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最終章 王国編
集う戦力
「ティナ様、みっともなく取り乱してしまい、申し訳ありません……ですが、必ずや貴方のご家族はお救いします!!」
「う、うん……頑張ってね!!私も頑張るから!!」
「はっ!!」
ティナの声援を受けてジダンは涙を流して膝を付くと、その光景を見て他の人間も安堵する。これでヨツバ王国の王国四騎士が勢ぞろいし、王城の侵入の際には大きな活躍が期待された。改めて再会を喜び合うティナ達の元に扉の方角からラナを筆頭に緑影の面々も姿を現した。
「リンダ、命令通りに王都に潜伏していた緑影を全員集めて来たぞ」
「緑影だと?お前達も無事だったのか……」
緑影の姿にアカイとジダンも驚き、基本的に彼等は人前には姿を現さず、必要な時のみに呼び出すので面と向かって話し合うのは初めてなので少し動揺した表情を浮かべる。そんな彼等を見てラナは苦笑し、レナの姿を探す。
「あの少年は……いや、レナ殿はいるか」
「え?レナ君?レナ君ならそこで寝てるよ」
「……大切な作戦の前に何故こいつはこうも呑気に寝ている」
「私が眠らせたのです。だから責めないでください」
ラナは眠っているレナの寝顔を確認して呆れた表情を浮かべるが、こうしてみると年齢相応のあどけなさを感じ取り、自然と口元に笑みを浮かべる。これまでのレナの活躍を見てラナは彼に力を貸す事がハヅキの敵討ちに繋がると確信し、改めて緑影の面々と向き合う。
この場に集まった緑影はハヅキを殺害したミドルを討つために集まった者達であり、メドゥーサが住む危険な地下通路を潜り抜けて王都に潜入した猛者達だった。彼等の一人一人の実力は高く、戦闘においても王国の騎士にも劣りはしない。
「姫様、此度の戦いは我等も参加します。どうか許可を」
「え?ラナちゃんたちも戦ってくれるの?」
「馬鹿な……影如きが何が出来る?」
「確かに我々は影だ。だが、貴様と同格の騎士の称号を承っている事を忘れるな」
「何!?」
ジダンの発現にラナは腰に差した短剣を掴み、それを見たジダンは慌てて鍵爪を装備しようとするが、その間にリンダが割って入って喧嘩を止める。
「止めなさい!!決戦を前に仲間同士で争うとは何事ですか?それにジダン、緑影は隠密以外にも暗殺に特化した戦闘員です。侮ると痛い目を見ますよ」
「リンダの言うとおりだ。お前はまず他人を見下す性格を直せ」
「ぐうっ……すまない」
格上の騎士二人に怒られてジダンが罰が悪そうに謝罪を行い、これでも一応は謝る事を覚えた点で彼も成長しており、ラナはため息を吐きながら短剣から手を離す。一触即発の雰囲気になりかけたがどうにかリンダとアカイのお陰で問題が解決したかと思われた時、不意にコトミンが声を上げた。
「……ねえ、レナの様子がおかしい」
「え?おかしいって……うわ、どうしたんだこいつ!?」
「ううん……」
コトミンの言葉にダインが顔を向けると、そこには先ほどまで安らかなに眠っていたはずのレナが呻き声を上げ、身体全体が熱を発していた。その様子を見てすぐにリンダは駆けつけ、状態を確認して驚く。
「これは……!?恐らくは成長痛です!!でも、どうして急に……」
「せ、成長痛?それって駆け出し冒険者がなりやすい病気の事か?」
「正確には病気ではなく、肉体が急激な成長に耐え切れずに身体に負荷が掛かっているのでござる。それにしても何故レナ殿が急に……」
「あ、そうだ!!こいつ、確か王都へ入る前に火竜の経験石とメドゥーサを倒してレベルが急に高くなったんだ!!」
「ええっ!?それって不味いの!?」
「不味いどころではない……このままだと命を落としかねないぞ」
リンダはレナの身体に触れて尋常ではない高熱を帯びている事に気付き、このままでは危険な状態だった。迂闊に動かすと身体に負担が掛かるため、この場で治療を施すために彼女は指示を与える。
「すぐに水を用意して下さい、それと出来れば氷も!!身体の熱を冷ます必要があります!!コトミンさんとティナ様は回復魔法を!!私も気功術で体力を回復させます!!」
「ぼ、僕達はどうすればいいんだよ!?」
「今から私が言う野草を持ってきてください。恐らく、この王都にも販売されているはずですから!!」
「わ、分かった!!」
「レナ君しっかり!!すぐに治してあげるからね!!」
「ふるぱわぁっ」
横になったレナにコトミンとティナが掌を翳して回復魔法を施し、肉体の負荷を減らす。その間に他の者はリンダの指示通りに解熱効果とカ回復作用を促す野草を市場から購入するために行動を開始する。まさかこの状況でレナが成長痛に襲われるとは思わず、リンダは気功術で体力の回復を試みる。
「くっ……駄目です、私の送り込んだ気が跳ね返されてしまいます」
