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外伝 ~ヨツバ王国編~
クレナイVSマリア
――時は数日前まで遡り、ヨツバ国王の王都の裏庭にて六聖将筆頭のクレナイとマリアは向かい合う。クレナイは完全武装した上に対し、マリアは杖を握り締めて二人は20メートルほど距離を取る。剣士と魔術師の決闘の場合、あまりに距離が近すぎると剣士側に有利となるため、その点を配慮して二人の距離が開いた状態で決闘を行う。
決闘の審判はツバサが勤めた。彼女はマリアが六聖将になる事を反対している立場だが、性格上彼女が不正を行う事は無い。また、立会人としてカレハと他の重臣たちも決闘を見届けるために集まり、二人は準備を整えるとツバサは確認を行う。
「両者共に準備は整いましたね?ではこれより、決闘を始めます。この木の葉が落ちた時、決闘の開始の合図とさせていただきます」
「構わん」
「……問題ありません」
ツバサは1枚の木の葉を持ち上げると二人は頷き、彼女は右手を伸ばして木の葉を落とす。これが森人族の決闘の方法であり、木の葉が地面に落ちた時に決闘は開始される。普通ならば石などを使用するのがいいのではないかと思われるが、木の葉の場合は石よりも軽く、風の影響を受けやすいのでいつ落ちるかが分かりにくく、決闘を行う者同士は必然的に木の葉の動きを追うために集中する。
いつ落ちてくるかも分からぬ木の葉に両者は集中し、より先に木の葉が地面に落ちた瞬間を見極め、行動を開始した人間が有利となる。今回の決闘の場合は木の葉は風に吹き飛ばされる事もなく地面へ向けて落下すると、クレナイが先に動く。
「ぬんっ!!」
『おおっ!!』
木の葉が落ちた瞬間にクレナイは一直線にマリアの元へ向かい、彼は20メートルの距離を瞬く間に駆け抜ける。その光景を見て重臣たちは歓声を上げ、このままクレナイがマリアに剣を放つかと思われた時、マリアは掌を翳す。
「マジックシールド」
「むっ!?」
マリアの前方に2メートル程度の魔法陣が誕生すると、クレナイは振り翳した刃を直前で止め、黙って魔法陣を眺める。マリアの使用した「マジックシールド」は結界石などの魔石を使用せず、自分の魔力だけで形成する魔法陣によって身を守る「防衛魔法」だった。この魔法を扱えるのは魔術師の中でもレベルが50を超えた者だけであり、使用者が優れた魔術師である程に魔法陣は堅固な物へと変わり果てる。
だが、クレナイは自身の前に出現した魔法陣に対して表情を険しくさせ、両腕に力を込めると一気に振り下ろす。その結果、魔法陣にクレナイの大剣が食い込み、強烈な衝撃は走った。だが、魔法陣は無傷のままで逆に攻撃を仕掛けたクレナイの方が後退った。
「ぬうっ……なるほど、この程度の攻撃は通用せんか」
「まだ、続けますか?」
「ぬかせ、小娘がっ!!はあああっ!!」
「クレナイ将軍!?」
クレナイは大剣を上空に掲げると、風の精霊を呼び集めて刀身に竜巻を形成させ、その光景を見たツバサは咄嗟に止めようとした。だが、魔刀術を発動させたクレナイは容赦なく魔法陣に大剣を叩き込む。
「があっ!!」
「っ……!!」
魔法陣は竜巻を纏った刃に衝突した瞬間、しばらくは耐え続けたがやがて表面に亀裂が走り、マリアは危険を察して横に飛ぶ。その結果、魔法陣が砕け散ると同時に大剣の前方に強烈な衝撃波が走り、地面に亀裂を生み出す。その威力を目撃した森人族達は感嘆の声を上げ、その一方でカレハも素直に感心する。
「これが今のクレナイ将軍の魔刀術……以前よりも磨きが掛けられているわね」
「カレハ様!!これ以上は危険です!!このまま続ければ取り返しのつかない事態に陥ります!!」
「駄目です、決闘を終えるかどうかの判断は御二人が決める事です」
ツバサはクレナイが魔刀術を発動させたのでこのままではマリアが危険だと判断し、カレハに決闘の中断を求めるが彼女は拒否する。その間にもクレナイは刀身に竜巻を纏わせた状態で今度はマリアが逃れられぬように横薙ぎに振り払おうとした。
「その程度か小娘……ぬぅっ!?」
「マジックシール」
だが、魔刀術を振り払おうとしたクレナイに対してマリアは杖を向けた瞬間、彼の右腕と左腕、更に両足と胴体の部分に魔法陣が誕生すると、まるで肉体が固定化したかのようにクレナイは動作を封じられる。手枷や足枷のように誕生した魔法陣に彼は額に青筋を浮かべ、この程度の拘束で自分を封じたつもりかと激怒した。
「小細工を……下らん!!」
