文字の大きさ
大
中
小
712 / 2,093
外伝 ~ヨツバ王国編~
フェンリルとの死闘
「くっ……まだまだぁっ!!」
「ガアアッ!!」
両手の剣を振り翳したレナに対してフェンリルは右前脚を振り翳し、爪と刃が衝突した瞬間に金属音が鳴り響く。剣鬼の力を完全に覚醒させたレナの攻撃さえもフェンリルは片足のみで振り払う。
「うわぁっ!?」
「レナ!!」
「このっ……シャドウ・バイト・ケルベロス!!」
「ガウッ!?」
吹き飛ばされたレナを咄嗟にゴンゾウが受け止めると、ダインが影魔法で黒狼を生み出してフェンリルへ襲い掛からせる。フェンリルの全身には聖属性の魔力が鎧のように身を包んでいるので闇属性の魔法の効果は薄いが、それでも視界を封じて一瞬だけ動作を止める事には成功した。
その隙を逃さずに他の者達も体勢を持ち直し、雪月花を構えたシズネと旋斧を構えたジャンヌが左右から仕掛け、エリナも矢を放つ。
「刺突・閃!!」
「回転!!」
「強化射撃!!」
「ウガァッ……!?」
3人の攻撃は同時に衝突し、フェンリルの全身を覆い込む魔力の鎧を突破して鮮血が舞う。だが、傷つけたといっても皮一枚を切った程度の損傷しか与えられず、逆にフェンリルの怒りを煽る。
「ガアアッ!!」
「くっ!?」
「きゃあっ!?」
「わわっ!?」
フェンリルが両前脚を振り翳しただけで突風のような衝撃波が発生して3人を吹き飛ばし、その内のジャンヌにフェンリルは狙いを定めると牙を放つ。
「ガアアッ!!」
「いかん!!」
「させるかっ!!」
ジャンヌが噛みつかれる前にロウガとカゲマルが動き出し、フェンリルの注意を引くために両者は背後から刃を突き立てる。だが、戦技も発動していない攻撃ではフェンリルの全身を覆う魔力の鎧によって弾かれ、怯ませるどころか攻撃された事も気付かれない。
「ガアアッ!!」
「くぅっ……!?」
「させないでござる!!」
「抜刀!!」
牙がジャンヌの身体を貫こうとした瞬間、ハンゾウが駆け出してジャンヌの身体に抱き着き、アヤメがフェンリルの後脚に刃を振り払う。結果的には後脚を斬られた事でフェンリルの注意が逸れ、ジャンヌの救出に成功する。その直後にゴンゾウに抱えられたレナが合図を行う。
「ゴンちゃん!!投げて!!」
「おうっ!!」
「え、ちょっ……レナ!?」
ゴンゾウの怪力によって放り投げられたレナはフェンリルに向けて突進し、反鏡剣の刃を構える。魔法の力を跳ね返す効果を持つ反鏡剣ならば魔鎧術を突破する事も容易く、フェンリルの頭部に向けてレナは突き刺す。
「刺突!!」
「ガアアッ!?」
寸前でレナの存在に気付いたフェンリルは頭を反らして反鏡剣の刃を回避しようとしたが、完全には避けきれずに右目に鮮血が走り、片目を失ってしまう。その様子を確認したレナは予想通りに反鏡剣ならば効果的である事を確認し、攻撃方法を変化させるために退魔刀を手放して反鏡剣を握り締める。
「剣舞!!」
「ガウッ……!?」
「す、凄い……!!」
着地と同時に瞬動術を発動させてフェンリルに接近したレナは剣を振り翳して次々と斬撃を浴びせ、フェンリルの肉体に損傷を与える。反鏡剣ならばフェンリルの身を守る魔鎧術を無効化し、毛皮を切り裂いて傷を与える事は出来た。
だが、いくら切りつけようと重みがない反鏡剣では致命傷までは与えられず、体毛を切り裂く事は出来てもせいぜい肉までしか切る事は出来ず、骨には達しない。残念ながらバルやゴウライのように「剛剣」を得意とするレナではアイラやシズネのように華麗に動いて敵を切り裂く事は出来ず、残念ながら相性が悪い。
(駄目だ、この程度じゃ倒せない……もっと加速しろ!!)
