には吸血鬼の看守長と怒ると手が付けられないサイクロプスとその他の囚人達、状況的に考えれば前方の通路の二人を突破する方が逃げ切れる可能性は高いが、問題があるのはレナは二人の能力の詳細を知らない。
(パールは魔物使いで間違いないけど、もう一人の方は何か能力を持っているのか……?)
パールが蝙蝠を操作している事は間違いはなく、彼女が魔物使いである事はレナも確信しているがもう一人のハイ・ゴブリンに関してはネズミからも情報を聞いていないのでどのような力を持つ看守なのか聞かされていない事が不気味に感じられた。
※今回の投稿の5秒前
カタナヅキ「どうだ!!ジョーカー5枚のファイブカードだ!!俺の勝ちだな(´ω`)」
レナ「いや、普通に反則だろそれ(´・ω・)」
アイリス「この勝負、作者の反則負けです!!」( ゚Д゚)ノ公開ボタン
カタナヅキ「ええっ……納得いかないOTZ」
「うわ、何だ!?」
頭上から聞こえてきた無数の奇怪な鳴き声にレナは空を見上げると、無数の蝙蝠が自分の元へ接近する光景が映し出され、咄嗟に「瞬動術」を発動させてレナはその場を離れる。だが、蝙蝠は黒霧で覆われているはずのレナの姿を完全に捉えているのか暗闇の中でも正確にレナの元へ向かう。
『キィイイイッ!!』
「こいつら、魔物か!?」
蝙蝠だと思い込んでいたが、実際に間近で確認すると全ての蝙蝠の頭部には角のような物が生えており、金切り声のような鳴き声を敢げてレナの追跡を行う。どうにか引き離そうとするが数があまりにも多く、移動先に先回りして大量の蝙蝠がレナの身体に襲い掛かろうとした。
「近づくな!!」
『キキィッ!?』
蝙蝠というよりは猿のような鳴き声を上げながら接近してきた蝙蝠に対してレナは右腕を振りぬくと、風の聖痕の力を発揮して衝撃波を生み出す。大量の蝙蝠型の魔獣達は吹き飛ばされるが、すぐに空中で体勢を整え直して空へ飛翔する。その様子を見たレナは蝙蝠が追跡できない場所に逃げるため、校舎内へ入り込む。
「ここならどうにか……うわっ!?」
『キィイッ!!』
窓から侵入して廊下に移動したレナは安心しかけるが、直後に窓ガラスに蝙蝠の大群が衝突し、ガラスに亀裂が生じた。その様子を見たレナは長くは持たないと判断し、廊下を疾走する。その一方で校舎内に存在した囚人達も異変に気付き、何事かと教室内で仮眠を取っていた囚人達も姿を現す。
「な、何の騒ぎだ!?」
「おい、何だこりゃ!?蝙蝠が窓に張り付いているぞ!?」
「ちょっと待て……あいつ、さっき配られた手配書の奴と似てねえか?」
異変に気付いた囚人達はレナと窓一面に張り付いた蝙蝠に気づいて驚愕の声を上げ、囚人の中には手配書を所持する人間も存在し、手配書の顔と瓜二つの顔をしているレナを見て驚きの声を上げる。
校舎内に逃げ込んだことが逆に仇となり、廊下内に大勢の囚人が現れた事で逃げ場も制限され、さらに時間が経過するごとに窓に張り付く蝙蝠の数も増加し続ける。このままでは完全に逃げ場を失うと判断したレナは囚人達が混乱を引き起こしている間に強行突破を仕掛ける事にした。
「仕方ない……怪我したくなかったらそこを退いてっ!!」
「おい、あいつが手配書の奴だ!!何としても捕まえろ!!」
「銀貨300枚だと!?」
「退け、俺が捕まえるんだ!!」
レナの正体に気づいた囚人達が目の色を変えて襲い掛かるが、そんな彼等に対してレナは駆け抜け、右腕の聖痕を輝かせながら通路内で魔法を発動させた。
「風圧!!」
「うおおおおおっ!?」
「ぎゃああああっ!?」
「な、なんだぁっ!?」
右手を突き出した瞬間に強烈な突風が廊下内に発生し、正面からレナを捕まえようとした囚人達が吹き飛ばされる。その光景を目撃した他の囚人は唖然とするが、その隙にレナは駆け抜ける。目指す先はネズミとゴンゾウが待機しているはずの教室であり、二人と合流して脱走を試みるしかなかった。
(どうにか二人の元へ辿り着ければ……何だっ!?)
