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最終章 王国編
金剛VS鬼人
「金剛撃か……思えばお前に最初に教えた技だったな」
「流石は師匠……だが、俺は負けられない!!」
「ゴンちゃん!!」
「レナ、行くわよ!!彼の意思を無駄にしないで」
「ま、負けるなよゴンゾウ!!」
ゴンゾウがギガンに殴りかかっている間、レナ達は彼等の横を潜り抜けて通路を進む。その様子をギガンはゴンゾウの拳を受け乍ら見送り、特に追いかける素振りも見せない。
「乱打!!」
「ふっ……その程度か?」
ギガンに向けてゴンゾウは右手でボクシングのジャブのように拳を叩きつけるが、攻撃を仕掛けたゴンゾウの方が拳を痛め、生物の皮膚とは思えない程に「硬化」した皮膚にゴンゾウは冷や汗を流す。ギガンの「金剛」の由来は筋肉を凝縮させて硬度を上昇させる「硬化」の戦技を肉体全身に発揮できる事が由来する。
普通の巨人族は硬化の戦技を発動させるときは身体の一部分しか出来ないのに対し、ギガンは全身の筋肉を金属のように硬質化させる事が出来た。攻撃にも防御にも活用出来る硬化の戦技を身体全身に使用できる巨人は彼一人しかおらず、それ故に何時の間にか「金剛」という渾名が付けられていた。
「金剛撃!!」
「ぬんっ!!」
ゴンゾウは拳を「硬化」の戦技で限界まで硬度を高め、全身の力を込めて殴りつけるが、そんな彼の攻撃をまともに受けてもギガンは肉体に痣一つ出来ず、逆にゴンゾウの身体を掴んで勢いよく持ち上げる。
「どうした?その程度か!!」
「ぐああっ!?」
片腕で200キロを超えるゴンゾウを軽々と持ち上げ、壁際へと叩きつける。さらにギガンは追撃とばかりに右足で前蹴りを繰り出し、壁を破壊してゴンゾウを場外まで吹き飛ばす。
「がはぁっ!?」
「ゴンゾウ!!これは訓練ではない!!俺はお前を本気で殺しに行くぞ!!」
二人が出たのは王城の庭園らしく、花壇の上に倒れたゴンゾウに対してギガンは容赦なく彼の胸元に体重を乗せて踏みつけてきた。ゴンゾウは苦悶の表情を浮かべて振り払おうとするが、体格も力も技量も全てギガンが上回っていた。
(駄目だ……このままでは勝てない、だが……!!)
ゴンゾウは必死の表情でギガンの右足を掴みながら歯を食いしばり、今の状態では勝てない事を悟る。しかし、彼には奥の手である「鬼人化」が存在した。この力を使えば一時的にだが肉体能力が増強され、ギガンにも対抗できる力を身に着けられるかもしれない。
しかし、鬼人化を使用すれば能力の解除後に大きな負担に襲われ、一時的に戦闘不能に陥る。敵はギガンだけではなく、城内の兵士も相手にしなければならない。だからこそゴンゾウは鬼人化を発動させる事に躊躇したが、そんなゴンゾウを嘲笑うようにギガンは踏みつける力を強める。
「残念だゴンゾウ……お前には期待していたがな」
「ぐああっ……!?」
肋骨がきしむ音が鳴り響き、徐々に腹部が窪みはじめ、ゴンゾウは悲鳴をあげた。このままでは自分が死ぬと確信したゴンゾウは覚悟を決め、仲間達に心の中で詫びた。
(すまない皆……!!だが、この人だけは俺が……!!)
