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放浪編
思わぬ再会 〈ダイン〉
「ぐぐぐっ……!!駄目だ、押しても引いてもびくともしないな……」
「ゴンちゃんの力でも開かないか……形状高速変化を使えば無理にでも開けそうだけど、結構魔力を使いそうだな。上から忍び込む?」
「止めておいた方がいい。多分、入れない」
ゴンゾウの怪力でも扉は開く事は出来ず、レナは防壁を乗り越える事が出来ないのかと考えたがコトミンが止める。コトミンは地面に落ちている小石を拾い上げると、防壁の上空に向けて投げつけた瞬間、小石が防壁を超えようとした瞬間に防壁に設置された結果石が発動して緑色の防護壁を展開して小石を弾く。
「私が中に居たときに何度か空から鳥が入ってこようとしたけど、今の様に結界に弾かれた。だから上から入るのは無理だと思う」
「なるほど、壁を破壊するのも難しそうだし、やっぱり東門から入るしかないのか」
「仕方ないな」
防壁を飛び越えられない以上は東門から入るしかないと判断したレナ達は移動を開始すると、途中で魔物と全く遭遇しない事に違和感を抱く。森を移動するときに何度か魔獣は見かけたが交戦には至っておらず、何故か魔物達が遺跡の周囲には近寄らない事に気付く。
防壁を確認した限りでは結果石は施されているが魔物だけが嫌う異臭を放つ「腐敗石」の類は取り付けられていないにも関わらずに魔物が防壁付近に近寄らない事に疑問を抱き、レナは深淵の森に存在した遺跡にも魔物があまり見かけなかった事を思い出す。
深淵の森では「戦人形」とレナ達が呼ぶ特殊なゴーレムが遺跡の守護をしていたので魔物は近寄らなかったが、こちらにも同様に遺跡を守護する存在がいる可能性もある。しかし、先に遺跡に入ったコトミンはそれらしい存在を確認していない事が気になり、もしかしたらレナ達が知らないだけで魔物が近寄らない仕掛けが施されているのかもしれない。
「レナ、東門はここだぞ?」
「あ、ごめん……考え事していた」
森の様子を観察していたせいか危うく東門を通り過ぎようとしたレナはゴンゾウの言葉に振り返り、開け放たれた大きな門を確認する。こちらの門の扉は最初から開け放たれており、コトミンはこちらから脱出したという。
「ここの門の材質もアダマンタイトみたいだな……希少金属のはずなのに門の材料に使うあたり、昔は手軽に手に入る金属だったのかな?」
「前のように持って帰るのか?」
「う~ん……アダマンタイトは地味に重いからな」
伝説の武器の素材としても利用される希少金属「アダマンタイト」は非常に硬く、耐久性が高い金属である。だが、反面にかなりの重量が存在するので武器として加工しても扱いにくいという難点があり、空間魔法で異空間に収めるとしても制限重量が圧迫されてしまう。
「今回は別にいいかな……あ、ゴンちゃんの闘拳を作ってあげようか?」
「アダマンタイトの闘拳か……」
「待って……何か聞こえる」
アダマンタイト製の闘拳が欲しいかを尋ねられたゴンゾウは悩むが、彼が返事を行う前にコトミンが何かに気付いたように扉を潜り抜けて中に入る。2人も後に続くと、何処からか人間の声が聞こえてくる事に気付いた。
――けてぇっ……!!
防壁の内部は以前に深淵の森に訪れた遺跡と同じ建築技術で構成された建物が広がり、ここが勇者が関与している遺跡である事を確信する一方でレナは何処からか聞こえてくる人間の声に目を見開く。
「ねえ、この声って何か聞きなれてる気がしない?」
「ああ……何だか久しぶりに感じるな」
「あっちの方から聞こえてくる」
妙に聞きなれた声にレナ達は顔色を変えて悲鳴のした方向に視線を向けると、そこには背中に大きな包みを抱えて全力疾走でこちらに向かう青年の姿が存在した。
「うおおおおっ!!誰か助けてくれぇえええっ!?」
「ダイン!?」
レナ達の元へ駆け抜けてくるのは同じ冒険者集団の自称一流の闇魔導士の「ダイン」で間違いなく、背中に大量の魔石を包んだ布袋を抱えながら駆け抜けるダインはレナ達の存在に気付いて笑顔を浮かべた。
「あれ!?そこにいるのってレナか!?助かった、早くこいつを何とかしてくれぇっ!!」
「こいつって……何だあれ!?」
「ゴーレム……なのか!?」
「おおうっ……凄い光景」
ダインの背後から土煙が舞い上がり、彼の背後から全身が灰色の甲冑の騎士の姿をした「石像」が追ってくる事に気付いたレナ達は戦闘体勢に入る。何が起きているのかは不明だが、ダインを救うためにレナは退魔刀を握り締めて駆け抜ける。
「頭を下げろダイン!!」
「ちょ、待っ……うわぁあああっ!?」
『ッ……!!』
横薙ぎに振り払われた退魔刀の刃をダインは身体を伏せて回避すると、背後に迫っていた石像の騎士は左腕に装着していた大盾を構て刃を受け止め、正面から耐え抜く。例えオーガであろうと切り裂くレナの斬撃を受け切った石像に対して全員が驚き、その一方でレナは大剣から伝わる感触に違和感を覚えた。