「何だと?それはどういう意味だ?」
「本来、気功術は体力を分け与える回復術です。ですが、今のレナ様は体内の気が暴走して私が送り込んだ気を受け取ろうとしません。この状態では気功術が上手く扱えない……」
「そんな……何とかならないのかよ!?」
「可能性があるとすればレナ様と肉体の構造が近い人物、つまりレナ様の親族の方なら気の性質が近いので気功術を拒否されない可能性もあります」
「そんな事を言われてもレナの家族なんてここには……あっ!?」
リンダの言葉にダインたちは声を上げ、この隠れ家にはレナの肉親が一人存在し、それを察したようにリンダの隣にアイラが座り込む。
「つまり、私の出番というわけね」
「そ、そうだ!!アイラさんならレナの母親なんだから問題ないんだろ!?」
「ええ、ですが……」
「ですが?」
言いにくそうな表情を浮かべながらリンダはアイラが治療を施す前に治療の際の危険性を話す。
「……今のレナ様を完全に回復させるには膨大な気を必要とします。しかし、気を送りすぎれば逆にアイラ様が危険な状態に陥る可能性が……」
「何だ、そんな事を気にしていたの?大丈夫よ、私なら問題ない」
「そ、そうだよ!!なんたってアイラさんは伝説の格闘家だからね!!レナの一人や二人ぐらい簡単に回復させられるさ!!」
気功術はあくまでも体力を分け与える能力のため、あまりに多くの気を相手に送り込むと気功術を発動させた本人に危険が及ぶ。だが、そんな事を意にも介さずにアイラはレナの肉体に掌を押し当て、成長した息子の身体を確かめながら気功術を発動させた。
「レナちゃん……いえ、レナ。もう貴方も立派な大人になったのね。でも、いくら大人になろうと私にとっては可愛い子供……だから思う存分に母親に甘えなさい」
「アイラさん?」
「さあ、好きなだけ持っていきなさい!!はぁあああっ!!」
「アイラさん!?」
レナの身体に自分の体内の気を一気に送り込み、アイラは気合の雄たけびを上げる。その様子を見てバルが心配そうな表情を浮かべるが、治療の効果が出始めているのか徐々に険しかったレナの表情も緩み始める。
――アイラの気功術、コトミンとティナの回復魔法の効果によってレナの成長痛も収まり始め、更に地上から戻って来た他の人間が持ってきた数種類の野草の調合によって作り出した薬によってレナの肉体は回復方向に向かう頃、意識を失っているはずのレナの方にも異変が起きていた。
※アイラが絡むとどうしてもシリアス方向にはいきません……(´ω`)
「う、うん……頑張ってね!!私も頑張るから!!」
「はっ!!」
ティナの声援を受けてジダンは涙を流して膝を付くと、その光景を見て他の人間も安堵する。これでヨツバ王国の王国四騎士が勢ぞろいし、王城の侵入の際には大きな活躍が期待された。改めて再会を喜び合うティナ達の元に扉の方角からラナを筆頭に緑影の面々も姿を現した。
「リンダ、命令通りに王都に潜伏していた緑影を全員集めて来たぞ」
「緑影だと?お前達も無事だったのか……」
緑影の姿にアカイとジダンも驚き、基本的に彼等は人前には姿を現さず、必要な時のみに呼び出すので面と向かって話し合うのは初めてなので少し動揺した表情を浮かべる。そんな彼等を見てラナは苦笑し、レナの姿を探す。
「あの少年は……いや、レナ殿はいるか」
「え?レナ君?レナ君ならそこで寝てるよ」
「……大切な作戦の前に何故こいつはこうも呑気に寝ている」
「私が眠らせたのです。だから責めないでください」
ラナは眠っているレナの寝顔を確認して呆れた表情を浮かべるが、こうしてみると年齢相応のあどけなさを感じ取り、自然と口元に笑みを浮かべる。これまでのレナの活躍を見てラナは彼に力を貸す事がハヅキの敵討ちに繋がると確信し、改めて緑影の面々と向き合う。
この場に集まった緑影はハヅキを殺害したミドルを討つために集まった者達であり、メドゥーサが住む危険な地下通路を潜り抜けて王都に潜入した猛者達だった。彼等の一人一人の実力は高く、戦闘においても王国の騎士にも劣りはしない。
「姫様、此度の戦いは我等も参加します。どうか許可を」
「え?ラナちゃんたちも戦ってくれるの?」
「馬鹿な……影如きが何が出来る?」
「確かに我々は影だ。だが、貴様と同格の騎士の称号を承っている事を忘れるな」
「何!?」
ジダンの発現にラナは腰に差した短剣を掴み、それを見たジダンは慌てて鍵爪を装備しようとするが、その間にリンダが割って入って喧嘩を止める。
「止めなさい!!決戦を前に仲間同士で争うとは何事ですか?それにジダン、緑影は隠密以外にも暗殺に特化した戦闘員です。侮ると痛い目を見ますよ」
「リンダの言うとおりだ。お前はまず他人を見下す性格を直せ」
「ぐうっ……すまない」
