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外伝 ~ヨツバ王国編~
ダインの異変
「ギンタロウ、お前の勝ちだ……いい部下を持ったな」
「生憎だが彼等は俺の部下ではない、我々のために共に戦ってくれた戦友だ」
「戦友、か……」
クレナイは冒険者の面々に視線を向け、正直に言えば誰一人としてクレナイを上回る力を持つ人間はいなかった。だが、全員が力を合わせて見事な結束力でクレナイを倒したという事実に変わりはなく、クレナイは若かりし頃の自分と共に戦ってきた戦友の事を思い出す。
過去の思い出に浸るクレナイに肩を貸しながらギンタロウは両軍の兵士を連れて東壁街へ引き返そうとした。だが、何故か自分が命令を与えたにも関わらずに一部の兵士が動かない事に気付き、不審に思ったギンタロウは彼等に声を掛ける。
「どうした!!もう戦は終わったんだ、そんな所で立ち止まっていないで早く負傷者を連れて東壁街へ引き返すぞ!!」
『…………』
「おい、本当にどうしたんだ?何故、返事を……」
兵士達はギンタロウの声が聞こえていないはずはないのだが、何故か動く様子がなく、心配したギンタロウが近づいて彼等の様子を調べようとした時、悲鳴が響き渡った。
「ぐああああっ!?」
「ダイン!?」
「どうした!?何処か怪我したのか!?」
「何っ!?」
唐突にダインが悲鳴をあげて地面に倒れ込み、その様子を見た冒険者達が慌てて駆けつける。一体何事かとバルが彼の身体を持ち上げて様子を調べると、左腕を抑えている事に気付く。
「おい、一体どうしたんだいダイン!?何処か痛むのかい!?」
「ひ、左腕が……!!」
「左腕だね、そこを怪我したのかい?すぐに見せな!!」
「ち、違う……左腕が、熱いんだ!?」
バルはダインの右腕の袖を引きちぎり、腕をの様子を確認すると、彼女は目を見開く。ダインの左腕に「漆黒の三日月」を想像させる紋様が浮かんでいる事に気付き、その紋様が異常に発熱していた。
「こ、これは……!?」
「に、逃げろ皆……近づいている、何か危険な奴が近づいてるんだ……!!」
「ダイン、しっかりしな!!誰か、すぐに水を持ってきてくれ!!」
「待ってて、雪月花で身体を冷やせるか試すわ!!」
「いいから、僕の事はいいから!!早く、皆逃げろっ!!」
苦痛の表情を浮かべながら全員にこの場を早急に立ち去るように叫ぶダインの姿に冒険者達も兵士達も戸惑い、一体何が起きたのかとダインの元に集まろうとした時、数名の兵士が悲鳴をあげる。
「ぎゃ、ぎゃあああっ!?」
「ひいいいっ!?」
「今度は何だってんだい!?」
「こ、これは……馬鹿なっ!?」
兵士の悲鳴が上がった方角に全員が視線を向けると、そこには先ほどの戦で命を落としたはずの兵士達が身体を起き上げる様子が映し出され、全員が明らかに死亡している状態にも関わらずに身体をゆっくりと動かしながら生きている兵士達の元へ向かう。その光景を見た冒険者達は驚愕の声を上げた。
「あ、アンデッドだ!!こいつら、アンデッドになってやがる!!」
「そんな馬鹿なっ!?」
「アンデッドだと……!?」
「お、お前達……!!」
変わり果てた兵士の姿に誰もが混乱を起こし、その間にも次々と倒れていた兵士が起き上がり、アンデッドと化す。一体何が起きているのか理解出来ず、生き残った者達は一か所に集まる。
先の戦闘で死亡した兵士は数百名を超え、更に兵士だけではなく、甲殻獣さえも起き上がる。全員がアンデッド特融の腐敗臭を放ち、生者の魂を求めて襲いかかってきた。
「オアアッ!!」
「ガアアッ!!」
「や、止めろっ……止めてくれぇっ!!」
「俺たちは味方じゃないか!?頼む、止まってくれ!!」
「何をしている!!反撃しろ……ぐふぅっ!?」
「クレナイ、無茶をするなっ!!」
兵士達は何十年も共に過ごしてきた仲間達が変わり果てた姿で襲ってくる光景に戦意を失い、正気に戻そうとするがアンデッドと化した生物は元に戻る事はない。アンデッドに変異した死体は最早生前の記憶は持ち合わせておらず、例え相手が家族であろうと友人であろうと餌と認識して襲いかかる。
クレナイは兵士達に反撃を命じようとするが、彼自身も先ほどの戦闘でかなりの深手を負っており、指示を出すのも困難な状態だった。冒険者達も迫りくるアンデッドに対処しようとしたが、彼等も疲労は激しく、しかも数百体のアンデッドを相手にする体力は残っていなかった。
「ぐっ……近寄るなっ!!」
「誰か、聖属性の魔法は使えるはいないのか!?」
「……水さえあれば倒せるのに」
「泣き言は言っていられないわ!!全員、東壁街へ撤退しなさい!!」
アンデッドの弱点は聖属性の魔法だが、生憎とこの場には聖属性の魔法を扱える人間はおらず、コトミンでさえも水がなければ魔法は使えない。シズネが即座に撤退を提案し、自分が殿を務めるためにアンデッドの大群に立ち向かおうとした時、突如としてアンデッドの大群が動きを止める。
