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外伝 〈ヒロインルート〉
ヒロインルート『ミナ&ジャンヌ』
※本編でフラグを立てていたヒロインはこれで最後になります。もしも他のキャラクターのルートが見たい方がいれば感想でコメントを下さい。
――とある日、レナはミナとジャンヌと共に冒険者集団を組んで別の街へ訪れていた。どうして今回はこの組み合わせかというと、偶には冒険者として活動するために冒険者ギルドへ赴いたところ、レナはミナと遭遇した所から始まる。
「あれ?もしかしてレナ君?どうしてここに居るの?」
「あ、ミナだ。相変わらずヒップラインが素敵だね」
「え!?そ、そうかな……えへへっ」
「軽いセクハラ発言したのに喜ばれた……そこは怒るところでしょ」
氷雨のギルドにレナが訪れた事にミナは驚くが、一応はレナの氷雨の冒険者のため、今日は仕事を引き受けに来た事を伝える。
「ウルの奴が近所の子犬に恋したんだけど、あっさりと振られて落ち込んじゃってね。しょうがないからウルを慰めるために最近は高級な肉ばっかり与えてたんだけど、そのせいで食費が大変な事になったから仕事を受けに来たよ」
「そ、そうなんだ。というか、ウル君って普通の犬と結婚出来るの?」
「さあ、どうだろう……でも、あいつと同じぐらい大きい犬型の魔獣も滅多にいないしな。嫁さん探しが苦労しそうだよ」
「そっか……あ、なら僕も手伝うよ。ちょうどガロとモリモが用事でいないから暇だったんだ」
「そう?なら一緒に仕事を受ける?」
「うん!!」
ミナはレナと二人きりで仕事を引き受けられる事に喜び、二人は掲示板を確認して適当な依頼を探すと、冒険都市から少し離れた場所に存在する街に出現したという「通り魔」の捕縛依頼の依頼書が目に入った。
「ふ~ん……カップルだけを狙って襲い掛かる通り魔の捕縛か。まさかダインの奴じゃないだろうな」
「そ、それはダイン君に失礼だよ……」
「結構報酬金も高いな。よし、これを受けようか……ん?」
「え?」
レナが掲示板から依頼書を引き剥がそうとした時、別方向から他の人間が手を伸ばして二人同時に依頼書を引き剥がす。驚いたレナは振り返ると、そこには彼と動揺に驚いた表情を浮かべたジャンヌの姿が存在した――
――こうして急遽3人で依頼を引き受ける事になったレナ達は街へ赴くと、依頼主である警備兵の隊長から通り魔の特徴を伺う。
「わざわざ遠方からご足労いただき誠に感謝します。私はこの街の警備隊長を務めるケイビーです」
「え?ケルピー?」
「いえ、ケイビーです」
「レナ君、真面目に聞こうよ……」
「それで、今回の依頼対象の犯人の特徴は?」
ジャンヌが質問すると警備隊長は困り果てた表情を浮かべ、街に現れたという通り魔の特徴を話す。どうやら通り魔は普通の人間ではないらしく、恐らくはサキュバスと思われる女性型の魔人族らしい。何でも外見は金色の髪の毛の美しい女性らしく、夜中に外を出歩くカップルを狙っては襲い掛かるという。
「実はこの通り魔のせいで既に十数人の男性が被害を受けています」
「男性?同行していた女性は?」
「その……どうやらサキュバスは男性だけが狙いのようで女性には手を出しません。ですが、同行していた女性達は心に大きな傷を負って寝込む人間も居ます」
「心の傷……ですか?」
「はい、なんでもカップルを狙ったそのサキュバスは恋人の目の前で男性を魅了して自分に夢中にさせ、その……ちょっと言い難いのですが恋人の目の前で行為を行います」
「こ、行為!?」