格上の騎士二人に怒られてジダンが罰が悪そうに謝罪を行い、これでも一応は謝る事を覚えた点で彼も成長しており、ラナはため息を吐きながら短剣から手を離す。一触即発の雰囲気になりかけたがどうにかリンダとアカイのお陰で問題が解決したかと思われた時、不意にコトミンが声を上げた。
「……ねえ、レナの様子がおかしい」
「え?おかしいって……うわ、どうしたんだこいつ!?」
「ううん……」
コトミンの言葉にダインが顔を向けると、そこには先ほどまで安らかなに眠っていたはずのレナが呻き声を上げ、身体全体が熱を発していた。その様子を見てすぐにリンダは駆けつけ、状態を確認して驚く。
「これは……!?恐らくは成長痛です!!でも、どうして急に……」
「せ、成長痛?それって駆け出し冒険者がなりやすい病気の事か?」
「正確には病気ではなく、肉体が急激な成長に耐え切れずに身体に負荷が掛かっているのでござる。それにしても何故レナ殿が急に……」
「あ、そうだ!!こいつ、確か王都へ入る前に火竜の経験石とメドゥーサを倒してレベルが急に高くなったんだ!!」
「ええっ!?それって不味いの!?」
「不味いどころではない……このままだと命を落としかねないぞ」
リンダはレナの身体に触れて尋常ではない高熱を帯びている事に気付き、このままでは危険な状態だった。迂闊に動かすと身体に負担が掛かるため、この場で治療を施すために彼女は指示を与える。
「すぐに水を用意して下さい、それと出来れば氷も!!身体の熱を冷ます必要があります!!コトミンさんとティナ様は回復魔法を!!私も気功術で体力を回復させます!!」
「ぼ、僕達はどうすればいいんだよ!?」
「今から私が言う野草を持ってきてください。恐らく、この王都にも販売されているはずですから!!」
「わ、分かった!!」
「レナ君しっかり!!すぐに治してあげるからね!!」
「ふるぱわぁっ」
横になったレナにコトミンとティナが掌を翳して回復魔法を施し、肉体の負荷を減らす。その間に他の者はリンダの指示通りに解熱効果とカ回復作用を促す野草を市場から購入するために行動を開始する。まさかこの状況でレナが成長痛に襲われるとは思わず、リンダは気功術で体力の回復を試みる。
「くっ……駄目です、私の送り込んだ気が跳ね返されてしまいます」
「何だと?それはどういう意味だ?」
「本来、気功術は体力を分け与える回復術です。ですが、今のレナ様は体内の気が暴走して私が送り込んだ気を受け取ろうとしません。この状態では気功術が上手く扱えない……」
「そんな……何とかならないのかよ!?」
「可能性があるとすればレナ様と肉体の構造が近い人物、つまりレナ様の親族の方なら気の性質が近いので気功術を拒否されない可能性もあります」
「そんな事を言われてもレナの家族なんてここには……あっ!?」
リンダの言葉にダインたちは声を上げ、この隠れ家にはレナの肉親が一人存在し、それを察したようにリンダの隣にアイラが座り込む。
「つまり、私の出番というわけね」
「そ、そうだ!!アイラさんならレナの母親なんだから問題ないんだろ!?」
「ええ、ですが……」
「ですが?」
言いにくそうな表情を浮かべながらリンダはアイラが治療を施す前に治療の際の危険性を話す。
「……今のレナ様を完全に回復させるには膨大な気を必要とします。しかし、気を送りすぎれば逆にアイラ様が危険な状態に陥る可能性が……」
「何だ、そんな事を気にしていたの?大丈夫よ、私なら問題ない」
「そ、そうだよ!!なんたってアイラさんは伝説の格闘家だからね!!レナの一人や二人ぐらい簡単に回復させられるさ!!」
気功術はあくまでも体力を分け与える能力のため、あまりに多くの気を相手に送り込むと気功術を発動させた本人に危険が及ぶ。だが、そんな事を意にも介さずにアイラはレナの肉体に掌を押し当て、成長した息子の身体を確かめながら気功術を発動させた。
「レナちゃん……いえ、レナ。もう貴方も立派な大人になったのね。でも、いくら大人になろうと私にとっては可愛い子供……だから思う存分に母親に甘えなさい」
「アイラさん?」
「さあ、好きなだけ持っていきなさい!!はぁあああっ!!」
「アイラさん!?」
レナの身体に自分の体内の気を一気に送り込み、アイラは気合の雄たけびを上げる。その様子を見てバルが心配そうな表情を浮かべるが、治療の効果が出始めているのか徐々に険しかったレナの表情も緩み始める。
――アイラの気功術、コトミンとティナの回復魔法の効果によってレナの成長痛も収まり始め、更に地上から戻って来た他の人間が持ってきた数種類の野草の調合によって作り出した薬によってレナの肉体は回復方向に向かう頃、意識を失っているはずのレナの方にも異変が起きていた。
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