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34. 美男美女の集まる、庭園で
登場人物が多いので一応書いておきます!
セドリック、セシル(ラズベル侯爵夫妻)/スチュワート、シルフィア(次期ランブルグ公爵夫妻)/レイアード(リリアーナの兄)/マリア(側室狙いの少女)
本日はほんわか平和回です~。え?マリア嬢?!
そして切れず長めです。
*****************************
『慣らし五夜』、『初夜の儀』と重要な儀式を終え、残すところは婚儀のみとなったリリアーナは久しぶりに友人達に会うため皇城内の庭園に向かっていた。
昨夜『初夜の儀』以降初めてヴィクトールと身体を重ねたからか、朝から身体の怠さが全く取れず、鞭打ってこうして外に来たのだが。
実は、リリアーナは未だに知らない事がある。
ヴィクトールは絶倫の巨根である。それは、この皇国の歴代皇帝ではよくある有名な話であり、闇魔法の使い手だから、遺伝だから、など諸説はあるが······それは彼もまた例に漏れていない。
ただ単に、あまり初めから貪欲に求めるのは心苦しいというヴィクトールの配慮であるそれをリリアーナが知るのはまだ先の話だ。
重く響く腰を抑えながら、リリアーナは庭園の中央に造られている最も大きいガゼボの中に座る二人の友人を見て頬を緩めた。
「シルフィア様、セシュ!久しぶりね」
「陛下の御前、失礼致します」
「いたします、っ」
「え? ちょっと!まだ、皇后にはなっていないわ? それに、距離を感じるわね。公の場以外でのそれは禁じますっ!」
カーテシーから身体を直したシルフィアはリリアーナに向き直りふふっと笑みを零す。
「職権乱用ですわね、ふふっ、それに、そのセシュという可愛らしい呼び方はなんですの? 私もそうお呼びしたいわ? それとも、それも皇后陛下だけ、特別なので?」
頬を膨らませながら言うシルフィアにセシルは慌てて首を振った。
「そ、そんな事は! シルフィア様も是非、セシュとおよび下さい!」
「では、私の事も”シルフィ”と呼んで下さる? リリアーナ様もですわ」
「分かったわ、では私の事も ”リリア”と。皇后命令、ということにしておいて?」
三人はお互いに微笑みながら各々自身の近況報告をしていく。
シルフィアもスチュワートと結婚し時機に公爵夫人となるし、セシルもセドリックと結婚し既に侯爵夫人となった。
そして一歩遅れてリリアーナが皇后となるのだ。
「リリアの婚儀はもう明日ですわよね? 楽しみだわ! きっとお美しいのでしょうね!」
「あら? そういえば、シルフィやセシュは婚儀を行っていないわよね?」
「ええ、婚儀といっても、皇国では本当に一瞬なのですわ。婚礼服をきて神殿に行くだけ、といった感じですので、行わない者は沢山いますの。
それに······」
シルフィアは扇を開くと小さな声を発した。
「皇国では直ぐに蜜月に入ってしまうでしょう?
殿方は其方の方が良いのでしょうね、」
セシルが恥ずかしそうに顔を赤らめて俯き、リリアーナは納得して頷いた。
「セシュはもう蜜月をあけたのよね? 研究所はどうするの?」
「研究所は、一応まだ行く予定です。私には『魔眼』があるので皇国に役立てればと······、」
「そうだったわね! セシュはとても有能なのよね。侯爵夫人で、研究所勤務は少し大変かもしれないけれど、貴女の好きな事をやれば良いと思うわ。
きっとセドリック様もそれをお望みでしょう?」
リリアーナの言葉にセシルは首を縦にふる。そしてシルフィアは興味深そうにそんなセシルを見た。
「確かに。 それに皇帝陛下のため、皇国のためになる能力ならば、夫人業よりも大切な筈だわ?
セドリック様は随分と角が取れたようですわね?」
そのシルフィアの歯に衣着せぬ言葉に三人は声を出して笑った。
確かに、セシルと結婚してからのセドリックは多少変わった。仕事を淡々とこなすその姿勢や冷酷な眼差しや話し方は全く変わらないが、自分の意見を強引に推し進めたり、暴走する事はなくなった。
そんな中、三人の居るガゼボの横を鮮やかなドレスに身を包んだ女性達が通り過ぎていく。
皇帝の婚儀を明日に控え、国内の貴族達や他国からの来賓が集まりだしているため今の皇城は人が多い。
三人が全く気にも留めずに話に没頭していると、甲高く癖の強い少女の声が響いた。
「あれっ、リリアーナ様ではないですか! ご機嫌はいかがですか?」
振り向けば、長い髪をツインテールに結い、花のついた黄色のドレスを身に纏ったご令嬢が立っている。今日も相変わらず取り巻きのご令嬢を後ろに侍らせており、その彼女達は慌ててカーテシーを取った。
「「皇后陛下の御前、失礼致します」」
「え? まだ婚儀は終わっていないではないですか?
