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放浪編
現在の仲間達の状況
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『というか随分と早く交信出来るようになったな。もっと時間が掛かると思ってたのに……』
『いえ、今は何とかレナさんの魂の波長を掴んで交信に成功しましたが、以前みたいに頻繁に交信はまだ出来ません。そうですね、だいたい一週間ぐらいで完全にレナさんの波長と同調出来ると思います』
『そうなのか……でも丁度良かった。アイリスには色々と聞きたいことがあったんだ』
『でしょうね。私と交信出来ない間に色々と進展があったようですね』
レナはこれまでに起きた自分の出来事をアイリスに語ろうとしたが、交信した時点でレナの考えはアイリスに読み取られており、質問する前にアイリスはレナの疑問に答える。
『まずは仲間達の状況が気になりますよね。正直、こちらの方は色々と面倒な事になってますよ』
『やっぱりか……皆は無事?』
『死人は出ていません。ですが、既に何名かは王妃の派閥に捕まっています』
『……最悪だな』
予想していたとはいえ、既にはぐれてしまった仲間の数名は王妃の勢力に捕縛されたという情報にレナは頭を抑えたくなるが、交信している間は時間が停止されているので身体が動かない事を思い出す。
『まあ、今の所は捕まった人たちも処刑するような動きはありません。問題があるとすれば王妃の動向が読めないんですよ』
『え、何で!?』
『どうやら捕まった人間の中にホネミンさんも混じっているようでして……王妃の傍に存在するのか私の力が及ばないんですよ』
狭間の世界の管理者であるアイリスはレナが存在するこの世界の事ならば全ての情報を読み取る事が出来るのだが、地球人の魂を持つホネミンの存在だけは例外として把握する事が出来ない。厄介なのはホネミンだけではなく、彼女の周囲に存在する人物達の動向も読み取れない事である。
現在は王妃の傍にホネミンが存在するらしく、そのせいでアイリスは王妃の思考や行動を読み取る事が出来ない状況らしい。最も王妃の行動が読めないだけで彼女の傍から離れた人間の考えを読み取る事は出来るため、王妃が配下にどのような指示を与えているのかは把握しているらしい。
『現在の王妃はどうも戦力を王都に集めているようですね。まるで戦争でも仕掛けるかのように各地に派遣させていた部下を収集させています』
『旧帝国の残党?』
『いえ、それとは別の存在です。王妃の目的は完全には掴めませんが、問題なのはマリアが隠していた聖剣が敵の手に渡ってしまったようです』
『カラドボルグとエクスカリバー?』
『それとキラウが所持していたウイングという神器もです。これで王妃の元には神器ロッドとレミアが受け取った神器アスカロンを含めると5つの聖遺物が集まりました』
マリアが保管していた2つの聖剣が王妃の元に渡り、更にキラウやジャンヌの神器も王妃が所持しているらしく、レナはレミアの安否を確認する。
『レミアさんはどうなったの?あの人は無事?』
『レミアは現在投獄されています。カノンを捕縛した件が知られたようですね、今は王都に向けて移送中です』
『そっか……じゃあ、捕まった仲間は誰?』
『レミアを除けばシズネ、ジャンヌの2人です。運悪く、どちらも王都の近くに転移したようで革命団と合流しようとした所を捕まりました』
『シズネもジャンヌも……』
『それにナオも危険な状態です。彼女も王都にて投獄されています』
『ナオが!?』
自分の義理の姉が投獄されたという言葉にレナは驚きを隠せず、一体何の罪で彼女が捕まったのかを聞くと、アイリスは王妃が本格的に自分が王位に就くために動き出した事を伝えた。
『ナオの罪状は国王の暗殺未遂の容疑者です。レナさん達が転移で姿を消した後、バルトロス国王が倒れました。原因は飲んだワインの毒によって昏睡状態に陥り、ワインを注いだナオが容疑者として捕まりました』
『そんな……じゃあ、国王の容体は?』
『今の所は生きています。ですが、もう長くなはいでしょう。既に王妃は一週間後に国王の葬儀の準備を行い、同時に国王を死に追いやろうとしたナオの処刑をミドルに準備させています。つまり、王位継承者であるナオを国王暗殺の罪で殺害する気なんです』
『そんな無茶苦茶な……!!』
ナオが罠に嵌められて国王の殺害容疑を掛けられているだけでも憤るが、アイリスが問題としているのは二人が死ねば王妃に逆らえる存在はいなくなり、自然と王妃の息子が王位に継ぐ。そして息子を利用して王妃は国の実権を完全に掌握してしまう。
これまでに王妃が強硬手段を取らなかったのはマリアという存在が居たからだが、そのマリアが消息不明となった事で王妃は全てを終わらせるために動こうとしていた。だが、希望はまだ残されており、王妃に対抗する存在はまだ残っていた。
『いえ、今は何とかレナさんの魂の波長を掴んで交信に成功しましたが、以前みたいに頻繁に交信はまだ出来ません。そうですね、だいたい一週間ぐらいで完全にレナさんの波長と同調出来ると思います』
『そうなのか……でも丁度良かった。アイリスには色々と聞きたいことがあったんだ』
『でしょうね。私と交信出来ない間に色々と進展があったようですね』
レナはこれまでに起きた自分の出来事をアイリスに語ろうとしたが、交信した時点でレナの考えはアイリスに読み取られており、質問する前にアイリスはレナの疑問に答える。
『まずは仲間達の状況が気になりますよね。正直、こちらの方は色々と面倒な事になってますよ』
『やっぱりか……皆は無事?』
『死人は出ていません。ですが、既に何名かは王妃の派閥に捕まっています』
『……最悪だな』
予想していたとはいえ、既にはぐれてしまった仲間の数名は王妃の勢力に捕縛されたという情報にレナは頭を抑えたくなるが、交信している間は時間が停止されているので身体が動かない事を思い出す。
『まあ、今の所は捕まった人たちも処刑するような動きはありません。問題があるとすれば王妃の動向が読めないんですよ』
『え、何で!?』
『どうやら捕まった人間の中にホネミンさんも混じっているようでして……王妃の傍に存在するのか私の力が及ばないんですよ』
狭間の世界の管理者であるアイリスはレナが存在するこの世界の事ならば全ての情報を読み取る事が出来るのだが、地球人の魂を持つホネミンの存在だけは例外として把握する事が出来ない。厄介なのはホネミンだけではなく、彼女の周囲に存在する人物達の動向も読み取れない事である。
現在は王妃の傍にホネミンが存在するらしく、そのせいでアイリスは王妃の思考や行動を読み取る事が出来ない状況らしい。最も王妃の行動が読めないだけで彼女の傍から離れた人間の考えを読み取る事は出来るため、王妃が配下にどのような指示を与えているのかは把握しているらしい。
『現在の王妃はどうも戦力を王都に集めているようですね。まるで戦争でも仕掛けるかのように各地に派遣させていた部下を収集させています』
『旧帝国の残党?』
『いえ、それとは別の存在です。王妃の目的は完全には掴めませんが、問題なのはマリアが隠していた聖剣が敵の手に渡ってしまったようです』
『カラドボルグとエクスカリバー?』
『それとキラウが所持していたウイングという神器もです。これで王妃の元には神器ロッドとレミアが受け取った神器アスカロンを含めると5つの聖遺物が集まりました』
マリアが保管していた2つの聖剣が王妃の元に渡り、更にキラウやジャンヌの神器も王妃が所持しているらしく、レナはレミアの安否を確認する。
『レミアさんはどうなったの?あの人は無事?』
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『そっか……じゃあ、捕まった仲間は誰?』
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『ナオが!?』
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