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外伝 ~ヨツバ王国編~
オロナ鉱山
「うわぁっ!?びっくりした、何時から隠れてたんだいあんたら!!」
「おお、兄者、姉者!!御帰りになっていたのでござるん!?」
天上に張り付いていたカゲマル達を見てバルは驚きの声を上げ、アヤメは嬉しそうな声をあげると、二人は天井から降りると何処から大量の羊皮紙をを取り出してギンタロウに渡す。
「これが我々の集めた情報だ。確認してくれ」
「おお、こんなにも集めてきてくれたのか!!和国の忍びは優秀だと聞いていたが、まさかこんなに早く戻るとは……」
「それだけではないでござる、東方と南方の領地の境目に配置されている兵士達の数と巡回ルートも把握したでござる」
カゲマルは情報をまとめた資料を渡すと、ハンゾウは広げられた地図上に兵士の形をした駒を置き、現状での領地の境目に配置された兵士達の数を説明する。
「事前の情報通り、やはり南方の兵士の数はこの東方の兵士よりもずっと少ない。だが、魔物使い共が使役している魔獣が厄介だな……奴等は森人族よりも感覚が過敏で我々も何度か見つかりそうになった。しかし、どうにか兵士達が拘束されている居場所だけは突き止めたが……まさか既に情報が伝わっているとは予想外だったがな」
「申し訳ありませぬ兄者!!某がここに残っておきながら、間者の居所を掴めず、兄者達に負担を……!!」
「うむ、次からは気を付けろアヤメ。我々もこの領地にもう少し人数を割いておくべきだった」
アヤメは申し訳なさそうに謝罪を行うが、カゲマルもハンゾウも東壁街に忍び込んでいた間者を探る行為を怠ってしまい、彼女だけを責める事は出来ない。だが、二人は拘束されている兵士達の居場所を突き止めただけではなく、オロナ鉱山へ最短へ辿り着く道筋を把握していた。
「このオロナ鉱山へ向かう場合、兵士や魔物使いに使役されている魔獣共に気付かれないように移動するのならばこのルートが最短で確実に辿り着けるだろう。我々が道案内を行い、お前をオロナ鉱山へ導く」
「おお、それは心強いな」
「但しレナ殿、南方の領地では嗅覚や聴覚が鋭い魔獣が多数配置されているでござる。だからウルやロプスに乗って移動する方法は難しいでござる」
「という事はまさか徒歩で向かえというの?それはいくらなんでも時間が掛かり過ぎるでしょう?」
「しかし、他に方法はない。我々の見立てではレイビが軍勢を動かすまでに掛かる時間は恐らく4日、この東壁街へ辿り着く時間を考慮したとしても猶予は5日……つまり、5日以内にオロナ鉱山へ辿り着き、人質の兵士達を解放するしか手はない」
カゲマルの言葉に全員がレナに視線を向け、地図上に視線を向けたレナは考え込むように腕を組み、やがて溜息を吐き出して答える。
「それなら今すぐに出発しよう、カゲマルとハンゾウには帰ってきて早々に悪いけど道案内を頼みたい。それと途中まではウル達に運んでもらう。問題ないよね?」
「ああ、東聖将の領地内ならば魔獣達に乗せて貰っても問題はないだろう」
「拙者たちも全力で支援するでござる!!」
「兄者と姉者が向かうのであれば某も……」
「いや、お前と他の者にはこの東壁街の調査をやってもらう。他に間者が隠れている可能性も否定出来ない以上、全員で動くわけにはいかん」
「おいおい、ちょっと待ちな。本当にあんたら3人だけで敵地へ乗り込むつもりかい?いくら何でも危険過ぎるんじゃ……」
「他に兵士達を救う方法はない。心配する暇があればお前達は何時でも戦闘に入る準備を整えておけ」
レナ達は早速移動の準備に取り掛かると、何人かが心配した表情を浮かべるがレイビが動き出す前に急いで出立する必要があり、3人は東壁街を発つ準備を整えた。
「じゃあ、行ってくるよ。この街の守りは任せたよ」
「……気を付けて行きたまえ、君達の敵はまがりなりにも六聖将を任せられた男だ」
「はい、肝に銘じておきます」
ギンタロウの忠告を受けてレナは全員の顔を見渡した後に頷き、ハンゾウとカゲマルと共に動く――
――そしてウルに乗って東聖将の領地を抜けた後、3人は日が暮れないうちに南方の領地の境目へと辿り着く。この場所では東方と南方の両兵士が睨み合いを行い、お互いの軍勢が領地を侵さないように見張りを立てていた。途中までギンタロウの命で護衛役として同行していたキン、ギン、ドウの3人の側近はレナ達に警告する。
「我々はここまでです。ここから先は貴方達だけで進んでください」
「どうかお気をつけて」
「ご武運を祈っています」
「ここまでの護衛、ありがとうございました。ウルの事をお願いします」
「ウォンッ……」
別れ際、レナは3人に礼を告げるとここまで運んでくれたウルの頭を撫でやり、寂しそうに顔を擦りよせてくるウルを宥めながらハンゾウとカゲマルに振り返る。
「じゃあ、ここから先は二人に道案内を頼むよ。出来る限り休まずに移動したいから、先導よろしく」
「任せて欲しいでござる!!」
「ふっ……遅れるようなら置いていくぞ」
「いや、それだと作戦が台無しになるから」
カゲマルの冗談にレナは呆れた表情を浮かべながらも月光樹が植え付けられている領地の境目を確認し、この近辺ではアイリスと交信が取りにくい環境である事を思い出す。つまり、移動中は彼女の力には頼れない事になる。