決意したゴンゾウは全身の血管を浮き上がらせ、徐々に皮膚の色が赤く変色し、身体の汗が蒸発して蒸気のように煙が上がる。その様子に気付いたギガンは訝し気な表情を浮かべると、ゴンゾウは右足を持ち上げてギガンの体勢を崩す。
「うおおおおっ!!」
「ぬおっ!?」
まさか持ち上げられるとは思わなかったギガンが驚愕の表情を浮かべ、肉体の限界まで能力を強化したゴンゾウは途轍もない怪力を発揮してギガンの右足を掴み、勢いよく振り回す。自分の体格を遥かに上回る相手に対してゴンゾウは軽々と振り回し、庭園に存在した樹木に向けて投げ飛ばす。
「ぐあっ!?」
「ふうっ……ふうっ……!!」
樹木が砕け散る程の勢いで投げつけられたギガンは地面に倒れ込み、咄嗟の事だったので硬化の能力も間に合わず、まともに肉体に損傷を受けてしまう。苦痛の表情を浮かべるギガンに対し、暴走したようにゴンゾウは彼に向けて飛び込む。
「があああっ!!」
「ぐはぁっ!?」
全体重を乗せたヒップドロップを繰り出し、ギガンの身体に馬乗りの状態に陥ったゴンゾウは両拳を顔面に叩き込む。殴りつける度に血が舞い、顔面が腫れ、鼻血や吐血する。仕留めるにはここしかないと判断したゴンゾウは幾度も拳を叩き込み、渾身の一撃を叩き込む。
「うがぁっ!!」
「っ……!?」
岩面に肘を叩き込んだ瞬間、ギガンの身体が震え、やがて力を失ったように身体から力が抜けた。それを確認したゴンゾウは終わったのかと思ったのか、一瞬だけ攻撃の手を休めてしまう。だが、その一瞬の隙が状況を一変させた。
「……ぬぅんっ!!」
「うおっ!?」
ゴンゾウが攻撃を止めた瞬間、ギガンはのけ反り、自分に乗っていたゴンゾウを振り祓う。慌てて体勢を立て直したゴンゾウは起き上がろうとするギガンに向けて突進を仕掛けるが、ギガンはそれを予測していたように受け止める。
「ぐぐぅっ……!?」
「馬鹿め……あれほど攻撃する時は油断するなと言っただろう」
「うおおおっ……!?」
ギガンはゴンゾウと組み合うと両者はお互いの力を込めて押し合う。鬼人化した状態のゴンゾウと互角に渡り合えるほどの怪力を誇るギガンに対し、ゴンゾウは更に力を求めて肉体の負荷を考えずに身体を発熱させた。
「おおおおおっ!!」
「ゴンゾウ……無駄だ、その技は無敵ではない!!」
「ぐあっ!?」
だが、更に力を求めたゴンゾウに対してギガンはあっさりと彼を横に倒すと、一旦距離を取って拳を構える。それを確認したゴンゾウは再び正面から突進を仕掛け、ギガンを押し倒そうとした。
「うがぁあっ!!」
「ぬぅんっ!!」
「がはっ!?」
正面から迫ってきたゴンゾウに対してギガンは掌底を突き出してカウンターを食らわせ、腹部に強烈な衝撃を受けたゴンゾウは後退る。予想外の一撃に戸惑いながらもゴンゾウは歯を食いしばり、そんな彼に対してギガンは今度は防御の体勢を整える。
「どうした?それで終わりか?」
「ぐっ……うあああっ!!」
「まだ無駄だというのが分からないのか……」
全身を硬化の戦技を発動させ、防御力を高めたギガンに対してゴンゾウは無我夢中に殴りつけるが、防御に専念したギガンの肉体はアダマンタイトを想像させる程に硬く、鬼人化した状態のゴンゾウの攻撃さえも受け付けない。
どれだけ殴りつけようとギガンは引き下がることはなく、逆にゴンゾウの攻撃を仕掛ける金銀の闘拳の方が徐々に罅割れ、やがてゴンゾウは攻撃を中断して膝を付く。
「ぐうっ……な、何故だ……!?」
「少しは落ち着いたようだな……そんな力任せな方法で俺を本気で倒せると思っていたのか?」