「あ、いや!!行為といってもせいぜい口付け程度です!!それ以上の事はしませんし、誘惑に負けた男性が襲いかかろうとしてもあっさりと振り払います。ですが、堂々と目の前で魅了された恋人の姿を見た女性陣は深く心を傷つけ、全員が男性と別れています」
「それはまた……可哀そうですね」
通り魔がこれまでに行った行為を聞いてレナ達は何とも言えない表情を浮かべ、敢えてカップルを執拗に狙うというサキュバスに対してミナとジャンヌは怒りを抱く。
「そのサキュバスは絶対に許せませんね!!私達の手で滅ぼしましょう!!」
「そうだよ!!幸せな人達に迷惑を掛けるなんて許せないよ!!」
「でも、どうやってそいつを見つけるの?」
「あ、それなら実はよい作戦があります。どうもこの通り魔はカップルだけを狙うようでして、それを利用すれば上手く捕まえる事が出来るかもしれません」
「というと……?」
警備隊長が考えた作戦を聞いたレナ達は即座に実行するため、まずは一般人を装うためにこの街に服屋に向かった――
――その夜、レナ達は夜中の街道を歩いていた。サキュバスはこの街の住民の中でもカップルだけを狙うと聞いたため、現在のレナ達は一般人を装って街中を歩き回る。恰好も冒険者だと気付かれないように変装しているが、ミナとジャンヌは落ち着かない表情で自分の服を確認する。
「ど、どうしてこのスカートはこんなにも短いのですか……!?」
「ううっ……何か他の人に見られている気がする」
「まさかこの世界にもコスプレ専門店があるとは……そういえばナオも前にセーラー服を着せられたと言っていたような気がする」
現在のレナ達はホスト、メイド、ホットパンツにTシャツという姿で街を移動していた。どうしてこのような恰好に至ったのかというと、この街の服屋で現在開いていたのがコスプレ専門店しかなかったからである。
「まさか普通の服屋の店主も被害者の中に紛れて居たとは……予想外だったね」
「あ、あの……レナ様、私達はカップルをふりをしてサキュバスを誘き寄せるという作戦でしたが、よくよく考えれば3人で行動するのはおかしいのでは……?」
「そ、そうだよね……何だか勢いでこんな格好をしたけど、やっぱり恥ずかしいよ……」
レナ達は出来る限り人気のない道を選んで移動するが、どうしても恰好に慣れないジャンヌとナオは恥ずかし気に周囲の様子を伺う。だが、そんな二人に対してレナは依頼を達成するために二人を引き寄せる。
「大丈夫だって、捕まった人の中には現役のホストも居たみたいだし、その人は4人の女の人を侍らせていたところを襲われたらしいから」
「……その方の方がよほど女性の敵と思うのですが……」
「その人に限ってはサキュバスが悪い事をしたとは思えないんだけど……」
「まあ、二人とも似合ってるから自信を持ちなよ。ほら、カップルのふりをするんだからこっちにもっと寄って」
「こ、こう……?」
「……恥ずかしいですね」
ジャンヌとミナは照れ臭そうにレナの両腕に抱き着き、恋人のように振舞う。まさか好意を抱いている男性にこのような形で堂々と身体に触れられる事にジャンヌもミナも内心どきどきするが、不意にレナは何かに気付いたように後方に視線を向け、二人を抱き寄せる。
「きゃあっ!?」
「れ、レナ君!?」
「しっ……静かにしろ」
唐突に抱き寄せられた二人は頬を赤くするが、真剣な表情を浮かべたレナを見てすぐにサキュバスが囮に引っかかったのかと思ったが、レナは背後に存在する建物に気配を感じた事を伝える。
「後ろの方で人の気配を感じた。もしかしたらターゲットかもしれない……二人とも、もう少し恋人っぽく振舞ってよ」
「そ、そういわれても……」
「ど、どうすればいいの?」
「そうだな……腕を組もうか」
レナも恋人を作った事はないので具体的に恋人同士がどのような事をするのか分からないが、試しに二人に自分の腕に抱きつくように指示を出す。
