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外伝 ~ヨツバ王国編~
結婚式
――デブリ国王とアルン王子の説得に時間は掛かったが、どうにか形だけの結婚として納得してくれた両者はレナとティナの結婚を渋々と認め、その後は簡易ではあるが村の中で結婚式が行われた。式といっても指輪を交換する程度の行為だが、森人族の間では指輪を互いに与える行為は婚約を意味する。そしてお互いの手で指輪を嵌めれば結婚は正式に認められた。
「それでは二人の結婚を祝い、ささやかながら宴を行う。まずは夫婦となったお前達から乾杯しろ」
「分かった、じゃあ乾杯!!」
「かんぱ~いっ!!」
「乾杯」
「ウォンッ!!」
お酒の代わりに精霊薬を注いだ杯をレナ、ティナ、そして本当にちゃっかりと自分も結婚したコトミン(第二婦人)が乾杯を行うと、精霊薬で全快したウルが鳴き声を上げる。ダークエルフたちは素直に彼等の結婚を祝福し、一方でティナの姉のノルは妹の晴れ姿に涙を流す。その隣ではデブリとアルンが歯を食いしばりながらも杯を抱え、ダインたちも乾杯を行う。
「いや~……まさか、本当に兄貴とティナ様が結婚するとは思わなかったっす」
「エリナ殿はレナ殿と結婚しなかったのでござるか?コトミン殿のように混ざれば良かったのでは……」
「あはは、それも考えたんですけどね。国王様と王子様があの様子だと私も混ざるとさらに複雑になりそうなんで……」
「別に皆大げさに捉えすぎだろ……どうせここを出ればすぐに離婚するんだろ?」
レナとティナが結婚する期間は西聖将の領地を抜け出すまでであり、その後は指輪をお互いに返却すれば離婚と認められる。ホムラ曰く、自分の領地に居る間だけは形だけでも二人が結婚していなければ許さないという。
「それにしてもあのホムラとかいう将軍、本当に王様相手でも遠慮しないんだな……国王を相手にしてため口なんていいのか?」
「そこら辺は他国の事情なのでよく分からないでござる」
「ホムラさんとは私も初めて会いましたけど、本当に強くてやばい人っすね……一緒に来てくれれば心強いのに」
「誰がやばい女だ」
「うわぁっ!?鬼っ!?」
「誰が鬼だっ」
背後から声を掛けられてダインは悲鳴をあげてのけ反り、そんな彼の反応を見て杯を手にしていたホムラは呆れた表情を浮かべる。唐突に現れたホムラにエリナも慌てるが、ホムラはそんな彼等に淡々と告げる。
「国王たちが目を覚ました以上、お前達の用事は終えたはずだ。明日の朝、外まで案内してやる。今日の見張りは私一人で行うから心配するな」
「えっ……えっ!?」
「見張りって……あんなきついのを一人でやるんですか!?」
「それが西聖将の役目だ。お前達は身体をゆっくりと休めていろ、明日には王都に戻るんだろう?」
「でも、ホムラさんだけに任せるなんて……」
「私の事よりも自分達の事を心配しろ」
今日の見張り役は一人で担う事を告げるとホムラは盃を飲み干してダインたちの前から立ち去り、彼女なりに気を遣っていると知った3人は顔を見合わせ、苦笑した。
「言葉は厳しかったでござるが、どうやら気を遣ってくれたようでござるな……」
「……やっぱり、悪い人じゃないんですよね」
「はは、そうだな……ちょっと雰囲気がシズネと似てるよな」
ホムラの気遣いに感謝しながらダインたちは宴をほどほどに楽しみ、明日に備えて身体を休める事にした。その間にレナはティナとコトミンを連れてウルの元へ訪れ、その柔らかな毛皮に包まれながら話し合う。
「えへへ……まさかレナたんと結婚する事になるなんて思いもしなかったな。あ、でも明日になったら別れないといけないんだよね……ううっ、レナたん捨てないで~」
「仕方ないんだよティナ……俺達は織姫と彦星的な感じで一緒になれないんだよ」
「おりひめ……?よく分からないけど、私はレナと別れる理由はない。なので離婚しない」
「あ、駄目だよコトミンちゃん!!そんなの許さないよ~!!」
「はわわっ……ゆ、揺らさないで」
「ウォンッ……」
ティナの怪力で肩を揺さぶられたコトミンは焦った声を上げ、そんな彼女達の様子を見てウルは呆れた声を上げる。一方でレナは村人たちの様子を伺うと、キャンプファイヤーのように燃え盛る焚火の周囲に村人たちが踊っている光景を確認し、その中にはアインとミノの姿も存在した。
「キュロロロッ♪」
「ブモォッ……」
「あはははっ!!こいつら、面白いなっ!!」
「踊れ踊れ~!!」
「「ぷるぷるっ!!」」
「な、なんだこのスライムども!?凄い振動だ!!」
アインとミノに負けじとばかりにスラミンとヒトミンも激しくぷるぷるだんすを行い、残像を生み出す速度で身体を激しく動かすスライム達に村人は圧倒される。どうやらダークエルフたちは外見が狂暴な魔人族を見ても物怖じせず、普段から古代龍の背で暮らしている彼等にとってはサイクロプスもミノタウロスも恐れるに足りない存在なのだろう。
しばしの間、レナ達はヨツバ王国へ訪れて初めて平穏の時を過ごせ、今夜だけは何も考え詰めずに身体を休ませる事に集中した――
※投稿が遅れて申し訳ありませんOTZ!!
