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放浪編
傭兵ギルドの調査
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――誘拐を企んでいた3人組を捕まえたレナ達は彼等を傭兵ギルドの元まで連行すると、職員達が慌てて対応を行う。どうやら捕まえた3人は傭兵ギルドに所属した人間だったらしく、ギルド長室に案内されてギルド長自ら謝罪を受けた。
「申し訳ない!!今回の件、誠にご迷惑をお掛けしました!!」
「あの、顔を上げてください。一体何があったんですか?」
ギルド長を務めていたのは獣人族の老齢の男性であり、申し訳なさそうに頭を下げて謝罪を行う。だが、レナ達としては謝罪の言葉よりも何故自分達が襲われたのか知りたく、彼等が何の目的で襲撃してきたのかを質問する。
「あの3人を調べたところ、どうやら昨日に捕まえたガブ男爵と繋がりのあるダルンを慕っていた者達です。彼等はダルンが捕まったのが貴方達の報告である事を知り、逆恨みとして誘拐して奴隷商人に売り払うつもりだったようです」
「……酷い話ですね」
「本当に申し訳ありません……まさか、うちのギルドの人間がそのような悪事に加担していたとは……!!」
「むうっ……」
昨日にレナは男爵が捕まえる際にダルンも彼の共犯者として傭兵ギルドに報告していたため、両者は逮捕されて現在はギルド内で取り調べを受けている。だが、どちらも観念したのかこれまでに街中で行方不明になった子供達を誘拐した犯人は自分達である事を認めたという。
しかし、男爵に協力をしていたのはダルンだけではなく、彼を兄貴分として慕っていた複数名の傭兵も事件に関与しており、彼等は自分達が捕まる前に二人が捕まった原因であるレナ達の誘拐を試みる。レナ達を奴隷商人に売り飛ばした後に逃げるつもりだったらしいが、結局は返り討ちにされた事になる。
「どううやら男爵は不特定多数の傭兵と繋がりを持っていたようで……現在は職員を含めて傭兵ギルドに所属する全員に取り調べを行っています。それと殺された子供の親が殺到して男爵を出す様に喚き散ら有様でして……」
「子供を失ったのだから当然の事だな」
子供の行方不明事件の犯人が男爵である事は既に街中に知れ渡っており、傭兵ギルドの前では大勢の民衆が詰め寄っていた。男爵を罵倒する者、あるいは男爵の無実を信じる者、殺された子供の親類が集まって事件の真相を問い質す声が窓から聞こえ、ギルド長は頭を抱えながら今回の事態をどのように対処すべきか思い悩む。
「正直、私も男爵と親交はあったのですが未だに信じられません……あれほど子供好きな方がこんな凶行を起こしていたなんて……」
「だけど事実です。生き残っていた子供達はどうしていますか?」
「今は治療院の方で治療を受けています。ですが、身体の一部を失っている子供の感知は難しく、恐らく何らかの後遺症が残るでしょう」
「そう、ですか」
回復薬の類には肉体を再生させる物も存在するが、あまりに怪我を負ってから長い時間が経過していると完治は難しく、拷問を受けていた子供達の精神状態の事を考えても治療は長引くと考えられた。
男爵の屋敷を調査した結果、これまでに100名近くの子供を誘拐し、殺害していた事が発覚したため、男爵と彼に協力した人間達は重罪は免れないだろう。人望が厚かった男爵が子供の誘拐事件の犯人であるなど住民の誰もが予想も出来ず、逆に信じていたからこそ非道を行った男爵を許せない人間も多い。
「あの……一つ聞きたい事があるんですけど、男爵の息子さんを死霊人形にした死霊使いというのは見つかったんですか?」
「いえ、事情聴取の際にはどうやら男爵は流れ者の人間に依頼したらしく、死霊使いの詳細は女性である事以外に判明していません。ですが、支払った代金や渡した物に関しては判明しています」
「渡した物……それはどんな物ですか?」
事前にダルンから事情を聞いていたレナだが、男爵が死霊使いに渡したという「家宝」については内容を聞いていない事を思い出し、ギルド長に尋ねると彼は資料を片手に困惑した表情を浮かべる。
「話を聞く限り、どうやら特殊な魔道具のようですね。なんでもガブ男爵家に伝わる家宝らしくて……翼のような形をした装飾品だそうです」
「翼……なら、それはどんな効果を生む魔道具ですか?」
「男爵の話を聞く限りではなんでも冒険者だった曾祖父が持って帰ってきた貴重な魔道具らしく、身に着けるだけで本物の鳥のように空を飛べる魔道具らしいです。まあ、実際に男爵は試した事はないらしいので本当に魔道具にそんな力があったのかは分からないそうですが……」
「そうですか……」
「レナ、何か気になるのか?」
ギルド長の言葉を聞いてレナは納得したように頷き、隣に座るゴンゾウがレナの反応を見て不思議そうに尋ねると、レナは死霊使いの正体が判明した事を話す。
「翼のような形をした魔道具を持つ死霊使いに心当たりがあります。名前はキラウ、多分死霊使いの中でも最悪の部類にはいる性悪女です」
「き、キラウ!?あの悪名高い死霊使いですか……!?」
「なるほど、奴か……腐敗竜を操った死霊使いだな」
「レナと少し顔が似てるオバさん?」
