文字の大きさ
大
中
小
449 / 2,093
放浪編
乱戦
「さてと……行くぞ二人とも!!」
「おおっ!!」
「僕は非戦闘員なんですけどね……」
「ギギィッ!!」
退魔刀と反鏡剣を握り締めたレナは3人の看守の元へ真っ先に向かい、ゴンゾウはミノタウロスに向けて駆け出す。ネズミとゴブリンは別々の方向へ駆け抜け、兵士達を攪乱する。
「クルカ……コイ!!」
「うおおっ!!」
迫りくるゴンゾウに対してミノタウロスは金銀の闘拳を取り外し、地面に放り捨てる。素手の相手に自分が武器を使う事をプライドが許さず、正面から拳を突き出したゴンゾウの一撃を右腕で防ぐ。子供とはいえ、巨人族の怪力で殴りつけられたにも関わらずにミノタウロスは怯む事もなく、逆にゴンゾウの腕を弾く。
「ソノ程度カ!!」
「ぐうっ!?」
膝蹴りを繰り出してきたミノタウロスに対してゴンゾウは左腕で受けるが、膝を叩きつけられた箇所に激痛が走り、軽く痣が出来てしまう。しかし、痛みを堪えながらゴンゾウは頭突きを繰り出す。
「ぬんっ!!」
「グオッ!?」
石頭に関しては自信があるゴンゾウはミノタウロスの鼻頭に額を叩きつけ、相手がよろめいた隙に右拳を再び振りかざし、今度はボクシングのフックの要領で顔面を打ち抜く。
「ふんっ!!」
「グハッ……コノ、ガキガッ!!」
「うぐっ!?」
だが、顔面に強打を浴びながもミノタウロスは即座に反撃に移り、ゴンゾウの顔面を逆に打ち抜く。しかし、ゴンゾウも一瞬だけ意識が飛びそうになりながらも歯を食いしばり、左腕を振りぬいた。
「ぬぅんっ!!」
「遅イッ!!」
裏拳の要領で振りぬかれた拳をミノタウロスは頭を伏せて回避すると、今度はゴンゾウの胴体に向けて拳を繰り出す。咄嗟にゴンゾウは右腕で防ごうとしたが、ミノタウロスは構わずに腕の上から拳を叩きつけて追い込む。
「うぐっ……!?」
「最初ノ威勢ハドウシタ!!」
「ぐ、おおおおっ!!」
執拗に胴体を打ち続けるミノタウロスに対してゴンゾウは悔し気な表情を浮かべ、正攻法ではミノタウロスには及ばない事を嫌でも理解する。腕力も打撃の重さもミノタウロスが上回り、このままでは敗北は免れないと判断したゴンゾウは奥の手を使うために力を意識させる。
最初にゴンゾウの異変に気付いたのは攻撃を仕掛けていたミノタウロスであり、殴りつける腕の感触に違和感を覚え、何時の間にかゴンゾウの肉体が非常に硬くなっていく事を気づく。最初は筋肉を圧縮させて防御力を上昇させる「硬化」の戦技を使ったのかと思った。
(ナンダ……コイツノ身体ニ何ガ起キテイル!?)
攻撃を止めずにゴンゾウの肉体を殴り続けるが、拳を当てる度にゴンゾウの肉体の感触が変化し、やがて熱した岩石に拳を叩きつけているような感覚に陥ったミノタウロスは慌てて距離を取る。一体何が起きたのかと冷静にゴンゾウの身体を確認すると、何時の間にかゴンゾウの肉体は「鬼」のように皮膚の色が赤みを増している事に気付いた。
「ふうっ……ふうっ……!!」
「オマエ……一体何ヲシタ?」
ゴンゾウは全身から汗の蒸気を吹き出しながら血走った目でミノタウロスを睨みつけ、ゆっくりと歩み寄る。その姿を見てミノタウロスは無意識に警戒したのか後退ってしまう。その様子を見ていた他の兵士達も戸惑い、その中の一人の巨人族の兵士が何かを思い出したように叫ぶ。
「ま、まさか……こいつ、鬼人化を使えるのか!?こんなガキが!?」
「キジンカ……ダト!?」
「おぉおおおっ!!」
巨人族の兵士の言葉に反応したミノタウロスがよそ見をした瞬間、ゴンゾウは咆哮を上げて駆け出し、巨人族とは思えぬほどの速度でミノタウロスの肉体に体当たりを仕掛ける。人間砲弾のような速度で突進してきたゴンゾウに対してミノタウロスは反応に遅れてしまい、巨体同士が激突して地面に倒れ込む。
「グアアッ!?」
「があっ!!」
ゴンゾウはミノタウロスを押し倒すと身体に乗り込み、両腕を振り上げてミノタウロスの顔面に何度も拳を叩きつける。その速度、威力は先ほどの攻撃とはけた違いであり、ミノタウロスは鼻血を吹き出し、左目は腫れ上がって塞がってしまう。
「グアッ!?ガハッ……コノッ、ハナレロッ!!」
「ぐうっ……!?」
自分の身体に乗るゴンゾウをどうにか振り下ろしたミノタウロスは立ち上がり、ゴンゾウの顔面に拳をめり込む。だが、先ほどは一撃受けただけでよろめいたはずだが、ゴンゾウは拳を顔面にめり込ませた状態で反撃を繰り出す。
「うがぁっ!!」
「ゴハァッ!?」
「ミノ看守!?」
強烈な膝蹴りがミノタウロスの腹部に放たれ、血反吐が地面に散らばる。腕の3倍の力は存在する脚の力で蹴りつけられたミノタウロスは膝を突き、肋骨に罅が入ったことを悟る。
(ナンダ、コノ馬鹿ゲタ力ハ……コレガ昨日ノガキダトイウノカ!?)