しかし、この好機を逃さぬためにレナは更に速度を加速させるため、この状態で「加速剣撃」を発動させて更なる速度を発揮して挑む。紅色の魔力を全身に纏わせながらレナはフェンリルの身体を切り刻み、血を迸らせる。
「おおおおおっ!!」
「ガアアアアッ!!」
無論、フェンリルも攻撃を受けるだけではなく、レナに向けて反撃を繰り出す。一撃でもフェンリルの攻撃が当たれば致命傷は避けられないだろうが、それでもレナは止まらずに攻撃を続行し、迫りくる牙や爪を掻い潜って猛攻を仕掛ける。
「す、凄まじい……これ程の速さで動けるのか!?」
「何を呆然と見つめているの!!私達も仕掛けるわよ!!」
「は、はい!!」
レナとフェンリルの攻防に圧倒されていた他の者達も動き出し、少しでもフェンリルの注意を引くために攻撃を仕掛ける。ゴンゾウは強化した筋力を利用して自分の倍近くの大きさを誇る岩を持ち上げ、ダインも影魔法を利用して周囲に落ちている兵士の武器を操作して投擲を行う。
「うおおおおおっ!!」
「い、けぇっ!!」
「ガアッ……!?」
本来ならば避けられるはずの攻撃さえもレナとの戦闘で夢中になっていたフェンリルは避けきれず、岩石と無数の刃物に衝突したフェンリルの体勢が崩れ、その隙を逃さずに他の剣聖も同時に仕掛けた。
「ガアアッ!!」
両手の剣を振り翳したレナに対してフェンリルは右前脚を振り翳し、爪と刃が衝突した瞬間に金属音が鳴り響く。剣鬼の力を完全に覚醒させたレナの攻撃さえもフェンリルは片足のみで振り払う。
「うわぁっ!?」
「レナ!!」
「このっ……シャドウ・バイト・ケルベロス!!」
「ガウッ!?」
吹き飛ばされたレナを咄嗟にゴンゾウが受け止めると、ダインが影魔法で黒狼を生み出してフェンリルへ襲い掛からせる。フェンリルの全身には聖属性の魔力が鎧のように身を包んでいるので闇属性の魔法の効果は薄いが、それでも視界を封じて一瞬だけ動作を止める事には成功した。
その隙を逃さずに他の者達も体勢を持ち直し、雪月花を構えたシズネと旋斧を構えたジャンヌが左右から仕掛け、エリナも矢を放つ。
「刺突・閃!!」
「回転!!」
「強化射撃!!」
「ウガァッ……!?」
3人の攻撃は同時に衝突し、フェンリルの全身を覆い込む魔力の鎧を突破して鮮血が舞う。だが、傷つけたといっても皮一枚を切った程度の損傷しか与えられず、逆にフェンリルの怒りを煽る。
「ガアアッ!!」
「くっ!?」
「きゃあっ!?」
「わわっ!?」
フェンリルが両前脚を振り翳しただけで突風のような衝撃波が発生して3人を吹き飛ばし、その内のジャンヌにフェンリルは狙いを定めると牙を放つ。
「ガアアッ!!」
「いかん!!」
「させるかっ!!」
ジャンヌが噛みつかれる前にロウガとカゲマルが動き出し、フェンリルの注意を引くために両者は背後から刃を突き立てる。だが、戦技も発動していない攻撃ではフェンリルの全身を覆う魔力の鎧によって弾かれ、怯ませるどころか攻撃された事も気付かれない。
「ガアアッ!!」
「くぅっ……!?」
「させないでござる!!」
「抜刀!!」
牙がジャンヌの身体を貫こうとした瞬間、ハンゾウが駆け出してジャンヌの身体に抱き着き、アヤメがフェンリルの後脚に刃を振り払う。結果的には後脚を斬られた事でフェンリルの注意が逸れ、ジャンヌの救出に成功する。その直後にゴンゾウに抱えられたレナが合図を行う。
「ゴンちゃん!!投げて!!」
「おうっ!!」
「え、ちょっ……レナ!?」
ゴンゾウの怪力によって放り投げられたレナはフェンリルに向けて突進し、反鏡剣の刃を構える。魔法の力を跳ね返す効果を持つ反鏡剣ならば魔鎧術を突破する事も容易く、フェンリルの頭部に向けてレナは突き刺す。
「刺突!!」
「ガアアッ!?」
寸前でレナの存在に気付いたフェンリルは頭を反らして反鏡剣の刃を回避しようとしたが、完全には避けきれずに右目に鮮血が走り、片目を失ってしまう。その様子を確認したレナは予想通りに反鏡剣ならば効果的である事を確認し、攻撃方法を変化させるために退魔刀を手放して反鏡剣を握り締める。
「剣舞!!」
「ガウッ……!?」
「す、凄い……!!」
着地と同時に瞬動術を発動させてフェンリルに接近したレナは剣を振り翳して次々と斬撃を浴びせ、フェンリルの肉体に損傷を与える。反鏡剣ならばフェンリルの身を守る魔鎧術を無効化し、毛皮を切り裂いて傷を与える事は出来た。
だが、いくら切りつけようと重みがない反鏡剣では致命傷までは与えられず、体毛を切り裂く事は出来てもせいぜい肉までしか切る事は出来ず、骨には達しない。残念ながらバルやゴウライのように「剛剣」を得意とするレナではアイラやシズネのように華麗に動いて敵を切り裂く事は出来ず、残念ながら相性が悪い。
(駄目だ、この程度じゃ倒せない……もっと加速しろ!!)
