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放浪編
勇者の遺物
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ダインの案内の元、神殿を抜け出したレナ達は文字通りに「謎の広間」へと到着した。円形型の大きな広場であり、中央部には金色に光り輝く台座と直径が10メートルを超える巨大な金色の金属の輪が浮揚していた。その色合いを見てレナはゴンゾウが装備している「金銀の闘拳」と同じ輝きを放つ事に気付く。
「これがダインの言っていた奴?確かに不思議な光景だな……」
「いや、これ不思議どころじゃないだろ!?こんな大きな物体が浮かんでいるんだぞ!?前にハンゾウが持ってきた浮揚石の類でおかしいと思わないの!?」
「前にハンゾウが持ってきた浮揚石という空に浮かぶ魔石じゃないのか?」
「僕も最初はそう考えたんだけど、ちょっと見てろよ……てりゃっ!!」
「あっ」
ダインは落ちていた石を拾い上げ、広場の台座に向けて投げ込む。そのまま小石は輪の中に潜り抜けようとした瞬間、輪の中心部が光り輝いて投げ込まれた小石を跳ね返す。その光景を見たレナ達は驚き、ダインはため息を吐きながら背中をさする。
「僕が最初に調べようと近づいてみたら、さっきみたいに輪っかが光り輝いて弾き飛ばされたんだよ。でも、不思議な事に結構な勢いで飛ばされたんだけど、吹き飛ばされた時は痛みはなかった……まあ、背中から地面に倒れて腰を痛めたんだけどさ」
「近寄ろうとする物体を反射するというわけか……」
「レナ、ここに何か書いてる」
「え、どれどれ?」
コトミンの言葉にレナは視線を向けると、確かに台座の部分に文字が記されており、しかもこの世界の文字ではなく地球の日本語で記されていた。久しぶりの日本語を見てレナはここが勇者が残した遺跡だと確信する一方、その文章を見て驚愕の事実を確認する。
――地球から転移された人間のためにこの装置の使い方を書き記します。これは「転移門」という別の場所へ転移するための機械です。転移先は別の場所に設置された転移門に固定されますが、この世界を旅するのに便利な道具になるでしょう。
転移門の使用方法は「十字鍵」と呼ばれる鍵を台座に設置する必要があります。設置した十字鍵は転移の際に自動的に転移先に転送されるので失くす心配はありません。これから召喚されるであろう勇者の皆さんの役に立つことを願います。
文章の内容からどうやら転移門と呼ばれる装置を作り出した人間が記した物らしく、一番下の方には名前が記されていた。その名前を見てレナは疑問を抱く。
(霧崎……レア?従弟の兄ちゃんと同じ名前だ)
偶然なのか記された名前には地球で暮らしていた頃のレナの従弟と同じ名前が記されているが、まさか本人ではないのか考えてしまうが、今更確かめる手段はない。
(この文字を残されたのは少なくとも数百年前ぐらいだろうから生きてるとは思えないな……それよりも転移門に十字鍵か。昔の勇者はこれを使って色々な場所に転移していたのか)
過去に召喚された勇者が使用したと思われる「転移門」と呼ばれる機器を前にしてレナは感動を覚え、同じ地球人の作り出した物に興味を抱かざるを得ない。だが、残念な事に十字鍵と呼ばれる道具がなければ機器を発動させる事は出来ないようであり、台座には鍵の差込口と思われる鍵穴が存在した。大きさはかなり大きく、短剣でも這い切れる程の深さは存在した。
「どうやら昔の勇者が使っていた別の場所へ転移するための魔道具みたいだね。でも、今の状態だと発動出来ないみたい」
「マジで!?そんなに凄い代物だったのか……」
「それならどんな場所にでも行けるのか?」
「いや、これと同じ物が世界中にあるみたいだから別の場所に存在する転移門に移動できるだけ。最も今はここに嵌め込む道具がないと発動出来ないみたいだけどね」
「……残念」
レナが指差した鍵穴を覗き込んだコトミンがつまなそうな表情を浮かべ、実際に起動出来たのならば良かったのだが、肝心の十字鍵と呼ばれる鍵が無ければ何も出来ない。広間の存在を確かめる事が出来たのでレナ達は立ち去ろうとした時、不意にレナは頭を抑える。
「うっ……?」
「レナ?どうかした?」
「いや、ちょっと頭痛が……え?」
唐突に襲われた頭痛にレナは頭を抑えると、不意に視界に存在したコトミン達の動作が止まり、まるで時間が止まったように動かなくなる。それを見たレナは懐かしささえ感じる感覚に驚きを隠せず、頭の中に数日ぶりのアイリスの声が響いた。
『レナさ~ん、聞こえますか?』
『この邪心に満ちた声は……アイリスか!!』
『ぶっ飛ばしますよ。生意気な事を言っていると交信を遮断しますからね』
『冗談だよ。でも、久しぶりだなこの感じ……』