「ゴンちゃんの力でも開かないか……形状高速変化を使えば無理にでも開けそうだけど、結構魔力を使いそうだな。上から忍び込む?」
「止めておいた方がいい。多分、入れない」
ゴンゾウの怪力でも扉は開く事は出来ず、レナは防壁を乗り越える事が出来ないのかと考えたがコトミンが止める。コトミンは地面に落ちている小石を拾い上げると、防壁の上空に向けて投げつけた瞬間、小石が防壁を超えようとした瞬間に防壁に設置された結果石が発動して緑色の防護壁を展開して小石を弾く。
「私が中に居たときに何度か空から鳥が入ってこようとしたけど、今の様に結界に弾かれた。だから上から入るのは無理だと思う」
「なるほど、壁を破壊するのも難しそうだし、やっぱり東門から入るしかないのか」
「仕方ないな」
防壁を飛び越えられない以上は東門から入るしかないと判断したレナ達は移動を開始すると、途中で魔物と全く遭遇しない事に違和感を抱く。森を移動するときに何度か魔獣は見かけたが交戦には至っておらず、何故か魔物達が遺跡の周囲には近寄らない事に気付く。
防壁を確認した限りでは結果石は施されているが魔物だけが嫌う異臭を放つ「腐敗石」の類は取り付けられていないにも関わらずに魔物が防壁付近に近寄らない事に疑問を抱き、レナは深淵の森に存在した遺跡にも魔物があまり見かけなかった事を思い出す。
深淵の森では「戦人形」とレナ達が呼ぶ特殊なゴーレムが遺跡の守護をしていたので魔物は近寄らなかったが、こちらにも同様に遺跡を守護する存在がいる可能性もある。しかし、先に遺跡に入ったコトミンはそれらしい存在を確認していない事が気になり、もしかしたらレナ達が知らないだけで魔物が近寄らない仕掛けが施されているのかもしれない。
「レナ、東門はここだぞ?」
「あ、ごめん……考え事していた」
森の様子を観察していたせいか危うく東門を通り過ぎようとしたレナはゴンゾウの言葉に振り返り、開け放たれた大きな門を確認する。こちらの門の扉は最初から開け放たれており、コトミンはこちらから脱出したという。
「ここの門の材質もアダマンタイトみたいだな……希少金属のはずなのに門の材料に使うあたり、昔は手軽に手に入る金属だったのかな?」
「前のように持って帰るのか?」
「う~ん……アダマンタイトは地味に重いからな」
伝説の武器の素材としても利用される希少金属「アダマンタイト」は非常に硬く、耐久性が高い金属である。だが、反面にかなりの重量が存在するので武器として加工しても扱いにくいという難点があり、空間魔法で異空間に収めるとしても制限重量が圧迫されてしまう。
「今回は別にいいかな……あ、ゴンちゃんの闘拳を作ってあげようか?」
「アダマンタイトの闘拳か……」
「待って……何か聞こえる」
アダマンタイト製の闘拳が欲しいかを尋ねられたゴンゾウは悩むが、彼が返事を行う前にコトミンが何かに気付いたように扉を潜り抜けて中に入る。2人も後に続くと、何処からか人間の声が聞こえてくる事に気付いた。
――けてぇっ……!!
防壁の内部は以前に深淵の森に訪れた遺跡と同じ建築技術で構成された建物が広がり、ここが勇者が関与している遺跡である事を確信する一方でレナは何処からか聞こえてくる人間の声に目を見開く。
「ねえ、この声って何か聞きなれてる気がしない?」
「ああ……何だか久しぶりに感じるな」
「あっちの方から聞こえてくる」
妙に聞きなれた声にレナ達は顔色を変えて悲鳴のした方向に視線を向けると、そこには背中に大きな包みを抱えて全力疾走でこちらに向かう青年の姿が存在した。
「うおおおおっ!!誰か助けてくれぇえええっ!?」
「ダイン!?」
レナ達の元へ駆け抜けてくるのは同じ冒険者集団の自称一流の闇魔導士の「ダイン」で間違いなく、背中に大量の魔石を包んだ布袋を抱えながら駆け抜けるダインはレナ達の存在に気付いて笑顔を浮かべた。
「あれ!?そこにいるのってレナか!?助かった、早くこいつを何とかしてくれぇっ!!」
「こいつって……何だあれ!?」
「ゴーレム……なのか!?」
「おおうっ……凄い光景」
ダインの背後から土煙が舞い上がり、彼の背後から全身が灰色の甲冑の騎士の姿をした「石像」が追ってくる事に気付いたレナ達は戦闘体勢に入る。何が起きているのかは不明だが、ダインを救うためにレナは退魔刀を握り締めて駆け抜ける。
「頭を下げろダイン!!」
「ちょ、待っ……うわぁあああっ!?」
『ッ……!!』
横薙ぎに振り払われた退魔刀の刃をダインは身体を伏せて回避すると、背後に迫っていた石像の騎士は左腕に装着していた大盾を構て刃を受け止め、正面から耐え抜く。例えオーガであろうと切り裂くレナの斬撃を受け切った石像に対して全員が驚き、その一方でレナは大剣から伝わる感触に違和感を覚えた。
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