「おお、兄者、姉者!!御帰りになっていたのでござるん!?」
天上に張り付いていたカゲマル達を見てバルは驚きの声を上げ、アヤメは嬉しそうな声をあげると、二人は天井から降りると何処から大量の羊皮紙をを取り出してギンタロウに渡す。
「これが我々の集めた情報だ。確認してくれ」
「おお、こんなにも集めてきてくれたのか!!和国の忍びは優秀だと聞いていたが、まさかこんなに早く戻るとは……」
「それだけではないでござる、東方と南方の領地の境目に配置されている兵士達の数と巡回ルートも把握したでござる」
カゲマルは情報をまとめた資料を渡すと、ハンゾウは広げられた地図上に兵士の形をした駒を置き、現状での領地の境目に配置された兵士達の数を説明する。
「事前の情報通り、やはり南方の兵士の数はこの東方の兵士よりもずっと少ない。だが、魔物使い共が使役している魔獣が厄介だな……奴等は森人族よりも感覚が過敏で我々も何度か見つかりそうになった。しかし、どうにか兵士達が拘束されている居場所だけは突き止めたが……まさか既に情報が伝わっているとは予想外だったがな」
「申し訳ありませぬ兄者!!某がここに残っておきながら、間者の居所を掴めず、兄者達に負担を……!!」
「うむ、次からは気を付けろアヤメ。我々もこの領地にもう少し人数を割いておくべきだった」
アヤメは申し訳なさそうに謝罪を行うが、カゲマルもハンゾウも東壁街に忍び込んでいた間者を探る行為を怠ってしまい、彼女だけを責める事は出来ない。だが、二人は拘束されている兵士達の居場所を突き止めただけではなく、オロナ鉱山へ最短へ辿り着く道筋を把握していた。
「このオロナ鉱山へ向かう場合、兵士や魔物使いに使役されている魔獣共に気付かれないように移動するのならばこのルートが最短で確実に辿り着けるだろう。我々が道案内を行い、お前をオロナ鉱山へ導く」
「おお、それは心強いな」
「但しレナ殿、南方の領地では嗅覚や聴覚が鋭い魔獣が多数配置されているでござる。だからウルやロプスに乗って移動する方法は難しいでござる」
「という事はまさか徒歩で向かえというの?それはいくらなんでも時間が掛かり過ぎるでしょう?」
「しかし、他に方法はない。我々の見立てではレイビが軍勢を動かすまでに掛かる時間は恐らく4日、この東壁街へ辿り着く時間を考慮したとしても猶予は5日……つまり、5日以内にオロナ鉱山へ辿り着き、人質の兵士達を解放するしか手はない」
カゲマルの言葉に全員がレナに視線を向け、地図上に視線を向けたレナは考え込むように腕を組み、やがて溜息を吐き出して答える。
「それなら今すぐに出発しよう、カゲマルとハンゾウには帰ってきて早々に悪いけど道案内を頼みたい。それと途中まではウル達に運んでもらう。問題ないよね?」
「ああ、東聖将の領地内ならば魔獣達に乗せて貰っても問題はないだろう」
「拙者たちも全力で支援するでござる!!」
「兄者と姉者が向かうのであれば某も……」
「いや、お前と他の者にはこの東壁街の調査をやってもらう。他に間者が隠れている可能性も否定出来ない以上、全員で動くわけにはいかん」
「おいおい、ちょっと待ちな。本当にあんたら3人だけで敵地へ乗り込むつもりかい?いくら何でも危険過ぎるんじゃ……」
「他に兵士達を救う方法はない。心配する暇があればお前達は何時でも戦闘に入る準備を整えておけ」
レナ達は早速移動の準備に取り掛かると、何人かが心配した表情を浮かべるがレイビが動き出す前に急いで出立する必要があり、3人は東壁街を発つ準備を整えた。
「じゃあ、行ってくるよ。この街の守りは任せたよ」
「……気を付けて行きたまえ、君達の敵はまがりなりにも六聖将を任せられた男だ」
「はい、肝に銘じておきます」
ギンタロウの忠告を受けてレナは全員の顔を見渡した後に頷き、ハンゾウとカゲマルと共に動く――
――そしてウルに乗って東聖将の領地を抜けた後、3人は日が暮れないうちに南方の領地の境目へと辿り着く。この場所では東方と南方の両兵士が睨み合いを行い、お互いの軍勢が領地を侵さないように見張りを立てていた。途中までギンタロウの命で護衛役として同行していたキン、ギン、ドウの3人の側近はレナ達に警告する。
「我々はここまでです。ここから先は貴方達だけで進んでください」
「どうかお気をつけて」
「ご武運を祈っています」
「ここまでの護衛、ありがとうございました。ウルの事をお願いします」
「ウォンッ……」
別れ際、レナは3人に礼を告げるとここまで運んでくれたウルの頭を撫でやり、寂しそうに顔を擦りよせてくるウルを宥めながらハンゾウとカゲマルに振り返る。
「じゃあ、ここから先は二人に道案内を頼むよ。出来る限り休まずに移動したいから、先導よろしく」
「任せて欲しいでござる!!」
「ふっ……遅れるようなら置いていくぞ」
「いや、それだと作戦が台無しになるから」
カゲマルの冗談にレナは呆れた表情を浮かべながらも月光樹が植え付けられている領地の境目を確認し、この近辺ではアイリスと交信が取りにくい環境である事を思い出す。つまり、移動中は彼女の力には頼れない事になる。
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