「こう?」
「こうですか?」
「おおうっ……中々ご立派な物をお持ちですね」
ミナもジャンヌも発育が良い方のため、二人の乳房に腕を挟まれる形になったレナは変な事を呟いてしまうが、不意に後方から気配を感じとる。
「二人とも、多分だけどターゲットが近づいてる。もっと恋人らしい事をして」
「え?えっと……」
「恋人らしい……う、うふ~んっ?」
「あ、あは~ん?」
恋人同士と言われて出来る限りミナとジャンヌは色っぽい声を出そうとしたが、気配が何故か遠ざかる。どうやら相手に警戒させてしまったらしく、レナは慌てて二人に囁く。
「いや、そういうのじゃなくて……もっと、他にあるでしょ?」
「そ、そういわれましても……」
「ど、どうすればいいのかな?」
「そうだな……じゃあ、俺の身体にすり寄ってよ」
レナの言葉にミナとジャンヌは顔を見合わせ、とりあえずは言う通りに従う。
「ごろごろっ……」
「にゃあにゃあっ……」
「いや、そんな小動物が懐いてくるような感じですり寄られても……」
照れ臭そうに二人はレナの身体に頬ずりを行い、この際にたっぷりとレナに甘えるようにすり寄る。後方から感じる気配も徐々に大きくなり、あと少しでターゲットも引っ掛かりそうだが、決め手に欠ける。
「もう少しかな……よし、二人とも目を閉じてよ。今からキスをするふりをするから」
「ええっ!?そ、そこまでするのは……」
「心の準備が……」
「だからふりだってば……ほら、目を閉じて顔を突き出して」
「あ、はい……」
「んんっ……」
レナの言う通りに二人は顔を突き出し、緊張する面持ちで瞼を閉じる。美少女二人に顔を近づけられてレナも少し意識してしまうが、まずは片方に自分の顔を近づけようとした瞬間、背後からの気配が高まった。
「てりゃああああっ!!」
「うわ、危ない!?」
「きゃあっ!?」
「な、何!?」
背後から飛び蹴りを仕掛けられ、慌ててレナは回避すると3人の目の前にサキュバスが出現し、何故か怒り心頭と言わんばかりの表情を浮かべていた。
「ちょっと、そこのあんた!!さっきから見ていれば何!?二人の女の子相手にここまで迫られて全然意識してないじゃない!!」
『えっ?』
「あんた達も攻めるのならもっと過激に攻めなさいよ!!こういう朴念仁タイプはね、もっとガンガン攻めないと落とせないわよ!!」
唐突に現れたサキュバスはレナ達の行動を見ていて我慢が出来ないとばかりに説教を行い、恋愛の何たるかを教える。
「いい?男を落すには身体で魅了するだけじゃダメなのよ!!時には心の駆け引きも必要なの!!退くべき時に引いて、押すときは押すのよ!!」
「な、なるほど……!!」
「そそうなの!?」
「あの……」
「あんたは黙っておきなさい!!ああ、もう……カップルだったら邪魔してやろうと思ったのに、あんた達の煮え切らない態度を見ているとこっちの方が我慢できないのよ!!」
「ええっ……」
今までに散々とカップルの仲を切り裂いてきた割にはおせっかいやきのサキュバスだったらしく、結局は彼女の講義が終わるまでの間、レナ達は付き合わされる事になった――
――後日、サキュバスにもう二度と恋仲の人間の邪魔をしないように指導した後、ミナとジャンヌはメモ帳を片手に普段は訪れない女の子向けようの衣装屋に訪れ、レナをデートに誘うために相応しい服を探す。
「えっと……恋愛の駆け引きその1、時には大胆に露出した服を着るか……よ、よし!!なら、この体操服とブルマで……!!」
「恋愛の駆け引きその2……し、下着は大人っぽい物に!?ドロワーズではだめなのですか!?」
