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外伝 〈ヒロインルート〉
ヒロインルート『エリナ&ティナ』
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――ある日、レナの元へ遊びに来たティナはエリナと共に深淵の森の屋敷へ訪れる。今まで放置され続けていた屋敷は現在では改修工事が行われ、以前よりも立派な屋敷へと変化していた。
「わあ~凄い!!前に来た時よりも立派なお屋敷になってる~」
「小髭族の大工さんが頑張ったんだよ。ここまで来る道中で森の中の魔物に何人か犠牲になったのは悲しいけど……」
「いや、それ大丈夫なんすか!?」
「まあ、半分は冗談だよ。魔物が巣食う森の中の屋敷を建て直すのは大変だったのは本当だけど……」
屋敷は完全に建て直され、近いうちにはこちらで働いていた使用人達も戻ってくる予定だった。レナも何だかんだでこの場所には思い入れがあるため、再びここで暮らす日が訪れるとは夢にも思わなかった。
「でも、どうして兄貴はこの屋敷に戻って来たんですか?正直、街に行くときは大変じゃないですか?」
「大丈夫だよ。その辺は叔母様の最上級魔法で森を焼き払って街に続く道を作ってもらう予定だから平気だよ」
「え、えっと……自然は大切にした方が良いと思うよ?」
自然を愛する種族の森人族であるティナとエリナはレナの提案を聞いて荷が笑いを浮かべるが、レナがこの屋敷に戻る本当の理由はこの場所ならば魔獣達も自由に暮らせるからである。特にウルも最近はさらに大きくなったので人里に暮らす事も難しく、一般人に恐れられてしまう。なので人里から離れ、しかも餌が豊富なこの屋敷ならば問題はない。
「それよりも二人を呼んだのはこの屋敷にある温泉を堪能して欲しいからだよ」
「温泉!?そんな物まであるんですか!?」
「え~!?凄く羨ましい!!」
「割とこの森では温泉は結構湧くんだよ」
深淵の森には温泉がいくつか存在し、屋敷の風呂場も温泉のお湯を利用している。温泉という言葉にエリナとティナは目を輝かせ、二人を招いたレナは早速風呂場へと案内した――
――それから十数分後、エリナとティナは屋敷の中の温泉を堪能していた。2人は湯舟に浸かりながら身体を伸ばし、疲れをいやす。
「いや~最高っすね。久しぶりにこんな大きなお風呂に入りましたよ」
「うちのお風呂も広いけど、他の人がいないからゆっくりと身体を休められるね~」
「ぷるぷるっ♪」
「ぷるるんっ♪」
湯舟には二人以外にもスラミンとヒトミンが浮かび、口からお湯を吐き出して遊ぶ。その様子を見て余計に二人は癒される中、エリナは浴場の隅に置かれている袋に気付く。
「ん?なんすかねこれ?」
「あ、それって確か前にホネミンちゃんが持ってきた入浴剤だってレナたんが言ってたよ~」
「へえ、入浴剤!!ちょっと入れてみましょうか!!」
「うん、いいよ~……あ、でも確かオレンジ色の粉の方は入れちゃ駄目だって言っていたような……」
「とりゃっ!!」
ティナの言葉を聞き終える前にエリナは袋の中に入っていた粉末を湯舟に混ぜてしまい、お湯がオレンジ色へと変化を果たす。実はホネミンが持ち込んだ入浴剤の中身はある果実と薬草の粉末を組み合わせた入浴剤であり、本来はウルのような魔獣達のために作り出した入浴剤である。こちらの入浴剤の成分は魔獣に対しては疲労回復の効果を倍増させるのだが、人間や森人族の場合だと更にある特殊な効果を齎す。
「あ、なんか気持ちよくなってきたね~……」
「そうっすね。だんだんと身体が熱く……熱く……」
「ぷるん?」
「ぷるぷるっ?」
二人の様子が変化してきたことにスラミンとヒトミンは全身をオレンジ色に染めながらも心配した表情を浮かべた――
――数分後、二人がお風呂に浸かっている間にレナは自分の部屋のベッドに横たわり、子供の頃を思い出しながら天井を見上げる。昔はここでよく錬金術師の能力の訓練を行うために玩具をぐにゃぐにゃしていた事を思い返し、感慨深げな表情を浮かべる。
