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赤と黄
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もし、盗聴がばれたら、どうなる?永久的に、避けられるに決まっている。
さらに面倒なのは、母親の実家だ。オレはともかく、弟への視線が厳しくなるとやりにくい。
「なんだよ、それ。目的は?」
「碧衣の人生がまるごと欲しい。でも、碧衣が誰かと付き合ったり、結婚したりしたら、そのとき関係がどうなるか分からない。私と相性の悪い相手と付き合うかもしれない。そうならないように、緋々来たちに手伝って欲しいんだよね」
オレたち?その言い方が気になった。
「まさか、常盤にも?」
花菜野は頷く。
「常盤は罪深いんだよ。でも、そのくらい根深いなら裏切らないでしょ」
と笑うのだ。
オレたちはこの碧衣の親友によって、役割を与えられた。
碧衣の人生に残るための。
花菜野とオレは建前上、付きあうことになる。オレが碧衣と過ごすために与えられた方法は、花菜野が与えられない方法だけだ。
碧衣と強引に身体を重ねる機会を作るたびに、
「碧衣がどんなだったか、教えてよ」
と花菜野はいつも言う。
どんなだったか?
うん、可愛いよ。好きな女の子と結ばれる機会が出来るのは、幸せに決まっている。
碧衣の肌の柔らかさも、匂いも、声も、体温もみんな好きだ。
でも、そんなことを、花菜野に教えたくはない。
さらに面倒なのは、母親の実家だ。オレはともかく、弟への視線が厳しくなるとやりにくい。
「なんだよ、それ。目的は?」
「碧衣の人生がまるごと欲しい。でも、碧衣が誰かと付き合ったり、結婚したりしたら、そのとき関係がどうなるか分からない。私と相性の悪い相手と付き合うかもしれない。そうならないように、緋々来たちに手伝って欲しいんだよね」
オレたち?その言い方が気になった。
「まさか、常盤にも?」
花菜野は頷く。
「常盤は罪深いんだよ。でも、そのくらい根深いなら裏切らないでしょ」
と笑うのだ。
オレたちはこの碧衣の親友によって、役割を与えられた。
碧衣の人生に残るための。
花菜野とオレは建前上、付きあうことになる。オレが碧衣と過ごすために与えられた方法は、花菜野が与えられない方法だけだ。
碧衣と強引に身体を重ねる機会を作るたびに、
「碧衣がどんなだったか、教えてよ」
と花菜野はいつも言う。
どんなだったか?
うん、可愛いよ。好きな女の子と結ばれる機会が出来るのは、幸せに決まっている。
碧衣の肌の柔らかさも、匂いも、声も、体温もみんな好きだ。
でも、そんなことを、花菜野に教えたくはない。
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