ねぇ、リリアーナ様?」
そのあまりの無礼な態度にシルフィアが立ち上がる。この少女はベルリアーノ伯爵のマリア嬢。リリアーナに嘘の情報を流しヴィクトールとの仲を拗れさせた張本人だ。シルフィアは彼女の存在を完全に認知していた。
「貴女、この前の伯爵令嬢よね。まず、皇后陛下以上の身分の者は皇帝陛下を除いて居られませんわ。
格下の者が格上の方に話しかけるなど、言語道断ですわよ? 不敬ですわ、身の程を弁えなさい!」
「【なにこのオバサン。うざいんですけどー、】」
「マリア嬢? 獣人の国の言語を使っているのですね? お返事はしっかり相手の言語を使うのが礼儀ではないかしら?」
リリアーナが外国語に精通しているとは思わなかったマリアは驚きに目を見開いた。
「私は外国語が堪能なのです、驚きましたか?」
リリアーナにも理由は分からないが、外国語は無意識に脳内で変換されるのだから嘘ではない。
「っ、、な······、」
「貴女?いつまでそこに居てリリアーナ様に話しかけるつもりですの? 下がりなさい?」
シルフィアの更なる一撃で顔を歪めたその少女(マリア)はリリアーナを鋭い眼差しで睨みつける。
「ッ! どうせ、すぐに側室に奪われるのだわ?
王国でも王太子妃の座を削がれたように、 “皇妃候補実習” が始まればあなたなんて ───────
「マリア嬢? 私は此処で油を売って下さいと指示を出したつもりはありませんが? 貴女は “通訳” の為に此処にいる。仕事を、この私が、分け与えている事は分かっていますよね? 」」
突然後ろから割り込んできた宰相セドリックに目を見開き、マリアは咄嗟に獣人であるセシルを指差した。
「······宰相様っ、私はただ、そこの獣人の······「私の妻に何か用で?」」
セドリックの瞳が鋭く光り、マリアは身体を震わせる。そしてその言葉を繰り返した。
「この獣人が······セドリック様の······妻? えっ?」
「それに、先ほど聞こえたのですが。“皇妃候補実習” 等もうあり得ませんよ。陛下がリリアーナ様以外にお心を移すことも然りです」
「そんなことは誰にもわからな ──······ 「あれ? シルフィ、こんなところに居たんだね? 奇遇だなぁ、僕も今日は皇城なんだ。一緒に帰ろっ?」」
そこに現れたもう一人の美しい貴公子、ランブルグ公爵家の嫡男であるスチュワートに、周りにいた女性達から黄色い声が上がる。
「まあ!スチュワート様よ!!」
「きゃあ!本当にお美しいわ!」
「あの朗らかで優しい印象が、良いわよね~!」
スチュワートはリリアーナを見て直ぐに跪いた。
「陛下の御前、失礼致します。この度はおめでとうございます。心よりお祝い申し上げます」
「有難うございます、スチュワート卿」
この皇国独自の掛け合いに慣れなければいけないのだが、全く慣れない。リリアーナが心の中で苦笑していると、再び黄色い歓声が上がる。
今度は誰かしら?とリリアーナが振り返れば、良く見知った銀髪に紫色の瞳の、実の兄がいた。
久しぶりに見る兄に、感情が揺さぶられて涙が出そうになる。それを必死に抑えていると、レイアードは顔を輝かせながらリリアーナに駆けより、跪いて両手を軽く握りしめた。
「皇后陛下の御前、失礼致します。······ああ、僕のリリアっ!元気だったかい? ああ、本当に良かったっ 「レイアード! 近すぎる、と言っているのです。今後は控えて下さいと言いましたよね? 」」
レイアードは間に割り込んできたセドリックを睨みながら『ほんと、君だけは気に入らないんだよねえ、』と悪態をついた。
そんなレイアードを気にもとめず、セドリックはリリアーナに向かって口を開く。
「皇后陛下、皇帝陛下がお呼びです。我々と共に来て頂けますでしょうか」
「はい、」
「では、スチュワート。セシルを頼みますよ?」
「はーい、シルフィ、一緒に帰ろっか? ラズベル侯爵夫人も馬車までお送りしますね!」
スチュワートは笑顔で二人のエスコートをしてその場を離れていく。
そして、リリアーナもセドリックとレイアードと共にヴィクトールの待つ謁見の間へと急いだ。
そしてその場には完全に蚊帳の外となったマリアが、悔しさに顔を歪ませ一人立ち尽くしていたのだった。
セドリック、セシル(ラズベル侯爵夫妻)/スチュワート、シルフィア(次期ランブルグ公爵夫妻)/レイアード(リリアーナの兄)/マリア(側室狙いの少女)
本日はほんわか平和回です~。え?マリア嬢?!