昨日に一撃で自分が叩きのめしたはずのゴンゾウに追い詰められているという事実にミノタウロスは狼狽し、そんなミノタウロスの隙を逃さずにゴンゾウは次の攻撃に移るため、ミノタウロスの背後に移動して胴体を掴む。
「おおっ!!」
「僕は非戦闘員なんですけどね……」
「ギギィッ!!」
退魔刀と反鏡剣を握り締めたレナは3人の看守の元へ真っ先に向かい、ゴンゾウはミノタウロスに向けて駆け出す。ネズミとゴブリンは別々の方向へ駆け抜け、兵士達を攪乱する。
「クルカ……コイ!!」
「うおおっ!!」
迫りくるゴンゾウに対してミノタウロスは金銀の闘拳を取り外し、地面に放り捨てる。素手の相手に自分が武器を使う事をプライドが許さず、正面から拳を突き出したゴンゾウの一撃を右腕で防ぐ。子供とはいえ、巨人族の怪力で殴りつけられたにも関わらずにミノタウロスは怯む事もなく、逆にゴンゾウの腕を弾く。
「ソノ程度カ!!」
「ぐうっ!?」
膝蹴りを繰り出してきたミノタウロスに対してゴンゾウは左腕で受けるが、膝を叩きつけられた箇所に激痛が走り、軽く痣が出来てしまう。しかし、痛みを堪えながらゴンゾウは頭突きを繰り出す。
「ぬんっ!!」
「グオッ!?」
石頭に関しては自信があるゴンゾウはミノタウロスの鼻頭に額を叩きつけ、相手がよろめいた隙に右拳を再び振りかざし、今度はボクシングのフックの要領で顔面を打ち抜く。
「ふんっ!!」
「グハッ……コノ、ガキガッ!!」
「うぐっ!?」
だが、顔面に強打を浴びながもミノタウロスは即座に反撃に移り、ゴンゾウの顔面を逆に打ち抜く。しかし、ゴンゾウも一瞬だけ意識が飛びそうになりながらも歯を食いしばり、左腕を振りぬいた。
「ぬぅんっ!!」
「遅イッ!!」
裏拳の要領で振りぬかれた拳をミノタウロスは頭を伏せて回避すると、今度はゴンゾウの胴体に向けて拳を繰り出す。咄嗟にゴンゾウは右腕で防ごうとしたが、ミノタウロスは構わずに腕の上から拳を叩きつけて追い込む。
「うぐっ……!?」
「最初ノ威勢ハドウシタ!!」
「ぐ、おおおおっ!!」
執拗に胴体を打ち続けるミノタウロスに対してゴンゾウは悔し気な表情を浮かべ、正攻法ではミノタウロスには及ばない事を嫌でも理解する。腕力も打撃の重さもミノタウロスが上回り、このままでは敗北は免れないと判断したゴンゾウは奥の手を使うために力を意識させる。
最初にゴンゾウの異変に気付いたのは攻撃を仕掛けていたミノタウロスであり、殴りつける腕の感触に違和感を覚え、何時の間にかゴンゾウの肉体が非常に硬くなっていく事を気づく。最初は筋肉を圧縮させて防御力を上昇させる「硬化」の戦技を使ったのかと思った。
(ナンダ……コイツノ身体ニ何ガ起キテイル!?)
