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最終章 前編 〈王都編〉
ミノタウロスの捕獲
――その晩、深淵の森に存在する滝の裏側に存在する洞穴にて傷を負ったミノタウロスが薬草を石ですり潰して傷口に塗り込んでいた。知能が高い分に人間のように薬草の重要性も理解しているため、怪我の治療に利用する。
「ブモォッ……」
薬草を擦り合わせながら大きな葉っぱで傷口を塞ぐと、余った薬草を口に放り込んで飲み込む。味は美味くはないが回復効果を促すために我慢して食すと、空腹感に襲われたミノタウロスは洞窟の奥に運び込んだブタンの肉に食らいつく。
「ブフゥッ……ペッ!!」
だが、捕まえてからかなり長い期間放置していたので肉が腐ってしまい、一口噛んだ途端に顔をしかめたミノタウロスは食事を中断する。仕方なく今日は身体を休ませて明日の朝に狩猟に向かう事を決めると、ブタンの毛皮を毛布代わりにして横になる。
隻腕のミノタウロスは深淵の森に戻って来たのは最近の事であり、冒険都市で奇跡的に生還したミノタウロスは昔の住処に戻って大人しく生活を行う。逃げる際中に義手を失い、武器も防具もなくなったミノタウロスは怪我の治療を終えるまで森の中で暮らす事にしたのだが、不意に洞穴の入口から気配を感じ取って起き上がった。
「ブモォッ!?」
「お~いたいた。久しぶり、という程でもないか」
入口に立っていたのは大剣を背負った人間の少年だと知ったミノタウロスは即座に起き上がると、壁に立てかけていた棍棒を握り締める。少年の顔は見覚えがあり、過去に自分を打ち破った人間だと気づいたミノタウロスは興奮したように棍棒を振りかざして突進する。
「ブモォッ!!」
「おっと」
ミノタウロスは身体を回転させながら棍棒を振りかざすが、最小限の動作でレナは攻撃を回避すると背中に構えていた大剣を振りぬく。
「ふんっ!!」
「ウモォッ!!」
だが、横薙ぎに振り払われた大剣の刃をミノタウロスは跳躍して回避するとレナの背後に移動し、棍棒を振り落とす。しかし、横薙ぎに振り払った大剣をレナはそのまま回転させるように振りぬき、大剣の刃と棍棒が衝突して木材が砕け散る音が鳴り響く。
「ブモッ……!?」
「衝風!!」
棍棒を切り裂かれたミノタウロスは目を見開くと、その隙に接近したレナは大剣を握り締めていない手を突きだして掌底を食らわせ、至近距離から強烈な風圧を放つ。風の聖痕の力も合わさって強化された衝撃波がミノタウロスの肉体を吹き飛ばし、滝の裏側からミノタウロスは外へと放り出された。
「ブモォオオオッ……!?」
身体に強烈な衝撃を受けたミノタウロスは悲鳴をあげながら地面に衝突する。あまりの激痛に立ち上がる事も出来ず、どうにか上半身を起きあげようとした時に肉体に黒い影が差し込んで全身が金縛りを受けたように動けなくなった。
「ッ……!?」
「シャドウ・バインド!!」
背後から気配を感じ取ったミノタウロスは視線を向けると、そこには地面に杖を突き立てるダインの姿が存在し、彼の影がミノタウロスの肉体を縄のように縛り付ける。この魔法は力では対抗できず、強い光を当てない限りは解除できないので光球の魔法すらも扱えないミノタウロスは解除出来ない。
「ブフゥウウッ……!!」
「無駄だよ!!夜の間は僕の影魔法も強化されるんだ!!ちょ、だから抵抗しないでくれる?」
「ブモォオオッ!!」
必死に影を振り解こうとミノタウロスは気合の雄たけびを上げるが、ダインの影魔法はびくともせず、どれだけ力を込めようと影を振り払えない。その間に周囲に潜んでいた他の人間も現れ、両親の仇であるミノタウロスの前にウルが訪れる。
「ガルルルッ……!!」
「ブモッ……!?」
獰猛な牙を剥きだしにして敵意を向けるウルの顔を見た瞬間、ミノタウロスは歯を食いしばりながら睨み返すがこの状態では何も出来ない。ウルはゆっくりと右前脚を振り上げるとミノタウロスの胸元を抑えつけ、血が滲む程に爪を食い込ませた。