しかし、この好機を逃さぬためにレナは更に速度を加速させるため、この状態で「加速剣撃」を発動させて更なる速度を発揮して挑む。紅色の魔力を全身に纏わせながらレナはフェンリルの身体を切り刻み、血を迸らせる。
「おおおおおっ!!」
「ガアアアアッ!!」
無論、フェンリルも攻撃を受けるだけではなく、レナに向けて反撃を繰り出す。一撃でもフェンリルの攻撃が当たれば致命傷は避けられないだろうが、それでもレナは止まらずに攻撃を続行し、迫りくる牙や爪を掻い潜って猛攻を仕掛ける。
「す、凄まじい……これ程の速さで動けるのか!?」
「何を呆然と見つめているの!!私達も仕掛けるわよ!!」
「は、はい!!」
レナとフェンリルの攻防に圧倒されていた他の者達も動き出し、少しでもフェンリルの注意を引くために攻撃を仕掛ける。ゴンゾウは強化した筋力を利用して自分の倍近くの大きさを誇る岩を持ち上げ、ダインも影魔法を利用して周囲に落ちている兵士の武器を操作して投擲を行う。
「うおおおおおっ!!」
「い、けぇっ!!」
「ガアッ……!?」
本来ならば避けられるはずの攻撃さえもレナとの戦闘で夢中になっていたフェンリルは避けきれず、岩石と無数の刃物に衝突したフェンリルの体勢が崩れ、その隙を逃さずに他の剣聖も同時に仕掛けた。
感想 5,097
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『ベルンハルト・フォン・バーデンは平穏に暮らしたい』
GamaFrog男爵家三男、ベルンハルト・フォン・バーデン。
家督継承権はなく、本来ならどこかの官職に就くか、他家へ仕えるか、婿入りするか――そんな将来が待っているはずだった。
しかしベルは少しだけ優秀すぎた。
小遣い稼ぎのつもりで始めた商売は成功し、気付けば父親より金を持ち、長男より領地経営に詳しく、次男より商売が上手くなっていた。
本人に出しゃばる気はない。
ただ普通に生きていただけだ。
それでも、優秀すぎる三男の存在は家族との距離を少しずつ広げていった。
家に居場所がなくなった。
だからベルは学園へ来た。
貴族だから一応入学した。
家にいるより気楽だったから。
静かに暮らしたかったから。
寄付金を積んで手に入れた広い寮部屋で、本を読み、昼寝をし、卒業後は適当な文官になって平穏に生きる
そのはずだった。
だが現実は違った。
男装令嬢に懐かれ。
王太子に目を付けられ。
商会には囲い込まれ。
気付けば平穏はどこへやら。
本人はただ平穏に暮らしたいだけ。
周囲はなぜか放っておいてくれない。
これは、面倒事を嫌う規格外の天才が、静かな人生を目指して失敗し続ける物語である。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
真の皇帝は俺です ~面倒だから幼なじみに帝位を任せていたら、婚約者に捨てられました。正体を明かしたら全員後悔してももう遅い~
由香皇帝の仕事が面倒だったレインは、信頼する幼なじみアレクシスに表向きの皇帝を任せ、自身は陰から帝国を支えていた。
だがある日、婚約者エミリアは「権力も将来性もない」と彼を見限り婚約破棄を宣言する。
しかし彼女は知らなかった。
帝国を動かしていた真の支配者が誰なのかを。
これは全てを持ちながら隠していた男と、見るべきものを見失った者たちの後悔の物語。
クラス全員で異世界召喚されたが、俺だけ教室に取り残されたのでとりあえず帰宅した
中山(ほ) クラス全員で異世界召喚されたが、先生と俺が残っていた。
魔法もチートスキルもステータス画面すら表示されない、ただの「残され損」
異世界に行けなかった俺を待っていたのは、世知辛い現実だった。
AI使用状況
GoogleのGeminiさん使ってます〜
誤字脱字チェックと調べ物お願いしてます
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。