「ぐあっ!?」
膝を付いたゴンゾウに対してギガンは蹴りを叩きつけ、彼の身体を吹き飛ばす。その肉体には多少の痣は生まれていたが、それでもゴンゾウと比べれば軽傷で骨や内臓も異常はない。鼻血を拭いながらギガンはゴンゾウの元へ近づき、再び彼の胸元に右足を叩きつける。
「ぐああっ……!?」
「ゴンゾウ……技を捨てて力に走ったお前に勝ち目はない。これで終わりだ」
ギガンは倒れたゴンゾウに向けて右拳を構え、それを見たゴンゾウは目を見開き、やがて彼の顔面に向けて巨拳が放たれた――
「流石は師匠……だが、俺は負けられない!!」
「ゴンちゃん!!」
「レナ、行くわよ!!彼の意思を無駄にしないで」
「ま、負けるなよゴンゾウ!!」
ゴンゾウがギガンに殴りかかっている間、レナ達は彼等の横を潜り抜けて通路を進む。その様子をギガンはゴンゾウの拳を受け乍ら見送り、特に追いかける素振りも見せない。
「乱打!!」
「ふっ……その程度か?」
ギガンに向けてゴンゾウは右手でボクシングのジャブのように拳を叩きつけるが、攻撃を仕掛けたゴンゾウの方が拳を痛め、生物の皮膚とは思えない程に「硬化」した皮膚にゴンゾウは冷や汗を流す。ギガンの「金剛」の由来は筋肉を凝縮させて硬度を上昇させる「硬化」の戦技を肉体全身に発揮できる事が由来する。
普通の巨人族は硬化の戦技を発動させるときは身体の一部分しか出来ないのに対し、ギガンは全身の筋肉を金属のように硬質化させる事が出来た。攻撃にも防御にも活用出来る硬化の戦技を身体全身に使用できる巨人は彼一人しかおらず、それ故に何時の間にか「金剛」という渾名が付けられていた。
「金剛撃!!」
「ぬんっ!!」
ゴンゾウは拳を「硬化」の戦技で限界まで硬度を高め、全身の力を込めて殴りつけるが、そんな彼の攻撃をまともに受けてもギガンは肉体に痣一つ出来ず、逆にゴンゾウの身体を掴んで勢いよく持ち上げる。
「どうした?その程度か!!」
「ぐああっ!?」
片腕で200キロを超えるゴンゾウを軽々と持ち上げ、壁際へと叩きつける。さらにギガンは追撃とばかりに右足で前蹴りを繰り出し、壁を破壊してゴンゾウを場外まで吹き飛ばす。
「がはぁっ!?」
「ゴンゾウ!!これは訓練ではない!!俺はお前を本気で殺しに行くぞ!!」
二人が出たのは王城の庭園らしく、花壇の上に倒れたゴンゾウに対してギガンは容赦なく彼の胸元に体重を乗せて踏みつけてきた。ゴンゾウは苦悶の表情を浮かべて振り払おうとするが、体格も力も技量も全てギガンが上回っていた。
(駄目だ……このままでは勝てない、だが……!!)
ゴンゾウは必死の表情でギガンの右足を掴みながら歯を食いしばり、今の状態では勝てない事を悟る。しかし、彼には奥の手である「鬼人化」が存在した。この力を使えば一時的にだが肉体能力が増強され、ギガンにも対抗できる力を身に着けられるかもしれない。
しかし、鬼人化を使用すれば能力の解除後に大きな負担に襲われ、一時的に戦闘不能に陥る。敵はギガンだけではなく、城内の兵士も相手にしなければならない。だからこそゴンゾウは鬼人化を発動させる事に躊躇したが、そんなゴンゾウを嘲笑うようにギガンは踏みつける力を強める。
「残念だゴンゾウ……お前には期待していたがな」
「ぐああっ……!?」
肋骨がきしむ音が鳴り響き、徐々に腹部が窪みはじめ、ゴンゾウは悲鳴をあげた。このままでは自分が死ぬと確信したゴンゾウは覚悟を決め、仲間達に心の中で詫びた。
(すまない皆……!!だが、この人だけは俺が……!!)