クレナイは力を込めると魔法陣に亀裂が発生し、肉体を拘束していた魔法陣を全て破壊した。しかし、その間にマリアは場所の移動を行い、彼女は杖先をクレナイへと構えると同時に複数の魔法陣を発動させて砲撃魔法を行う。
「三重魔法サンダーランス」
「ぐおっ!?」
「複数魔法だと!?」
「馬鹿な!?」
三つの魔法陣から雷属性の砲撃魔法が放たれ、クレナイの肉体に電流が走る。その光景を見て森人族は驚愕の表情を浮かべ、カレハは拍手を行う。
決闘の審判はツバサが勤めた。彼女はマリアが六聖将になる事を反対している立場だが、性格上彼女が不正を行う事は無い。また、立会人としてカレハと他の重臣たちも決闘を見届けるために集まり、二人は準備を整えるとツバサは確認を行う。
「両者共に準備は整いましたね?ではこれより、決闘を始めます。この木の葉が落ちた時、決闘の開始の合図とさせていただきます」
「構わん」
「……問題ありません」
ツバサは1枚の木の葉を持ち上げると二人は頷き、彼女は右手を伸ばして木の葉を落とす。これが森人族の決闘の方法であり、木の葉が地面に落ちた時に決闘は開始される。普通ならば石などを使用するのがいいのではないかと思われるが、木の葉の場合は石よりも軽く、風の影響を受けやすいのでいつ落ちるかが分かりにくく、決闘を行う者同士は必然的に木の葉の動きを追うために集中する。
いつ落ちてくるかも分からぬ木の葉に両者は集中し、より先に木の葉が地面に落ちた瞬間を見極め、行動を開始した人間が有利となる。今回の決闘の場合は木の葉は風に吹き飛ばされる事もなく地面へ向けて落下すると、クレナイが先に動く。
「ぬんっ!!」
『おおっ!!』
木の葉が落ちた瞬間にクレナイは一直線にマリアの元へ向かい、彼は20メートルの距離を瞬く間に駆け抜ける。その光景を見て重臣たちは歓声を上げ、このままクレナイがマリアに剣を放つかと思われた時、マリアは掌を翳す。
「マジックシールド」
「むっ!?」
マリアの前方に2メートル程度の魔法陣が誕生すると、クレナイは振り翳した刃を直前で止め、黙って魔法陣を眺める。マリアの使用した「マジックシールド」は結界石などの魔石を使用せず、自分の魔力だけで形成する魔法陣によって身を守る「防衛魔法」だった。この魔法を扱えるのは魔術師の中でもレベルが50を超えた者だけであり、使用者が優れた魔術師である程に魔法陣は堅固な物へと変わり果てる。
だが、クレナイは自身の前に出現した魔法陣に対して表情を険しくさせ、両腕に力を込めると一気に振り下ろす。その結果、魔法陣にクレナイの大剣が食い込み、強烈な衝撃は走った。だが、魔法陣は無傷のままで逆に攻撃を仕掛けたクレナイの方が後退った。
「ぬうっ……なるほど、この程度の攻撃は通用せんか」
「まだ、続けますか?」
「ぬかせ、小娘がっ!!はあああっ!!」
「クレナイ将軍!?」
クレナイは大剣を上空に掲げると、風の精霊を呼び集めて刀身に竜巻を形成させ、その光景を見たツバサは咄嗟に止めようとした。だが、魔刀術を発動させたクレナイは容赦なく魔法陣に大剣を叩き込む。
「があっ!!」
「っ……!!」
魔法陣は竜巻を纏った刃に衝突した瞬間、しばらくは耐え続けたがやがて表面に亀裂が走り、マリアは危険を察して横に飛ぶ。その結果、魔法陣が砕け散ると同時に大剣の前方に強烈な衝撃波が走り、地面に亀裂を生み出す。その威力を目撃した森人族達は感嘆の声を上げ、その一方でカレハも素直に感心する。
「これが今のクレナイ将軍の魔刀術……以前よりも磨きが掛けられているわね」
「カレハ様!!これ以上は危険です!!このまま続ければ取り返しのつかない事態に陥ります!!」
「駄目です、決闘を終えるかどうかの判断は御二人が決める事です」
ツバサはクレナイが魔刀術を発動させたのでこのままではマリアが危険だと判断し、カレハに決闘の中断を求めるが彼女は拒否する。その間にもクレナイは刀身に竜巻を纏わせた状態で今度はマリアが逃れられぬように横薙ぎに振り払おうとした。
「その程度か小娘……ぬぅっ!?」
「マジックシール」
だが、魔刀術を振り払おうとしたクレナイに対してマリアは杖を向けた瞬間、彼の右腕と左腕、更に両足と胴体の部分に魔法陣が誕生すると、まるで肉体が固定化したかのようにクレナイは動作を封じられる。手枷や足枷のように誕生した魔法陣に彼は額に青筋を浮かべ、この程度の拘束で自分を封じたつもりかと激怒した。
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「馬鹿な!?」
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