「ガアアッ!!」
「ブフゥッ……!?」
胸の痛みにミノタウロスは目を見開き、抵抗すら出来ずにこのまま殺されるのかと考えたミノタウロスは観念したように全身の力を抜き、瞼を閉じる。その様子を見たウルは反抗を辞めたミノタウロスを見て前脚を退かせると、自分の主人に合図を送る。
「ウォンッ!!」
「ウル、離れてろ」
「……?」
洞穴から現れたレナはウルを離れさせるとミノタウロスの元へ近づき、大剣を肩に抱えながら見下ろす。止めを刺す気なのかとミノタウロスはレナを見上げると、レナはダインに影魔法を解除するように促す。
「ダイン、もう大丈夫だよ。魔法を解除して」
「ほ、本当か?分かったよ……」
「ブモォッ!?」
ダインに魔法を解除した途端にミノタウロスは身体の自由を取り戻し、驚いた表情を浮かべて身体を起き上がろうとした。しかし、即座にレナが大剣を首筋に構えて冷たい視線を向ける。
「動くな、斬るぞ」
「ッ……!!」
身体が解放されたからといっても状況は変わらず、昔は自分の足元にも及ばなかった少年に刃を突きつけられたミノタウロスは黙って従う。ほんの少し見ない間に圧倒的な強者へと成長を果たしたレナにミノタウロスは恐怖と同時に感心を抱き、覚悟を決めたように座り込む。
弱肉強食の世界で生きて来た以上はミノタウロスも他の生物に敗れて死ぬことは覚悟していたが、まさか相手が人間の少年と自分が過去に殺した白狼種の子供だったとは予想さえ出来ず、溜息を吐きながら自分の首に刃が振り下ろされるのを待つ。だが、そんなミノタウロスに対してレナは大剣を引き上げると、隠れていた仲間達を呼び出す。
「もういいよ、出てきて」
「終わったのか?」
「あれ、あたし達の出番はなかった?」
「わ~……大きい牛さんだ」
「……川の中でスタンバってたのに」
「キュロロッ!!」
「ブモッ……!?」
周囲から複数の人影が出現し、今の今まで彼等に気付かなかったミノタウロスは驚きの声を上げるが、集まったゴンゾウ、エリナ、ティナ、コトミン、アインは座り込むミノタウロスを取り囲む。ゴンゾウとコトミンに関してはミノタウロスも見覚えがあったが、残りの森人族の二人とサイクロプスは初対面なので不思議そうに顔を覗き込む。
「アイン、こいつが暴れそうになったら取り抑えて」
「キュロンッ」
「ブ、ブモォッ……?」
「へえ、本当にあの時のミノタウロスですね。それにしてもボロボロじゃないっすか、ちょっとやり過ぎじゃないですか?」
「痛そう……大丈夫?」
アインがミノタウロスの背後に移動して両肩を抑えると、全員がミノタウロスの様子を観察する。自分を殺すつもりで訪れたのかと考えていたミノタウロスは困惑するが、そんな彼にレナはティナの頭に手を置いて事情を説明した。
「これからお前はこの子の僕になってもらう。意味は分かるか?」
「ブモォッ……!?」
「拒否するならここで斬る、お前がウルの両親の仇だという事は忘れてないからな」
「ウォンッ!!」
唐突にティナに服従するように言われたミノタウロスは戸惑うが、拒否すれば容赦しない事を暗に伝えるとティナをミノタウロスの元へ近づかせる。もしも彼女に何かしようとしたら囲んでいる全員が取り抑える準備を行い、二人の様子を伺う。
「えっとね、牛さん……私に力を貸してくれないかな?」
「ブフゥッ……!!」
「あ、怪我してるね……ちょっと待って、今治してあげるね」
「ブモッ!?」
ミノタウロスは自分の前に立つティナに警戒心を抱くが、彼女はミノタウロスが怪我を負っている事に気付くと両手を差し出し、掌から緑色の光を輝きを放つ。
「ヒーリング」
「ブモモッ……!?」
「これは……回復魔法?」
「そうです。ティナ様は魔物使いと治癒魔導士の職業を持っています」
ティナが回復魔法を施した途端、ミノタウロスの肉体は傷が塞がり始め、やがて過去に切り落とされた腕にも異変が生じた。
※今回の投降の10秒前
アイリス「おらぁああああっ!!くたばれ作者ぁっ!!」(# ゚Д゚)つバキィッ!!