だが、廊下を移動中に唐突に月光が差す窓から人影が現れ、直後に窓を破壊して廊下内に数人の人物が訪れる。それは蝙蝠を操作していたパールと、彼女の腕を掴まれた状態で身体中に黒霧の残滓を纏わりついたハイ・ゴブリンだった。
「くっ……すまないパール」
「いえいえ、気になさらないで~……あの程度の暗闇、私にとっては何の意味もなさないから」
「パール……さん」
レナに立ち塞がったのは二人の看守は廊下を塞ぐように立ち尽くし、お互いに無手のままレナと向き合う。二人を前にしてレナは両手を身構えるが、不意に違和感を抱いて後方を振り返る。
「……君達、退いてくれ」
「ああっ!?誰だ……か、看守長!?」
『全く、何の騒ぎだ?』
「さ、サイク……さん!?」
後方の廊下から囚人達を押しのけてサイクロプスと看守長も姿を現し、これで4人の看守に挟まれた事になったレナは冷や汗を流す。全員が魔人族でしかも廊下に挟まれた事により、逃げ場を完全に失う。人数も地の利も相手側が優勢の状況なので逃げ切る事は不可能だった。
戦闘を避けられない状況だと察したレナは両手を左右に構えて魔法を発動させる準備を行うが、この人数を相手にどのように戦い抜くのか冷静に考える。まず前方の通路にはサキュバスのパールとゴブリンの中でも知性に優れたハイ・ゴブリンが立ちふさがり、後方の通路には吸血鬼の看守長と怒ると手が付けられないサイクロプスとその他の囚人達、状況的に考えれば前方の通路の二人を突破する方が逃げ切れる可能性は高いが、問題があるのはレナは二人の能力の詳細を知らない。
(パールは魔物使いで間違いないけど、もう一人の方は何か能力を持っているのか……?)
パールが蝙蝠を操作している事は間違いはなく、彼女が魔物使いである事はレナも確信しているがもう一人のハイ・ゴブリンに関してはネズミからも情報を聞いていないのでどのような力を持つ看守なのか聞かされていない事が不気味に感じられた。
※今回の投稿の5秒前
カタナヅキ「どうだ!!ジョーカー5枚のファイブカードだ!!俺の勝ちだな(´ω`)」
レナ「いや、普通に反則だろそれ(´・ω・)」
アイリス「この勝負、作者の反則負けです!!」( ゚Д゚)ノ公開ボタン
カタナヅキ「ええっ……納得いかないOTZ」
感想 5,097
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『ベルンハルト・フォン・バーデンは平穏に暮らしたい』
GamaFrog男爵家三男、ベルンハルト・フォン・バーデン。
家督継承権はなく、本来ならどこかの官職に就くか、他家へ仕えるか、婿入りするか――そんな将来が待っているはずだった。
しかしベルは少しだけ優秀すぎた。
小遣い稼ぎのつもりで始めた商売は成功し、気付けば父親より金を持ち、長男より領地経営に詳しく、次男より商売が上手くなっていた。
本人に出しゃばる気はない。
ただ普通に生きていただけだ。
それでも、優秀すぎる三男の存在は家族との距離を少しずつ広げていった。
家に居場所がなくなった。
だからベルは学園へ来た。
貴族だから一応入学した。
家にいるより気楽だったから。
静かに暮らしたかったから。
寄付金を積んで手に入れた広い寮部屋で、本を読み、昼寝をし、卒業後は適当な文官になって平穏に生きる
そのはずだった。
だが現実は違った。
男装令嬢に懐かれ。
王太子に目を付けられ。
商会には囲い込まれ。
気付けば平穏はどこへやら。
本人はただ平穏に暮らしたいだけ。
周囲はなぜか放っておいてくれない。
これは、面倒事を嫌う規格外の天才が、静かな人生を目指して失敗し続ける物語である。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
真の皇帝は俺です ~面倒だから幼なじみに帝位を任せていたら、婚約者に捨てられました。正体を明かしたら全員後悔してももう遅い~
由香皇帝の仕事が面倒だったレインは、信頼する幼なじみアレクシスに表向きの皇帝を任せ、自身は陰から帝国を支えていた。
だがある日、婚約者エミリアは「権力も将来性もない」と彼を見限り婚約破棄を宣言する。
しかし彼女は知らなかった。
帝国を動かしていた真の支配者が誰なのかを。
これは全てを持ちながら隠していた男と、見るべきものを見失った者たちの後悔の物語。
クラス全員で異世界召喚されたが、俺だけ教室に取り残されたのでとりあえず帰宅した
中山(ほ) クラス全員で異世界召喚されたが、先生と俺が残っていた。
魔法もチートスキルもステータス画面すら表示されない、ただの「残され損」
異世界に行けなかった俺を待っていたのは、世知辛い現実だった。
AI使用状況
GoogleのGeminiさん使ってます〜
誤字脱字チェックと調べ物お願いしてます
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。