「ふう、懐かしいな……ここでよくアリアと遊んだり、アリアに叱られたり、アリアと寝たりしたよな……あれ、俺の思い出はアリアばっかじゃね?参ったな、今回のルートはアリアじゃないのに……」
『兄貴~何処ですかぁっ?』
『レナたん~何処~?』
メタい発言をしているレナの耳元にティナとエリナの声が聞こえ、二人がもうお風呂から上がったのかと驚くと、勢いよく扉が開かれて二人が入り込む。
「あ~やっと見つけた~」
「兄貴~」
「ちょ、どうした二人とも……てか、なんて格好してるんだ!?」
エリナとティナは何故か大きな葉っぱを括りつけて作り出した下着を身に着けた状態で現れ、特にティナの場合は大きすぎる胸を隠しきれておらず、レナは驚いて二人の元に駆けつける。
「うひひ、兄貴~何だか気持ちいいっす」
「ふわふわするよ~」
「ど、どうした二人とも……何か妙に色気があるぞ」
二人はレナの身体に寄り掛かると惜しげもなく身体を押し当て、その普段とは違う二人の態度にレナは戸惑い、すぐに二人の身体から「酒」のような臭いを感じ取る。
「この臭い……まさか、酒を飲んだのか!?」
「ええ?お酒なんて飲んでないれふよ~」
「れふよ~」
「いや、酔っ払ってるだろ!!あ、まさかあの入浴剤を使ったのか……!?」
レナは風呂場に存在する入浴剤の事を思い出し、実はホネミンが持ち込んだ入浴剤は使用量を間違えるとお湯がお酒のように変化する事を伝え忘れていた。何故かこのお湯は人間や森人族にしか効果はなく、魔獣達は特に何も影響を受けないのだが、人族に使用した場合は酒に酔っ払ったような状態に陥る。
前にアイラが間違って入浴剤を使用した時は特に大きな変化はなかったが、どうやら個人差が存在するらしく、エリナとティナは特に効果が大きいらしい。2人はレナを掴んだ状態でベッドの上に飛び込み、二人で押し倒す。
「うわっ……ちょ、何するんだ!?」
「えへへ……レナたん~ちゅ~」
「あ、ティナ様だけずるいっす……あたしも~」
「ちょ、酒臭いから!?は、離せぇっ!!」
裸同然の美少女二人に抱きしめられるというある意味では羨ましい状況だが、実際の所は酔っ払いに絡まれたレナは二人が眠るまでの間、延々と相手をさせられる事になった――
「わあ~凄い!!前に来た時よりも立派なお屋敷になってる~」
「小髭族の大工さんが頑張ったんだよ。ここまで来る道中で森の中の魔物に何人か犠牲になったのは悲しいけど……」
「いや、それ大丈夫なんすか!?」
「まあ、半分は冗談だよ。魔物が巣食う森の中の屋敷を建て直すのは大変だったのは本当だけど……」
屋敷は完全に建て直され、近いうちにはこちらで働いていた使用人達も戻ってくる予定だった。レナも何だかんだでこの場所には思い入れがあるため、再びここで暮らす日が訪れるとは夢にも思わなかった。
「でも、どうして兄貴はこの屋敷に戻って来たんですか?正直、街に行くときは大変じゃないですか?」
「大丈夫だよ。その辺は叔母様の最上級魔法で森を焼き払って街に続く道を作ってもらう予定だから平気だよ」
「え、えっと……自然は大切にした方が良いと思うよ?」
自然を愛する種族の森人族であるティナとエリナはレナの提案を聞いて荷が笑いを浮かべるが、レナがこの屋敷に戻る本当の理由はこの場所ならば魔獣達も自由に暮らせるからである。特にウルも最近はさらに大きくなったので人里に暮らす事も難しく、一般人に恐れられてしまう。なので人里から離れ、しかも餌が豊富なこの屋敷ならば問題はない。
「それよりも二人を呼んだのはこの屋敷にある温泉を堪能して欲しいからだよ」
「温泉!?そんな物まであるんですか!?」
「え~!?凄く羨ましい!!」
「割とこの森では温泉は結構湧くんだよ」
深淵の森には温泉がいくつか存在し、屋敷の風呂場も温泉のお湯を利用している。温泉という言葉にエリナとティナは目を輝かせ、二人を招いたレナは早速風呂場へと案内した――