そして切れず長めです。
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『慣らし五夜』、『初夜の儀』と重要な儀式を終え、残すところは婚儀のみとなったリリアーナは久しぶりに友人達に会うため皇城内の庭園に向かっていた。
昨夜『初夜の儀』以降初めてヴィクトールと身体を重ねたからか、朝から身体の怠さが全く取れず、鞭打ってこうして外に来たのだが。
実は、リリアーナは未だに知らない事がある。
ヴィクトールは絶倫の巨根である。それは、この皇国の歴代皇帝ではよくある有名な話であり、闇魔法の使い手だから、遺伝だから、など諸説はあるが······それは彼もまた例に漏れていない。
ただ単に、あまり初めから貪欲に求めるのは心苦しいというヴィクトールの配慮であるそれをリリアーナが知るのはまだ先の話だ。
重く響く腰を抑えながら、リリアーナは庭園の中央に造られている最も大きいガゼボの中に座る二人の友人を見て頬を緩めた。
「シルフィア様、セシュ!久しぶりね」
「陛下の御前、失礼致します」
「いたします、っ」
「え? ちょっと!まだ、皇后にはなっていないわ? それに、距離を感じるわね。公の場以外でのそれは禁じますっ!」
カーテシーから身体を直したシルフィアはリリアーナに向き直りふふっと笑みを零す。
「職権乱用ですわね、ふふっ、それに、そのセシュという可愛らしい呼び方はなんですの? 私もそうお呼びしたいわ? それとも、それも皇后陛下だけ、特別なので?」
頬を膨らませながら言うシルフィアにセシルは慌てて首を振った。
「そ、そんな事は! シルフィア様も是非、セシュとおよび下さい!」
「では、私の事も”シルフィ”と呼んで下さる? リリアーナ様もですわ」
「分かったわ、では私の事も ”リリア”と。皇后命令、ということにしておいて?」
三人はお互いに微笑みながら各々自身の近況報告をしていく。
シルフィアもスチュワートと結婚し時機に公爵夫人となるし、セシルもセドリックと結婚し既に侯爵夫人となった。
そして一歩遅れてリリアーナが皇后となるのだ。
「リリアの婚儀はもう明日ですわよね? 楽しみだわ! きっとお美しいのでしょうね!」
「あら? そういえば、シルフィやセシュは婚儀を行っていないわよね?」
「ええ、婚儀といっても、皇国では本当に一瞬なのですわ。婚礼服をきて神殿に行くだけ、といった感じですので、行わない者は沢山いますの。
それに······」
シルフィアは扇を開くと小さな声を発した。
「皇国では直ぐに蜜月に入ってしまうでしょう?
殿方は其方の方が良いのでしょうね、」
セシルが恥ずかしそうに顔を赤らめて俯き、リリアーナは納得して頷いた。
「セシュはもう蜜月をあけたのよね? 研究所はどうするの?」
「研究所は、一応まだ行く予定です。私には『魔眼』があるので皇国に役立てればと······、」
「そうだったわね! セシュはとても有能なのよね。侯爵夫人で、研究所勤務は少し大変かもしれないけれど、貴女の好きな事をやれば良いと思うわ。
きっとセドリック様もそれをお望みでしょう?」
リリアーナの言葉にセシルは首を縦にふる。そしてシルフィアは興味深そうにそんなセシルを見た。
「確かに。 それに皇帝陛下のため、皇国のためになる能力ならば、夫人業よりも大切な筈だわ?
セドリック様は随分と角が取れたようですわね?」
そのシルフィアの歯に衣着せぬ言葉に三人は声を出して笑った。
確かに、セシルと結婚してからのセドリックは多少変わった。仕事を淡々とこなすその姿勢や冷酷な眼差しや話し方は全く変わらないが、自分の意見を強引に推し進めたり、暴走する事はなくなった。
そんな中、三人の居るガゼボの横を鮮やかなドレスに身を包んだ女性達が通り過ぎていく。
皇帝の婚儀を明日に控え、国内の貴族達や他国からの来賓が集まりだしているため今の皇城は人が多い。
三人が全く気にも留めずに話に没頭していると、甲高く癖の強い少女の声が響いた。
「あれっ、リリアーナ様ではないですか! ご機嫌はいかがですか?」
振り向けば、長い髪をツインテールに結い、花のついた黄色のドレスを身に纏ったご令嬢が立っている。今日も相変わらず取り巻きのご令嬢を後ろに侍らせており、その彼女達は慌ててカーテシーを取った。
「「皇后陛下の御前、失礼致します」」
「え? まだ婚儀は終わっていないではないですか?