キラウの名前を口にした途端にギルド長は震えあがり、どうやら獣人国でもキラウの悪名は有名らしく、レナもまさかこの土地でキラウが「神器」を入手した事を知る事になるとは思わなかった。
「申し訳ない!!今回の件、誠にご迷惑をお掛けしました!!」
「あの、顔を上げてください。一体何があったんですか?」
ギルド長を務めていたのは獣人族の老齢の男性であり、申し訳なさそうに頭を下げて謝罪を行う。だが、レナ達としては謝罪の言葉よりも何故自分達が襲われたのか知りたく、彼等が何の目的で襲撃してきたのかを質問する。
「あの3人を調べたところ、どうやら昨日に捕まえたガブ男爵と繋がりのあるダルンを慕っていた者達です。彼等はダルンが捕まったのが貴方達の報告である事を知り、逆恨みとして誘拐して奴隷商人に売り払うつもりだったようです」
「……酷い話ですね」
「本当に申し訳ありません……まさか、うちのギルドの人間がそのような悪事に加担していたとは……!!」
「むうっ……」
昨日にレナは男爵が捕まえる際にダルンも彼の共犯者として傭兵ギルドに報告していたため、両者は逮捕されて現在はギルド内で取り調べを受けている。だが、どちらも観念したのかこれまでに街中で行方不明になった子供達を誘拐した犯人は自分達である事を認めたという。
しかし、男爵に協力をしていたのはダルンだけではなく、彼を兄貴分として慕っていた複数名の傭兵も事件に関与しており、彼等は自分達が捕まる前に二人が捕まった原因であるレナ達の誘拐を試みる。レナ達を奴隷商人に売り飛ばした後に逃げるつもりだったらしいが、結局は返り討ちにされた事になる。
「どううやら男爵は不特定多数の傭兵と繋がりを持っていたようで……現在は職員を含めて傭兵ギルドに所属する全員に取り調べを行っています。それと殺された子供の親が殺到して男爵を出す様に喚き散ら有様でして……」
「子供を失ったのだから当然の事だな」
子供の行方不明事件の犯人が男爵である事は既に街中に知れ渡っており、傭兵ギルドの前では大勢の民衆が詰め寄っていた。男爵を罵倒する者、あるいは男爵の無実を信じる者、殺された子供の親類が集まって事件の真相を問い質す声が窓から聞こえ、ギルド長は頭を抱えながら今回の事態をどのように対処すべきか思い悩む。
「正直、私も男爵と親交はあったのですが未だに信じられません……あれほど子供好きな方がこんな凶行を起こしていたなんて……」
「だけど事実です。生き残っていた子供達はどうしていますか?」
「今は治療院の方で治療を受けています。ですが、身体の一部を失っている子供の感知は難しく、恐らく何らかの後遺症が残るでしょう」
「そう、ですか」
回復薬の類には肉体を再生させる物も存在するが、あまりに怪我を負ってから長い時間が経過していると完治は難しく、拷問を受けていた子供達の精神状態の事を考えても治療は長引くと考えられた。
男爵の屋敷を調査した結果、これまでに100名近くの子供を誘拐し、殺害していた事が発覚したため、男爵と彼に協力した人間達は重罪は免れないだろう。人望が厚かった男爵が子供の誘拐事件の犯人であるなど住民の誰もが予想も出来ず、逆に信じていたからこそ非道を行った男爵を許せない人間も多い。
「あの……一つ聞きたい事があるんですけど、男爵の息子さんを死霊人形にした死霊使いというのは見つかったんですか?」
「いえ、事情聴取の際にはどうやら男爵は流れ者の人間に依頼したらしく、死霊使いの詳細は女性である事以外に判明していません。ですが、支払った代金や渡した物に関しては判明しています」
「渡した物……それはどんな物ですか?」
事前にダルンから事情を聞いていたレナだが、男爵が死霊使いに渡したという「家宝」については内容を聞いていない事を思い出し、ギルド長に尋ねると彼は資料を片手に困惑した表情を浮かべる。
「話を聞く限り、どうやら特殊な魔道具のようですね。なんでもガブ男爵家に伝わる家宝らしくて……翼のような形をした装飾品だそうです」
「翼……なら、それはどんな効果を生む魔道具ですか?」
「男爵の話を聞く限りではなんでも冒険者だった曾祖父が持って帰ってきた貴重な魔道具らしく、身に着けるだけで本物の鳥のように空を飛べる魔道具らしいです。まあ、実際に男爵は試した事はないらしいので本当に魔道具にそんな力があったのかは分からないそうですが……」
「そうですか……」
「レナ、何か気になるのか?」
ギルド長の言葉を聞いてレナは納得したように頷き、隣に座るゴンゾウがレナの反応を見て不思議そうに尋ねると、レナは死霊使いの正体が判明した事を話す。
「翼のような形をした魔道具を持つ死霊使いに心当たりがあります。名前はキラウ、多分死霊使いの中でも最悪の部類にはいる性悪女です」
「き、キラウ!?あの悪名高い死霊使いですか……!?」
「なるほど、奴か……腐敗竜を操った死霊使いだな」
「レナと少し顔が似てるオバさん?」
キラウの名前を口にした途端にギルド長は震えあがり、どうやら獣人国でもキラウの悪名は有名らしく、レナもまさかこの土地でキラウが「神器」を入手した事を知る事になるとは思わなかった。
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