但し、二人が教わった恋愛抗議はあくまでもサキュバス基準のため、何やらおかしな方向に女磨きを始めた二人にレナが苦労をされるのはしばらく後の話しだった――
――とある日、レナはミナとジャンヌと共に冒険者集団を組んで別の街へ訪れていた。どうして今回はこの組み合わせかというと、偶には冒険者として活動するために冒険者ギルドへ赴いたところ、レナはミナと遭遇した所から始まる。
「あれ?もしかしてレナ君?どうしてここに居るの?」
「あ、ミナだ。相変わらずヒップラインが素敵だね」
「え!?そ、そうかな……えへへっ」
「軽いセクハラ発言したのに喜ばれた……そこは怒るところでしょ」
氷雨のギルドにレナが訪れた事にミナは驚くが、一応はレナの氷雨の冒険者のため、今日は仕事を引き受けに来た事を伝える。
「ウルの奴が近所の子犬に恋したんだけど、あっさりと振られて落ち込んじゃってね。しょうがないからウルを慰めるために最近は高級な肉ばっかり与えてたんだけど、そのせいで食費が大変な事になったから仕事を受けに来たよ」
「そ、そうなんだ。というか、ウル君って普通の犬と結婚出来るの?」
「さあ、どうだろう……でも、あいつと同じぐらい大きい犬型の魔獣も滅多にいないしな。嫁さん探しが苦労しそうだよ」
「そっか……あ、なら僕も手伝うよ。ちょうどガロとモリモが用事でいないから暇だったんだ」
「そう?なら一緒に仕事を受ける?」
「うん!!」
ミナはレナと二人きりで仕事を引き受けられる事に喜び、二人は掲示板を確認して適当な依頼を探すと、冒険都市から少し離れた場所に存在する街に出現したという「通り魔」の捕縛依頼の依頼書が目に入った。
「ふ~ん……カップルだけを狙って襲い掛かる通り魔の捕縛か。まさかダインの奴じゃないだろうな」
「そ、それはダイン君に失礼だよ……」
「結構報酬金も高いな。よし、これを受けようか……ん?」
「え?」
レナが掲示板から依頼書を引き剥がそうとした時、別方向から他の人間が手を伸ばして二人同時に依頼書を引き剥がす。驚いたレナは振り返ると、そこには彼と動揺に驚いた表情を浮かべたジャンヌの姿が存在した――
――こうして急遽3人で依頼を引き受ける事になったレナ達は街へ赴くと、依頼主である警備兵の隊長から通り魔の特徴を伺う。
「わざわざ遠方からご足労いただき誠に感謝します。私はこの街の警備隊長を務めるケイビーです」
「え?ケルピー?」
「いえ、ケイビーです」
「レナ君、真面目に聞こうよ……」
「それで、今回の依頼対象の犯人の特徴は?」
ジャンヌが質問すると警備隊長は困り果てた表情を浮かべ、街に現れたという通り魔の特徴を話す。どうやら通り魔は普通の人間ではないらしく、恐らくはサキュバスと思われる女性型の魔人族らしい。何でも外見は金色の髪の毛の美しい女性らしく、夜中に外を出歩くカップルを狙っては襲い掛かるという。
「実はこの通り魔のせいで既に十数人の男性が被害を受けています」
「男性?同行していた女性は?」
「その……どうやらサキュバスは男性だけが狙いのようで女性には手を出しません。ですが、同行していた女性達は心に大きな傷を負って寝込む人間も居ます」
「心の傷……ですか?」
「はい、なんでもカップルを狙ったそのサキュバスは恋人の目の前で男性を魅了して自分に夢中にさせ、その……ちょっと言い難いのですが恋人の目の前で行為を行います」
「こ、行為!?」
「あ、いや!!行為といってもせいぜい口付け程度です!!それ以上の事はしませんし、誘惑に負けた男性が襲いかかろうとしてもあっさりと振り払います。ですが、堂々と目の前で魅了された恋人の姿を見た女性陣は深く心を傷つけ、全員が男性と別れています」
「それはまた……可哀そうですね」