決意したゴンゾウは全身の血管を浮き上がらせ、徐々に皮膚の色が赤く変色し、身体の汗が蒸発して蒸気のように煙が上がる。その様子に気付いたギガンは訝し気な表情を浮かべると、ゴンゾウは右足を持ち上げてギガンの体勢を崩す。
「うおおおおっ!!」
「ぬおっ!?」
まさか持ち上げられるとは思わなかったギガンが驚愕の表情を浮かべ、肉体の限界まで能力を強化したゴンゾウは途轍もない怪力を発揮してギガンの右足を掴み、勢いよく振り回す。自分の体格を遥かに上回る相手に対してゴンゾウは軽々と振り回し、庭園に存在した樹木に向けて投げ飛ばす。
「ぐあっ!?」
「ふうっ……ふうっ……!!」
樹木が砕け散る程の勢いで投げつけられたギガンは地面に倒れ込み、咄嗟の事だったので硬化の能力も間に合わず、まともに肉体に損傷を受けてしまう。苦痛の表情を浮かべるギガンに対し、暴走したようにゴンゾウは彼に向けて飛び込む。
「があああっ!!」
「ぐはぁっ!?」
全体重を乗せたヒップドロップを繰り出し、ギガンの身体に馬乗りの状態に陥ったゴンゾウは両拳を顔面に叩き込む。殴りつける度に血が舞い、顔面が腫れ、鼻血や吐血する。仕留めるにはここしかないと判断したゴンゾウは幾度も拳を叩き込み、渾身の一撃を叩き込む。
「うがぁっ!!」
「っ……!?」
岩面に肘を叩き込んだ瞬間、ギガンの身体が震え、やがて力を失ったように身体から力が抜けた。それを確認したゴンゾウは終わったのかと思ったのか、一瞬だけ攻撃の手を休めてしまう。だが、その一瞬の隙が状況を一変させた。
「……ぬぅんっ!!」
「うおっ!?」
ゴンゾウが攻撃を止めた瞬間、ギガンはのけ反り、自分に乗っていたゴンゾウを振り祓う。慌てて体勢を立て直したゴンゾウは起き上がろうとするギガンに向けて突進を仕掛けるが、ギガンはそれを予測していたように受け止める。
「ぐぐぅっ……!?」
「馬鹿め……あれほど攻撃する時は油断するなと言っただろう」
「うおおおっ……!?」
ギガンはゴンゾウと組み合うと両者はお互いの力を込めて押し合う。鬼人化した状態のゴンゾウと互角に渡り合えるほどの怪力を誇るギガンに対し、ゴンゾウは更に力を求めて肉体の負荷を考えずに身体を発熱させた。
「おおおおおっ!!」
「ゴンゾウ……無駄だ、その技は無敵ではない!!」
「ぐあっ!?」
だが、更に力を求めたゴンゾウに対してギガンはあっさりと彼を横に倒すと、一旦距離を取って拳を構える。それを確認したゴンゾウは再び正面から突進を仕掛け、ギガンを押し倒そうとした。
「うがぁあっ!!」
「ぬぅんっ!!」
「がはっ!?」
正面から迫ってきたゴンゾウに対してギガンは掌底を突き出してカウンターを食らわせ、腹部に強烈な衝撃を受けたゴンゾウは後退る。予想外の一撃に戸惑いながらもゴンゾウは歯を食いしばり、そんな彼に対してギガンは今度は防御の体勢を整える。
「どうした?それで終わりか?」
「ぐっ……うあああっ!!」
「まだ無駄だというのが分からないのか……」
全身を硬化の戦技を発動させ、防御力を高めたギガンに対してゴンゾウは無我夢中に殴りつけるが、防御に専念したギガンの肉体はアダマンタイトを想像させる程に硬く、鬼人化した状態のゴンゾウの攻撃さえも受け付けない。
どれだけ殴りつけようとギガンは引き下がることはなく、逆にゴンゾウの攻撃を仕掛ける金銀の闘拳の方が徐々に罅割れ、やがてゴンゾウは攻撃を中断して膝を付く。
「ぐうっ……な、何故だ……!?」
「少しは落ち着いたようだな……そんな力任せな方法で俺を本気で倒せると思っていたのか?」
「ぐあっ!?」
膝を付いたゴンゾウに対してギガンは蹴りを叩きつけ、彼の身体を吹き飛ばす。その肉体には多少の痣は生まれていたが、それでもゴンゾウと比べれば軽傷で骨や内臓も異常はない。鼻血を拭いながらギガンはゴンゾウの元へ近づき、再び彼の胸元に右足を叩きつける。
「ぐああっ……!?」
「ゴンゾウ……技を捨てて力に走ったお前に勝ち目はない。これで終わりだ」
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