攻撃を止めずにゴンゾウの肉体を殴り続けるが、拳を当てる度にゴンゾウの肉体の感触が変化し、やがて熱した岩石に拳を叩きつけているような感覚に陥ったミノタウロスは慌てて距離を取る。一体何が起きたのかと冷静にゴンゾウの身体を確認すると、何時の間にかゴンゾウの肉体は「鬼」のように皮膚の色が赤みを増している事に気付いた。
「ふうっ……ふうっ……!!」
「オマエ……一体何ヲシタ?」
ゴンゾウは全身から汗の蒸気を吹き出しながら血走った目でミノタウロスを睨みつけ、ゆっくりと歩み寄る。その姿を見てミノタウロスは無意識に警戒したのか後退ってしまう。その様子を見ていた他の兵士達も戸惑い、その中の一人の巨人族の兵士が何かを思い出したように叫ぶ。
「ま、まさか……こいつ、鬼人化を使えるのか!?こんなガキが!?」
「キジンカ……ダト!?」
「おぉおおおっ!!」
巨人族の兵士の言葉に反応したミノタウロスがよそ見をした瞬間、ゴンゾウは咆哮を上げて駆け出し、巨人族とは思えぬほどの速度でミノタウロスの肉体に体当たりを仕掛ける。人間砲弾のような速度で突進してきたゴンゾウに対してミノタウロスは反応に遅れてしまい、巨体同士が激突して地面に倒れ込む。
「グアアッ!?」
「があっ!!」
ゴンゾウはミノタウロスを押し倒すと身体に乗り込み、両腕を振り上げてミノタウロスの顔面に何度も拳を叩きつける。その速度、威力は先ほどの攻撃とはけた違いであり、ミノタウロスは鼻血を吹き出し、左目は腫れ上がって塞がってしまう。
「グアッ!?ガハッ……コノッ、ハナレロッ!!」
「ぐうっ……!?」
自分の身体に乗るゴンゾウをどうにか振り下ろしたミノタウロスは立ち上がり、ゴンゾウの顔面に拳をめり込む。だが、先ほどは一撃受けただけでよろめいたはずだが、ゴンゾウは拳を顔面にめり込ませた状態で反撃を繰り出す。
「うがぁっ!!」
「ゴハァッ!?」
「ミノ看守!?」
強烈な膝蹴りがミノタウロスの腹部に放たれ、血反吐が地面に散らばる。腕の3倍の力は存在する脚の力で蹴りつけられたミノタウロスは膝を突き、肋骨に罅が入ったことを悟る。
(ナンダ、コノ馬鹿ゲタ力ハ……コレガ昨日ノガキダトイウノカ!?)
昨日に一撃で自分が叩きのめしたはずのゴンゾウに追い詰められているという事実にミノタウロスは狼狽し、そんなミノタウロスの隙を逃さずにゴンゾウは次の攻撃に移るため、ミノタウロスの背後に移動して胴体を掴む。
感想 5,097
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『ベルンハルト・フォン・バーデンは平穏に暮らしたい』
GamaFrog男爵家三男、ベルンハルト・フォン・バーデン。
家督継承権はなく、本来ならどこかの官職に就くか、他家へ仕えるか、婿入りするか――そんな将来が待っているはずだった。
しかしベルは少しだけ優秀すぎた。
小遣い稼ぎのつもりで始めた商売は成功し、気付けば父親より金を持ち、長男より領地経営に詳しく、次男より商売が上手くなっていた。
本人に出しゃばる気はない。
ただ普通に生きていただけだ。
それでも、優秀すぎる三男の存在は家族との距離を少しずつ広げていった。
家に居場所がなくなった。
だからベルは学園へ来た。
貴族だから一応入学した。
家にいるより気楽だったから。
静かに暮らしたかったから。
寄付金を積んで手に入れた広い寮部屋で、本を読み、昼寝をし、卒業後は適当な文官になって平穏に生きる
そのはずだった。
だが現実は違った。
男装令嬢に懐かれ。
王太子に目を付けられ。
商会には囲い込まれ。
気付けば平穏はどこへやら。
本人はただ平穏に暮らしたいだけ。
周囲はなぜか放っておいてくれない。
これは、面倒事を嫌う規格外の天才が、静かな人生を目指して失敗し続ける物語である。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
真の皇帝は俺です ~面倒だから幼なじみに帝位を任せていたら、婚約者に捨てられました。正体を明かしたら全員後悔してももう遅い~
由香皇帝の仕事が面倒だったレインは、信頼する幼なじみアレクシスに表向きの皇帝を任せ、自身は陰から帝国を支えていた。
だがある日、婚約者エミリアは「権力も将来性もない」と彼を見限り婚約破棄を宣言する。
しかし彼女は知らなかった。
帝国を動かしていた真の支配者が誰なのかを。
これは全てを持ちながら隠していた男と、見るべきものを見失った者たちの後悔の物語。
クラス全員で異世界召喚されたが、俺だけ教室に取り残されたのでとりあえず帰宅した
中山(ほ) クラス全員で異世界召喚されたが、先生と俺が残っていた。
魔法もチートスキルもステータス画面すら表示されない、ただの「残され損」
異世界に行けなかった俺を待っていたのは、世知辛い現実だった。
AI使用状況
GoogleのGeminiさん使ってます〜
誤字脱字チェックと調べ物お願いしてます
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。