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「そのサキュバスは絶対に許せませんね!!私達の手で滅ぼしましょう!!」
「そうだよ!!幸せな人達に迷惑を掛けるなんて許せないよ!!」
「でも、どうやってそいつを見つけるの?」
「あ、それなら実はよい作戦があります。どうもこの通り魔はカップルだけを狙うようでして、それを利用すれば上手く捕まえる事が出来るかもしれません」
「というと……?」
警備隊長が考えた作戦を聞いたレナ達は即座に実行するため、まずは一般人を装うためにこの街に服屋に向かった――
――その夜、レナ達は夜中の街道を歩いていた。サキュバスはこの街の住民の中でもカップルだけを狙うと聞いたため、現在のレナ達は一般人を装って街中を歩き回る。恰好も冒険者だと気付かれないように変装しているが、ミナとジャンヌは落ち着かない表情で自分の服を確認する。
「ど、どうしてこのスカートはこんなにも短いのですか……!?」
「ううっ……何か他の人に見られている気がする」
「まさかこの世界にもコスプレ専門店があるとは……そういえばナオも前にセーラー服を着せられたと言っていたような気がする」
現在のレナ達はホスト、メイド、ホットパンツにTシャツという姿で街を移動していた。どうしてこのような恰好に至ったのかというと、この街の服屋で現在開いていたのがコスプレ専門店しかなかったからである。
「まさか普通の服屋の店主も被害者の中に紛れて居たとは……予想外だったね」
「あ、あの……レナ様、私達はカップルをふりをしてサキュバスを誘き寄せるという作戦でしたが、よくよく考えれば3人で行動するのはおかしいのでは……?」
「そ、そうだよね……何だか勢いでこんな格好をしたけど、やっぱり恥ずかしいよ……」
レナ達は出来る限り人気のない道を選んで移動するが、どうしても恰好に慣れないジャンヌとナオは恥ずかし気に周囲の様子を伺う。だが、そんな二人に対してレナは依頼を達成するために二人を引き寄せる。
「大丈夫だって、捕まった人の中には現役のホストも居たみたいだし、その人は4人の女の人を侍らせていたところを襲われたらしいから」
「……その方の方がよほど女性の敵と思うのですが……」
「その人に限ってはサキュバスが悪い事をしたとは思えないんだけど……」
「まあ、二人とも似合ってるから自信を持ちなよ。ほら、カップルのふりをするんだからこっちにもっと寄って」
「こ、こう……?」
「……恥ずかしいですね」
ジャンヌとミナは照れ臭そうにレナの両腕に抱き着き、恋人のように振舞う。まさか好意を抱いている男性にこのような形で堂々と身体に触れられる事にジャンヌもミナも内心どきどきするが、不意にレナは何かに気付いたように後方に視線を向け、二人を抱き寄せる。
「きゃあっ!?」
「れ、レナ君!?」
「しっ……静かにしろ」
唐突に抱き寄せられた二人は頬を赤くするが、真剣な表情を浮かべたレナを見てすぐにサキュバスが囮に引っかかったのかと思ったが、レナは背後に存在する建物に気配を感じた事を伝える。
「後ろの方で人の気配を感じた。もしかしたらターゲットかもしれない……二人とも、もう少し恋人っぽく振舞ってよ」
「そ、そういわれても……」
「ど、どうすればいいの?」
「そうだな……腕を組もうか」
レナも恋人を作った事はないので具体的に恋人同士がどのような事をするのか分からないが、試しに二人に自分の腕に抱きつくように指示を出す。
「こう?」
「こうですか?」
「おおうっ……中々ご立派な物をお持ちですね」
ミナもジャンヌも発育が良い方のため、二人の乳房に腕を挟まれる形になったレナは変な事を呟いてしまうが、不意に後方から気配を感じとる。