「生憎だが彼等は俺の部下ではない、我々のために共に戦ってくれた戦友だ」
「戦友、か……」
クレナイは冒険者の面々に視線を向け、正直に言えば誰一人としてクレナイを上回る力を持つ人間はいなかった。だが、全員が力を合わせて見事な結束力でクレナイを倒したという事実に変わりはなく、クレナイは若かりし頃の自分と共に戦ってきた戦友の事を思い出す。
過去の思い出に浸るクレナイに肩を貸しながらギンタロウは両軍の兵士を連れて東壁街へ引き返そうとした。だが、何故か自分が命令を与えたにも関わらずに一部の兵士が動かない事に気付き、不審に思ったギンタロウは彼等に声を掛ける。
「どうした!!もう戦は終わったんだ、そんな所で立ち止まっていないで早く負傷者を連れて東壁街へ引き返すぞ!!」
『…………』
「おい、本当にどうしたんだ?何故、返事を……」
兵士達はギンタロウの声が聞こえていないはずはないのだが、何故か動く様子がなく、心配したギンタロウが近づいて彼等の様子を調べようとした時、悲鳴が響き渡った。
「ぐああああっ!?」
「ダイン!?」
「どうした!?何処か怪我したのか!?」
「何っ!?」
唐突にダインが悲鳴をあげて地面に倒れ込み、その様子を見た冒険者達が慌てて駆けつける。一体何事かとバルが彼の身体を持ち上げて様子を調べると、左腕を抑えている事に気付く。
「おい、一体どうしたんだいダイン!?何処か痛むのかい!?」
「ひ、左腕が……!!」
「左腕だね、そこを怪我したのかい?すぐに見せな!!」
「ち、違う……左腕が、熱いんだ!?」
バルはダインの右腕の袖を引きちぎり、腕をの様子を確認すると、彼女は目を見開く。ダインの左腕に「漆黒の三日月」を想像させる紋様が浮かんでいる事に気付き、その紋様が異常に発熱していた。
「こ、これは……!?」
「に、逃げろ皆……近づいている、何か危険な奴が近づいてるんだ……!!」
「ダイン、しっかりしな!!誰か、すぐに水を持ってきてくれ!!」
「待ってて、雪月花で身体を冷やせるか試すわ!!」
「いいから、僕の事はいいから!!早く、皆逃げろっ!!」
苦痛の表情を浮かべながら全員にこの場を早急に立ち去るように叫ぶダインの姿に冒険者達も兵士達も戸惑い、一体何が起きたのかとダインの元に集まろうとした時、数名の兵士が悲鳴をあげる。
「ぎゃ、ぎゃあああっ!?」
「ひいいいっ!?」
「今度は何だってんだい!?」
「こ、これは……馬鹿なっ!?」
兵士の悲鳴が上がった方角に全員が視線を向けると、そこには先ほどの戦で命を落としたはずの兵士達が身体を起き上げる様子が映し出され、全員が明らかに死亡している状態にも関わらずに身体をゆっくりと動かしながら生きている兵士達の元へ向かう。その光景を見た冒険者達は驚愕の声を上げた。
「あ、アンデッドだ!!こいつら、アンデッドになってやがる!!」
「そんな馬鹿なっ!?」
「アンデッドだと……!?」
「お、お前達……!!」
変わり果てた兵士の姿に誰もが混乱を起こし、その間にも次々と倒れていた兵士が起き上がり、アンデッドと化す。一体何が起きているのか理解出来ず、生き残った者達は一か所に集まる。
先の戦闘で死亡した兵士は数百名を超え、更に兵士だけではなく、甲殻獣さえも起き上がる。全員がアンデッド特融の腐敗臭を放ち、生者の魂を求めて襲いかかってきた。
「オアアッ!!」
「ガアアッ!!」
「や、止めろっ……止めてくれぇっ!!」
「俺たちは味方じゃないか!?頼む、止まってくれ!!」
「何をしている!!反撃しろ……ぐふぅっ!?」
「クレナイ、無茶をするなっ!!」
兵士達は何十年も共に過ごしてきた仲間達が変わり果てた姿で襲ってくる光景に戦意を失い、正気に戻そうとするがアンデッドと化した生物は元に戻る事はない。アンデッドに変異した死体は最早生前の記憶は持ち合わせておらず、例え相手が家族であろうと友人であろうと餌と認識して襲いかかる。
クレナイは兵士達に反撃を命じようとするが、彼自身も先ほどの戦闘でかなりの深手を負っており、指示を出すのも困難な状態だった。冒険者達も迫りくるアンデッドに対処しようとしたが、彼等も疲労は激しく、しかも数百体のアンデッドを相手にする体力は残っていなかった。
「ぐっ……近寄るなっ!!」
「誰か、聖属性の魔法は使えるはいないのか!?」
「……水さえあれば倒せるのに」
「泣き言は言っていられないわ!!全員、東壁街へ撤退しなさい!!」
アンデッドの弱点は聖属性の魔法だが、生憎とこの場には聖属性の魔法を扱える人間はおらず、コトミンでさえも水がなければ魔法は使えない。シズネが即座に撤退を提案し、自分が殿を務めるためにアンデッドの大群に立ち向かおうとした時、突如としてアンデッドの大群が動きを止める。
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