――随分と久しぶりに脳内に聞こえてくるアイリスの声を聞いてレナは自分が「交信」の状態に陥っている事に気付き、数日ぶりに夢の世界以外でアイリスの声を耳にして安心感を得る。だが、その一方で随分と早くアイリスと交信出来るようになった事に疑問を抱く。
「これがダインの言っていた奴?確かに不思議な光景だな……」
「いや、これ不思議どころじゃないだろ!?こんな大きな物体が浮かんでいるんだぞ!?前にハンゾウが持ってきた浮揚石の類でおかしいと思わないの!?」
「前にハンゾウが持ってきた浮揚石という空に浮かぶ魔石じゃないのか?」
「僕も最初はそう考えたんだけど、ちょっと見てろよ……てりゃっ!!」
「あっ」
ダインは落ちていた石を拾い上げ、広場の台座に向けて投げ込む。そのまま小石は輪の中に潜り抜けようとした瞬間、輪の中心部が光り輝いて投げ込まれた小石を跳ね返す。その光景を見たレナ達は驚き、ダインはため息を吐きながら背中をさする。
「僕が最初に調べようと近づいてみたら、さっきみたいに輪っかが光り輝いて弾き飛ばされたんだよ。でも、不思議な事に結構な勢いで飛ばされたんだけど、吹き飛ばされた時は痛みはなかった……まあ、背中から地面に倒れて腰を痛めたんだけどさ」
「近寄ろうとする物体を反射するというわけか……」
「レナ、ここに何か書いてる」
「え、どれどれ?」
コトミンの言葉にレナは視線を向けると、確かに台座の部分に文字が記されており、しかもこの世界の文字ではなく地球の日本語で記されていた。久しぶりの日本語を見てレナはここが勇者が残した遺跡だと確信する一方、その文章を見て驚愕の事実を確認する。
――地球から転移された人間のためにこの装置の使い方を書き記します。これは「転移門」という別の場所へ転移するための機械です。転移先は別の場所に設置された転移門に固定されますが、この世界を旅するのに便利な道具になるでしょう。
転移門の使用方法は「十字鍵」と呼ばれる鍵を台座に設置する必要があります。設置した十字鍵は転移の際に自動的に転移先に転送されるので失くす心配はありません。これから召喚されるであろう勇者の皆さんの役に立つことを願います。
文章の内容からどうやら転移門と呼ばれる装置を作り出した人間が記した物らしく、一番下の方には名前が記されていた。その名前を見てレナは疑問を抱く。
(霧崎……レア?従弟の兄ちゃんと同じ名前だ)
偶然なのか記された名前には地球で暮らしていた頃のレナの従弟と同じ名前が記されているが、まさか本人ではないのか考えてしまうが、今更確かめる手段はない。
(この文字を残されたのは少なくとも数百年前ぐらいだろうから生きてるとは思えないな……それよりも転移門に十字鍵か。昔の勇者はこれを使って色々な場所に転移していたのか)
過去に召喚された勇者が使用したと思われる「転移門」と呼ばれる機器を前にしてレナは感動を覚え、同じ地球人の作り出した物に興味を抱かざるを得ない。だが、残念な事に十字鍵と呼ばれる道具がなければ機器を発動させる事は出来ないようであり、台座には鍵の差込口と思われる鍵穴が存在した。大きさはかなり大きく、短剣でも這い切れる程の深さは存在した。
「どうやら昔の勇者が使っていた別の場所へ転移するための魔道具みたいだね。でも、今の状態だと発動出来ないみたい」
「マジで!?そんなに凄い代物だったのか……」
「それならどんな場所にでも行けるのか?」
「いや、これと同じ物が世界中にあるみたいだから別の場所に存在する転移門に移動できるだけ。最も今はここに嵌め込む道具がないと発動出来ないみたいだけどね」
「……残念」
レナが指差した鍵穴を覗き込んだコトミンがつまなそうな表情を浮かべ、実際に起動出来たのならば良かったのだが、肝心の十字鍵と呼ばれる鍵が無ければ何も出来ない。広間の存在を確かめる事が出来たのでレナ達は立ち去ろうとした時、不意にレナは頭を抑える。
「うっ……?」
「レナ?どうかした?」
「いや、ちょっと頭痛が……え?」
唐突に襲われた頭痛にレナは頭を抑えると、不意に視界に存在したコトミン達の動作が止まり、まるで時間が止まったように動かなくなる。それを見たレナは懐かしささえ感じる感覚に驚きを隠せず、頭の中に数日ぶりのアイリスの声が響いた。
『レナさ~ん、聞こえますか?』
『この邪心に満ちた声は……アイリスか!!』
『ぶっ飛ばしますよ。生意気な事を言っていると交信を遮断しますからね』
『冗談だよ。でも、久しぶりだなこの感じ……』
――随分と久しぶりに脳内に聞こえてくるアイリスの声を聞いてレナは自分が「交信」の状態に陥っている事に気付き、数日ぶりに夢の世界以外でアイリスの声を耳にして安心感を得る。だが、その一方で随分と早くアイリスと交信出来るようになった事に疑問を抱く。
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