「二人とも、多分だけどターゲットが近づいてる。もっと恋人らしい事をして」
「え?えっと……」
「恋人らしい……う、うふ~んっ?」
「あ、あは~ん?」
恋人同士と言われて出来る限りミナとジャンヌは色っぽい声を出そうとしたが、気配が何故か遠ざかる。どうやら相手に警戒させてしまったらしく、レナは慌てて二人に囁く。
「いや、そういうのじゃなくて……もっと、他にあるでしょ?」
「そ、そういわれましても……」
「ど、どうすればいいのかな?」
「そうだな……じゃあ、俺の身体にすり寄ってよ」
レナの言葉にミナとジャンヌは顔を見合わせ、とりあえずは言う通りに従う。
「ごろごろっ……」
「にゃあにゃあっ……」
「いや、そんな小動物が懐いてくるような感じですり寄られても……」
照れ臭そうに二人はレナの身体に頬ずりを行い、この際にたっぷりとレナに甘えるようにすり寄る。後方から感じる気配も徐々に大きくなり、あと少しでターゲットも引っ掛かりそうだが、決め手に欠ける。
「もう少しかな……よし、二人とも目を閉じてよ。今からキスをするふりをするから」
「ええっ!?そ、そこまでするのは……」
「心の準備が……」
「だからふりだってば……ほら、目を閉じて顔を突き出して」
「あ、はい……」
「んんっ……」
レナの言う通りに二人は顔を突き出し、緊張する面持ちで瞼を閉じる。美少女二人に顔を近づけられてレナも少し意識してしまうが、まずは片方に自分の顔を近づけようとした瞬間、背後からの気配が高まった。
「てりゃああああっ!!」
「うわ、危ない!?」
「きゃあっ!?」
「な、何!?」
背後から飛び蹴りを仕掛けられ、慌ててレナは回避すると3人の目の前にサキュバスが出現し、何故か怒り心頭と言わんばかりの表情を浮かべていた。
「ちょっと、そこのあんた!!さっきから見ていれば何!?二人の女の子相手にここまで迫られて全然意識してないじゃない!!」
『えっ?』
「あんた達も攻めるのならもっと過激に攻めなさいよ!!こういう朴念仁タイプはね、もっとガンガン攻めないと落とせないわよ!!」
唐突に現れたサキュバスはレナ達の行動を見ていて我慢が出来ないとばかりに説教を行い、恋愛の何たるかを教える。
「いい?男を落すには身体で魅了するだけじゃダメなのよ!!時には心の駆け引きも必要なの!!退くべき時に引いて、押すときは押すのよ!!」
「な、なるほど……!!」
「そそうなの!?」
「あの……」
「あんたは黙っておきなさい!!ああ、もう……カップルだったら邪魔してやろうと思ったのに、あんた達の煮え切らない態度を見ているとこっちの方が我慢できないのよ!!」
「ええっ……」
今までに散々とカップルの仲を切り裂いてきた割にはおせっかいやきのサキュバスだったらしく、結局は彼女の講義が終わるまでの間、レナ達は付き合わされる事になった――
――後日、サキュバスにもう二度と恋仲の人間の邪魔をしないように指導した後、ミナとジャンヌはメモ帳を片手に普段は訪れない女の子向けようの衣装屋に訪れ、レナをデートに誘うために相応しい服を探す。
「えっと……恋愛の駆け引きその1、時には大胆に露出した服を着るか……よ、よし!!なら、この体操服とブルマで……!!」
「恋愛の駆け引きその2……し、下着は大人っぽい物に!?ドロワーズではだめなのですか!?」
但し、二人が教わった恋愛抗議はあくまでもサキュバス基準のため、何やらおかしな方向に女磨きを始めた二人にレナが苦労をされるのはしばらく後の話しだった――
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