カタナヅキ「ぐはぁっ!?」)) ゚Д゚)
レナ「よし!!公開ボタンを取り返したぞ!!」(・ω・)ノ公開ボタン
コトミン「今日はあと3話公開する」(/・ω・)/
「ブモォッ……」
薬草を擦り合わせながら大きな葉っぱで傷口を塞ぐと、余った薬草を口に放り込んで飲み込む。味は美味くはないが回復効果を促すために我慢して食すと、空腹感に襲われたミノタウロスは洞窟の奥に運び込んだブタンの肉に食らいつく。
「ブフゥッ……ペッ!!」
だが、捕まえてからかなり長い期間放置していたので肉が腐ってしまい、一口噛んだ途端に顔をしかめたミノタウロスは食事を中断する。仕方なく今日は身体を休ませて明日の朝に狩猟に向かう事を決めると、ブタンの毛皮を毛布代わりにして横になる。
隻腕のミノタウロスは深淵の森に戻って来たのは最近の事であり、冒険都市で奇跡的に生還したミノタウロスは昔の住処に戻って大人しく生活を行う。逃げる際中に義手を失い、武器も防具もなくなったミノタウロスは怪我の治療を終えるまで森の中で暮らす事にしたのだが、不意に洞穴の入口から気配を感じ取って起き上がった。
「ブモォッ!?」
「お~いたいた。久しぶり、という程でもないか」
入口に立っていたのは大剣を背負った人間の少年だと知ったミノタウロスは即座に起き上がると、壁に立てかけていた棍棒を握り締める。少年の顔は見覚えがあり、過去に自分を打ち破った人間だと気づいたミノタウロスは興奮したように棍棒を振りかざして突進する。
「ブモォッ!!」
「おっと」
ミノタウロスは身体を回転させながら棍棒を振りかざすが、最小限の動作でレナは攻撃を回避すると背中に構えていた大剣を振りぬく。
「ふんっ!!」
「ウモォッ!!」
だが、横薙ぎに振り払われた大剣の刃をミノタウロスは跳躍して回避するとレナの背後に移動し、棍棒を振り落とす。しかし、横薙ぎに振り払った大剣をレナはそのまま回転させるように振りぬき、大剣の刃と棍棒が衝突して木材が砕け散る音が鳴り響く。
「ブモッ……!?」
「衝風!!」
棍棒を切り裂かれたミノタウロスは目を見開くと、その隙に接近したレナは大剣を握り締めていない手を突きだして掌底を食らわせ、至近距離から強烈な風圧を放つ。風の聖痕の力も合わさって強化された衝撃波がミノタウロスの肉体を吹き飛ばし、滝の裏側からミノタウロスは外へと放り出された。
「ブモォオオオッ……!?」
身体に強烈な衝撃を受けたミノタウロスは悲鳴をあげながら地面に衝突する。あまりの激痛に立ち上がる事も出来ず、どうにか上半身を起きあげようとした時に肉体に黒い影が差し込んで全身が金縛りを受けたように動けなくなった。
「ッ……!?」
「シャドウ・バインド!!」
背後から気配を感じ取ったミノタウロスは視線を向けると、そこには地面に杖を突き立てるダインの姿が存在し、彼の影がミノタウロスの肉体を縄のように縛り付ける。この魔法は力では対抗できず、強い光を当てない限りは解除できないので光球の魔法すらも扱えないミノタウロスは解除出来ない。
「ブフゥウウッ……!!」
「無駄だよ!!夜の間は僕の影魔法も強化されるんだ!!ちょ、だから抵抗しないでくれる?」
「ブモォオオッ!!」
必死に影を振り解こうとミノタウロスは気合の雄たけびを上げるが、ダインの影魔法はびくともせず、どれだけ力を込めようと影を振り払えない。その間に周囲に潜んでいた他の人間も現れ、両親の仇であるミノタウロスの前にウルが訪れる。
「ガルルルッ……!!」
「ブモッ……!?」
獰猛な牙を剥きだしにして敵意を向けるウルの顔を見た瞬間、ミノタウロスは歯を食いしばりながら睨み返すがこの状態では何も出来ない。ウルはゆっくりと右前脚を振り上げるとミノタウロスの胸元を抑えつけ、血が滲む程に爪を食い込ませた。
「ガアアッ!!」
「ブフゥッ……!?」
胸の痛みにミノタウロスは目を見開き、抵抗すら出来ずにこのまま殺されるのかと考えたミノタウロスは観念したように全身の力を抜き、瞼を閉じる。その様子を見たウルは反抗を辞めたミノタウロスを見て前脚を退かせると、自分の主人に合図を送る。