ねぇ、リリアーナ様?」
そのあまりの無礼な態度にシルフィアが立ち上がる。この少女はベルリアーノ伯爵のマリア嬢。リリアーナに嘘の情報を流しヴィクトールとの仲を拗れさせた張本人だ。シルフィアは彼女の存在を完全に認知していた。
「貴女、この前の伯爵令嬢よね。まず、皇后陛下以上の身分の者は皇帝陛下を除いて居られませんわ。
格下の者が格上の方に話しかけるなど、言語道断ですわよ? 不敬ですわ、身の程を弁えなさい!」
「【なにこのオバサン。うざいんですけどー、】」
「マリア嬢? 獣人の国の言語を使っているのですね? お返事はしっかり相手の言語を使うのが礼儀ではないかしら?」
リリアーナが外国語に精通しているとは思わなかったマリアは驚きに目を見開いた。
「私は外国語が堪能なのです、驚きましたか?」
リリアーナにも理由は分からないが、外国語は無意識に脳内で変換されるのだから嘘ではない。
「っ、、な······、」
「貴女?いつまでそこに居てリリアーナ様に話しかけるつもりですの? 下がりなさい?」
シルフィアの更なる一撃で顔を歪めたその少女(マリア)はリリアーナを鋭い眼差しで睨みつける。
「ッ! どうせ、すぐに側室に奪われるのだわ?
王国でも王太子妃の座を削がれたように、 “皇妃候補実習” が始まればあなたなんて ───────
「マリア嬢? 私は此処で油を売って下さいと指示を出したつもりはありませんが? 貴女は “通訳” の為に此処にいる。仕事を、この私が、分け与えている事は分かっていますよね? 」」
突然後ろから割り込んできた宰相セドリックに目を見開き、マリアは咄嗟に獣人であるセシルを指差した。
「······宰相様っ、私はただ、そこの獣人の······「私の妻に何か用で?」」
セドリックの瞳が鋭く光り、マリアは身体を震わせる。そしてその言葉を繰り返した。
「この獣人が······セドリック様の······妻? えっ?」
「それに、先ほど聞こえたのですが。“皇妃候補実習” 等もうあり得ませんよ。陛下がリリアーナ様以外にお心を移すことも然りです」
「そんなことは誰にもわからな ──······ 「あれ? シルフィ、こんなところに居たんだね? 奇遇だなぁ、僕も今日は皇城なんだ。一緒に帰ろっ?」」
そこに現れたもう一人の美しい貴公子、ランブルグ公爵家の嫡男であるスチュワートに、周りにいた女性達から黄色い声が上がる。
「まあ!スチュワート様よ!!」
「きゃあ!本当にお美しいわ!」
「あの朗らかで優しい印象が、良いわよね~!」
スチュワートはリリアーナを見て直ぐに跪いた。
「陛下の御前、失礼致します。この度はおめでとうございます。心よりお祝い申し上げます」
「有難うございます、スチュワート卿」
この皇国独自の掛け合いに慣れなければいけないのだが、全く慣れない。リリアーナが心の中で苦笑していると、再び黄色い歓声が上がる。
今度は誰かしら?とリリアーナが振り返れば、良く見知った銀髪に紫色の瞳の、実の兄がいた。
久しぶりに見る兄に、感情が揺さぶられて涙が出そうになる。それを必死に抑えていると、レイアードは顔を輝かせながらリリアーナに駆けより、跪いて両手を軽く握りしめた。
「皇后陛下の御前、失礼致します。······ああ、僕のリリアっ!元気だったかい? ああ、本当に良かったっ 「レイアード! 近すぎる、と言っているのです。今後は控えて下さいと言いましたよね? 」」
レイアードは間に割り込んできたセドリックを睨みながら『ほんと、君だけは気に入らないんだよねえ、』と悪態をついた。
そんなレイアードを気にもとめず、セドリックはリリアーナに向かって口を開く。
「皇后陛下、皇帝陛下がお呼びです。我々と共に来て頂けますでしょうか」
「はい、」
「では、スチュワート。セシルを頼みますよ?」
「はーい、シルフィ、一緒に帰ろっか? ラズベル侯爵夫人も馬車までお送りしますね!」
スチュワートは笑顔で二人のエスコートをしてその場を離れていく。
そして、リリアーナもセドリックとレイアードと共にヴィクトールの待つ謁見の間へと急いだ。
そしてその場には完全に蚊帳の外となったマリアが、悔しさに顔を歪ませ一人立ち尽くしていたのだった。
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