「それでは二人の結婚を祝い、ささやかながら宴を行う。まずは夫婦となったお前達から乾杯しろ」
「分かった、じゃあ乾杯!!」
「かんぱ~いっ!!」
「乾杯」
「ウォンッ!!」
お酒の代わりに精霊薬を注いだ杯をレナ、ティナ、そして本当にちゃっかりと自分も結婚したコトミン(第二婦人)が乾杯を行うと、精霊薬で全快したウルが鳴き声を上げる。ダークエルフたちは素直に彼等の結婚を祝福し、一方でティナの姉のノルは妹の晴れ姿に涙を流す。その隣ではデブリとアルンが歯を食いしばりながらも杯を抱え、ダインたちも乾杯を行う。
「いや~……まさか、本当に兄貴とティナ様が結婚するとは思わなかったっす」
「エリナ殿はレナ殿と結婚しなかったのでござるか?コトミン殿のように混ざれば良かったのでは……」
「あはは、それも考えたんですけどね。国王様と王子様があの様子だと私も混ざるとさらに複雑になりそうなんで……」
「別に皆大げさに捉えすぎだろ……どうせここを出ればすぐに離婚するんだろ?」
レナとティナが結婚する期間は西聖将の領地を抜け出すまでであり、その後は指輪をお互いに返却すれば離婚と認められる。ホムラ曰く、自分の領地に居る間だけは形だけでも二人が結婚していなければ許さないという。
「それにしてもあのホムラとかいう将軍、本当に王様相手でも遠慮しないんだな……国王を相手にしてため口なんていいのか?」
「そこら辺は他国の事情なのでよく分からないでござる」
「ホムラさんとは私も初めて会いましたけど、本当に強くてやばい人っすね……一緒に来てくれれば心強いのに」
「誰がやばい女だ」
「うわぁっ!?鬼っ!?」
「誰が鬼だっ」
背後から声を掛けられてダインは悲鳴をあげてのけ反り、そんな彼の反応を見て杯を手にしていたホムラは呆れた表情を浮かべる。唐突に現れたホムラにエリナも慌てるが、ホムラはそんな彼等に淡々と告げる。
「国王たちが目を覚ました以上、お前達の用事は終えたはずだ。明日の朝、外まで案内してやる。今日の見張りは私一人で行うから心配するな」
「えっ……えっ!?」
「見張りって……あんなきついのを一人でやるんですか!?」
「それが西聖将の役目だ。お前達は身体をゆっくりと休めていろ、明日には王都に戻るんだろう?」
「でも、ホムラさんだけに任せるなんて……」
「私の事よりも自分達の事を心配しろ」
今日の見張り役は一人で担う事を告げるとホムラは盃を飲み干してダインたちの前から立ち去り、彼女なりに気を遣っていると知った3人は顔を見合わせ、苦笑した。
「言葉は厳しかったでござるが、どうやら気を遣ってくれたようでござるな……」
「……やっぱり、悪い人じゃないんですよね」
「はは、そうだな……ちょっと雰囲気がシズネと似てるよな」
ホムラの気遣いに感謝しながらダインたちは宴をほどほどに楽しみ、明日に備えて身体を休める事にした。その間にレナはティナとコトミンを連れてウルの元へ訪れ、その柔らかな毛皮に包まれながら話し合う。
「えへへ……まさかレナたんと結婚する事になるなんて思いもしなかったな。あ、でも明日になったら別れないといけないんだよね……ううっ、レナたん捨てないで~」
「仕方ないんだよティナ……俺達は織姫と彦星的な感じで一緒になれないんだよ」
「おりひめ……?よく分からないけど、私はレナと別れる理由はない。なので離婚しない」
「あ、駄目だよコトミンちゃん!!そんなの許さないよ~!!」
「はわわっ……ゆ、揺らさないで」
「ウォンッ……」
ティナの怪力で肩を揺さぶられたコトミンは焦った声を上げ、そんな彼女達の様子を見てウルは呆れた声を上げる。一方でレナは村人たちの様子を伺うと、キャンプファイヤーのように燃え盛る焚火の周囲に村人たちが踊っている光景を確認し、その中にはアインとミノの姿も存在した。
「キュロロロッ♪」
「ブモォッ……」
「あはははっ!!こいつら、面白いなっ!!」
「踊れ踊れ~!!」
「「ぷるぷるっ!!」」
「な、なんだこのスライムども!?凄い振動だ!!」
アインとミノに負けじとばかりにスラミンとヒトミンも激しくぷるぷるだんすを行い、残像を生み出す速度で身体を激しく動かすスライム達に村人は圧倒される。どうやらダークエルフたちは外見が狂暴な魔人族を見ても物怖じせず、普段から古代龍の背で暮らしている彼等にとってはサイクロプスもミノタウロスも恐れるに足りない存在なのだろう。
しばしの間、レナ達はヨツバ王国へ訪れて初めて平穏の時を過ごせ、今夜だけは何も考え詰めずに身体を休ませる事に集中した――
※投稿が遅れて申し訳ありませんOTZ!!
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