「ウォンッ!!」
「ウル、離れてろ」
「……?」
洞穴から現れたレナはウルを離れさせるとミノタウロスの元へ近づき、大剣を肩に抱えながら見下ろす。止めを刺す気なのかとミノタウロスはレナを見上げると、レナはダインに影魔法を解除するように促す。
「ダイン、もう大丈夫だよ。魔法を解除して」
「ほ、本当か?分かったよ……」
「ブモォッ!?」
ダインに魔法を解除した途端にミノタウロスは身体の自由を取り戻し、驚いた表情を浮かべて身体を起き上がろうとした。しかし、即座にレナが大剣を首筋に構えて冷たい視線を向ける。
「動くな、斬るぞ」
「ッ……!!」
身体が解放されたからといっても状況は変わらず、昔は自分の足元にも及ばなかった少年に刃を突きつけられたミノタウロスは黙って従う。ほんの少し見ない間に圧倒的な強者へと成長を果たしたレナにミノタウロスは恐怖と同時に感心を抱き、覚悟を決めたように座り込む。
弱肉強食の世界で生きて来た以上はミノタウロスも他の生物に敗れて死ぬことは覚悟していたが、まさか相手が人間の少年と自分が過去に殺した白狼種の子供だったとは予想さえ出来ず、溜息を吐きながら自分の首に刃が振り下ろされるのを待つ。だが、そんなミノタウロスに対してレナは大剣を引き上げると、隠れていた仲間達を呼び出す。
「もういいよ、出てきて」
「終わったのか?」
「あれ、あたし達の出番はなかった?」
「わ~……大きい牛さんだ」
「……川の中でスタンバってたのに」
「キュロロッ!!」
「ブモッ……!?」
周囲から複数の人影が出現し、今の今まで彼等に気付かなかったミノタウロスは驚きの声を上げるが、集まったゴンゾウ、エリナ、ティナ、コトミン、アインは座り込むミノタウロスを取り囲む。ゴンゾウとコトミンに関してはミノタウロスも見覚えがあったが、残りの森人族の二人とサイクロプスは初対面なので不思議そうに顔を覗き込む。
「アイン、こいつが暴れそうになったら取り抑えて」
「キュロンッ」
「ブ、ブモォッ……?」
「へえ、本当にあの時のミノタウロスですね。それにしてもボロボロじゃないっすか、ちょっとやり過ぎじゃないですか?」
「痛そう……大丈夫?」
アインがミノタウロスの背後に移動して両肩を抑えると、全員がミノタウロスの様子を観察する。自分を殺すつもりで訪れたのかと考えていたミノタウロスは困惑するが、そんな彼にレナはティナの頭に手を置いて事情を説明した。
「これからお前はこの子の僕になってもらう。意味は分かるか?」
「ブモォッ……!?」
「拒否するならここで斬る、お前がウルの両親の仇だという事は忘れてないからな」
「ウォンッ!!」
唐突にティナに服従するように言われたミノタウロスは戸惑うが、拒否すれば容赦しない事を暗に伝えるとティナをミノタウロスの元へ近づかせる。もしも彼女に何かしようとしたら囲んでいる全員が取り抑える準備を行い、二人の様子を伺う。
「えっとね、牛さん……私に力を貸してくれないかな?」
「ブフゥッ……!!」
「あ、怪我してるね……ちょっと待って、今治してあげるね」
「ブモッ!?」
ミノタウロスは自分の前に立つティナに警戒心を抱くが、彼女はミノタウロスが怪我を負っている事に気付くと両手を差し出し、掌から緑色の光を輝きを放つ。
「ヒーリング」
「ブモモッ……!?」
「これは……回復魔法?」
「そうです。ティナ様は魔物使いと治癒魔導士の職業を持っています」
ティナが回復魔法を施した途端、ミノタウロスの肉体は傷が塞がり始め、やがて過去に切り落とされた腕にも異変が生じた。
※今回の投降の10秒前
アイリス「おらぁああああっ!!くたばれ作者ぁっ!!」(# ゚Д゚)つバキィッ!!
カタナヅキ「ぐはぁっ!?」)) ゚Д゚)
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コトミン「今日はあと3話公開する」(/・ω・)/
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