――それから十数分後、エリナとティナは屋敷の中の温泉を堪能していた。2人は湯舟に浸かりながら身体を伸ばし、疲れをいやす。
「いや~最高っすね。久しぶりにこんな大きなお風呂に入りましたよ」
「うちのお風呂も広いけど、他の人がいないからゆっくりと身体を休められるね~」
「ぷるぷるっ♪」
「ぷるるんっ♪」
湯舟には二人以外にもスラミンとヒトミンが浮かび、口からお湯を吐き出して遊ぶ。その様子を見て余計に二人は癒される中、エリナは浴場の隅に置かれている袋に気付く。
「ん?なんすかねこれ?」
「あ、それって確か前にホネミンちゃんが持ってきた入浴剤だってレナたんが言ってたよ~」
「へえ、入浴剤!!ちょっと入れてみましょうか!!」
「うん、いいよ~……あ、でも確かオレンジ色の粉の方は入れちゃ駄目だって言っていたような……」
「とりゃっ!!」
ティナの言葉を聞き終える前にエリナは袋の中に入っていた粉末を湯舟に混ぜてしまい、お湯がオレンジ色へと変化を果たす。実はホネミンが持ち込んだ入浴剤の中身はある果実と薬草の粉末を組み合わせた入浴剤であり、本来はウルのような魔獣達のために作り出した入浴剤である。こちらの入浴剤の成分は魔獣に対しては疲労回復の効果を倍増させるのだが、人間や森人族の場合だと更にある特殊な効果を齎す。
「あ、なんか気持ちよくなってきたね~……」
「そうっすね。だんだんと身体が熱く……熱く……」
「ぷるん?」
「ぷるぷるっ?」
二人の様子が変化してきたことにスラミンとヒトミンは全身をオレンジ色に染めながらも心配した表情を浮かべた――
――数分後、二人がお風呂に浸かっている間にレナは自分の部屋のベッドに横たわり、子供の頃を思い出しながら天井を見上げる。昔はここでよく錬金術師の能力の訓練を行うために玩具をぐにゃぐにゃしていた事を思い返し、感慨深げな表情を浮かべる。
「ふう、懐かしいな……ここでよくアリアと遊んだり、アリアに叱られたり、アリアと寝たりしたよな……あれ、俺の思い出はアリアばっかじゃね?参ったな、今回のルートはアリアじゃないのに……」
『兄貴~何処ですかぁっ?』
『レナたん~何処~?』
メタい発言をしているレナの耳元にティナとエリナの声が聞こえ、二人がもうお風呂から上がったのかと驚くと、勢いよく扉が開かれて二人が入り込む。
「あ~やっと見つけた~」
「兄貴~」
「ちょ、どうした二人とも……てか、なんて格好してるんだ!?」
エリナとティナは何故か大きな葉っぱを括りつけて作り出した下着を身に着けた状態で現れ、特にティナの場合は大きすぎる胸を隠しきれておらず、レナは驚いて二人の元に駆けつける。
「うひひ、兄貴~何だか気持ちいいっす」
「ふわふわするよ~」
「ど、どうした二人とも……何か妙に色気があるぞ」
二人はレナの身体に寄り掛かると惜しげもなく身体を押し当て、その普段とは違う二人の態度にレナは戸惑い、すぐに二人の身体から「酒」のような臭いを感じ取る。
「この臭い……まさか、酒を飲んだのか!?」
「ええ?お酒なんて飲んでないれふよ~」
「れふよ~」
「いや、酔っ払ってるだろ!!あ、まさかあの入浴剤を使ったのか……!?」
レナは風呂場に存在する入浴剤の事を思い出し、実はホネミンが持ち込んだ入浴剤は使用量を間違えるとお湯がお酒のように変化する事を伝え忘れていた。何故かこのお湯は人間や森人族にしか効果はなく、魔獣達は特に何も影響を受けないのだが、人族に使用した場合は酒に酔っ払ったような状態に陥る。
前にアイラが間違って入浴剤を使用した時は特に大きな変化はなかったが、どうやら個人差が存在するらしく、エリナとティナは特に効果が大きいらしい。2人はレナを掴んだ状態でベッドの上に飛び込み、二人で押し倒す。
「うわっ……ちょ、何するんだ!?」
「えへへ……レナたん~ちゅ~」
「あ、ティナ様だけずるいっす……あたしも~」
「ちょ、酒臭いから!?は、離せぇっ!!」
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